・クリープハイプ「四季」
クリープハイプの音楽を初めて聴いた時は、この上なくクセのあるミュージシャンという印象が強くてなかなか入り込めなかった思い出があります。かれこれ10年くらい前になるでしょうか。いまや尾崎世界観さんはロックミュージシャンだけでなく作家としても才能を発揮している持ち主、当初想像していた以上に長く第一線で活躍している存在になっています。本日配信リリースされた「四季」は、春の訪れを告げるかのような爽やかさがメロディーに溢れている楽曲。「社会の窓」を歌っていた頃を考えると嘘のような楽曲ですが、それでも”エロい””ダサい”という言葉をしっかりセレクトしています。昔と比べて少し丸くなりつつも、根本としてそういう要素が残っているというのがちょっとニクらしいですね。ただ爽やかと形容するだけでは到底足りない深みのあるナンバーだと思います。この春オススメの名曲。
・神宿「FANTASTIC GIRL」
神宿のステージは2017年のやついフェスで見たことがあります。原宿発のアイドルグループ、かなりはっきりとしたメンバーカラーがあって当時演奏された曲は「踊れっ!神宿カーニバル」「原宿戦隊!神宿レンジャー」といった具合。ももいろクローバーZの影響が大変色濃いグループと記憶しているのですが…。今回の新曲は当時と全くイメージと違う、思いっきりK-POP寄りの楽曲になっています。特に推しのグループではないので数年くらい全然チェックしていなかったのですが、この間に何があったのかという具合の路線変更ですね。正直ビックリしました。
確かにオシャレな感じはして、どちらかと言うと同性に支持されそうな楽曲でクオリティは悪くありません。ただこの路線変更に勝算があるのかどうかと言われると果たして…、という印象もあります。少なくともNiziUやTWICEが好きな層を呼び込むほどの魅力があるかと言われると、どうなのでしょう。映像から感じる妙な古さも少し気になります。ただ不自然な感じは一切なく、情報がなければ昔からこの路線でやっていたと言われてもそう思える魅力は十分あると思います。いずれにしても、こういった曲を歌ってサマになっているというのは、間違いなくグループにとってはプラスになっているのではないでしょうか。