今週のビルボードチャート~8/11(Sexy Zone、Da-iCE、BiSH)


 今週の1位はSexy Zone「夏のハイドレンジア」。先週のジャニーズWEST同様CD売上とリッピングは半々の比率ですが、ラジオやTwitterなどのポイントが伸びています。CD売上は約26万枚、これは3月リリースの「LET’S MUSIC」より約1.5倍増とのこと。相変わらずストリーミングは未解禁ですが、楽曲はYoutubeでLyric Videoがフル公開されています。というわけで楽曲の内容は後でまたじっくりと。

 上位ですが、ここにきてOfficial髭男dism「Cry Baby」が総合5位・ストリーミング3位まで伸びています。アルバム発売も近いので、伸びはまだまだ止まることがなさそうです。そしてなんとカラオケ10位。歌うには尋常じゃない難易度だと思うのですが、やはり挑戦欲にかられる部分もあるのでしょうか。millennium parade x Belle「U」は少しストリーミングが落ち着いて5位から9位にランクダウン。あとはDa-iCE「CITRUS」が27週目にして初のTOP20入り、16位にランクイン。現在ストリーミング16位でカラオケ8位、地道に数字を伸ばした結果順位を挙げています。今後下半期に向けて台風の目になりそうな推移で、注視する必要がありそうです。21位に優里「シャッター」、22位の平井大「MIRRO R MIRROR」もストリーミングでまだ伸びる気配ありそうで、今後の要注意作。

 初登場は13位にアイマスの「VOY@GER」、18位にBALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE「SUM BABY」がランクインしています。いずれもCDセールスが牽引した形の高順位ですが、アイマスがCDリッピング・ダウンロードをしっかり稼いでいるのに対して、BALLISTIK BOYZはリッピング極少・代わりにTwitterやラジオでポイントを伸ばす構図。グループの性格だけでなくヒットの内訳に関しても対照的な2作品になっています。あとは東京五輪がらみで嵐「カイト」が25位にランクアップ。ただ中継テーマソングや開会式などの新しい曲が出ていないので、五輪が音楽ヒットチャートに与える影響は今回に関して言うといつもよりかなり低いと考えて良さそうです。

1位 Sexy Zone「夏のハイドレンジア」


 Sexy Zoneはここの所攻めの姿勢に入っていて、今年はYoutubeで過去曲MVのshort ver.一斉公開に踏み切りました。楽曲も前作「LET’S MUSIC」は大変クールでカッコ良い出来で、「Lady ダイヤモンド」辺りの頃とは隔世の感があるという状況になっています。

 今作は秦基博の楽曲提供、聴かせるバラードになっています。ドラマ『彼女はキレイだった』主題歌でもありますね。紫陽花をテーマにしたJ-POPは過去にもいくつかありますが、英語表記の「ハイドレンジア」を用いた楽曲はあまりなかった気がします(ASCA, flumpoolくらいでしょうか)。秦さんの作風は相変わらず高値安定、メンバー4人の歌声も良いです。聴けば聴くほど心に沁みわたるような楽曲に仕上がっています。

16位 Da-iCE「CITRUS」


 このDa-iCEが歌う「CITRUS」は2020年秋のNTV系ドラマ『極主夫道』主題歌で、発売も2020年11月。Da-iCEは2011年の男性5人組グループでオリコンではずっとTOP10以内に入っていますが、これまでロングセラーと言える曲はない状況でした。この曲もリリース当時は総合47位が最高であまり目立ってはいませんでしたが、4/14発表分の60位に再登場以降長期間にわたって順位を伸ばしています。考えられる一番大きなキッカケは4月2日公開のTHE FIRST TAKEでしょうか。PVはここまで500万再生ですが、THE FIRST TAKEは1000万再生に達しようとしています。それだけ反響が大きいということですね。グループ構成なども含め、昨年のDISH//「猫」とかなり似た部分も感じます。

 楽曲はバラードの曲調ですが、ギターの音が強いのであまり典型的と感じさせる部分はありません。MVはダンスと炎演出がかなり目に入る印象で、曲調も含めると爽やか系のルックスと比べてかなりギャップのある内容に思えます。


 歌声は間違いなくアコースティックアレンジのTHE FIRST TAKEの方が魅力的だと思います。このルックスでこれだけ力強い歌声を出せるのは、相当強いです。ラストサビ前のロングトーン~アカペラのサビ入りが特に凄いですが、そこに至るまでの声にかなり太い芯が備わっていることがよく分かります。才能も当然あるとは思いますが、おそらく10年の間に相当力をつけたような歌声で、間違いなく一朝一夕で作られた声ではないですね。声そのものもそうですが、個人的には発声が非常に魅力的な2人だと思いました。そうなると結果として、”神様はしっかり見ている”というのが今回のランク推移によく表れているように思います。今後メディア出演が増えれば、確実に人気は更に伸びますね。今年の下半期は彼らの動向に大注目する必要がありそうです。

78位 BiSH「BE READY」


 この曲が収録されている『GOiNG TO DESTRUCTiON』が今週アルバムチャート1位、ラジオオンエアも当然多く指標2位になっています。ただストリーミングやダウンロードに伸びがないのは気になります。アルバム曲は必然的にCDセールスやリッピングが集計されないのでなかなか高い順位にはなりませんが、デジタル要素は曲単位で集計可能ですからね…。

 この曲はBiSHらしさど真ん中といった所で、オケとバンドを融合したカッコ良いサウンドで6人が歌うという超王道曲です。こういう曲になると、特にアイナ・ジ・エンドのハスキーな歌声が活きてきますね。清掃員と呼ばれるファンの支持が非常に高い曲になりそうです。もう「プロミスザスター」が5年前という状況なので、アイドルとしてここから更にブレイクとなるとさすがに大変そうですが、逆に高い人気で安定してきた印象もあります。さすがに炎上上等な演出は無くなりましたが、おおよその路線にブレがないのも良いですね。

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