King & Prince「Magic Touch」が今週の1位。CD売上約47万枚はHey! Say! JUMPやジャニーズWESTの倍以上、非常に高い人気を記録しています。指標はほぼCD売上75%とルックアップ25%という具合ですが、それ以外の要素もランクインはしています。Youtube公開はフルバージョンでないのですが、集計には反映されているようです。HIP HOPテイストに浮遊感を混ぜたような曲は、「シンデレラガール」のイメージとは程遠い雰囲気です。事務所全体で、以前のJ-POP・歌謡曲路線から洋楽路線に移行しているような感もあります。

 2位と3位に関しては項目を設けて後述します。他に取り上げるとしたらやはり結婚効果でしょうか。星野源「恋」が29位にランクインしています。新曲の「不思議」は18位→16位の順位変動くらいなので、アーティストというより逃げ恥コンビの結婚という単位で曲だけが一気に大きな反響になった、と言えそうです。内訳はストリーミングやTwitterも多いですがなんとラジオオンエアで8位。間違いなく各局のDJがお祝いとばかりにこぞってオンエアした結果なのでしょう。大変微笑ましいです。

 

2位 BTS「Butter」

 

 2位のBTS「Butter」はダウンロード・ストリーミングにYoutube・Twitterも首位で初登場。ストリーミング再生数に関しては初週歴代最高記録を樹立しました。CD発売はしていませんが、もしあったとしたら間違いなくキンプリを抜いて1位だったことでしょう。そういう意味では、ヒット曲を分析する上におけるCD発売の価値が問われるケースと言えそうです。データを見る限り、どちらの曲が多くの人に聴かれているかははっきり言って明白でして…(ただキンプリもダウンロードやストリーミング未解禁なので、両方とも同じ条件なら大変な好勝負になったと想像も出来ます)。Youtubeの再生数も異常に多く、公開5日間で2.2億。これまでの最多記録は「DNA」の12億ですが、もしかするとそれを超えるかもしれません。韓国、日本だけでなく全世界から再生されているからこその記録ですね。J-POP・K-POP、その括りで考える領域はとうの昔に通り越しているようです。

 先月の「Film Out」は現在までYoutube再生1.2億、そちらは日本のドラマタイアップで楽曲提供もback numberの清水依与吏さんでした(先月のレビューではその情報を入れてない状況で書きましたが…)。ですので思いっきり日本向けの作品でしたが、今作は全編英語詞。全世界で広く聴かれることを対象にしたダンスナンバーです。洗練された美しさがサビの歌声に表現され、K-POP特有の野性的な格好良さはラップで表現されています。海外でも通用するダンスミュージックのお手本をこの作品で味わうことが出来る、といったところでしょうか。

 

3位 BUMP OF CHICKEN「なないろ」


 今月から放送されているNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』主題歌。ダウンロード・ラジオで2位。ストリーミングでも48位でまずまずのスタートを切っています。

 一言でいうととても穏やかな楽曲で、その雰囲気は朝の時間帯によく合っています。ただ爽やかというには少し違う感じで、”淡い”というのが正確でしょうか。それはPVの映像もそうなんですが、個人的にはベースの音から感じました。タイトルから連想できる通り虹をテーマにした楽曲ですが、安易にタイトルを「虹」にしない所がすごく良いです。極力「虹」という言葉を使わず(数ヶ所歌詞には出てきますが)、全体の言葉からそれを連想させる楽曲に仕上げている部分が流石だと思いました。「天体観測」、いや「ガラスのブルース」からずっと続くバンプの世界はまだまだ健在です。

 おそらくストリーミング再生数はここ最近の曲よりも安定して高い水準を維持するはずで、今年を代表する楽曲となります。幕張ではなくNHKホール、いや今年は東京国際フォーラムですが大晦日の紅白歌合戦出場はあるでしょうか。一応今のところは出場するだろうと予想はしますが、一昨年までのような有観客か昨年のような形になるのかはまだまだ見えないので、何とも言えないところです。

 

64位 Homecoming「Here」


 今週のもう1曲は、ラジオオンエア1位で総合64位のHomecoming「Here」。全国のラジオ局でパワープレイ・ヘビーローテーションになっていることで、オンエア数が今月ずっと多くなっています。

 Homecomingsはそこそこ通な音楽ファンには既に知られている存在で、2017年にはNegiccoに「ともだちがいない!」を提供しています(これがすごく名曲なんですよね)。ですので今年メジャーデビューというのは、相当意外な印象があります。女性3名と男性1名で結成された京都発のバンド、かなり珍しい編成です。4年前にNegiFESでのMCを見た限り、男性の福富さんは完全なるいじられキャラでした。おそらく今もその位置づけは、変わっていないはずです。

 派手さはありませんが、地道に良いサウンドを奏でるアーティストだというのが当時の感想でした。今回メジャーデビューアルバム収録の「Here」も、そんな持ち味を最大限に出した作品ではないかと思います。歌い上げない、何かのフレーズを強調するわけでもない畳野さんのボーカルはすごく上品で、聴いていてとても癒されます。煩さを全く感じさせない、それぞれの楽器の音が奏でるセッションは、聴いている人の心を落ち着かせる効果があります。意外と、彼女たちに代わるようなバンドは過去にも思いつきません。そう考えると、必要とされる人がいる限り長く続きそうな存在であるとともに、必要とされる人が多く存在しているような音楽を奏でてくれる存在。なんだか「存在」という単語連発で訳の分からない文章になってしまいましたが、少なくともラジオ局がパワープッシュでオンエアしている理由は非常に理解できます。徐々に魅力が広まった結果多くの人に愛されるバンドになる、そんな予感を感じさせる楽曲ではないでしょうか。