第71回(2020年)NHK紅白歌合戦~その9~

特別4(全体45):松任谷由実(3年連続5回目)

・1972年デビュー 第56回(2005年)初出場
・1954年1月19日生 東京都八王子市出身
・楽曲1:「守ってあげたい」(1981/6/21 シングル)
  詞・曲:松任谷由実
・楽曲2:「きみのためにSuperman」(2021/3/27 配信)
  詞:出川哲朗/田中裕二/岡村隆史/松任谷由実 曲:松任谷由実
・楽曲3:「やさしさに包まれたなら」(1974/4/20 シングル)…2年ぶり2回目
  詞・曲:松任谷由実

  Key. 武部聡志 Dr. 小田原豊 Ba. 浜崎賢太 Gt. 鳥山雄司 Gt. 遠山哲朗 Cho. 今井マサキ Cho. 佐々木久美 Cho. 佐々木詩織
・歌唱前テロップ:今こそ歌おう みんなでエール特別企画
・歌唱中テロップ1:子どもたちの笑顔のために
・歌唱中テロップ2:日本中に元気を!

・演奏時間:5分26秒

 (みんなで)やさしさに包まれたならプロジェクト、「77億人えがおプロジェクト」の映像がVTRで流れます。内村さんの曲紹介で演奏スタート。ステージは101スタジオです。

 「守ってあげたい」の歌い出しサビは子どもたちの合唱、バックの映像は子どもたちが描いた似顔絵。ステージに立つユーミンの衣装は黒いタキシード、「77億人えがおプロジェクト」のシャツを下に着ています。名曲です。ただ1コーラス半はやや短い印象、そういえば出演発表の際にサプライズを予告していました。まずはメッセージを聴きましょう。

 「子どもの描く絵は小さなともしび。しかしまっすぐに励ましてくれるような大きな力があります。そしてもう一つ私を励ましてくれるような出逢いが今年ありました。一緒に歌も作りました。さあみんな、用意はいい?」

 落ち着いた感じの喋りでしたが、始まったのはそこそこのサプライズ。シルクハットを被った岡村隆史田中裕二出川哲朗スモール3が登場して4人で「きみのためにSuperman」を歌います。ユーミンの帽子は出川さんが渡します。内村さんは台本段階で知らされていなかったようで、ワイプも用意されて苦笑いのリアクション。FNS歌謡祭では既に歌っているスモール3ですが、NHKではもちろん初歌唱。3人ともなかなかの歌唱力です。間奏のセリフも印象的です。「確かにお台場の海が見えないなぁ(出川)」「何言ってるの、ここは渋谷よ!NHKの上空よ!(ユーミン)」「え、ということは?まさか?(田中)」「紅白だ!(3人)」

 ラストは今回のプロジェクトでも関係した「やさしさに包まれたなら」を一節。他の3人も一緒に合唱、まさにこの日だけのステージを作り上げました。

 

 岡村さんがいるので、チコちゃんも審査員ルームから馳せ参じます。岡村にクレームを入れた後「ちょっとユーミンさー、私もスモールなんだから呼んでよー」「ちょっとね、ソーシャルディスタンス的に…」「一緒にカリビアン・ナイト歌いましょうよー、京都のユーミンバーにも行ったのよー」。すぐさま内村さんサプライズを盛大にクレーム。3人は相当練習したみたいです。そして出川さんはやはり内村さんのことをチェンと呼んでます。

 

(ウラトーク)
 「タイトルから、きちゃう…」と亞門さん。ユーミンの歌う姿、「守ってあげたい」では途中までほとんど誰も話していません。ステージを見守っています。「どの曲もストレートに歌詞が響いてくる」とは宮崎さん。

 スモール3の登場には一同ビックリ。一番早く気付いたのは直美さん。ウラトーク席の2人ともこの情報は知らされていなかったようです。ユーミンの遊び心に感心、そして山里さんは審査員ルームからチコちゃんがいなくなっていることを発見。ノリノリの田中さんのソロ、彼は元々アイドル指向だったことを話してます。みんな楽しそう、とウラトーク席のメンバーも笑顔。

 

(解説)
・「守ってあげたい」は1981年に映画『ねらわれた学園』主題歌としてヒット。ミリオンセラー連発の平成以前はこの曲が最大セールス曲でした。当時歌番組の出演は極めてレアでしたが、1度だけ『ザ・ベストテン』で歌ってます。

スモール3は2018年12月からフジテレビで不定期に放送されていた『出川と爆問田中と岡村のスモール3』内ユニットで、この年2月にユーミンの苗場ライブにサプライズ出演。そこから楽曲制作→FNS歌謡祭出演→紅白出場という流れでした。岡村さんは3年連続、出川さんは2年ぶり、そして田中さんは爆笑問題で第54回に応援ゲストで出演して以来17年ぶりの紅白出演です。

・「きみのためにSuperman」は放送当時配信リリースもありませんでしたが、2021年3月27日に配信開始。MVもYouTubeで公開されています。

・ドラム担当の小田原豊はレベッカのドラマー、したがって第66回(2015年)以来の紅白出演です。ツアーには2019年後半から参加しています。

特別5(全体46):玉置浩二(24年ぶり2回目)

・1982年デビュー、1987年ソロデビュー
・第36回(1985年)初出場、第47回(1996年)ソロ初出場
・1958年9月13日生 北海道旭川市出身
・楽曲:「田園」(1996/7/21 シングル)…24年ぶり2回目
  詞:玉置浩二 須藤 晃 曲:玉置浩二

  指揮:柳澤寿男 演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
・歌唱前テロップ:名曲「田園」をオーケストラとともに
・歌唱中テロップ:今こそ歌でエールを

・演奏時間:3分33秒

 大泉さんがディレクターに紅白で聴きたい曲を尋ねられて、ダメ元で同じ北海道出身の玉置さんをリクエストしたら実現したということらしいです。

 こちらも101スタジオでのパフォーマンス。先ほどのユーミンから短時間でこれだけのセッティングが出来るかを考えると、事前収録であることは間違いありません。ただ今回は無観客なので、見ている人にとってそんなことはどうでも良いことでもあります。

 ベートーヴェンの「田園」も混ぜるアレンジのオーケストラ演奏と、日本最高峰とも言われる男性ボーカルとの饗宴。歌っている玉置さんの姿は、もはやどこかの国の皇帝のようでした。24年前の親近感のある姿とも、35年前のミステリアスさともまた全く違う味があります。ただただ物凄いステージを見せられたという内容です。

 

(ウラトーク)
 玉置さん出演のきっかけを聞いて一同驚き。「アレンジが凄い」と最初から呟いてます。凄いという言葉がひたすら連発するウラトーク席でした。ただ直美さんは途中よく分からない合いの手を連発、山里さんにツッコミを入れられていました。

 

(解説)
・このステージが発表されたのは12月30日、本番前日のことでした。既に歌唱順が発表されていた中で玉置さんの曲順は本番までシークレット、これは第60回(2009年)の矢沢永吉、第61回(2010年)の桑田佳祐以来のことです。

安全地帯のボーカルとして第36回(1985年)、ソロで第47回(1996年)に出演して以来玉置さんの紅白歌合戦出演は24年ぶり3回目。「田園」は1996年に大ヒットして当時の紅白でも歌唱、俳優としても出演したドラマ『コーチ』の主題歌でした。

・ベートーヴェンの交響曲第9番「歓喜の歌」は紅白で何度と無く登場していますが、第6番「田園」が登場するのはおそらく初めてではないかと思われます。第5番「運命」は第19回(1968年)にクレイジーキャッツが応援のネタとして使用した事例があります。

白20(全体47):福山雅治(12年連続13回目)

・1990年デビュー 第44回(1993年)初出場
・1969年2月6日生 長崎県長崎市出身
・楽曲1:「家族になろうよ」(2011/8/31 シングル)…9年ぶり2回目
  詞・曲:福山雅治
  Pf 井上 鑑 Dr 山木秀夫 Ba 高水健司 Gt 今 剛 Gt 小倉博和 Vn 金原千恵子 Vn 山本大将 Via 館泉礼一 Vc 吉川淑恵 Tb 村田陽一 Hr 豊田実加
・歌唱前テロップ:家族との絆をより感じた今年 今こそ届けたい「家族になろうよ」
・歌唱中テロップ:今こそ日本中にこの歌を
・演奏時間:4分42秒

 白組ラストは福山さん。”一変した日常 支えあった”家族””と題したVTRがまず流れます。その後内村さんは災害のあった人吉、二階堂さんも祖母のいる沖縄になかなか帰れなかったと話します。大泉さんは妻に代わって子育てして、あらためて母の仕事の大変さが理解できたと話していました。独り暮らしの人にもしっかり触れる内村さんに、素晴らしい人間性が表れています。そして大泉さんの曲紹介。

 「人と人とが離れなくてはいけなくなった今年、家族も例外ではありませんでした。今この時も、ひとりで紅白をご覧なってる人も沢山いると思います。でもどんな時も、絆は繋がってます。テレビの前の皆さんも、あなたの大切な人を思い浮かべながら聴いてください。2020年白組の歌い納めです。紅白ならではのスペシャルアレンジでお聴きください。福山雅治さんで、「家族になろうよ」。」

 手に弾くギター以外は完全に白で統一された衣装です。前回までのパシフィコ横浜公演と同様、NHKホールでの歌唱となった今回も普段のツアーメンバーを引き連れた生演奏です。NHKホールに来てくださいとは前回三津谷さんに言われましたが、こういう形で実現したのはなかなか複雑な部分もあります。例年通りならば、デビュー30周年の今年だからこそ余計にパシフィコ横浜だったはずで…。いや、そんなことを考えるのは無しにしましょう。福山さんにしか出せない歌声に、客席も含めたホール中を照らす照明。メロディーに乗せられる言葉も含めて、とても美しい光景が繰り広げられていました。選曲に対する批判は一部見受けられましたが、このステージを見る限り、個人的には良い選択だったのではないかと思います。

 

(ウラトーク)
 亜門さんと宮崎さんはここで退席。ウラトークは2人のみとなります。ここまでの紅白で聴けた音楽を、しみじみと振り返っています。「逆に今回は抑えめの音で」「いいかもね」。大泉さんのラストの曲紹介は、締める所は締めると評しています。

 直美さんは先ほど後ろで福山さんに会いましたが、話すことはできなかったそう。また勝手に歌詞に答える直美さん、それにいちいちツッコむ山里さんという構図が生まれています。「喜んで。いつにしますか?いつでも連絡待ってます」と1番サビ終わりには若干暴走気味でした。ただ2番の歌詞には、しっかり共感しているようです。おじいちゃんに関しては、直美さんは実際無口でしたが、山里さんは切れたら止まらない人だったようです…。

 最後はまた「えっ?あっ?わかった。」「そうなの?」「私も同じ気持ちだった、ましゃ、ましゃ…家族になろう。聞こえてる?ありがとうございました」直美さんが大暴走。山里さんの制御が大変そうでした。「受注し過ぎよ」「オファーはやっぱ受けるものじゃないですか!」

 

(解説)
・「家族になろうよ」は2011年の大ヒット曲で、その年の紅白歌合戦でもパシフィコ横浜から披露しています。メドレーで過去曲を選曲した例はありますが、一曲通しでは今回が初のケースでした。

・紅白のトリを務めるのは初ですが、Mステスーパーライブでは2010年にトリを飾っています。おそらく自身のコンサート会場からの中継でなければ、数回はこれ以前に白組トリで歌っていたものと思われます。

・元々J-POPアーティストでは寡作の傾向の強い福山さんですが、この年は12月8日発売のアルバム『AKIRA』リリースがあります。それだけにトリとは言えやや意外な選曲という印象でした。2021年も無事紅白で連続出場、アルバム収録曲からの披露があるかは今後の発表で注目される部分になります。

紅21(全体48):MISIA(3年連続5回目)

・1998年デビュー 第63回(2012年)初出演
・1978年7月7日生 長崎県対馬市出身
・楽曲:「アイノカタチ」(2018/8/22 シングル)…3年連続3回目
  詞・曲:GReeeeN

・歌唱前テロップ:奇跡の復活!今こそ歌でエールを!
・歌唱中テロップ:2021年へ 世界中に愛のエールを

・演奏時間:4分44秒

 大泉さんの目に涙が浮かんでいます。ラストのステージ前に北島三郎さんの生コメント。「いやぁ、感動しました。季節の流れ、時の流れを感じながら、この紅白に50回も俺出させてもらっていたのかなぁと思うと、感無量と、あの時代の私たちが歌った歌と、まだ今の若い人たちの歌の違いというのをあらためて感じましたな。日本の国の為に、と思って歌ってた当時の私たちが出た頃の紅白。最近は若い人たちは世界へ歌ってます。どんどんどんどん。だから、見ていてもすごく素晴らしいし、若い皆さんは頑張ってこれからもどんどん羽ばたいていってもらいたいなぁと思います。辛い悲しい涙の後には嬉し涙がありますから、頑張りましょう!」

 さらに審査員ルームの黒柳徹子さん、「もう本当に素晴らしかったですね。いつもそうなんですけど、今年は特に素晴らしい心のこもった紅白だったと思います。涙が出るくらいに感動しました。本当に良かったなって思って、いい来年が来ると思いますよ皆さん。どうもありがとうございました」

 そして最後を飾るのはMISIA、ここで”MISIA 音楽の力を信じて”と題したVTRが流れます。2020年の彼女の活動、「あなたにスマイル:)」「明日へ」「THE GLORY DAY」のパフォーマンスとメッセージ。「自分に今何ができるのか、音楽にはどんなことができるのか。すごく考えて」「音楽は人と人とを結びつける そして元気をくれるものだと思います」

 内村さん「今年本当に大変な1年でしたが、MISIAさんは変わらず音楽のエールを届け続けてくれました。そして今夜この特別な1年を締めくくる紅白で最後を飾って頂きます。それではふみちゃん、最後の曲紹介お願いします!」二階堂さん「今夜この場所にいて分かったことがあります。歌は心を優しい気持ちにしてくれます。人と人との距離を縮めてくれます。MISIAさんの歌声が日本中に、そして世界中に愛を、エールを届けてくれます。第71回NHK紅白歌合戦、歌い納めです。MISIAさんで「アイノカタチ」」

 

 出場歌手発表直後に怪我があり、1週間ほど前に復帰は果たしましたが、やはり歌声のパフォーマンスは完全100%ではないようにも聴こえます。ただ1つ1つのステージだけでなく、これまで発信した言葉や活動を振り返っても彼女への音楽に対する想いは間違いなく本物で、一つの手抜きもありません。楽曲自体も素晴らしい名曲ですが、歌もただ歌唱力が高いというだけでなく、尋常ではないほどの想い・気持ちが聴く方に伝わってきます。歴代最高ディーヴァとの声も挙がる歌手ですが、もうこのステージを見たら誰もが納得できるのではないかと思いました。日本、いや世界を探しても歌でここまでのパフォーマンスを実現できる人は、ほとんどいないはずです。

 これがどういうステージかというのは、ステージが終わった後に大泉さんも二階堂さんも感動で泣いてしまっている、ということが全てです。何回見ても感動出来るステージは、過去の紅白でも滅多にありません。ここ10年、いや71回の歴史で考えても間違いなくトップクラスと言える大トリのステージでした。それこそ昭和40年代の美空ひばり並に、毎年大トリでも良いのではないか、そんな気持ちにまでなってしまいます。

 

(ウラトーク)
 北島さんのメッセージに2人も拍手。VTRに関してはお笑いも同様で、「エンターテインメントは不要不急だ」という言葉は当事者にとっても「えぐってきたよね」という認識。最後のステージの前に、2人にもリモコンが配られます。審査方法を説明するスタッフの声が、こちらにも入ります。

 「めちゃくちゃ優しいわ今、俺」「もう少しネタ合わせとか優しくしよう」。今までは「間違ったら睨んでいた」、即座に「最悪」との反応が返ってきました。

 イントロから1コーラス、全く声を出すことが出来ません。あの山里さんが泣いています。「これが人の心ってやつだ」「積み重なって溢れ出た…俺人間好きだ」。ラストサビでは直美さんも泣き始めて、お互いの顔を見て大笑い状態。「ちょっと待ってください、我々ちょっと情緒不安定過ぎませんか?」「あんなにふざけてたのに(大泣)」「もう顔合わせたくないです今。2人とも泣いちゃってもう。助けてください」そこでチコちゃん、「JUJUさんの帽子が取れへん言うてた頃が懐かしいやろ?反省せいよ」。ラストはティッシュがスタッフから配られました。

 

(解説)
・「アイノカタチ」は1曲通しでは初めてですが、結果的には3年連続歌唱という形になりました。同じ曲が2年連続トリで歌われるケースは第15回(1964年)から2年連続の美空ひばり「柔」以来、55年ぶりのことです。

・2020年のリリースは配信で「好いとっと」「君の背中にはいつも愛がある」「さよならも言わないままで」の3曲がありました。『MISIA SOUL JAZZ BEST 2020』の発売はありましたが、CDシングルは現在のところ2018年発売の「アイノカタチ」が最後になっています。

・トリのステージは下手側に紅組歌手、上手側に白組歌手が集まるのが恒例でしたが、今回その演出はありませんでした。平成以降の紅白では全く見られない光景ですが、1980年代は第33回(1982年)や第38回(1987年)など大トリ終了後に全歌手が集まる年もありました。

・判明している限り昭和の紅白は39回中18回が紅組大トリでしたが、平成は30回中6回のみでした。令和元年は白組の、2年の紅白は紅組がラストを飾る形でしたが、可能なら紅組歌手を大トリに据える機会を出来る限り増やして欲しいと個人的には思っています。

エンディング

 桑子アナが全国の視聴者に投票を呼びかけ。内村さんも審査員ルームに呼びかけます。ウラトークチャンネルの2人もリモコンで投票。集計中に流れる今回の紅白ステージハイライト映像、ここも例年と違ってワイプに映るのは司会者の表情のみです。そのワイプも、三山さんのけん玉チャレンジから無くなりました。

 司会者4人はステージに移動、ソーシャルディスタンスを取る形で出場歌手も集まっています。大トリを務めたMISIAさんにインタビュー、「紅とか白とか関係なく本当に胸がいっぱいになりました」という感想を残します。

 あらためて出場歌手に挨拶して結果発表。今回は…4年ぶりに紅組優勝2635200vs 1383180、予想外の大差がつきました。ダブルスコアの差で紅組勝利は第51回(ボール投げで9 vs 4)以来で20年ぶり、視聴者審査が主体になってからは初です。時勢の関係上、抱擁の場面が生まれなかったのは大変残念ですが、紅組歌手の皆さんは手を叩いて喜んでいます。ステージに用意した優勝旗を二階堂さんに渡すのは内村さん。「重いですねとっても。すみません私が代わりにこれを受け取らせて頂きます。ありがとうございます。もう本当に皆さん素晴らしかったです。本当に紅組も白組も皆さん本当にありがとうございました、お疲れさまでした!」大泉さんは「私も紅組に感動し過ぎてましたね。白組も頑張ったんですけどもね。良かったですでもね、紅組も良かった」。そんな大泉さんは紅組優勝が決まった瞬間に一瞬悔しがりましたが、その後すぐに二階堂さんを祝福していました。

 「蛍の光」は今回も継続、指揮は都倉俊一。審査員ルームと、101スタジオでパフォーマンスした出場歌手はそちらに集まって映像で一緒に、ホールにいる出場歌手はソーシャルディスタンスが保たれている立ち位置です。メンバーの多い坂道グループはかなり人数が絞られています。1組辺り10名もいないでしょうか。年齢の若いNiziUも9人ではなくやや少なめです。

 ラストに内村さんの挨拶。「皆さん、ありがとうございました。本当に今年は特別な紅白でした。歌は元気になります。歌は一つになれます。来年はみんなが笑顔になれる素晴らしい年になることを、心から願っています!それでは、皆さん、良いお年を!ありがとうございました!」ちなみにカメラの前でかわいいポーズをしてくれたのが乃木坂46・山下美月、指でハートを作ってくれたのは櫻坂46・森田ひかるでした。

 最後に、「蛍の光」に参加した歌手は以下の方々です。

・NHKホール…MISIA氷川きよし瑛人坂本冬美LiSA福山雅治石川さゆり天童よしみ水森かおりNiziU(MAKO、RIKU、RIO)三山ひろし純烈鈴木雅之郷ひろみmilet乃木坂46(秋元真夏、松村沙友理、齋藤飛鳥、堀未央奈、星野みなみ、与田祐希、山下美月、梅澤美波)JUJUあいみょん松田聖子BABYMETALGENERATIONS櫻坂46(渡邉理佐、森田ひかる、菅井友香、藤吉夏鈴、松田里奈、小池美波他合計8名)日向坂46(佐々木久美、齊藤京子、佐々木美玲、加藤史帆、東村芽依、河田陽菜他合計8名)

・101スタジオ…松任谷由実スモール3星野源ゆずSuperfly山内惠介Perfume東京事変Official髭男dismLittle Glee Monster

 

(ウラトーク)
 投票はリモコンでポチッと、簡単だねという感想。ハイライトを見ながらあれこれ振り返ります。「フワちゃん思いだしゃ良かった、さっき」「全部が蓄積されてるね」などなど。折角なのでゲスト審査員にも感想を聞こうとしますが、誰も目を合わせようとしない様子。その中で「今年は歴史に残る第71回だと思うわ」とチコちゃんが反応。伊達さんもMISIAのステージに涙、ただ「僕の所には誰もティッシュを持って来なかった」。ウラトーク席は「8割うるさかった」、富澤さんはさらに「いや9割です」と追い打ち。

 紅組優勝に拍手、倍くらいの差に一同ビックリ。大泉さんを見て「この人紅組の味方やってん」とチコちゃん。「蛍の光」は審査員ルーム全員で唱和。やはりチコちゃんの声が一番特徴があるので目立ちます。最後の挨拶後に2人「怒られるのかな?」「怒られそう」、ここでゆく年くる年に切り替わります。

 

(解説)
・エンディングの出場歌手も今までの紅白にない立ち位置・演出になりました。なお「蛍の光」歌唱と指揮・最後の紙テープ放射演出だけは例年通り継続になっています。

・歌以外の出番が少ないこともあってか、何人か独特の衣装を身に着けた人、テンション高い人もいました。最も異彩を放っていたのは純烈のリーダー酒井一圭で、なぜかサングラスを装着しています。GENERATIONSのメンバーも後ろで飛び跳ねたりして画面を盛り上げています。

・例年ならだけは終盤出演なので残っていますが、今回ジャニーズ所属歌手は完全不参加でした。その他年少のFoorin、配信ライブと次の番組準備で忙しいさだまさし、録画出演のMr.Children玉置浩二、外部中継のYOASOBI、テレビで本人の姿出演NGのGReeeeNが不参加になっています。

・そしてこの回はなんと五木ひろしがエンディング不参加。高齢のためか、あるいは50回節目に卒業かどうかでスタッフと何かあったかなど色々考えられましたが、結果的にこの回限りで紅白卒業となります。なお2021年の大晦日は日本武道館で開催されるももいろ歌合戦に出演しています。

NiziUは18歳以下のメンバーが多いので3人のみ、坂道グループは人気メンバー中心に8名ずつの参加でした。当然裏番組に出演した乃木坂46の3名は不参加です。なお後ろで小さくしか映っていない櫻坂46日向坂46は8人全員の把握がかなり難しい状況となっています。

・映像で出場歌手が「蛍の光」に参加するのも史上初のケースです。なおなぜか真ん中で陣取る形になった田中さんは、後日自身のラジオ番組や『太田上田』で相方の太田光に思いっきりネタにされていました。