・でんぱ組.inc「プリンセスでんぱパワー!シャインオン!」


 でんぱ組.incも活動期間が随分長くなりました。「W.W.D.」でマイナスからのスタート!とアピールしていたことがもう遠い昔のことに思えます。2013年前後に迎えた全盛期のメンバーは6人でしたが、卒業や新メンバー加入を経て今作は10人体制初の作品となっています。秋元さんプロデュースのところやモーニング娘。などと同じく、でんぱ組.incもメンバー入れ替えを繰り返して何十年も続いていく方向で進んでいくことになりそうです。スタダでは私立恵比寿中学もそういう方向になりつつあるでしょうか。

 新メンバー5人が加わった新曲は、冒頭に述べた「W.W.D.」や「ちゅるりちゅるりら」を手掛けたヒャダインこと前山田健一氏の楽曲提供。ですので構成はとても不規則で、先の展開が読めない内容となっています。ミュージカル的なストーリーを4分間の枠で表現して、さらに単語を細かく詰める楽曲はヒャダイン×でんぱ組.incらしさがふんだんに詰まっています。そこにこれからの彼女たちに向けたメッセージを入れる所がヒャダインさんらしいと思いました。でんぱ以外でも10年以上続けている路線なので新鮮というわけではないのですが、かと言って安定と書くにも違和感があります。

 ストリーミング・動画配信は本日開始、CDは5月19日発売予定。両A面で収録される「千秋万歳!電波一座!」はでんぱ組.inc的には信頼と安定の玉屋2060%氏提供。こちらも非常に楽しみです。

 

・ケツメイシ「青空」


 ケツメイシはライブだと基本ふざけていて、マジメにパフォーマンスするという印象はあまりありません。その一方で楽曲やPVは、一応ふざけた内容の物も存在しますが、それ以上に明確なテーマをもって聴く人に寄り添ってくれる名曲を数多く作ってきた印象が強いです。「トモダチ」「涙」「さくら」「友よ~この先もずっと~」などなど、挙げればキリがありません。今週水曜日配信開始した「青空」もまさにその系統の楽曲です。これまで以上に辛い世の中だからこそ、ケツメイシのこういう曲はより心に沁みる、その一言が大変しっくり来る内容ですね。2021年を代表する、本当に素晴らしい楽曲の一つだと思います。

 考えてみると、「さくら」が空前のヒットになった2005年も年末のテレビ出演はMステスーパーライブくらいで、浮かれる様子もなくマイペースな様子が印象に残りました。無理せず自分らしく楽曲やパフォーマンスを表現し続けていることが、長く充実した活動になっている要因なのは間違いなさそうです。彼らもデビューしてから20年近くになりますが、これだけ良い意味で年齢が増していることを感じさせないミュージシャンも少ないような気がしますね。20年後も、全く同じような感じで活動してそうです…。