第60回NHK紅白歌合戦歌手曲目発表

 今年の歌唱曲目が発表されました。感想を申し上げると、悪くはないですが色々と悩ましい、今年の印象はそんなところです。というわけで一気に紹介していきます。

 

和田アキ子「もう一度ふたりで歌いたい」(1986年)
 紅白で歌われるのは9年ぶり4回目。第37回(1986年)では8年ぶりの再出場で中盤に、第46回(1995年)ではトリ、第51回(2000年)ではトリ前で歌われています。「Let’s sing a song 歌いましょう」と綴られた故・阿久悠氏の歌詞が非常に美しい名曲。2年連続になりますが、過去の紅白歌合戦に対する貢献度、また「歌の力」というテーマを考えると紅組トリの最有力候補。声量の衰えが見られるもののおそらくバックコーラスと彼女自身の「歌の魂」で十二分にカバーできる内容になるでしょう。

石川さゆり「津軽海峡冬景色」(1977年)
 紅白で歌われるのは2年ぶり6回目。第28回(1977年)で初出場の時に歌われたのがこの曲。以後「名曲紅白」と呼ばれた第33回(1982年)、トリを務めた第44回(1993年)、第51回(2000年)、そして記憶に新しい阿久悠追悼の意味をこめてトリで歌われた第58回(2007年)。今年は三木たかし追悼の意味をこめて歌うことになるのでしょうか。

小林幸子「万葉恋歌 ああ、君待つと」(新曲)
 紅白名物の豪華舞台装置、もとい豪華衣装を今年も期待したいです。

川中美幸「ふたり酒」(1981年)
 初出場の第32回(1981年)、そしてトリで歌われた第57回(2006年)以来紅白では3年ぶり3回目の歌唱。60回記念ということで今年は初出場の時に歌われた曲の選曲が目立ちますがその一環でしょう。

坂本冬美「また君に恋してる」(新曲、ビリーバンバンのカバー)
 CMで話題になったこの曲、リリースは「アジアの海賊」と両A面。そして元々はビリーバンバンの楽曲だったようです。今年は演歌というより歌謡曲のテイスト、いつもより一味も二味も違うステージを見せてくれそうで楽しみですね。

伍代夏子「忍ぶ雨」(1990年)
 この曲は彼女自身最大のヒット曲で、19年前に紅白歌合戦初出場を果たした思い出の曲。紅白で披露されるのはその時以来になります。また16回目の出場で古い曲を歌うのも今回が初めて。

DREAMS COME TRUE「その先へ~紅白スペシャルヴァージョン~」(新曲)
 紅白のドリカムといえば紅白バージョン。紅白でしか見られないステージを期待したいです。

中村美律子「河内おとこ節」(1989年)
 やはり「河内おとこ節」で来ました。紅白で歌われたのは初出場の第43回(1992年)を皮切りに第46回(1995年)、第49回(1998年)、第53回(2002年)、第55回(2004年)、第59回(2008年)、そして今年で通算7回目。今年はどんな衣装で歌うことになるのでしょうか。

天童よしみ「花筏-Hanaikada-」(新曲)
 母親をテーマにした新曲、今年も泣かせる演出になりそうです。なお作曲はタッキー&翼の曲を手がけることが多い羽場仁志、正確にはこの曲も演歌というよりは歌謡曲といった趣。

浜崎あゆみ「Rule」(新曲)
 2月に発売した、ハリウッド実写映画「DRAGONBALL EVOLUTION」の主題歌が選ばれました。派手な演出をするには非常に合っていますが、どうなるでしょうか。

aiko「あの子の夢」(新曲)
 現在放送中の連続テレビ小説『ウェルかめ』主題歌ですが今のところ配信もなくCDシングルあるいはアルバム収録曲としても発売未定。もしかすると大晦日のオンエア後着うた配信、というのはあるかもしれません。おそらく紅白がTV初披露になるものと思われます。楽しみではあるのですが、こういう選曲は個人的にはあまり好きではありません。

中島美嘉「流れ星」(新曲)
 普通に今年秋に発売されたバラードが選曲されました。なんだか1970年代後半の由紀さおり、いしだあゆみ、小柳ルミ子そして和田アキ子辺りの選曲傾向とやや被ります。ヒットはしていない新曲だけど意外と掘り出し物な良い曲、みたいな。

水森かおり「安芸の宮島」(新曲)
 今年もヒットしたご当地ソングを歌います。出来れば1コーラス半でなく2コーラスでお願いしたいところです。

平原綾香「ミオ・アモーレ」(新曲)
 この曲も1970年代後半の由紀(以下略)。ですがこの曲ははっきり言って彼女にしか歌えない曲だと思います。なお中森明菜との「ミ・アモーレ」とは全く関係ありません。

大塚 愛「Is」(新曲)
 ラブバラードベスト『LOVE is BEST』に収録されている新曲。これもある意味1970年代後半(以下略)

倖田來未「2009紅白KODA SPECIAL」
 どうするんでしょうね。「Lick me」他今年の曲を洗いざらい披露するのか、misonoを引っ張り出して「It’s all Love!」も歌うのか、あるいは「キューティーハニー」や「夢のうた」辺りを混ぜるのか。いつぞやのBoAのバラードメドレーみたいにあっさりした内容になる可能性もなきにしもあらず。果たしてどうなるでしょうか。

絢香「みんな空の下」(新曲)
 活動休止を前にして、ステージで歌うのは紅白が最後になります。おそらく終盤での登場になるでしょう。ラストの曲はこれまでの集大成ともいえるこの新曲。

アンジェラ・アキ「手紙~拝啓 十五の君へ~」(2008年)
 紅白では2年連続での歌唱になります。順当と言われれば順当でしょうか。

AKB48「RIVERサプライズ! 紅白Remix」(新曲)
 「RIVER」と「涙サプライズ!」を含めたスペシャルステージになります。果たして何人がステージに立つことになるのでしょうか。

秋元順子「愛のままで…」(2008年)
 2年連続の歌唱になりました。今年も聴かせてくれそうです。

いきものがかり「YELL」(新曲)
 やはりNHK合唱コンクールで歌われた楽曲になりました。歌声はもちろん演出にも期待したいです。

GIRL NEXT DOOR「infinity」(新曲)
 オリコンシングルチャートで1位を獲得した楽曲になりました。ダンサブルなステージ、今年も序盤での登場になるでしょうか。

Perfume「ワンルーム・ディスコ」(新曲)
 こちらは今年唯一のシングル曲が選曲されました。前半・後半どちらになるかは別として序盤での出場になる可能性が高いです。

木村カエラ「Butterfly」(新曲)
 今年「泣き歌」として大きな話題になった曲。聴かせるステージになりそうです。

水樹奈々「深愛」(新曲)
 1月に発売された、スケールの大きい内容の曲。その澄んだ歌声に期待したいです。

 

北島三郎「まつり」(1984年)
 紅白で歌われるのは第35回(1984年)、第44回(1993年)、第50回(1999年)、第57回(2006年)以来5回目ですが、発表された1984年を除いては全て大トリのステージ。大トリ以外ピンと来にくいのは確かなんですがサブちゃんももう御年73歳、確かに格は錚々たる物があるのですが…。

布施 明「MY WAY」(1972年)
 第23回(1972年)、第55回(2004年)以来5年ぶり3回目となる紅白での布施明の「MY WAY」(全編英語詞で加山雄三が歌ったこともあり(第39回(1988年)))。圧倒的な歌唱力で聴かせるステージとしてはまさにピッタリ。

森 進一「花と蝶」(1968年)
 第19回(1968年)、紅白歌合戦に初めて出場した時に歌われたのがこの曲でした。紅白ではそれ以来、実に41年ぶりの披露。この数字は「同アーティストで2回目に歌われた楽曲」の中では史上最長ブランクの記録になります。

美川憲一「さそり座の女2009」(1972年)
 第24回(1973年)、第42回(1991年)、第54回(2003年)、そして第57回(2006年)から4年連続。通算7度目の歌唱は「兄弟船」、そして「河内おとこ節」と並ぶ記録、4年連続の歌唱は「涙そうそう」以来2度目の記録。果たして今年はどんなテイストになるのやら。

五木ひろし「凍て鶴」(2008年)
 昨年は闘病中の三木たかしへの応援をこめて熱唱。そして今年は彼の死を悼んでという形での熱唱になります。

細川たかし「望郷じょんから」(1985年)
 石本美由起氏追悼で「矢切の渡し」でも歌うのかと思いきやこの曲でした。紅白では第36回(1985年)で銀杯受賞、第46回(1995年)で大トリ、第51回(2000年)にも歌われて通算4回目。この曲はまさに細川たかしの真骨頂と言って良い楽曲、久々に期待したいところです。

SMAP「そっと きゅっと~世界に一つだけの花」
 「世界に一つだけの花」も毎年のように紅白で歌われている印象がありますが。今年の新曲「そっと きゅっと」を交えてのメドレーになります。

福山雅治「はつ恋」(新曲)
 久々の紅白で歌われるのは先日発売されたラブバラード。高知からの中継という噂もありますがどうなるでしょうか。

TOKIO「太陽と砂漠のバラ」(新曲)
 例年通り、ごくごく普通に新曲を歌います。

氷川きよし「ときめきのルンバ」(新曲)
 紅白で「愛してルンバ!」とホール全員でかけ声をするのでしょうか。だとしたら凄く楽しみです。可能性は薄いですが個人的にはこれがトリでも面白いと思っています(たださすがに大トリはないでしょうが…)

ポルノグラフィティ「アニマロッサ」(新曲)
 例年通り、こちらも格好良く新曲を披露することになりそうです。

アリス「チャンピオン」(1978年)
 アリスとしては第51回(2000年)にメドレーのうちの1曲として、そして谷村新司ソロでも第49回(1998年)に披露されましたがやはりアリスでこれ1曲となるとまた格別なもの。非常に楽しみなステージです。

EXILE「Someday」(新曲)
 14人体制の新生EXILEの門出をきった曲を今回は選曲しました。いつも通りのパフォーマンスになりそうです。

ゆず「逢いたい」(新曲)
 NHKのタイアップがあったことを考えると自然な選択。他番組では「虹」を披露することが多かったので、そういう意味では差別化を図った良い選曲と言えそうです。

コブクロ「STAY」(新曲)
 こちらもごくごく普通に今年のヒット曲を聴かせてくれます。

北山たけし「剣山」(新曲)
 白組の今年のご当地ソングは徳島県の剣山。

徳永英明「壊れかけのRadio」(1990年)
 3年前の初出場の時に歌われたので、そういう意味ではやや新鮮味の薄い選曲かもしれませんが、聴かせてくれるステージであるのは確か。

ジェロ「海雪」(2008年)
 結局今年も「海雪」でした。昨年カットされた前奏でのブレイクダンスを披露してくれるのでしょうか。

東方神起「Stand by U」(新曲)
 バラードで、今年最大のヒット曲になったこの曲を選曲しました。

嵐「嵐×紅白スペシャルメドレー」
 新曲はもちろんのことそれ以前の曲も含めた、これまでの10年間が凝縮されたようなパフォーマンスが期待できそうです。非常に楽しみなステージ。

NYC boys「紅白60回記念 NYCメドレー」
 「NYC」だけでなく「悪魔な恋」も混ぜるのか、それともMステでのジャニーズJr.みたいにオリジナルソングも入れるのか。ふたを開けてみないとちょっとわかりません。

FUNKY MONKEY BABYS「ヒーロー」(新曲)
 ここはやはり「ヒーロー」になりましたね。世の中にいるお父さんが喜んでくれるパフォーマンスを期待したいです。

flumpool「星に願いを」(新曲)
 2月にリリースされた、シングルとしては最大のヒット曲であるこの曲に納まった、という形になりました。

遊助「ひまわり」(新曲)
 順当にデビュー曲にして最大セールスの楽曲が選曲されました。

レミオロメン「粉雪」(2005年)
 4年前の大ヒット曲です。まあ順当なところでしょう。

 

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