今週のビルボードチャート~10/26(AKB48、日向坂46、藍井エイル他)

今週の初登場曲&注目曲

・3位 THE RAMPAGE from EXILE TRIBE「ツナゲキズナ」
 →CD発売初週・セールス2位(14.2万枚) ラジオ1位

・4位 AKB48「久しぶりのリップグロス」
 →CD発売初週・セールス1位(42.9万枚)

・7位 刀剣男士 formation of 江水散花雪「お前が知ってる」
 →CD発売初週・セールス3位(11.1万枚)

・11位 アンジュルム「悔しいわ」
 →CD発売初週・セールス5位(7.5万枚)

・16位 LE SSERAFIM「ANTIFRAGILE」
 →10/17(月)配信開始 動画再生1位 ストリーミング12位 EP『ANTIFRAGILE』リード曲

・20位 ずっと真夜中でいいのに。「残機」
 →10/18(火)配信開始 ダウンロード4位 ストリーミング25位

・32位 UNISON SQUARE GARDEN「カオスが極まる」
 →CD発売初週・セールス8位 ダウンロード20位

・36位 原 由子「鎌倉 On The Beach」
 →ラジオ2位 10/19リリース『婦人の肖像(Portrait of a Lady)』収録曲

・48位 INI「HERO」
 →10/17(月)配信開始 ダウンロード14位

・49位 8LOOM「君の花になる」
 →10/19(水)配信開始 同名ドラマ発のユニット LINE MUSIC再生キャンペーン実施

・62位 日向坂46「月と星が踊るMidnight」
 →10/19(水)配信開始 ダウンロード11位 10/26 CDシングルリリース

・63位 MAISONdes「アイウエ feat. 美波, SAKURAmoti」
 →10/14(金)配信開始 ダウンロード12位

・64位 Mrs.GREEN APPLE「soranji」
 →10/18(火)配信開始 11/9 CDシングルリリース

・78位 Liella!「Sing! Shine! Smile!」
 →CD発売初週・セールス11位

・83位 25時、ナイトコードで。「カナデトモスソラ」
 →CD発売初週・セールス12位

・84位 藍井エイル「心臓」
 →CD発売初週・セールス18位 ダウンロード13位

・92位 OnlyOneOf「ズルい女」
 →CD発売初週・セールス9位

・93位 キタニタツヤ「スカー」
 →10/18(火)配信開始 ダウンロード15位

・95位 CNBLUE「LET IT SHINE」
 →CD発売初週・セールス10位

 大幅ランクアップなど、注目のチャートアクションを見せたのは以下の曲です。

・1位 Official髭男dism「Subtitle」(先週3位)
 →ストリーミング1位 ダウンロード2位 ラジオ4位 動画再生4位 ドラマ『silent』主題歌

・2位 米津玄師「KICK BACK」(先週1位)
 →ストリーミング2位 ダウンロード1位 ラジオ5位 アニメ『チェンソーマン』OPテーマ 11/23CDシングル発売予定

・9位 IVE「ELEVEN」(先週圏外)
 →日本語版CD発売初週・セールス4位(8.8万枚) 韓国語版は最高16位・25週ランクイン

・29位 水曜日のカンパネラ「エジソン」(先週45位)
 →動画再生2位 10/14にTHE FIRST TAKE歌唱動画がアップ

・67位 ヤングスキニー「本当はね、」(先週91位)
 →最高位を大幅に更新

今週のピックアップ曲

AKB48「久しぶりのリップグロス」


 記念すべき60枚目のシングルはものすごくAKB48のイメージど真ん中の、親しみやすいメロディーと爽やかさと快活さが強調されたようなナンバーです。「Everyday、カチューシャ」や「ポニーテールとシュシュ」がひと昔前の楽曲と化している2022年ですが、概ねそのイメージで捉えてもらえれば問題ありません。新鮮さがあるとすれば、表題曲センターに初めて千葉恵里が抜擢されたことくらいでしょうか。あるいはこの当時をリアルタイムでよく知らない今の10代にとっては、かえって新鮮に聴こえる曲なのかもしれません。

 本格ダンスで攻める路線がここ2作続いていたので、原点回帰となる今作はファン以外からの評価が分かれる可能性もあります。ただ長年の劇場推しにとっては、いわゆる久々の「神曲」と言っても良さそうです。最終的によく振り返られる楽曲になるかどうかは、10年後に判断といったところでしょうか…。

アンジュルム「悔しいわ」

 振付も歌詞もよくよく見ればカッコ良さとまるで無縁の曲ですが、メンバーの魅力・衣装と曲調がカッコ良い雰囲気を演出しています。そういう意味ではモーニング娘。初期から伝統的に受け継がれている、大変ハロプロらしい楽曲のように思います。洗練しているのにそう感じさせない、あるいはもったりしているのにビシッとしている、相反する二面性を持った今回の楽曲は「令和のハイブリッド・アイドルソング」と言って良いかもしれません。そもそもアンジュルム自体、昔は「日本一スカートが短いグループ」と言われたスマイレージ。結成から10年以上経つとは言え、デビュー当時から現在までこれだけイメージが異なるアイドルグループも他にほとんどいないのではないでしょうか。

LE SSERAFIM「ANTIFRAGILE」

 K-POPなので当然日本語ではなく韓国語ですが、それでも”ANTI”が日本語的に”アチチ”と聴こえる歌い出しは相当なインパクト。そこから若干のバタくささも感じなくはないですが、それ以外は鍛えられたパフォーマンス力が十二分に発揮されています。全体的にサウンドの密度が高い楽曲で、ダンスもそれに伴って終始目が離せないハイクオリティー。かわいさや親しみやすさは分からないですが、少なくともカッコ良さについては日本のどのアイドルグループよりも優れているようにやはり見えます。

UNISON SQUARE GARDEN「カオスが極まる」

 UNISON SQUARE GARDENの長所はやはり演奏にあります。極端な話、ボーカル無しでもインストロックバンドとして十二分に堪能できる演奏力の持ち主でありますが、この曲は特に高い演奏クオリティを楽しめる内容になっています。細かいドラムさばきに移り変わりの激しすぎるコード進行やリズムなど、中高生のコピーバンドに喧嘩を売っているのではないかという難しさです。多少の打ち込み音があるとは言え、これをスリーピースバンドで表現するのは人間業ではないように感じます。ユニゾンの凄さここにあり、をあらためてアピールする1曲です。

日向坂46「月と星が踊るMidnight」

 今回センターを担当する齊藤京子は『キョコロヒー』で特異なキャラクターを発揮していますが、グループアイドルの1人としても他の誰も保持していない低音ボーカルの持ち主でもあります。つまり言うと女性アイドルでは数人しかいないような天才なわけですが、今回の楽曲は歌い出しやCメロでその魅力を存分に味わうことが出来ます。

 曲全体としても乃木坂46の人気曲のような畳み掛けるようなメロディーと、欅坂46の名曲のような訴えかける内容の歌詞が混ぜ合わさったハイブリッド。歴代の坂道グループでも相当上位の完成度を誇る作品です。既に12人の4期生が加入済、次作以降は大きく雰囲気が変わることになると思いますが、1~3期生メインで締めるにあたってはこれ以上ないほど相応しい楽曲と言えるのではないでしょうか。

藍井エイル「心臓」


 「INNOCENCE」「IGNITE」「流星」など、『ソードアート・オンライン』タイアップは今年で10周年になりますが、今回の「心臓」もまた『劇場版ソードアート・オンライン-プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ』主題歌に選ばれています。プロデュースはヨルシカのn-buna、ピアノソロのイントロから徐々に盛り上がる構成が印象的です。圧倒的なボーカルの声量と表現力で押す「INNOCENCE」「IGNITE」と比べると貫禄を感じさせる内容であるとともに、ピアノの音色に新たな時代への幕開けを感じさせる内容にも聴こえます。いずれにしてもエイルさんのSAOタイアップはハズレ無し、今作もまさしくそれを体現する楽曲になりました。

 

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