今回はステージではなく応援について考察します。題材は2008年の髭男爵

 髭男爵と言えば貴族のお漫才。非常に濃いキャラクターとリズミカルなネタ運びは、当時のネタ番組特に『爆笑レッドカーペット』で大ウケしました。私も非常に好きでしたが、人気は思いのほか長続きせず翌年末にはすっかり一発屋芸人と言われるようになります。

 ブームになった芸人が紅白にまで呼ばれるのは当時の流れ、2008年の紅白では司会の仲間由紀恵さんや中居正広さんも交える形で、ゲスト審査員紹介直後にショート漫才を披露しました。

 さて、お笑いで一気にブレイクしたタレントが紅白に呼ばれると一発屋になりがち、というイメージを持つ人が多いのではないかと思います。そこで、2001年以降の紅白に登場したお笑いタレントについて、ざっと表にして調べてみました。ただ爆笑問題コロッケ綾小路きみまろといったベテランは除外します。

 

・2001年以降に出演した主なお笑いタレント

該当回 出演者 出番 内容 備考
第52回(2001年) ガレッジセール Kiroroのステージ前 連続テレビ小説『ちゅらさん』で共演した平良とみ(審査員)とやり取り ゴリは第56回(2005年)ゴリエとして紅組歌手で出演
第54回(2003年) テツandトモ、はなわ、ダンディ坂野、他オンエアバトル勢 テツandトモ、はなわの合同ステージ テツandトモ、はなわは出場歌手、ダンディ坂野は曲紹介、その他17組が応援で登場
第55回(2004年) 波田陽区、青木さやか 氣志團のステージ前 波田陽区が2階席ステージでギター侍ネタ、その横で青木さやかが踊る 波田陽区は第59回(2008年)もヘキサゴンファミリーとして出演
第56回(2005年) まちゃまちゃ 氣志團のステージ前 同郷の氣志團を、和田アキ子と一緒に応援する
第56回(2005年) 安田大サーカス ゴスペラーズのステージ前 曲紹介時にネタ披露
第56回(2005年) 南海キャンディーズ WaTのステージ前 WaTの曲紹介時にやり取り 山里亮太は第70回(2019年)以降ウラトークチャンネル担当
第56回(2005年) ヒロシ 小林幸子のステージ前 曲紹介時にネタ披露
第56回(2005年) アンジャッシュ T.M.Revolutionのステージ前 曲紹介時にプチ漫才 当時ポップジャムのMCを担当
第56回(2005年) アンガールズ aikoのステージ前 曲紹介時にネタ披露 第59回(2008年)もヘキサゴンファミリーとして出演、第67回(2016年)にも出演
第57回(2006年) ダイノジ 「2006スーパーレビュー!」コーナー エアギター披露 大地はこの年世界エアギター選手権で優勝
第57回(2006年) 桜塚やっくん 小林幸子のステージ前 スケバン恐子の格好でネタ披露 登場時に「1000%SOざくね?」を一節披露
第58回(2007年) 柳原可奈子 布施明のステージ前 曲紹介時にやり取り 若槻千夏と一緒に出演
第58回(2007年) タカアンドトシ おしりかじり虫のステージ コーナー進行&ネタ披露、ステージにも参加
第59回(2008年) 髭男爵 伍代夏子のステージ前 ネタ披露
第59回(2008年) 世界のナベアツ WaTのステージ前 ネタ披露 中村美律子のステージにも登場
第60回(2009年) オードリー 美川憲一のステージ他 春日が美川憲一のステージに参加、他2度コンビで登場 ゲストが前半ラストに参加した初のケース
第61回(2010年) Wコロン 水森かおりのステージ前、前半ラスト なぞかけ披露 ウラトークチャンネルのゲストでも登場
第62回(2011年) サンドウィッチマン 藤あや子のステージ前、前半ラスト 曲紹介、ステージ参加、東北への呼びかけ 現在まで計5回紅白出演
第63回(2012年) スギちゃん 伍代夏子のステージ前、前半ラスト ネタ披露も不発 ウラトークチャンネルのゲストでも登場
第65回(2014年) 日本エレキテル連合 森進一のステージ前、前半ラスト 「年上の女」を歌う森進一とやり取り ウラトークチャンネルのゲストでも登場
第66回(2015年) とにかく明るい安村 伍代夏子、細川たかしのステージ 楽屋ロビー中継でネタ披露、ステージに参加 ウラトークチャンネルのゲストでも登場
第66回(2015年) クマムシ、ピスタチオ 細川たかしのステージ 楽屋ロビー中継でネタ披露、ステージに参加
第67回(2016年) ピコ太郎 ハーフタイムショー他 PPAP披露 PPAPを別バージョンで計3回歌う
第67回(2016年) トレンディエンジェル Sexy Zoneのステージ前 曲紹介時にやり取り
第67回(2016年) 平野ノラ 郷ひろみのステージ直前 ネタ披露 客席エリアでの出演
第68回(2017年) ブルゾンちえみ with B ハーフタイムショー他 ネタ披露 計2回、ハーフタイムショーはオースティン・マホーンも参加
第68回(2017年) とろサーモン 天童よしみのステージ 曲紹介とステージでの応援 この年M-1グランプリでチャンピオン
第68回(2017年) サンシャイン池崎 BS8K放送紹介 ネタ披露 ウラトークや楽屋配信トーク他各所で登場
第68回(2017年) みやぞん BS8K放送紹介 ネタ披露 楽屋配信トーク他各所で登場
第69回(2018年) ひょっこりはん 郷ひろみのステージ ステージ中に扉から登場 出番は2秒のみ、本番中紹介やテロップも無し
第70回(2019年) チョコレートプラネット BS8K放送紹介 ネタ披露 これ以外でも登場場面あり
第70回(2019年) ミルクボーイ 三山ひろしのステージ けん玉に参加 この年M-1グランプリでチャンピオン、けん玉を披露したのは内海崇のみ
第71回(2020年) フワちゃん 水森かおりのステージ 曲紹介とステージでの応援 これ以外でも登場場面あり
第71回(2020年) EXIT GENERATIONSのステージ 曲紹介に参加

 2000年代は『爆笑オンエアバトル』→『エンタの神様』→『爆笑レッドカーペット』の順でブレイク芸人が登場しました。表にすると、その中から紅白出場まで至るのも案外ほんの一握り。例えばレギュラークールポコ辺りは、ブレイク期でも紅白には届いていません。これは当時の制作方針から発生する運の要素もあって、例えば第66回のクマムシピスタチオ辺りはやや幸運なパターンではないかと思います(クマムシは「あったかいんだからぁ」がヒットしてましたが、ピスタチオの白目漫才は当時でも正直…)。

 M-1がらみからの紅白出場はオードリーが最初だと思います。準優勝の翌年テレビ出演が急増、時の人となりました。また彼らが出演した第60回から前半締めに芸人ゲスト登場が恒例となり、第65回まで続きます(表にない第64回は『あまちゃん』作画担当の鉄拳でした)。

 ここ2年のゲストはまだ判断出来ないですが、こうやって表に見るとやっぱり一発屋率は相当高いです。第56回出演組は長く活躍している人も多いですが、それ以外はまあ何と言いますか。震災との関連も強かったサンドウィッチマンはまだしも、オードリーの出方は完全に一発屋のそれ以外何物でもなく、そう考えると今現在の活躍は奇跡的なようにも思えます。春日さんによると、人生で一番スベったのは当時の紅白だったということ。これに関しては当然名言集にも取り上げてますので、また適当なタイミングで記事にするかと思います。