2021.3.22 Billboard CHART(宇多田ヒカル、あいみょん)

・今週のビルボードチャートはこちら。

 KAT-TUN「Roar」が首位。ダウンロード・ストリーミング解禁が話題になりましたが、結果としてはダウンロード3位・ストリーミングは圏外。ストリーミングは即効性が弱い指標なので何とも言えない部分もありますが、ダウンロードでも結果を残したという意味は大きいです。2位は宇多田ヒカル「One Last Kiss」、これは詳しく後述します。それ以外の上位20曲はCD指標が押し上げる形でUVERworld「HOURGLASS」が14位。あとYOASOBI「優しい彗星」が一気に19位までランクアップしています。あいみょんと髭男が思ったよりランクアップしないのが、ちょっと気になりますね…。

・宇多田ヒカル「One Last Kiss」


 2007年に発売された『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』の「Beautiful World」は、映画を見てない立場から聴いても文句無しの名曲でした。『シン・エヴァンゲリオン劇場版』主題歌になっている新曲、今回の映画も大変ヒットしています。それと同様にこの曲も、CD以外の指標が軒並み上位で、はっきりと大ヒットになっています。CDも普通に3月10日リリースにはなっているのですが、「Beaituful World」「桜流し」新録などを含めた8トラック収録のEPだとアルバム扱いになって集計されないという形なのでしょうか。こういうシングル・アルバムどちらが相応しいか微妙な例は、Superflyの「Wildflower & Cover Songs: Complete Best ‘TRACK 3″」などがありました。当時のオリコンみたいにCDシングル・アルバムチャートだけで収まるのならまだいいのですが、こういった総合チャートを作るのにアルバム扱いになってCD集計が全く入らないのは少し不思議な気もします。オリジナルアルバムならまだしも、今回のCDで純粋な新曲はこの曲しかないわけですからね…。

 曲の系統は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の「桜流し」を受け継いでいます。メロディーよりも、全体のサウンドが勝っている芸術的な作品のように思いました。この系統の曲は、具体的に何がどうと書くのが最も難しいジャンルです(単純に私の知識不足でもあるのですが)。ただ一つ言えることは、聴いた後の心地が大変素晴らしい、ということでしょうか。少なくとも、2021年を代表する楽曲として遠い未来から見ても高評価される楽曲であることは間違いなさそうです。

・あいみょん「桜が降る夜は」


 書くタイミングが少し遅くなってしまいました。こちらもまたあいみょんらしい、昭和のフォークソングから地続きの系統とも思えるメロディアスに聴かせる楽曲。「マリーゴールド」や「ハルノヒ」でも強く感じましたが、やっぱり彼女のメロディーセンスと声の合い方が抜群なんですよね。今作もそうでした。桜をテーマにした楽曲は多いですが、桜という言葉が彼女ほど似合うアーティストも少ないと思います。今作はPVも秀逸。一味違うあいみょんの姿と動きを存分に味わうことが出来ます。素晴らしいですね。ただ最近以前あったトゲのある歌詞の曲が少なくなっているような気がするので、そろそろ個人的にはそちらにも期待したいです。 

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