振り返ると、東京ドームで公演中止が発表されたのがちょうど1年前の2月26日でした。当ブログでは2月8日の福岡ヤフオク!ドーム公演を、鉄道乗りつぶし記録と合わせてライブレポを更新する予定でしたが、遅らせているうちに記憶が薄れてきたのもあって、結局詳細レポは書かずにここまで来てしまう形になりました。

 というわけで、こういう日でもあるので、今回ブルーレイディスク(東京ドーム1日目公演ではありますが)を見て振り返りながら、公演の内容のレポすることにします。もう1年以上生ライブを見ていない形になるのですね……。

・開演前の会場の様子

 17時開演で、1時間ほど前に到着しましたが、グッズはその時点でかなりの列。40分くらい並んでようやく購入出来たという状況で、初めて訪れる福岡ヤフオク!ドームの屋内はあまり観察出来ず。ただ周辺の店舗の充実っぷりは間違いなくナゴヤドーム、京セラドーム大阪以上でした。ネックはやはり、他の福岡市のライブ会場同様鉄道でのアクセスの悪さ。地下鉄の唐人町駅から15分ほど歩く形で、特別大きな駅でないこともあって、博多駅や天神に向かうシャトルバスも多数運行されていました。

 当日は既に、新型コロナウイルスの感染報道がチラホラ出ていた頃。前週の京セラドーム大阪公演でも既に観客の5割近くはマスク着用で、私も当日はマスクを装備して見る形になりました。会場に入るとやはり、1週間前と比べてマスクをしている人が目立ちます。ちなみにこの日私が見た場所は2014年に名古屋の日本ガイシホールで見た時以来のアリーナ席。しかも3本設けられた花道のうちの1つが間近に見られる場所です。同じ年にマリンメッセ福岡で見た時もスタンド最前列という良席だったので、随分ツキがあると思ったものです。

・オープニング~ロケットスタート

 Reframeもそうですが、ここ最近のPerfumeはこれまでの足跡の再構築する場面が目立ちます。それを象徴するようなオープニングは、ファン歴が長ければ長いほど感じ入る部分が大きくなります。これまでの名曲のリミックスと映像は、ドームという大きな会場だと恐ろしい程の迫力が生まれます。やがてゲートが開き、メインステージの高台で始まる最初の曲は「GAME」!最初からバッキバッキにぶち上げる選曲にテンションが爆上がり。この曲以降も定番のアゲ曲は色々ありましたが、個人的にはやはりその原点と言って良い「GAME」が一番好きです。「Spending all my time」「Dream Fighter」「レーザービーム」、最初からファン人気も高い代表曲が並びます。そもそも私がPerfumeの中でも特に好きな曲が並んでるからそう感じるだけかもしれないですが、半端ないロケットスタートっぷりです。

・相変わらず緩さ全開のMC

 4曲終わって、深いお辞儀を経て自己紹介からMCという流れは毎回恒例。ベストアルバム、さらにセットリストへ選曲を落とし込むのは苦渋の決断だったという流れの後にこれまた恒例の1人喋り。相変わらずとりとめもない様々なやり取りを経て、チーム分けは本日のケータリングから「す」「っ」「ぽ」「ん」。ワンマンライブを見るのはもう20回近くになりますが、チーム分けで「っ」というのは初めて見ました。文字にすると分かりますが、声に出すと無音なので、なかなかシュールなことになっていました。ちなみに今ツアーのMC、初回盤の方は東京ドーム公演のみならず、全会場のご当地版も収録されています。ただやはり部分部分カットされているので、全てを堪能するのはやはり会場に足を運んだ時になりますね。

・アゲ曲中心の前半パート~怒涛のメドレー

 今回のセットリストはファン投票上位の曲ですが、ここで「Hurly Burly」「だいじょばない」というシングルカップリング曲が上位に入るのは流石というべきでしょうか(後者はアルバムにも収録されましたが)。「だいじょばない」は本来の表題曲「未来のミュージアム」よりもライブで見た機会は多い気がします。それだけ盛り上がるアゲ曲だからという理由ですが。7曲目・ベストアルバム新収録曲「ナナナナナイロ」は間奏で会場全員手拍子。そしてピアノのイントロから始まる「SEVENTH HEAVEN」、この曲をレコーディングした当時はグループ存続もどうかという状態だったので、会場が広ければ広いほど感じ入る部分が大きいナンバーです。
 やがて「P Cubed Medley」のコーナーに差しかかります。ライブでのメドレーは2016年のドームツアー以来。ここで選曲されたのは「チョコレイト・ディスコ」「ねぇ」「コンピュータ・シティ」「Spring of Life」「Sweet Refrain」「NIGHT FLIGHT」「未来のミュージアム」「STAR TRAIN」。それぞれのPV映像をバックに踊るステージでした。「ねぇ」「Spring of Life」が特にそうですが、その曲の中でも特に個性的な振付がピックアップされていた気がします。大半がシングル曲ですが、近年のライブであまりやっていない曲もあったり。それにしても「チョコレイト・ディスコ」がここに入るのは隔世の感があります。2015年くらいまでは、フェスでもセトリから外すことがほとんどないド定番もド定番だったのですが。ラストの「STAR TRAIN」は他の曲と比べると演奏時間はやや長め。2016年の『COSMIC EXPLORER』はアルバム・ツアー全てにおいて傑作でしたが、その時のことをつい思い出す名アクトでした。

・「Chrome」~「edge」~「Visualization」

 年々凄さの文章化が難しくなっている中盤のセクション。技術の進歩でその発展は留まることを知らず、それにマンパワーで動きを合わせる3人のダンスは完全なる名人芸となっています。今回は3本の花道に1人ずつ個別のステージが組まれて、「Chrome」「edge」の音楽に合わせてメインから中央部に動く内容。正方形のセットの下にも映像が作られていて、東西南北4ヶ所から同じ映像が見られるようになっています。「edge」の途中で、3つのステージは1箇所に集まって中央の1つのステージになります。映像はバーチャルな3人、ステージに立つのは勿論実在の3人。そこには言葉を失うほどのカッコよさとオーラがありました。
 「Visualization」はReframeでもやっていた、メジャーデビュー以降15年の歩みをステージ化した内容。「リニアモーターガール」以降の過去曲とツアータイトルを読み上げる声と、それに合わせて作られた映像をバックに、振付まで新しく作って3人が表現するステージです。前例は勿論過去になく、今後も私が生きている間に見ることはおそらくないでしょう。今回のセットリストに入っていない楽曲が、このセクションに相当数混じっていました。こういうステージの後なので、次に演奏されるのは公演日当時の最新曲「再生」。勿論ライブではこのツアーが初披露なので、他の曲以上に一挙手一投足注目する形になりました。

・P.T.A.のコーナー

 いつもの4つ打ちの音から始まる「P.T.A.のコーナー」。中盤のバッキバキの演出からの落差もまた、Perfumeのライブあるあるです。男子!女子!そうでない人!から始まり、今回は普段よりも年齢職業辺りを色々聞いてます。Say! Ho!~からのくだり、チャットモンチーのえっちゃんが作った「はみがきのうた」がすっかり定番になりました。BGMも作って会場の皆さん全員が一緒に踊って歌います。今回のメインイベントは、NHKのEテレでも歌っていた「できるかな」をみんなで一緒に踊るコーナー。指導するあ~ちゃん自身が相当うら憶えだった気がするのですが、みんなで何とか頑張って揃えることが出来ました(振付はかなり難しかったように思いましたが)。なお権利上の問題で、この部分はブルーレイディスク未収録。コーナー直後はいつもアゲ曲、「FAKE IT」かこちらか、という具合で演奏されたのは「Party Maker」。歌い出し全員で手をかざす光景は、いつ見ても美しいです。

・終盤戦に突入

 続いて演奏された「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」もやはり特別な楽曲。15年後に各地方のドーム会場で歌えることは、おそらく発表当時全く想像できなかったと思います。今回のツアー、イントロが流れて一番グッときたのはこの曲です。MCでもあった通り、今回のセットリストはファン投票を元にして決められたもの。つまり言うと、Perfumeのファンの多くもこの曲が持つエピソードを知っているものと思われます。だからこそ支持を集めてセットリストにも入ったと、言えるのではないでしょうか。「TOKYO GIRL」を経て、クライマックスは「ポリリズム」。何度となくこれまでのツアーで歌っている曲ですが、その映像がバックで流れます。いやツアー以外の映像もありました。2008年のROCK IN JAPAN、LAKE STAGEで伝説を作った瞬間を私は目の当たりにしていますが、それがつい昨日のことのように思い出されます。私が生でPerfumeを初めて見たのはあの時で、更に言うとロックフェスに初めて行って最初に見たのもそのステージ。言わばライブを足を運ぶ自分にとっての、原点とも言えるものです。生で見た時は、つい涙を浮かべてしまいました。「ポリリズム」を見て泣く日が来るとは、正直全く想像していなかったのですが…。

・ラストスパート

 新しいベストアルバム、そのラストに納められる「Challenger」もまたPerfumeの強い意志を示しているかのような楽曲。ツアーやフェス、彼女たちのライブに行くたびに、ラストのMCで3人特にあ~ちゃんの言葉から、Perfumeとそれに関わる全ての人々に対する感謝とこれからの自分たちについて聞いているような気がします。今回もそうでした。そして年々年が経つたびに、Perfumeをまだまだ続けていきたいという話になっているような、そんな感想も持ちながらラストに演奏されたのは「MY COLOR」
 この曲が初めてセトリに入った2012年のJPNツアー、歌い出しで右手を掲げて途中一緒に踊る振付は初日当時ほとんど合っていませんでした。ところが4ヶ月公演を重ねた結果最終日の武道館公演、観客全員が揃っている光景を見て大号泣した記憶があります。人と人との繋がりを描いた歌詞、それはメンバーとファンが一体となって育てた曲ということも示しています。おそらく今回のセットリストを決める段階で、ラストの選曲は一番最初に決まったのではないかという、そんな気がしました。曲が終わり、挨拶を経て終演。エンディングでは2009年と2020年に3人にインタビューした「Perfumeとこれから…」の映像が流れます。年齢や立場は10年間で変わりましたが、”ずっと3人で”ということはどうやら間違いなく共通しているようです。

・おわりに

 毎回ライブが終わるたびに過去最高の出来だったという感想ですが、今回も同様でした。行くたびに、そして見るたびに大満足するとともに、感心させられます。最高の内容でした。
 このツアー以降、オンラインライブの開催やテレビでのパフォーマンス、配信イベントなどは実施されましたが、ファンと直接触れ合える機会はまだ実現していません。締めの言葉として書くことはやはり唯一つ、早くまたみんなでPerfumeのライブを楽しめる日が来て欲しいです。もうそろそろ、そういう日も近づいているとは思いますが…。