2025.4.12 Perfume 10th Tour ZOZ5 “ネビュラロマンス” Episode 1 in 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ

 結成25周年・メジャーデビュー20周年の節目を迎える2025年のPerfume。2008年のGAMEからはじまり直角二等辺三角形・JPN・LEVEL3・ぐるんぐるん・COSMIC EXPLORER・FUTURE POP・P Cubed・PLASMAと続いて今回が10回目の全国ツアーですが、気がつけば私も2012年のJPNツアーから毎回参戦しています。近年はファンとしての熱も10年前と比べて落ち着きましたが、それでもツアー参戦とレポ執筆は変わらず続けていくつもりです。1会場のみ参戦なので今回そこまで詳しく書けないと思いますが、是非どうぞ。

 

開演まで

 真駒内セキスイハイムアイスアリーナでのワンマンは2018年Future Popツアー以来7年ぶり、前回2022年PLAZMAツアーの北海道公演は北海きたえーるでした。実を言うと真駒内には7年前に足を運ぶ予定でしたが、急な体調不良で断念した経験があります。そういう意味では個人的にリベンジも兼ねていました。ちなみにPerfumeに限らず北海道でライブ現場に足を運んだのも今回が初、地方ではあと東北を残すのみです。

 会場は地下鉄真駒内駅から徒歩25分の距離ですが、随時臨時のシャトルバスが走っていました。普段から頻繁にコンサートが開催される会場ということもあって台数もかなり多く、アクセスはかなり充実しています。札幌駅から地下鉄で約20分、環境に不便さはありません。ただ真駒内駅や会場の周辺は思いのほか山が多く、まだ溶けきれていない雪もチラホラありました。

 今回グッズはバックパックとフライトタグを購入。何回もツアーに行くとタオルとシャツは多くなる一方、さらに普段そんなに何度も使用するわけでもないので今回はパスしました。リュックはCOSMIC EXPLOERERツアーの時に買った物を愛用していましたが、その結果チャックが壊れたりするなどかなり劣化。実質的には買い換えに近いです。フライトタグは会場ごとにデザインが異なるそうで、複数参戦する猛者になると行くごとに購入してコンプリートしている方もいるとか…。各なおこの日はPLAZMAタオル・P3パーカー・三人祭Tシャツを着て参戦しました。

 電子チケットをかざして入場、席番の他にCYANという文字が印字された券が発行されます。エリアは北スタンドから入る36ブロック、かなり若い番号で表示された場所はスタンド最前列。ステージ前方でも後方でもない真ん中くらいの位置で出島ステージから至近距離、要は全体を見渡すにも個別の動きを見渡すにも適しているかなりの当たり席です。

 5分くらい前から個々のメンバーにコールを送る方々の大声が聴こえ始めます。もう長年見てきたお馴染みの光景です。開演時間→アナウンス→手拍子という流れもすっかり恒例、暗転後歓声からステージのモニターに注目が集まります。

 

side A:ネビュラロマンス前篇

 今回のアルバム『ネビュラロマンス前篇』は予備知識無しのサウンドだけで聴いてもSF映画の雰囲気満載ですが、映像を見る限り完全にそのコンセプトでのストーリーが展開されているようです。1回見ただけでは正確に詳しく説明するのが難しいので概略だけに留めますが、宇宙から来た3人が実は伝説の存在とか何とか…そんな話でした。

 したがって最初に演奏された曲は「The Light」、その次は「ラヴ・クラウド」「Cosmic Treat」…。曲ごとに大型ビジョンでストーリーは進みますが、結果的にはアルバムと全く同じ曲順で10曲ぶっ通し。これは今までのPerfumeアルバムツアーでは一度も見たことのない新展開(一応「Reframe」スタイルのコンサートは本編MC無し)、同時に楽曲以外でもかなり細かい所まで作り込まないと到底実現できない世界観。「Cosmic Treat」はMVが公開されていますが、歌番組風の作りはこのツアーでも見事に再現されています。映像ではPerfumeのコンサートだと珍しい歌詞テロップつきでした。なお劇中の登場キャラクターは、基本的にこのMVと同一です。

 

 宇宙から来た3人はいつの間にやら地球人と同じ心を持って…という話に展開。中央の出島ステージで神秘的な「時空花」「メビウス」のパフォーマンスを見せた後、結論は「後篇へ続く」。まだ発表されていない後篇は秋くらいにリリースのこと、楽しみであるとともに内容がとても気になります。

 

side B:各会場ごとに異なるいつも通りの神回

 『ネビュラロマンス前篇』をひと通り終えた後はこれまでのワンマンに近い流れですが、「Cling Cling」で始まる選曲には驚かされました。2014年リリースで当時ツアータイトルにもなった曲ですが、セットリストに組み込まれたのは2016年以来。ただ今回のツアーにおいて各会場でセトリが変わる中、この曲で始まるのは全会場共通。個人的に当時のぐるんぐるんツアーでは福岡・大阪・名古屋の3会場に足を運びましたが、これを見るとその時のことを思い出します。その後に演奏されたのは「Baby cruising Love」「コンピューターシティ」、もうそれぞれ17年前・19年前にもなろうという懐かしい鉄板曲です。

 3曲終わったところでありがとうございましたと深々と挨拶後、あらためて「かしゆかです」「あ~ちゃんです」「のっちです」「3人合わせて、Perfumeです!」。これはもう初めて彼女たちを生で見た2008年ロッキン以来、ずっと変わらない安定の光景です。ここから長い長いMCに入るのももうお馴染み。あ~ちゃんがメンバーを代表して喋った後、今回はかしゆか→のっちの順にソロ喋りとなり最後に3人合流という流れです。

 最初はもちろん『ネビュラロマンス前篇』の感想、さらに先日配信された「ネビュラロマンス」の話にもなります。3人ともお気に入りの曲だそうですが、こういう曲に限ってアルバムに入らないことが常だそう。というわけでヤスタカさんには感想を話していないようです。

 かしゆかのソロMCでは、先ほどの懐かしい2曲が札幌のインストアイベントで思い出深い曲なのでどうしても今回のセトリに入れたかったとのこと。昔のファンと今のファンが細胞みたいに入れ替わって今日があるという流れの話ですが、手を挙げてもらうと20年近く前のイベントにも足を運んだという方もチラホラ。ちなみに私の右隣にいた方がまさにその1人でしたが、確かに今回演奏された曲全てをほぼ振りコピしている猛者中の猛者でした。

 3人揃ってのMCでは、インスタのストーリーでアップしたあ~ちゃんのAirPods紛失事件の話がメイン。AirPodsよりもケースが心残りという話でした。また買えばいいという話もありますが、歯磨き粉のチューブを最後まで折り曲げて絞り取るくらいの彼女はそんな気になれないようで、もっと大物になりたいと言う始末。いやいやいや…と思いつつも、その謙虚さが長く愛されている理由であることもまた疑いようのない事実です。

 というわけでここからはお馴染みPTAのコーナー。いつもの歯みがきの歌から、あ~ちゃんの動きに合わせて「牛」「馬」「ジンギスカン」ポーズをしてもらった後、北海道出身の大物ミュージシャンをリスペクトしてとある曲の動きを教授。意外とリズム・細かい動きともに憶えるのが大変だったこの曲、結論を言うと4年前にTikTokで話題になったサカナクション「新宝島」でした。

TikTok - Make Your Day

 音楽的に親和性の高いPerfumeとサカナクションですが、対バンなど共演の経験はまだ無し。またPerfume FESを開催する暁に共演が決まったらチケット大争奪戦必至ですが、果たしてどうなるでしょうか。TikTokと同様わざわざポンポンまで用意、3人の踊りはMVにおける本家よりもキレッキレ。なお細かい動きが多いためあ~ちゃんのご教授に抜けが発覚、結果2度「新宝島」を一緒に踊り姿を見られる嬉しいハプニングも発生しました。

 

 PTAコーナーの後はアゲアゲな曲が相場、ここでは「Party Maker」の演奏。一体感のある手の動きは次の「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」でも同様、この曲もおそらく札幌のインストアライブで歌う機会が多かったのではないかと思われます。そこから展開されるのは長年の定番「チョコレイト・ディスコ」、今回のセトリは2000年代の懐かしい曲が多いようです。ただその後は2016年の「Miracle Worker」、”起こせミラクル”というフレーズが印象的なこの曲はCOSMIC EXPLORERツアーでも特に印象深い曲でした。

 爽やかに1人ずつ話す締めのMCの後、最後に演奏されたのは「Flow」。メンバー自身も感じ入ることの多い歌詞と、演奏時間の短さに近年の彼女たちらしい曲であることを感じるフィナーレでした。スタッフロールなどが流れる映像をバックに、ひと通り会場をまわって観客に感謝した後にコンサートは終了。今回もあっという間に時間が流れる現場となりました。

 

おわりに

 何度も見ているPerfumeのライブですが、今回もまたひと味違う魅力を味わえる内容になっていました。これだからPerfumeのライブ通いはやめられない、そんなことをあらためて再確認。あの伝説のアルバム『GAME』から17年、さすがにチケット代も高くなり当日券も出るようになったものの、いまだにアリーナ会場を埋める集客力は健在。9月に開催が決定している東京ドームワンマンも既にチケットを入手、今から楽しみです。

 なお前列のお客さまが見せた動きにより、MCのラストでのっちによる正しいPerfumeです講座が開講。3本指のポーズは”フレミングの法則の動きから親指を仕舞う”。今からでも、憶えていて損はありません。

 

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