今週のビルボードチャート~7/28(清水翔太、超特急、水瀬いのり)


 BTS「Permission to Dance」が1位。「Butter」が何週か1位を獲得していましたが、こちらの曲で首位獲得は初。相変わらずストリーミングはこの2曲で上位1, 2位を独占しています。

 KinKi Kids「アン/ペア」が2位に初登場。剛さんや光一さんのソロは徐々に配信解禁していますが、ユニットの方はまだストリーミングどころかダウンロードも発売無し、Youtubeも1分半の短縮版という状況です。CD売上は17万枚でポイント全体の70%、リッピングを含めると9割超です。今さら新規ファン獲得という段階ではないので、20年超のキャリアでこれだけCDを売り上げること自体凄いことですが、だからこそ再評価には配信解禁が不可欠ではないかという気もしているところです。なお作詞作曲は2000年以降長年にわたってキンキに楽曲を提供し続ける堂島孝平が担当。

 先週9位に初登場したmillennium parade x Belle「U」は4位に上昇。2週連続ダウンロード1位、ストリーミングが40位→10位で目に見えて増加しています。先週31位の清水翔太「Curtain Call feat. Taka」は今週さらに上昇して17位、こちらもストリーミングの順位上昇が総合順位の上昇に繋がっています。あとは18位の超特急「CARNAVAL」に要注目。本来フィジカルが強いグループですが、なんと実質ストリーミング配信のみで上位にランクイン。ただこの理由は非常に明快で、LINE MUSICにおける「CARNAVALミッション」に拠るもののようです。実際Spotifyでの再生数は現時点で1万に満たない状況なので、おそらくキャンペーン終了後の再来週はHOT100圏外になるものと思われます。ストリーミング再生数=楽曲人気指標に必ずしも当てはまらないケースはいずれ出てくると思ってはいましたが、予想以上に早く現れたという印象です。あとは『竜とそばかすの姫』挿入歌・Belle「歌よ」も22位にランクインしました。62位にも同様に「心のそばに」が初登場、この夏で一番注目する必要のあるアーティストになっています。

17位 清水翔太「Curtain Call feat. Taka」

 清水翔太らしいR&B色強めの聴かせる楽曲。バラードとは言いませんがゆったりしたテンポの楽曲なので、これにワンオクのTakaが加わっているのはかなり新しい感覚です。コラボレーションそのものの意外性と、誰が参加しても清水さん自身は彼ならではの音楽を貫くという美学。そういえば以前小田和正と「君さえいれば」をコラボした時も同じ印象でした。その一貫性が、10年以上第一線で活躍し続けている理由の一つなのだろうとしみじみ。

18位 超特急「CARNAVAL」


 イントロから期待を全く裏切らないカーニバルサウンド。どちらかと言うとリオデジャネイロでオリンピックが行われた5年前にやった方が良かったと思われますが、それは言っても仕方のないこと。J-POPにサンバを取り入れること自体は目新しいことではなく、昭和歌謡の時点で既に登場しているのですが(例:岩崎宏美「夏に抱かれて」)、ライブという観点を考えると無条件に盛り上がる楽曲を増やすのは全く悪いことではありません。ただ、男性アイドルがサンバスタイルで歌ってるMVは史上初かもしれないですね…。

74位 水瀬いのり「HELLO HORIZON」


 通算10枚目のシングルはアニメ『現実主義勇者の王国再建記』OPテーマ。溢れるように弦楽器が入るアレンジと複雑なメロディーは、少し前だと水樹奈々あるいは坂本真綾が歌っていたようなナンバーと言えるでしょうか。ただ彼女は今回の曲を聴く限り、例に挙げた2名と比べると声が細い印象もあります。その声質が、楽曲に新しい個性を与えていて、出来上がりとしては高い鮮度が十分に保たれた内容と言えます。

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