第71回NHK紅白歌合戦各ステージ・ティーザー再生数比較

 NHKのYoutube公式で、各出場歌手ステージの30秒ティーザー動画がアップされています。毎回の紅白で、分刻みの数字をもって歌手別視聴率が毎年スポーツ紙で報道されていますが、せっかくなのでこの公式動画でも再生数と評価数を調べてみました。数字は1月5日19時20分現在のもので、再生数は下2桁切り捨てで集計しています。再生回数順に並べた表は、以下の通りになりました。

アーティスト再生回数高評価数低評価数
YOASOBI4,159,500723041842
GReeeeN2,260,200153211324
LiSA1,528,700112091864
NiziU991,9006389961
氷川きよし447,4004088279
星野 源412,9008773216
BABYMETAL311,4003620253
JUJU286,5002732122
乃木坂46280,3003730369
Official髭男dism270,0002937109
「エール」SP254,700145764
日向坂46241,7004006295
櫻坂46212,0004325291
東京事変207,800405792
Mr.Children189,120306263
瑛人187,7001210282
King & Prince186,1006758128
Hey! Say! JUMP182,6006980112
milet178,600236067
SixTONES167,6009557131
福山雅治136,6001518137
Perfume127,600133056
Kis-My-Ft2108,400289867
ゆず99,500125142
坂本冬美96,1005391188
鈴木雅之95,60095436
関ジャニ∞90,769202361
純烈85,50086889
Foorin84,300745172
Little Glee Monster79.800131641
郷ひろみ55,22037729
GENERATIONS54,60090463
石川さゆり53,30044450
山内惠介51,500121747
三山ひろし48,10063367
水森かおり45,60021755
さだまさし42,40029219
天童よしみ34,20046217
五木ひろし23,60017731
※ディズニー、嵐、あいみょん、YOSHIKI、Superfly、松田聖子、松任谷由実、玉置浩二、MISIAは未公開。


 次にNHK紅白でのTwitterでの反響数も、動画再生数・リツイート数・いいね!の数で調べてみました。数値は1月5日、20時半現在です。RT、いいね!は下2桁(1000以下は下1桁)切り捨てで集計しています。

アーティストTwitter動画表示数RT数いいね!数
YOASOBI57.7万810039000
SixTONES56.6万1700048000
氷川きよし42.9万590013000
GReeeeN38.4万19008900
King & Prince38.1万1000037000
Hey! Say! JUMP35.7万1100034000
星野 源35.6万840030000
Kis-My-Ft234.1万970023000
LiSA33.7万660025000
Mr.Children31.2万420017000
関ジャニ∞28.0万720026000
日向坂4627.6万610025000
BABYMETAL27.6万370011000
櫻坂4626.7万790026000
乃木坂4625.7万600024000
GENERATIONS25.4万610029000
天童よしみ21.7万490015000
NiziU20.3万210011000
Foorin20.2万230010000
あいみょん19.7万190013000
Little Glee Monster16.3万18008400
Official髭男dism14.4万230012000
「エール」SP14.2万22009200
東京事変13.9万16006800
Perfume13.4万290011000
milet12.2万15006600
JUJU11.6万11007100
瑛人10.6万5802400
福山雅治9.4万10006100
Superfly9.0万9003800
純烈8.5万7602700
三山ひろし8.2万7904400
ゆず7.5万11005400
坂本冬美6.4万4501300
さだまさし5.4万3501200
山内惠介5.2万240790
鈴木雅之4.9万5302000
石川さゆり4.5万5401600
郷ひろみ4.1万200880
水森かおり4.0万190620
五木ひろし3.6万170630
※ディズニー、嵐、YOSHIKI、松田聖子、松任谷由実、玉置浩二、MISIAは未公開。


 これがステージの評価に直結するわけでは必ずしもありませんが、少なくともどれだけ反響があったかという指標の一つには十分成り得るのではないかと思います。以下、2つのデータを見てあらためて気づいたことを箇条書きで。

・嵐とMISIAのデータがないので、ある程度参考値として考えないといけないのがやや辛いところ(特にMISIAのデータがあればどれだけの数値が出るのか気になります)。

・間違いなく最も反響を呼んだ出場歌手はYOASOBI。Youtubeについては再生回数・高評価数ともに頭一つ抜けています。Twitterでも概ね同様。

・GReeeeNもYoutube再生回数は2位で極めて多め。ただTwitterだと再生回数の割にリツイートなどは少なめ。

・LiSAはYoutube再生回数3位、やはり非常に注目されています。少し低評価数が増えているのは、デイリー新潮のゴシップ記事が影響している可能性あり。

・NiziUはYoutube再生回数4位ですが、Twitterだと18位で一気に数字が落ちています。当然高評価数の方が圧倒的に多いですが、他と比べると低評価数の割合が高い印象もあり。

・氷川きよしはYoutube、Twitterともに極めて反響多め。この分だと、2021年の紅白もこの路線でいく可能性が極めて高そう。

・星野源も再生回数多め、高評価やいいね!の割合が他アーティストと比較してかなり高め。

・ジャニーズ勢はYoutube動画再生数こそ多くないものの、高評価の割合およびTwitterでの反響は軒並み大きい。ファンの人数の多さ・熱狂度の高さがうかがえます。

・坂道勢も再生数や高評価・いいねの数は他のアーティスト系より概ね高め。ただし低評価割合も若干高い。BABYMETALもこれに準ずる反響を記録していますが、Twitterでの反響はやや薄め。

・J-POPアーティストで他に比較的Youtube再生数が多いのはJUJU、髭男、事変。ミスチルは思ったより再生数低いもののTwitterの方では多く、また低評価率の低さが際立っている印象です。

・逆にリトグリ、GENERATIONS、FoorinがJ-POP勢では反響薄め。福山雅治も白組トリの割には数値低い印象。ただしGENERATIONSはTwitterだといいね!の数も相当上位で悪くない数値。一方Foorinは低評価率がやや高めで、ちょっと厳しめ。

・初出場だとmiletはそこそこ、瑛人の反響があまり高くない印象。miletはYoutubeだと低評価率も低めですが、瑛人はRT数や相対的な評価数などを見てもちょっと気になる低さ。

・坂本冬美のYoutubeでの低評価数の多さが非常に気になります。Twitterでの反響は悪くないですが、案外そこまで大きくもなかったです。

・天童よしみのTwitterでの反響が多いのは、やはり少年忍者の腹筋太鼓が理由だと思われます。

・演歌・歌謡系は氷川きよしを除くと軒並み厳しい結果。特に水森かおり、五木ひろしに関してはかなり厳しい状況になっています。純烈はその中で言うと上位、山内惠介はYoutubeでの高評価数が多く、三山ひろしも動画再生数は少ないですが反響はそこまで悪くないです。

筒美京平氏を偲ぶ

 いつの間にか全く更新しなくなってしまった当ブログですが、それでもこのニュースには触れないわけにいきません。

 筒美京平氏の名前を知ったのは自分が中学生くらいの時ですが、作品は小さい時から両親が作ったカセットテープで自然に多く触れてきました。その時に一番最初に好きになったのは、「東京ららばい」でしょうか。1978年中原理恵が歌ってヒットした曲、紅白歌合戦でも歌われています。

 中学生時代によく好きだった一つが、太田裕美の一連のシングル曲。「木綿のハンカチーフ」「赤いハイヒール」「最後の一葉」「しあわせ未満」「九月の雨」…。今でも、作詞の松本隆を含むトリオは1970年代最強と言って良いと思っています。次点が阿久悠と組んだ「ロマンス」「センチメンタル」「ファンタジー」他の岩崎宏美提供曲、あるいは有馬三恵子と組んだ「17才」「潮風のメロディー」「純潔」「色づく街」他の南沙織提供曲…。振り返ると、この作詞家にこの人、と思い浮かぶ作曲家も筒美京平が多くなります。他にあるとしたら秋元康に後藤次利あるいは井上ヨシマサ、あるいは佐伯孝夫に吉田正くらいでしょうか。

 昭和歌謡に関しては既に多くの人が触れるかと思いますし、紅白でも多く歌われているのでこちらにも書きました。ここで書きたいのは、やはりもうちょっと広い範囲ですね。

 最初のヒットは1967年、弘田三枝子の「渚のうわさ」、これは紅白でも歌われています。当時楽曲提供先で多かったのはグループサウンズ。ヴィレッジ・シンガーズの「バラ色の雲」に、オックスの「ガールフレンド」など。元々は洋楽担当のディレクター、当時まだ宮川泰やすぎやまこういち位しかいなかった和製ポップス作曲家の先駆け的存在という部分もあったのではないかと思います。

 ビッグヒットになったのは1969年、いしだあゆみ「ブルー・ライト・ヨコハマ」。そして1971年のレコード大賞にも輝いた「また逢う日まで」。アニソンだと何と言っても「サザエさん」。1969年から50年以上親しまれていますね。1970年代は歌謡曲・アイドル・時には演歌やアニソン、後期に入るとニューミュージック方面でも名前が見られるようになります。筒美京平で全ての音楽ジャンルがカバーできる、と書くと言い過ぎですが半分くらいは当てはまるような、それくらいの勢いでした。

 ポップスと演歌の分業化が進んだ1980年代、主に楽曲提供したのはマッチ。「スニーカーぶる~す」「ギンギラギンにさりげなく」など、青春のパワーをぶつけた彼のパフォーマンスにそういった楽曲は不可欠だったかと思います。それ以外にも田原俊彦、早見優、松本伊代、柏原芳恵、河合奈保子、小泉今日子、斉藤由貴、本田美奈子、少年隊…。特に歌唱力の高い方々に関してはよりダイナミックなメロディーで、当時居並ぶ作曲家の中でもカッコ良い楽曲が多かった気がします。「エスカレーション」「1986年のマリリン」「仮面舞踏会」などなど。逆にかわいさや舌っ足らずさを活かす作品としては「半分少女」「卒業」「C」など。もちろんその両方を高い次元で活かした作品もあって、個人的に一つ挙げるとしたらやはり「なんてたってアイドル」でしょうか。意外なのは、紛れもないトップアイドルだった松田聖子や中森明菜に全く携わっていないこと。逆に言うと、その2人に対抗する存在として常に筒美京平の楽曲があったのではないかとも思えます。

 J-POPという言葉が生まれる1990年代、ただそれ以前から「ドラマチック・レイン」(稲垣潤一)やC-C-BやSHOW-YAなどにも提供しています。「八月の恋」(森高千里)や「強い気持ち・強い愛」(小沢健二)に「人魚」(NOKKO)に「タイムマシーン」(藤井フミヤ)、果ては井上陽水や中島みゆきにも楽曲を提供しています。自ら作曲もできるシンガーソングライターが楽曲提供を依頼してヒットさせる作曲家、こういう存在は他に例を見ないのではないでしょうか。またこの後一時代を作る作曲家は小室哲哉につんくなど作詞・プロデュース業も行うミュージシャン出身に移行していって、そもそも作曲家と呼ばれなくなります。もちろん筒美京平以降でも作曲家は多くいますが、「一時代を作った作曲家」という点で考えると…。実は彼こそが、時代の境目に立ってその両方に対応できる唯一の存在だったのかもしれません。

 平成以降ヒットという面では難しくなったとは言え、アイドルソングの作曲家としては引き続き偉大な存在。平成初期の西田ひかるに高橋由美子、そして何と言ってもデビュー初期のSMAP。「心の鏡」「負けるなBaby!」辺りはいまやマイナーな存在かもしれませんが、個人的には外せないところ。そしてKinKi Kidsの「やめないで,PURE」、極めつけはTOKIO「AMBITIOUS JAPAN!」。東海道新幹線の車内でも必ず流れるこの曲は、後期の代表曲としてはまさに不滅の存在でしょう。

 21世紀となり、さすがに還暦を過ぎると作品数も少なくなりますが、ここ何年かは竹達彩奈や飯田里穂、田所あずさといった声優系にも何曲か提供があったようです。「時空ツアーズ」の作詞はいしわたり淳治、晩年まで新しい人と音楽に関わり続けた功績は大変大きいです。あらためて冥福をお祈りします。そして長い間ありがとうございました。

歌手の梓みちよさん死去

 古い歌謡曲を知るということは、長く活動している歌手も知るということ。それはすなわち、訃報のショックがより大きくなるということ。

 突然舞い込んできた、梓みちよの訃報。

 長い歴史を誇るNHK紅白歌合戦で、全編の映像が現存する最も古い回が1963年・第14回。その時に彼女は「こんにちは赤ちゃん」で初出場している。『夢であいましょう』の今月の歌から誕生した、NHKが生んだ国民的ヒットソング。11月の発売でありながら、その年の日本レコード大賞も受賞している。

 清純派のイメージで売り出されていた裏で、実は全くそうではなかったと言われている彼女の実像。低迷期を経て再び大ヒットした1974年の「二人でお酒を」は、大人の香り全開の歌謡曲。床に座り込んで歌うパフォーマンスが話題を呼んだ。それ以降は「メランコリー」「二日酔い」など、アダルティーな魅力を持つ女性歌手としてのイメージが定着した。大きく分けて二度のヒット期があったわけだが、そのギャップの大きさはおそらく他に類を見ないのではないだろうか。

 1963年の紅白歌合戦初出場歌手は全部で13組いる。彼女だけでなく、北島三郎・伊東ゆかり・舟木一夫はいずれも10回以上の出場を果たしている。1960年代ブームが起こった1992年に、北島三郎が「帰ろかな」で大トリを務めて伊東ゆかり・舟木一夫・梓みちよが久々の紅白復帰を果たしているのが面白い。もっとも、「こんにちは赤ちゃん」を作曲した中村八大が亡くなったのも同じ年ではあるのだが…。それ以外でも園まり・畠山みどり・三沢あけみに「ヘイ・ポーラ」などをデュエットした田辺靖雄もまだ健在。そう考えると、76歳とは言えやはり訃報を聞くには早すぎるような気も…。あらためて、ご冥福をお祈りします。

 ちなみに、梓みちよの曲で一番好きなのはなんと言っても「メランコリー」。吉田拓郎が作る小気味良いメロディーと歌声がとても合っている。乃木坂といえば今は真っ先にあのアイドルグループが思い浮かぶが、それまではやはりこの曲が印象深い。「それでも乃木坂あたりでは 私はいい女なんだってね」。東京では本来そこまでメジャーでないこの地名が一番最初にクローズアップされたのは、おそらく1976年のこの曲ではないかと勝手に思っている。