今週のビルボードチャート~7/14(ENHYPEN、Vaundy、SUPER BEAVER)


 今週は上位3曲がK-POPで占められています。1位は相変わらずの「Butter」で2位が初登場の「Permission to Dance」、どちらもBTSです。「Permission to Dance」は完全英語詞、MVのロケーションを考えても扱いはもうK-POPでもJ-POPでもない洋楽と考えた方が良いかもしれません。というよりそういうジャンルで分けること自体がもうすでに野暮なことです。全体的に明るいイメージで作られているので、初聴の印象は個人的に「Butter」「Dynamite」より上です。Youtubeの再生回数は5日で1.3億、相変わらず桁違いの強さです。「Permission to Dance」は9日配信開始だったので、ストリーミングの未集計4日分がものを言って「Butter」が上位になったという形にも見えます。

 3位に新しいK-POPグループ・ENHYPEN「Given-Taken」が初登場。日本デビュー曲で、ここ最近プロモーションのため特番を含めた歌番組に出まくっていますね。EP「BORDER:儚い」に収録、23万枚のCDセールスを記録しています。構成比はセールスが75%。ツイート数が2位になっているので、多くのファンから早くも注目されているのがよく分かります。ダウンロード36位・ストリーミング85位なので浸透はまだまだこれから、ただ85位でも再生数は結構な数なので、数年後BTS並みとは言わずともK-POPに興味ない人にも知られる名前になる気配は感じます。

 8位にもNiziU「Super Summer」が初登場。コカ・コーラCMソング、早くもダウンロード3位・ストリーミング13位につけてます。YoutubeはまだImage Movieのみで、MV公開には至ってないようです。

 19位に7ORDER「雨が始まりの合図」が初登場。元はジャニーズ事務所所属のLove-tuneで、今作がメジャーシングルになるようです。2.8万枚でCDセールス2位でした。24位のVaundy「花占い」はNTV系ドラマ『ボクの殺意が恋をした』主題歌、ストリーミング32位でその指標が半分を占めています。28位のSUPER BEAVER「名前を呼ぶよ」は今週CD発売、映画『東京リベンジャーズ』主題歌。あとは40位に優里「シャッター」、45位にずっと真夜中でいいのに。「ばかじゃないのに」が初登場しています。

3位 ENHYPEN「Given-Taken」


 積極的にプロモーションを展開しているK-POPの新顔・ENHYPEN。3位にランクインした「Given-Taken」はスローテンポだからこそ力強さが強調されたようなダンスナンバー。MVから漂う穏やかでない雰囲気が印象的です。多くいるK-POP男性ボーカルグループの中でファン以外が彼らをどう識別するかは、今後の展開次第でしょうか。高いレベルでの画一性はK-POPの特徴・長所であるとともに、ちょっとした課題ではないかと思います。もっともこれは個人の日本人的な感覚でしかないのですが…。

24位 Vaundy「花占い」


 3000万再生を記録した「不可幸力」は非常にシティポップ的な雰囲気でしたが、ドラマ主題歌になった今回の新曲はイントロなしでいきなりサビから入る在りし日のJ-POP的な入り。かなり売れ線を意識したとも思えるポップな作りは、これまでの楽曲を聴いた後に流すと少し微笑ましい気持ちになります。

 テンポの良さに明るいメロディーも特徴的ですが、意外と声の芯が強いという印象も持ちました。新たなVaundyの魅力を引き出した作品であることは間違いありません。今後の展開・アルバムの世界観がどういったものになるかが非常に楽しみになる1曲です。

28位 SUPER BEAVER「名前を呼ぶよ」


 2000年代から現在まで続いているストレートでメロディアスな路線を正当に引き継いだ楽曲です。技巧を感じさせる楽曲・ビジュアルで魅せる楽曲のヒットが目立つ中で、こういうシンプルで明快な歌声で聴かせる楽曲はより価値があるというものです。

 この曲はボーカル・渋谷龍太の歌声が非常に良いですね。明快な歌詞が、彼の歌い方でより胸に響くような作品になっています。『東京リベンジャーズ』は髭男の「Cry Baby」にeill「ここで息をして」も良かったですが、実写映画の主題歌になったこの曲も大当たり。新たな強力タイアップ作品として、音楽ファン的にも認識する必要がおおいにありそうです。

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