今週のビルボードチャート~2/9(BE:FIRST、優里、Vaundy他)

今週のチャート総評

 今週もAimer「残響散歌」が強く、これで4週連続1位です。ダウンロードで3週連続1位、Youtubeでも2週連続1位。ストリーミングも今週は4位から2位にアップ、フィジカルもCDセールスで2位・リッピングで1位です。ポイントも先週より200ほどアップ、2位との差もさらに広げてます。THE FIRST TAKEで披露の「カタオモイ」も42位にアップ、先日はCDTVスペシャルライブにも出演で、これまでやや少なかった顔出しの歌唱も増えてきました。EDテーマの「朝が来る」がダウンロード5位ながらもストリーミングが伸びず36位止まり、誤算があるとすればここくらいかもしれません。

 優里「ベテルギウス」が2位で最高位更新。ストリーミングで2週連続1位、ポイントも少し上げています。カラオケでも徐々に順位を上げて3位、最終的には53週連続1位の「ドライフラワー」と入れ替わる可能性もあります。「シャッター」もこの2つで強く23位、そして新曲「レオ」も26位にアップ。今年もしっかりヒットを残す形になりそうです。

 BE:FIRST「Brave Generation」が6位に初登場。ダウンロード2位、ストリーミングも12位に上げてきました。J-WAVE系列の企画タイアップがあることもあって、ラジオオンエアも6位で高めです。2ndシングル収録は決定していますがその発売日は未定、状況次第ではかなりのロングセラーになることも予想されます。ストリーミング再生がどれだけ持続するかが鍵になりそうです。

 今週は新譜リリースが極めて少なく、50位以上の初登場はBE:FIRSTと登坂広臣のソロプロジェクト・アルバム『ANSWER…』収録のOMI「After The Rain」のみでした。CDセールス上位初登場でランクインしたのも、総合53位の氷川きよし「群青の弦」だけです。

 下位はまず64位にKAT-TUN「CRYSTAL MOMENT」が初登場。ジャニーズでは珍しい配信シングルです。69位のeill「いけないbaby」はラジオオンエア1位。あとは77位にチェインスモーカーズ「ハイ」、78位に平井大「もしも、君がいなくても。」、81位にOZROSAURUS「Rewind feat. ZORN」いう具合です。

今週のピックアップ曲

BE:FIRST「Brave Generation」

 Youtubeではリリックビデオとライブアクトの両方がアップされていますが、今回はライブアクトを見て紹介する形にしたいと思います。

 楽曲は決められたダンスパフォーマンス無しで、ラップも含めて7人のボーカルを前面に押し出した内容に仕上がっています。強いて言えば歌い出しを担当するジュノンが一番の美声で、最初の立ち位置もセンターですが、パッと見る限りでは7人誰かが特別優れているという印象ではありません。まさに7人が7人の方法で輝いている、という状況です。声の良さは全員が発声・発音・スピリットともに上々で、決意を意味するような歌詞もその分余計に胸に響きます。

 直感的にこの曲は、今後何年もセットリストに入る定番になるような予感はしました。キャッチーさなどヒットを狙う曲の構成でないことが、余計に彼らの自然さを演出しているような気もします。今年は新曲レビューで何回もBE:FIRSTについて書くことになると思いますが、まずは出だし好調といったところでしょうか。次の曲も既に3月の『ZIP!』内のドラマタイアップが決定、非常に楽しみです。

優里「レオ」

 レオと言えば「森本」「家入」「ジャングル大帝」のどれかになると思いますが、今年に関してはこの曲が代表作になるのかもしれません。それと同時に、この名前で思い浮かべる動物も今後はライオンでなく犬の方が多くなるのかもしれません。

 歌詞は飼い犬としての視点だけでなく、人間同士のラブソングとも取れる内容です。実際に完成した作品は勿論ですが、そもそもこういった歌詞の曲が意外に少なかったような気がします。個人的には「ドライフラワー」「ベテルギウス」以上の作品で、その出来に非常に深く唸らされる見事な内容だと思いました。

 

Vaundy「裸の勇者」

 昨年いくつかレビューした中で、Vaundyは現在の音楽シーンでトップレベルにマルチな才能を持った存在だと思いました。この曲も「不可幸力」「花占い」「踊り子」辺りのどれとも被らないイメージで、本当に聴くたびに見事だと感じます。今作を一言で表すと”カッコ良い”、でしょうか。ソフトな絵のアニメーションも印象的ですが、内容が必ずしもソフトでないことも重要なポイントです。

eill「いけないBaby」


 2/2発売のアルバム『PALETTE』リード曲、アルバムランキングには来週間違いなく入ると思われます。こちらも女性ソロボーカルにおける若手最注目株の1人です。

 R&Bをさらにぼかしたようなアンニュイなサウンドと雰囲気は、MVも含めて見るとやや退廃的。高めの声質の歌手があまり歌うタイプの楽曲でない印象もありますが、細かい声の出し方に色気もあって雰囲気は十分。息継ぎの際に出るブレスの音も、効果的に聴かせています。

 約4分の楽曲ですが、もう少しeillの歌の世界に浸りたいという気分にさせてくれる曲でもあります。アルバムでは1曲目、2曲目以降はCDもしくはストリーミングで楽しむ形になります。こちらでもレビューを書くかどうかは未定ですが、チェックはしたいと考えています。

 

平井 大「もしも、君がいなくても。」

 ストリーミングに強い平井さんの新曲ですが、今回のMVは鉄拳のイラスト作品。そうなるとYoutubeで聴く方がより良い、という印象にもなります。

 今回は家族・正確にいうと結婚して間もないカップルに向けた楽曲で、独り身の自分にはあまり縁のない作品という印象もありますが…。ただ当事者にとってはこれほど感じる部分が多い曲は他にない、と思える内容であることは間違いありません。平井大的観点から見ると非常に彼らしい作品で、今年もカップルの心の支えになる素敵な楽曲を多く聴くことが出来る予感を感じさせる内容でもあります。

 

 

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