今回の大晦日は直接NHKホールに出向いて、隣りにあるNHKみんなの広場ふれあいホール内で本番さながらの雰囲気を堪能できるスーパーハイビジョンの映像も見ています。NHKホールで直接見たわけではありませんが、カメラアングルはホールさながらで、クレーンカメラやステージ上を動き回るカメラマンも確認できました。画質・音質とも、テレビでは気づかない部分が多かったです。歌手や演奏者のアップの映像は全くなく(中継部分はテレビ映像のままでしたが)、そのためテレビで放送された映像とは全く違うアングルで見ることが出来たので、各ステージレビューではその時の様子、気づいたことなども加えて書いていきます。これについては、(スーパーハイビジョン)の項目を新たに設けて書いています。

~オープニング~

 歓声とともにセットが光り、中央の階段ステージ上に司会者6人がせり上がりの形で登場。紅組司会の井上真央が和服姿で左端に立ち、白組司会を務めるは左から順番に大野智、松本潤、櫻井翔、相葉雅紀、二宮和也の立ち位置で白の紋付袴を着ています。

全員「2011年12月31日。」
井上「残された時間をともに過ごしましょう。」
櫻井「新しい1年が、すぐそこまで来ています。」
相葉「新しい未来が、もうじきやって来ます。」
松本「音楽の力を信じる歌手の皆さんが今夜ここに集います。」
二宮「歌が明日への力になると信じましょう。」
大野「一人でも多くの人が笑顔になれるように。」

井上「さあ、歌の力で、」
嵐全員「わたしたちの力で、」
櫻井「あしたを歌おう。」

井上「第62回、」
全員「NHK、紅白歌合戦!」

 菅野よう子が作曲した今回の紅白歌合戦のテーマ曲「1231」が演奏されるとともに、出場歌手が階段上から登場。両軍司会を先頭にして、中央に芦田愛菜鈴木福が登場。その後ろ両側からAKB48EXILEのメンバーが階段を降ります。それぞれ紅組が下手側、白組が上手側にはけます。

井上「今年のテーマはあしたを歌おう」
櫻井「歌であしたへの力を届けてくださる歌手の皆さんの入場です。」

 総合司会の阿部渉アナウンサーが実況しながら歌手入場。入場順は紅組がAKB48のメンバー16名を先頭にKARA、肩を組む天童よしみ西野カナ水森かおり。手を繋いでる藤あや子絢香伍代夏子、そしていきものがかり少女時代。なんと小林幸子aiko松任谷由実は手を繋いで登場します。更に平原綾香椎名林檎Perfume坂本冬美石川さゆり夏川りみ水樹奈々、ラストは和田アキ子川中美幸。なお妊娠している倖田來未アンジェラ・アキは階段から登場せず、ステージ裏から後ろの端の方に加わる形。
 白組はEXILEに始まって猪苗代湖ズ千昌夫ゆず西田敏行秋川雅史AAA平井堅L’Arc~en~CielflumpoolTOKIO德永英明東方神起郷ひろみポルノグラフィティFUNKY MONKEY BABYSSMAP細川たかしNYC五木ひろし森進一、ラストは手を繋ぐ北島三郎氷川きよし

井上「紅白合わせて55組、今年を代表する歌手の皆さんがここNHKホールに集いました。」
松本「2011年の大晦日、いよいよ1年を締めくくるステージの始まりです!」

 阿部アナによる司会者の紹介後、今回はすぐにステージに入らず一呼吸置きます。

櫻井「2011年、私たちは東日本大震災など様々な辛い出来事を経験しました。そこで今年の紅白歌合戦では”あしたを歌おう。”というテーマを掲げ、歌で日本人に元気を贈りたいと思っています。」

 松本潤の紹介で、サッカー女子代表・なでしこジャパンのメンバー登場。登場したのはINAC神戸所属の田中明日菜近賀ゆかり大野忍澤穂希川澄奈穂美海堀あゆみ高瀬愛実。後ろにいた松任谷由実が大野選手や近賀選手の肩をポンポンと叩いてます。選手にコメントを求めます。歌はどのような存在でしょう?という質問に答えたのは川澄選手。
「私たちにとってサッカーと同じく一人一人の心を通じ合わせてくれる大切な存在です。そして明日への力をくれる源です。」
そしてロンドンオリンピックへの抱負については澤選手が答えます。
「今日は皆さんの歌からパワーをもらって、オリンピックでは絶対に負けないという強い気持ちを胸に、私たちのプレイで日本の皆さんに元気を届けたいと思います。」

 

(ウラトーク)
 今回の担当はテリー伊藤神田愛花アナウンサー。「今年も副音声で紅白ウラトークチャンネル、やります!」というのが第一声。司会者の開会宣言を聴いた後、「始まりました!第62回NHK紅白歌合戦!」とタイトルバックに合わせてこちらでもオープニングコール。紹介された後テリーさんは早速テンション高め。「今までの紅白の中で一番盛り上がると思います、ものすごいですね」「リハーサルからもう凄い気合の入れ方」「みんな(控室に)帰らない!」と、こちらでも期待が高まっています。
 基本的に神田アナが情報・進行担当。とりあえず操作方法と内容を説明した後、司会者紹介で情報補足。井上さんに関しては「真央ちゃんが落ち着いてるんだ」と、テリーさんがリハを見た時の印象も話しています。
 なでしこジャパンについて「メジャーになってきてからみんな綺麗になったよね」と早くもテリーさん言いたい放題。神田アナも「今日はプロのメイクさんがメイクをきっとされてるんでしょうね」「眉毛が整ってますね」と、地味にこちらも期待できそうな予感。そして話す2人ともマイクを持つ手が震えていない所に注目して、あがっていない、度胸があると賞賛します。

 

(スーパーハイビジョン)
 ふれあいホールでは7時のニュースが右上の小さな映像と音声で流れる中、NHKホールの映像を大画面のスクリーンに映し出していました。ADの前説、そして総合司会阿部渉アナの進行で客席の皆さんについてゲスト審査員を紹介。その時の音声が入っていないので詳しくはわかりませんが、全体的に阿部アナのリアクションがやけに大きい気がしました。7時15分に入る数秒くらい前から、会場の音声も流れ始めました。
 入場行進は全体を映した映像でアップのショットはありませんでした。たださすがに倖田來未アンジェラ・アキがいつ入ったのかは未確認。映像ショットでは国分太一のカメラ目線が一番インパクトあったでしょうか。いややはり松任谷由実の登場シーンでしょうか。
 なでしこジャパンが登場しているシーンではステージ上にいる次の歌手がセッティングしている最中で、完全にそちらに目がいってしまいました。あと下手側にいた田中選手、近賀選手、大野選手あたりはホールの様子を見て感激している様子で、いい意味で若干こういう場に慣れていない感じが表情に出ていました。ユーミンに肩を叩かれたのは恐らく一生の思い出になるだろうなあ、と見ていて感じました。

 

(解説)
・直近2回は紅白テーマソング「歌の力」を使用していましたが、この回は菅野よう子が新たに「1231」を書き下ろす形となりました。以降しばらくの間、オープニングテーマは毎年作曲家に依頼して新たに書き下ろされるようになります。菅野さんは震災復興プロジェクトのテーマソング「花は咲く」作曲を翌年手掛けますが、これに関しては次回以降の紅白で触れます。

・なでしこジャパンはこの年6月のFIFA女子ワールドカップでアジア勢初優勝を果たしました。この紅白に登場したメンバーについて説明すると、海掘選手はフル出場したGK、近賀選手がフル出場のDFで田中選手がDF控え。高瀬選手もFWの控えですね。大野選手がFWでメキシコ戦で1ゴール、川添選手がMFでスウェーデン戦で2ゴール、澤選手がMFで主将・大会MVPに得点王でした。

・彼女たちが所属しているINAC神戸レオネッサは当時日本の女子リーグ最強チーム、翌日10時半に選手権大会の決勝キックオフがある中での出演でした。試合は高瀬選手や田中選手などがゴールを決めて優勝、試合後コメントによると負ければかなりの批判が来ることが予想されたため相当なプレッシャーがあったとか…。

浜崎あゆみ(13年連続13回目/第50回/1998/33/福岡県出身)
「progress」(2011/ayumi hamasaki/Yuta Nakano/初)
~第62回紅白オープニングスペシャルステージ~

 階段ステージ上に登場した浜崎さんは、スカートの直径が非常に大きいドレス。スカートは、下りの階段の半分くらいまで溢れています。最上段でオーケストラが演奏、最初のワンコーラスはピアノ演奏のみのバックで歌唱。歌詞を「同じ未来信じてる”二人”」を「同じ未来信じてる”日本”」に、テロップごと変えて歌っています。ステージバックは勿論として、正面から見えない横側にまでも星が降り注ぐようなCGが入っています。
 1コーラス歌唱後、「行くぜニッポーン!」という掛け声とともに花火演出&早替え。スカートは実は衣装ではなく、バックダンサーが自身の体を隠す形で掲げていた小道具。早替えと同時に、それを投げ捨ててアクロバティックに踊ります。バク転をはじめとする、見事な演舞を見せてくれました。非常にパワフルな内容のステージで、早々に会場から大きな拍手が挙がります。「ありがとうございました!」と胸に手を当てて挨拶する姿にも、強い気持ちが入っています。(3分41秒)

 

(ウラトーク)
 「毎回オープニングで歌うのはプレッシャーだと思うよ」とまずは気遣います。照明が当たって衣装がお目見えしたシーンでは、「あらららら」「白いウエディングドレスですか?大きいなぁw」と反応。スカートの情報は、神田アナには既に入っているようです。
 前回のウラトークで、衣装を見て結婚するんじゃないかとテリーさんが呟いたすぐ次の日に本当に結婚したことについて話します。「俺、預言者なんですよ」とプチ自慢。さらに倖田來未の衣装も楽しみと話をつなげます。
 浜崎さんの衣装は「幅が6メートルくらいあるんですよね」と解説。歌い終わって、花火の特効とスカートの演出に「おー!」っと驚いています。
 エスコートされながら階段を降りる姿を見て「毎年男性のエスコートで登場するんですけどね、羨ましいですよね女性からしたら」と話す神田アナ。「何を言ってんだw」と当然ツッコまれますが、「だって両手に男性ですよ?」と引きません。
 そして浜崎さんと結婚したオーストリア人の夫について話します。俳優のようですが、「ちゃんと収入あるといいよね」「そうですね。何語で会話するんですかね?」「ミュージシャンの方って基本的に耳がいいから、浜崎さんなんかすぐに英語とか憶えてるんじゃないの?」相当適当な推測トークです。なお夫はロス在住という神田アナ調べ。「亀戸とか錦糸町とかにいて欲しいじゃないですか」にはさすがに神田アナもツッコミ。ほとんど漫才のようなウラトーク席でした。

 

(スーパーハイビジョン)
 なでしこジャパンが出演している最中にセッティングが行われました。衣装は最初から断面積の大きいスカートで登場したわけではなく、羽根をあらかじめセッティングして浜崎さんがその中に入ってスタンバイする形。そのためこの演出について言うと、会場の人はある程度織り込み済みだったのかもしれません。
 それでもやっぱり現場で見るとやはりビックリします。特に花火の特効は凄かったですね。視覚的にも迫力満点でした。

 

(解説)
・浜崎さんはこの回4年連続トップバッター。歌唱前のテロップに入る「第xx回オープニングスペシャルステージ」の文面は、この年まで使い回されるコピペ状態でした。ただ私だけでなく他にも複数の指摘があったのでしょうか、翌年は多少文面を変えています。

・衣装とダンサーが一体になる演出は第52回(2001年)の小林幸子、第57回(2006年)の美川憲一といった前例があります。ただスカートが解体されてダンサーに変身するという演出は史上初です。ちなみにスカートではないステージに広がった布からの登場は、第59回(2008年)の美川憲一の例があります。

・ウラトーク席進行担当の神田愛花アナは紅白との関わりが深く、第56回(2005年)のスキウタお披露目隊、第59回(2008年)・第60回(2009年)のラジオ実況での出演があります。ただ彼女の持ち味が一番出ていたのは、間違いなくこの回のウラトークではないかと思われます。

NYC(3年連続3回目/第60回/2009/16~17)
「100%勇気NYC」
 「NYC」(2009/ma-saya/馬飼野康二/2年ぶり2回目)
 「ユメタマゴ」(2011/田中琴乃/馬飼野康二/初)
 「勇気100%」(1993/松井五郎/馬飼野康二/3年連続4回目)
~白組トップバッターは勇気と元気を届ける3人組~

 オープニング時のトップバッター紹介では、松本潤が真後ろにいる彼らに向かってガッツポーズという名のエールを贈ります。歌前の曲紹介では、総勢247人のジャニーズJr.が登場するという話。
 ”New York City Boys”という「NYC」のオープニングの一部から始まってまずは「ユメタマゴ」。この時点では幕が降りた状態で、ステージ上に出てくるジャニーズJr.のメンバーは17名。その後「NYC」がもう一度先ほどと同じように挿入されます。衣装は各メンバーのオリジナルカラー通りに、中山優馬が青、山田涼介が赤、知念侑李が黄。
 「勇気100%」のイントロで幕が降ろされると、大勢のジャニーズJr.のメンバーが出現します。階段上に集結する人数は、軽く100人を超えています。メンバー3人もチョッキを脱いで、100%勇気と書かれたTシャツ姿に変身します。
 ジュニアのメンバーはサビに入るまで両腕を曲げて上げた状態でずっと待機。サビ直前に44人のメンバーが入ってダンス。サビ前にはメンバー3人がバク転を披露。紙吹雪放射とともにサビ突入。前回同様、紙吹雪は赤青黄の紙を使っています。
 サビでは懸垂のような振り付けで、あるいは肩を組んだりして踊ります。バックの映像は、サビまではNYCロゴのアニメーションでしたが、サビ以降ステージ上のジュニアのメンバーがズラリと映し出されます。おかげでただでさえ多い人数がさらに多くいるように見えます。賑やかさと迫力が両立したようなステージになりました。(2分47秒)

 

(ウラトーク)
 曲紹介ではテリーさんがジャニーズ事務所、特に教育面について賞賛しています。
 新しい試みということでウラトーク審査を紹介。2人が別々で独自に、1組ずつどちらが勝つか判定するという企画らしいです。
 「勇気100%」が日本ハムの斎藤佑樹選手のテーマソングであることを、「勇気100%」が始まる直前にテリーさんが喋ってます。当然ながら下の名前が由来ということで。
 百数名のジャニーズJr.登場シーンで両名大笑いします。バックを見て「動かないぞ」と思わず神田アナ。ファンの方が何人かいつもNHKの西玄関にいる、ということも話してます。
 サビ突入。「なんか平成パワーという気がしない?」「青春の匂いがしていいね」全体的にメンバー以上にジュニアの話中心でステージ終了。

 

(スーパーハイビジョン)
 特記事項はありません。

 

(解説)
・ジャニーズJr.が参加するダンスも紅白名物ですが、第51回(2000年)でTOKIOのバックに出演以降は、NYC boysが登場する第60回(2009年)まで不出演。その間ジャニーズ所属アーティストの紅白出場はSMAPTOKIOの2組のみ。現在とは隔世の感があります。

・ジャニーズの後輩がダンサーで登場するのは第31回(1980年)・田原俊彦のステージに登場したジャパニーズが初で、ジュニアという名前がテロップに登場したのは第34回(1983年)・近藤真彦のステージが初でした。

・ジュニアのメンバー総勢247人登場させたのは、おそらくこれが初めてと思われます。2021年1月現在で約200名在籍らしいので、当時所属していたメンバーはおそらくほぼ全員この舞台に立っていると考えて良さそうです。

アンジェラ・アキ(6年連続6回目/第57回/2005/33/徳島県出身)
「One Family」(2011/アンジェラ・アキ/アンジェラ・アキ/初)
~美しい宇宙映像とのコラボ~
映像協力:JAXA NASA

 放送上では「紅白応援 あしたへのメッセージ」で視聴者から寄せられたメッセージが画面下部に流れます。井上真央がそれを紹介。このステージ前では3通、出身地・ペンネーム・年代・性別とともにメッセージがテロップで右から左にスクロールで流れていました。
 NHKスペシャル『宇宙の渚』テーマソングということで、バックには宇宙から見える地球や雷・星などの映像が映し出されています。映像だけでなく、ステージ上でもドライアイスを使用して宇宙の雰囲気を演出しています。間奏で立ちながらピアノを弾くパフォーマンスは、お腹が大きいながらもいつも通り。出産のため活動休止する前のラストを見事に飾りました。ただ直後に映像を流す演出上の都合のため、ステージ終了直後の拍手の音声は入っていません。(2分31秒)

 

(ウラトーク)
 上手花道をジャニーズJr.が移動している舞台上。テリーさんは昨日、アンジェラ・アキのお腹を触らせてもらったようです。「とんがってる感じがする」「丸いと女の子でとんがってると男の子。硬かったから男の子じゃないのかな」と勝手に推測。2月中旬に出産予定とも話していたようです。
 ここで最初のゲスト・坂本冬美が登場。迫力あるステージを堪能しています。基本的に楽屋や舞台裏で他のステージを見るので、こういう場所から見るのはやはり初めてなのだとか。
 なお前回同様今回も、NHKホール2階席上手側一番前の席が用意されているとの説明がここで入ります。

 

(スーパーハイビジョン)
 スーパーハイビジョンでも、ステージ終了後拍手が入らないのは同様でした。

 

(解説)
・妊娠9ヶ月で出場というのは紅白史上初。第34回(1983年)当時だと、同じくらいの妊娠期間の石川さゆりは不出場していました(紅組応援で出演はしています)。事前番組ではお腹の中にいる子どもと2人でステージに立ってるような認識で、歌うたびにお腹の中で動いている感じがわかる、ということを話していました。その後、翌年の2月17日に男児を出産。確かに事前の予定通り2月中旬、そしてテリーさんの予想通りの男の子でした。

・この年のシングルは「始まりのバラード/I Have a Dream」でしたが、紅白で歌われたのは4年連続でNHKタイアップの曲でした。「One Family」が収録されているアルバム『WHITE』には「津軽海峡・冬景色」のカバーも収録、偶然にもこの年の紅組トリで本家のステージを見る形になります。

・翌年6月には活動再開、アニメ『宇宙兄弟』主題歌の「告白」などをリリースしましたが、思いのほかセールスなどの数字を残せず6年で紅白連続出場はストップします。2014年に活動休止後留学、現在はミュージカルの制作をしているようです。

flumpool(3年連続3回目/第60回/2008/26~27)
「証」(2011/山村隆太/阪井一生/初)
合唱:豊島岡女子学園中学校コーラス部 町田市立鶴川第二中学校合唱部

 全国音楽コンクール中学校の部課題曲を担当したflumpool。津波で被害を受けた名取市立閖上中学校を訪ねた時の映像が流れます。「歌うことで人を励ますことしかない」というのがボーカル山村隆太の言葉。映像終了後、直接そのままステージに入ります。
 夕焼けをイメージしたバックの映像。合唱で登場した中学生の男女比は大体1:2くらいでしょうか。歌い手、合唱団ともに熱唱のステージ。ラストは山村隆太の「ありがとうございました」の挨拶、合唱団に向かってメンバーが拍手する姿も映し出されます。全体的に温かい雰囲気で、彼らが出場した紅白3回の出場の中で一番良いステージだと思いました。(2分50秒)

 

(ウラトーク)
 坂本冬美が客席で見たいと話すのはこどもスペシャルの企画ステージ。flumpoolの紹介映像の間は完全に芦田愛菜の話と、衣装の発注時期の話を展開します。「また君に恋してる」を歌う時に急に洋服で、ということになって、第61回では一応用意してたけどその前は…という所でステージ開始、一旦話を止めます。
 副音声の趣旨を冬美さんに説明した後に話の続き。前々回の衣装は都内を回り歩いてやっと見つけたそうな。今回は何が選曲されてもいいように、しっかりドレスも含めた複数の衣装を用意した模様。
 「今年は来年更に良くなるように、皆さんに希望を持ってもらえるように、そういう思いを込めて、皆さんそういう想いでステージに立たれてると思いますね」と冬美さんが話します。やはりどうしても、震災による心情的な影響が歌手の皆さんにとっても非常に大きくなるようです。
 喋っている間にラストサビの所で「迫力ありますね」という話します。そして上部にかなり大きなモニターがあって3階席の人にも見やすいように、と神田アナが説明。ステージに立つ冬美さんにとっては、やはりその存在は知らなかったということ。

 

(スーパーハイビジョン)
 合唱が加わったBメロの部分ではボーカルの声が合唱にかき消されていた印象がありましたがテレビではそんなことありませんでした。おそらく音声の違いと、山村さんが言葉を噛み締めて歌ってた分声量を抑え気味にしたことがその要因だったのではないかと思います。

 

(解説)
・豊島岡女子学園はこの年のNHKコンクールで全国大会銀賞、鶴川第二中学は優良賞を受賞しています。ちなみに金賞は郡山市立郡山第二中学校でした。

・flumpoolの紅白連続出場はこの年3回でストップします。翌年の大晦日は神戸・ワールド記念ホールのA-Sketchカウントダウンライブ出演のため出場辞退。WEAVERやNICO Touches the Walls、THE NAMPA BOYSと共演しました。アーティスト活動はもちろん現在も継続、今年7月にはA-Sketchと業務提携のもと新会社設立が発表されています。

AKB48(3年連続4回目/第58回/2006/14~25)
「紅白2011 AKB48スペシャルMIX~がんばろう日本!~」
 「風は吹いている」(2011/秋元 康/河原嶺旭/初)
 「フライングゲット」(2011/秋元 康/すみだしんや/初)
 「Everyday, カチューシャ」(2011/秋元 康/井上ヨシマサ/初)
~史上最多210人で作りあげる人文字に注目!!~

 曲紹介では18人のメンバーが並びます。喋り担当は前田敦子高橋みなみ。来年もメンバー交代で被災地を訪れてライブすること、そして一年を通してメンバー間でより絆が深まったと話しています。SKE48やNMB48だけでなく、HKT48やJKT48まで加わって総勢210人のステージという紹介。
 「風は吹いている」からスタート。最初にステージに立つのは18人のメンバー。基本的に人数の多さを考えると彼女たちのステージはリップシンクになるのがある意味必然なんですが、この曲に関しては生声で歌っているように聴こえました。サビ間に黒服姿のメンバーが何人か追加されて終了。
 続いては「フライングゲット」。まず他のメンバーの後ろで一足先に早替えした前田敦子が両手をあげて出てきて、それと同時に他のメンバーが一斉に早替え。黒いドレスから赤いドレスに替わります。先ほど加わったメンバーは衣装替えの手伝いをした後にはけて退場、代わりに青を基調としたドレスのメンバーが一斉に登場。バックには「飛」と書かれた赤い文字。金色の紙テープ演出の後は緑ドレスや桃色ドレスのメンバーが更に加わります。下手側前方から出て来た緑ドレスのメンバーは、先頭が映っているので結構おいしいショットになりました。
 ステージ上だけでなく下手上手にも白黒ドレスのメンバーがいる中で「Everyday, カチューシャ」。ステージ下の階段も利用したステージになってます。ラストで一番前に立つのは、やはり人気投票1位の前田敦子でした。
 締めの人文字は「がん」「ばろう」「日本!!」でした。見事ではありますが、メンバーが言わないと一目で判別つきにくかったです。特に階段とステージを跨ぐ形になった2行目がちょっと苦しかったですね。次回は300人でステージに立つとかいう噂もありますが、一体どうなるのでしょうか。(4分41秒)

 

(ウラトーク)
 のメンバーの袴下がキラキラしている所に注目してる冬美さん。200人近くいるAKB48のメンバー、ひとたびすれ違うと挨拶でいつまで経ってもどーも、どーもという状態になるとも話しています。舞台上は合唱の中学生が走って退場する様子を、神田アナが伝えます。
 話はCD売上記録年間TOP5独占に触れます。この記録は30年くらい破られないんじゃないのというテリーさんの話。初めて取材した時にはここまで凄い方たちになるとは思いませんでした、と神田アナも話します。
 「フライングゲット」が始まる時点で61人いるそうです。次々と人数が増えるステージに、皆さん驚いたり感心したり。この曲でレコード大賞を受賞したともアナウンス。「坂本さんからしますと、御覧になっててどういう感じなんですか?あの頃に戻りたいとかそういう…」、神田アナそこそこ失礼です。「戻りたくはないですけど…」と冬美さん少し苦笑い。仮に冬美さんが10代だったらとしてもやはり演歌、あのミニスカートは無理と話します。第44回(1993年)で披露したセーラームーンの衣装を引き合いに出されたりもしてます。
 「Everyday, カチューシャ」が始まってから飛び出した神田アナの迷言。「これ聴いた時に30過ぎて、31なんですよ。Everyday, 乾燥って思ったんです。歯が超乾燥しません?」…テリーさん呆れ気味にツッコミ、冬美さんには「早いですよ」と言われます。
 「こういう文化って日本だけじゃないの?音楽シーンで」「日本の次なる産業だよね」とテリーさん。ちなみにJKT48は黄色い衣装を着ているそうです。ステージ終了後、「これはちょっと紅組いけそうな感じ」と冬美さん。

 

(スーパーハイビジョン)
 質より量、とはよく思われてるであろうこの人たちですが、いざ画面で見るとなるとやはり壮観でした。大画面で見た時はアップのショットがなかったので、それが余計に増幅されます。

 

(解説)
・「風は吹いている」選抜メンバーは前田敦子大島優子高橋みなみ篠田麻里子板野友美小嶋陽菜渡辺麻友峯岸みなみ宮澤佐江河西智美柏木由紀北原里英高城亜樹指原莉乃松井珠理奈松井玲奈山本彩横山由依。9期の横山由依とNMB48の山本彩が、この年からメインのメンバーに加わりました。

・メンバーはAKB48、SKE48、NMB48、SDN48、HKT48、JKT48全員合わせて210人。前回が130人だったので、さらに増えています。AKB48は10期の阿部マリア入山杏奈が正式メンバーに昇格して13期までが研究生に加わったタイミング、SKE48は5期まで追加、NMB48はこの年CDデビューで2期まで、HKT48とJKT48は結成して2ヶ月、SDN48は翌年3月に解散という段階でした。

・選抜メンバー以外だと、秋元才加にソロショットがありました。途中から出てくるメンバーでは、渡辺美優紀がかなり目立っています。緑の制服と黄色いシャツのメンバーがNMB48、青がAKB48のアンダーで白黒がおそらくSDN48、ピンクがSKE48、JKT48が黄色でHKT48は緑の制服と白シャツで一番奥にいると推測されます。

・各アーティストが東日本大震災の被災者支援で動いた2011年ですが、AKB48はこの年「誰かのために」プロジェクトを始動。新型コロナウイルス流行で移動が難しくなる前は、毎年必ず被災地を訪れて(特に2015年までは月1ペース)無料でライブを実施していました。この試みはNHKも大きく携わっています。

前田敦子は翌年8月に卒業するので、この紅白が一旦ラストの出演になります。”一旦”と書いたのは後にサプライズ出演があるからです。AKB48の人気はまだまだ続きますが、メインのメンバーの卒業は翌年以降少しずつ出始めます。

・ゲスト審査員紹介

 例年舞台下手側から紹介されますが、今回は非常に珍しいことに舞台上手側からの紹介。顔ぶれは以下の通り。阿部渉アナが紹介します。

大竹しのぶ。『江~姫たちの戦国~』に出演、紫綬褒章受章。
田中将大。東北楽天ゴールデンイーグルス投手、沢村賞受賞。
コシノジュンコ。『カーネーション』では母親がモデル。
三谷幸喜。50歳。各ジャンルで7作もの新作発表。妙な笑顔を挨拶がわりに見せます。
鈴木京香。国際ドラマフェスティバルで主演女優賞。
佐々木則夫。世界一のなでしこジャパン監督。
鈴木明子。NHK杯優勝、グランプリ杯ファイナルで2位。
松山ケンイチ。来年の大河ドラマ『平清盛』主演。
松井冬子。独特の世界観で芸術の世界に新風。
琴奨菊和弘。日本人として4年ぶりの大関昇進。

 

(ウラトーク)
 ゲストの坂本冬美とのトークが続きます。紅白のステージに立つまでは、やはり相当緊張するそうです。紅白は歌手にとって特別で、歌謡界の一番大きなお祭り、特に演歌歌手にとっては夢であるという話をしています。何千回歌ってても歌詞を思い出して思い出して、とも話します。ちなみにNHKホールでは、コンサートみたいにプロンプターに歌詞は出ないということ。

 

(解説)
・ゲスト審査員紹介は第45回(1994年)以降上手側から下手側へ、カメラ的には左から右に紹介するのが通例でしたが、この回は逆に下手側から紹介。地味ではありますが、これも新しい試みです。

・前回の本編レビュー同様、今回もゲスト審査員については登場するたびに補足で解説を入れる予定にしています。