2017.10.29 Negicco Autumn 2017 Tour~ネギの産地でこんにちネギネギ2~ in 磔磔

 今年はNegiccoと私立恵比寿中学を中心にスケジュールを組むという予定を、1月3日のエビネギの時点で立てましたが、振り返るとまさにその通りになっていまして。今年のNegiccoはエビネギに始まり、NGK・春ツアー2つ・やつい・ネギフェス2日間といった具合でここまで7公演見てきました。

 今回は昨年にも行われたネギの産地ツアーということで、京都は磔磔というライブハウスに足を運んだ形になります。昨年は一番西端が浜松という具合で、残念ながら行くことは出来なかったのですが今年は京都・広島でも開催されています。同じアーティストを1年で8公演も見るのは、ドームツアー4公演全参した2013年のPerfume以来のこと(同じ年につま恋2日間・サマソニ・U-EXPRESSがありました)。それでもTwitterでフォローさせて頂いているファンの方はリリイベ含めて明らかに10は軽く超えているようで、個人的には感覚が麻痺しつつあるのですが…。というわけで秋ツアー京都公演の様子を早速レポしていきます。ネタバレありますが各会場セトリ演出も違うみたいなので、運営としては問題ないようです。

 京都・磔磔(たくたく)は今年で43周年を迎える由緒あるライブハウス。四条通りの南側、住宅街に溶け込むように存在している建物は、元々は酒蔵だったようです。それを音楽喫茶~ライブハウスにした仕様で、建築物としての歴史は今年でなんと100周年。過去の顔ぶれを見ると、伝説的なフォークシンガー・ロックバンドの名前がズラリと並んでおります。今月も泉谷しげるや怒髪天といった面々が、ここでワンマンを開催しています。そういえば個人的にロックバンドのワンマンに足を運んだ機会はこれまでほとんどありません。最近は女性アイドルの割合が明らかに高くなっています。

 磔磔へライブを見に行くのは今回初めてですが、それもそのはず。なんと磔磔でアイドルがライブを開催するのは今回このNegiccoが初めてなのだそうです。2年前のKYOTO MUSEはキャパ350で若干当日券がありましたが、今回はキャパ500ほどで完全ソールドアウト。個人的に今回故あって入場が相当遅れましたが(ですので熊さんの熱い前説は聴けてないのです)、後ろの方も会場は完全に埋まっていました。内装も他のライブハウスでは味わうことのない、温かい雰囲気。期待が高まります。

 会場が暗転していよいよ3人が登場しようという場面ですが、なぜかオーディエンスはみんな後方下手側に顔を向けます。その先にあるのは上に向かう階段。どうやらこの会場は、ステージ脇ではなく階段の上の2Fに控室があるようです。イントロが流れ出して、3人が歌いながら登場。楽曲は「アイドルばかり聴かないで」。”ざんねーん!”のコールが階段上の3人に向けて一斉に挙がります。

 ステージに移動して、そのまま次の曲として流れるのは「ネガティヴ・ガールズ!」。続くのは今年の曲ですが、「ともだちがいない!」。そういえば初めてNegiccoを見たのは2013年のTOKYO IDOL FESTIVAL。曲とメンバーの予備知識ゼロで「アイドル~」「ネガティヴ~」を見た時は、全くアイドルソングとは思えない歌詞に度肝を抜かされたことを思い出します。そう考えると、ネギフェスでHomecomingの福富優樹が”良い意味でNegiccoは友達が少なそうなイメージで…”と言ったのも頷けるような。そんな彼らは京都出身、MCでも”ホムカミさんに八つ橋を頂いて…”とチラッと名前が登場しました。それにしても、こんな後ろ向きのフレーズが並ぶ3曲で始まるアーティストは他にいるのでしょうか。歌詞自体は決してネガティブというわけではないのですが。

 3曲終わってMC、そして次の曲から前日の広島・横川シネマ公演から2日連続参加のゲストミュージシャン・片木希依が登場。今年10月にアルバム『grassroots』でメジャーデビューするインストゥルメンタルバンド・jizueのピアノ担当、京都出身で自宅は会場のすぐ近くなのだそうです。彼女を招いて、次に演奏される曲は「土曜の夜は」。片木さんのピアノと3人のハーモニーのみで繰り広げられる至高の時間。歌声は今年何度も見た中で一番調子が良く、アレンジもCDトラックやライブで見たものも含めて考え得る限り最高にシンプル。アイドルとして初めて磔磔に呼ばれた理由が、分かりすぎるくらい分かるステージでした。続く「裸足のRainbow」「1000%の片想い」もライブでの演奏はやや久々になるでしょうか。『Rice & Snow』収録曲なのでそこまで昔ではないのですが、足を運ぶ回数が多くなると自然とそう感じるものです。

 再びMCを挟んで、しっとりとした楽曲。「おやすみ」「矛盾、はじめました」をこれまたピアノのみのしっとりとしたアレンジ。ここ2ヶ月で5組の女性アイドルグループのワンマンに足を運んでいますが、この雰囲気を出せるのはやはりNegiccoならでは。シンプルなだけに、文字にするとどうしても短くなってしまうのですが、それ故に価値があるステージであることも間違いないところ。

 「Good Night ねぎスープ」はバックの音楽にピアノがつけ加えられるという構成。この曲も綺麗な歌声・ハーモニーが大変印象的でした。Nao☆ちゃんが尊敬してやまない坂本真綾が作詞した「私へ」もピアノのみのアレンジ。本編ラストは同様のアレンジで、「愛は光」


 ファンやスタッフ他、全てに向けて歌われる大きな愛をNegiccoらしく歌う姿にあらためて感動。横を見ると、自然に涙ぐむオーディエンスが幾人も。一昨日に見たベビレの「僕らはここにいる」と形・曲調は全く違いますが、スピリットに関しては共通する部分が非常に多いです。曲の素晴らしさは勿論のこと、歌に乗せられる感情が3人の歌声にすごく乗っかっていました。これもまた、”至高”という言葉がピッタリもしくはそれ以上の表現が欲しくなるくらいのパフォーマンスで、今年の楽曲においても間違いなく上位に入る内容です。

 さてここまで割愛していたMCの内容ですが、今回は今までになく情報量・エピソードが多かったです。印象に残る場面が多すぎて、どこでどの話が出てきたか正確に思い出せません。フェスなどのイベントではパフォーマンス中心でMCはそこまで長くならないですが、この公演は特に長かったです。本編のパフォーマンスは約1時間半で11曲、「ねぇ バーディア」を提供して頂いたレキシの池ちゃんもビックリの曲の少なさです。以下、記憶とTwitterのレポで思い出せる限りのMCを箇条書きで列挙。

・今回の交通手段はいつもの車ではなく新幹線&飛行機
・熊さん(マネージャー)が空港のゲートで引っかかる、原因はケースに入ったネギ
・売れたら専用のジェット機で移動するんだ!と思いっきり話が飛躍するNao☆ちゃん
・ついでに”とびますとびます”の昭和ギャグも放り込むNao☆ちゃん
・”ラララライ”も放り込むNao☆ちゃん(どの場面かは記憶になく…)
・今日はメンバー京都宿泊、ただオーディエンスはそのまま帰る人が多い模様
・それに若干不満げな表情を残す3人、ただかえぽは日曜日ですからねと理解を示す
・2年前同様、ガメラの聖地巡礼で月1で京都に訪れていたことを興奮して話すNao☆ちゃん
・修学旅行で京都に行ったけどどこに回ったか憶えていないと話すかえぽ、これも2年前同様
・Nao☆ちゃんはMC後の「1000%片想い」台詞パートで”好きな人は?”と聞かれ”ガメラ!”と笑顔で答える、直後パートのかえぽ明らかに狼狽
・片木さんの家は会場の近所。メンバー「くれぐれも皆さんついていかないでくださいね」
・八つ橋の話題。美味しい店を片木さんが紹介
・更に月一で行ってるモツ鍋の店も紹介する片木さん、ただあまり来て欲しくはないらしい
・片木さんによると京都ではラーメンにネギをいっぱい入れるのが主流らしい
・ネギ抜きで!と言われるとやはり寂しくなると話す3人
・以前ネギ抜きでラーメンを食べた時に”Negiccoですよね?”と言われたエピソードを話すNao☆ぽんちゃ(これも確か2年前のエピソード)
・京都のラーメン屋・新福菜館を”湿布くさい?”と何度も聞き間違える3人
・フロアの大変な熱気に、パフォーマンス直後”磔磔、クタクタですね~”とNao☆ちゃんみたいなことを言うぽんちゃ
・フロアの光景を蜂の子呼ばわりするNao☆ちゃん、更に高い声で”ブーン”と返してもらう
・そこから蜂蜜の話、買う!と答えた男性に対して質問攻めするNao☆ちゃん
・Nao☆ちゃんが暴走して際どい喋りになるたびに”お口ミッフィーで”と注意するぽんちゃ(本日2度発生)
・オーディエンスにとってややキツい話になると”京都ジョーク”ということでごまかすメンバー(これも2度ほど発生)
・九条ネギを紹介するコーナー、進行するかえぽは大学で本当にネギについて研究しているらしい
・九条ネギを持ってきたファンも一人、ただ話を聞く限り知識はあまりない模様
・九条ネギを美味しく育てる方法について3択クイズの進行
・ぽんちゃが選択肢を読み上げるたびにいちいち大げさにジェスチャーするNao☆ちゃん
・なお3番目の選択肢で正解となった「天日干し」のジェスチャーはなぜかとんでもない変顔
・それを間違えたかえぽに罰ゲームとして無理矢理やらせるNao☆ちゃん

 他にも拾えてない笑いどころは多々あると思います。今回事前にキッチリとした打ち合わせがあるとしたら3回目のMCにおけるネギ紹介のくだりくらいで、あとは本当に自由。ただ一応特典会でNao☆ちゃんに聞いた所、かなり意識して喋っているのだそうです。いずれにしても、ツッコミどころ満載で終始笑いが止まりませんでした。会話のテンポも抜群、3人(+1人)という少なさもありますが、これでも他の女性アイドルよりは確実に話はまとまっていました。

 アンコールは「江南宵唄」でクールにスタート。その次の2曲は定番の「さよならMusic」「ねぇ バーディア」。本編は冒頭以外聴き入る場面が多いしっとりとした内容、MCは笑いの絶えない内容としたらこのアンコールはフェスらしい内容と言うべきでしょうか。心なしかいつも以上に盛り上がっているような印象もありました。かえぽが「さよならMusic」のラップパート直後、叫ぶように”最高!”と歌う場面は初めて見たような気もします。それだけテンションが上がって、楽しいと感じている証でしょうか。

 3人が今日の感想をそれぞれ話します。本当に心から楽しめたということ、アイドルで初めて磔磔のステージに立てたことがとても嬉しいということ。そしてリーダー・Nao☆ちゃんが締めの挨拶。”以上、Negiccoです!”ん…?

 終演後のSEのように流れた音楽は、そのままラストのパフォーマンスになりました。楽曲はデビュー曲「恋するねぎっ娘」。そういえば今日のMCでも、Negiccoは新潟のやわ肌ねぎPRのユニットとして作られたこと、やわ肌ねぎがなければそもそも私たちもなかったと話していました。そういう意味では、”ネギの産地ツアー”の締めとして歌われるにはまさに打ってつけの選曲です。この曲が作られた2003年当時は、14年後にアイドルを初めて迎えるステージで歌うことなんて誰も想像してなかったと思いますが…。というわけで、京都の音楽史に残るライブも無事終了。オーディエンスのほとんどが終演後の特典会も参加して、3人と握手して会話を交わしたのは言うまでもありません。

 というわけで、今年見に行くのは8回目となるNegiccoのライブでしたが、間違いなく今日が一番素晴らしかったです。それとともに、何度も足を運んでいるからこその安心感も随所に感じました。色々なアイドル・アーティストを見てから彼女たちのライブに行くと、なんだか帰ってきたという気持ちについなってしまいます。磔磔という会場も素晴らしいですね。Negiccoのライブは来年以降も何度も足を運ぶことになると思いますが、磔磔も気になるロックバンドのライブがあれば優先的に行きたいです。

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