2021.3.2 OA うたコン「音楽の殿堂!NHKホールから愛をこめて」感想

 本日はNHKホール・ラストのうたコンということで放送日同日に番組の感想を書いていきます。感想と言いますか、徒然と書いた方がいいのかもしれないですが…。

平原綾香「Jupiter」

 最近はLittle Glee Monsterのイメージも強いですが、やはりこの曲の歌入りの元祖はこの人。大熱唱でした。

 さてNHKホールと言えば、パイプオルガン。紅白歌合戦でも何年に1回かのペースで使われていました。オペラのステージ、前回の大トリ、そういえばタモさんが紛れ込んだついでに弾いていたこともありましたね。このステージで担当したのは石丸由佳さん。収録日は明記されていないですが、もしかするとこれが改修前ラスト使用だったのかもしれません。

堺 正章「さらば恋人」

 前身番組で長年司会を務めたマチャアキさんとホールの歴史を振り返ります。初めて音楽番組で使われたのは1973年8月4日放送の『思い出のメロディー』。勿論その年の紅白歌合戦で、「街の灯り」を歌った映像もオンエアされます。

 火曜日夜の歌番組が恒例になったのは1980年4月8日放送開始の『歌のビッグステージ』。映像の画質が7年前のそれと比べて低いので、もしかすると視聴者提供の物でしょうか。NHKの番組保存に対する試みは民放と比べるとかなり遅く、1980年辺りでようやく全番組という段階でした。大河ドラマでこの年以降、連続テレビ小説でも前の年以降全話保存という状況です。さすがに紅白や思い出のメロディーは年一の重要番組なので早くから保存していましたが、それでも1972年以降。1971年まではレコード大賞のTBSの方が圧倒的にしっかり取り組んでいました。

 『うたコン』の前身は1993年以降の『NHK歌謡コンサート』、その初代司会はマチャアキさんでした。ステージで歌うのは「さらば恋人」、ただこれはホールが出来る前の1971年にヒットした曲なので、「街の灯り」の方が若干選曲的には良いような。同じ年にヒットした「また逢う日まで」のせいでレコ大を取れなかったというトークも、今となれば懐かしいです。50年も経っているので当時よりキーも下げて、メロディーもやたらアレンジしています。これはまあ、いわゆる”昔のヒット曲を歌う時あるある”ということで。

岸谷 香「STAY BLUE」


 自ら作曲、作詞が富田京子さんなので思いっきりプリプリですね。30年くらい前を思い出させるような爽やかな楽曲は、当時プリプリを聴いていたアラフォーアラフィフ世代にはドンピシャ。若者向けの音楽をヒットさせるのは勿論非常に重要なことですが、こういう世代に向ける新しい音楽を伝えることもまたこの番組の重要な役割なのかな、としみじみ。

堺 正章「北風小僧の寒太郎」

 この曲をマチャアキさんがテレビで歌ってる所は初めて見た気がします。1974年12月に初オンエア、なおこの年の紅白で歌ったのはあまりヒットしなかった「枯葉の宿」という曲でした。シングルレコード化はされていないといいますか、本人のイメージと違うためにレコードにしなかったという話も当時あったのかもしれません。北島三郎さんも同番組で歌っていたようで、こちらは2006年紅白のショーコーナーで氷川きよしさんと一緒に歌ってます。『みんなのうた』は今年で60年、ということはまた紅白で似た様なコーナーをやる可能性が高そうです。

Kis-My-Ft2「Luv Bias」


 K-POPだと普段ダンスで魅せるグループがコーラスワークで聴かせる、なんてこともよくあるのですが、ジャニーズでは珍しいような気がします。無観客の番組収録なのでダメとまでは言いませんが、こういう曲は生歌にした方が視聴者にも良さが伝わるように思うのですが…。ダンスパートがあると言っても、この曲に関してはローラースケートを履きながら激しい動きがあるわけでもないので…。パフォーマンス自体は魅せ方にも工夫があり、楽曲の迫力もなかなか。キスマイはファンの数も十分多いですし、現状様々な理由もあるとは思うのですが、事務所のテレビパフォーマンスを見るたびに”勿体ない”という気持ちが生まれるのはどうしたものかと思います。これはここ数年ではなく、相当長い間感じていることではあるのですが。

Sexy Zone「Change the world」


 最近音楽ファン内の各所で絶賛されている気がするSexy Zone。先日は自分のツイートでも「RIGHT TO NEXT YOU」を絶賛しました。確かにうたコンで披露されたこの曲も、非常にカッコ良い迫力ある新曲です。ただ弦楽器込みの生演奏と合う曲かどうかと言われると、ちょっと難しい面はありそうでした。これは『うたコン』という番組の構造的な問題でもあるので何とも言えません。

 あとこれは個人的に5年くらい前からずっと感じていますが、もう少し声量があればいいのかなという。おそらく音程は各所で言われていると思うのですが、パフォーマンスを見る限り音程を合わせようとして声量が自然に抑えられているようにも聴こえました。個人的には多少メロディーがずれても、思いっきり歌ってくれた方がライブでのボルテージも上がるような気がします。偉大な存在と言われた歌手でも、案外音程がアバウトな方もいらっしゃいましたからね…。

五木ひろし「よこはま・たそがれ」

 NHKホールの『うたコン』を締めくくるステージになりました。「さらば恋人」同様、この曲も1971年のヒット曲。ちなみに「よこはま・たそがれ」のシングル自体が3月1日発売日だったそうです。考えてみれば紅白歌合戦、NHKホールで行われた全ての回に出場し続けたのはこの人だけです。世代交代という声も挙がり始めていて、確かにそれに相応しい男性歌謡曲歌手も出てきつつありますが、それでも新しくなったNHKホールでの歌唱、出場回数や年齢など全ての最高記録を塗り変えて欲しいという気持ちもあるので、個人的には色々複雑です。60代になってもヒット曲を出していましたが、さすがにここ数年あまり出なくなりつつある状況ではありますが、ここ何年かで紅白を去った演歌の方々はほとんどヒットが出なくなってから相当な年数経ってようやく卒業だったわけで…。

 ただ御年72歳、過去のこれくらいの年齢の歌手と比較するとまだまだ現役バリバリで圧倒的に歌えています。実績だけでなく、今現在の歌唱力を考えてもNHKホールに相応しいステージ、そう言って全く間違いない内容でした。

 なお次週のうたコンは東京国際フォーラムから放送。回によってはスタジオから放送することもあるとか。NHKホールが改装に入る期間、うたコンだけでなく各音楽番組・公開収録番組がどういう形でオンエアされるかもしばらくは注目といった所でしょうか…。

セットリスト

・平原綾香「Jupiter」
・堺 正章「さらば恋人」
・島津亜矢「悲しい酒」
・岸谷 香「STAY BLUE」
・堺 正章「北風小僧の寒太郎」
・Kis-My-Ft2「Luv Bias」
・Sexy Zone「Change the world」
・大原櫻子「STARTLINE」
・五木ひろし「よこはま・たそがれ」

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