今週は楽曲レビューより1位と2位の指標解説が長くなりそうです。それくらい、先週まででは考えられない結果になりました。

 BTS「Butter」に関しては本当に尋常ではないレベルのヒットで、本場のビルボードチャートHot100でも1位に輝いています。ポイント数は18818から30739にアップ、集計期間が3日間から7日間になったことでストリーミング・ラジオ・twitter・Youtube指標がそのまま倍近くなった感じでしょうか。ストリーミングは約1400万から約3000万、1日400万台をずっとキープしているような状況です。

 ちなみにYoutubeは先週同時点で2.2億が現在2.8億、1日800~900万再生ペースです。Spotifyだと6/2発表分で日本1位(40万)、アメリカ16位(82万)、イギリス34位(15万)、グローバル3位(588万)、総合の合計再生数は1.3億にまで達しています。海外の多くの国でヒットしているK-POPであると同時に、日本的な立場で考えてもここ最近あまり例を見ないほどヒットしている洋楽ともなっています。現在グローバル1位のOlivia Rodrigoは日本だと50位にも入っていないので、その点で考えても本当に世界トップクラスにヒットしている楽曲です。

 一方CD50万枚を記録したのに総合2位になった日向坂46「君しか勝たん」ですが、これは先週の1位・King & Prince「Magic Touch」と比較する必要があります。まずポイント数ですが、38835→20563となっています。同様にCDセールスについて見ると、47万枚→50万枚。指標で考えると先週のキンプリはCD75%・ルックアップ25%。今週の日向坂はCD60%・ルックアップ25%・ダウンロード10%。CDセールスを基準にした本来のスコアの割合はキンプリ:日向坂=64:85くらいにはなるはずなので、全く説明がつきません。下半期集計が今週からである事情も含めて考えると、間違いなく集計方法が変わったということです。

 ちなみに今週のキンプリは4713ptで総合15位。日向坂46のCDセールスのポイントが約12000、今週のキンプリが2.1万枚売上で約1600と仮定すると、日向坂46のCD売上がチャートに反映されたのは大体15万枚分くらいと考えられます。

 参考までに、ここ何週かのCDセールス初動とポイントの関係を表にすると以下のような形になります。あくまで概算で、しかも過去のCHART insightではなく自分が当時それを参考にして書いたレビューを確認した計算なので、実際結構な狂いはあるかもしれません(さすがに総合ポイントは正確な数字確認済です)が…。ただ仮にそうだとしても、今週相当フィジカルの比率を下げたことはこの表を見る限り明らかですね。

アーティスト タイトル CD売上 ポイントに占めるCDセールス分
櫻坂46 BAN 約40万枚 約30,000
SEVENTEEN ひとりじゃない 約37万枚 約23,000
JO1 Born To Be Wild 約29万枚 約23,000
HKT48 君とどこかへ行きたい 約19万枚 約14,000
King & Prince Magic Touch 約47万枚 約29,000
日向坂46 君しか勝たん 約50万枚 約12,000

 既にヒット曲の主流はフィジカルからストリーミングに変わっています。CD購入の目的も、楽曲より映像ディスクや握手券をはじめとする特典がいまやメインになって久しいです。”普通の人はCDなんてもう買わなくなった”とNegiccoが歌ったのでさえ、もう8年も前です。ですのでこの判断に反対はしません。むしろ大賛成です。ただ出来れば事前に明記して欲しかったとは、少しだけ思います。

 

 なおここ最近日向坂46のファンになりつつある私は、個別PVが収録されている特典映像目当てにCD4種類買いました。表題曲だけでなくカップリングもYoutubeでフルPV公開されているので、明日以降別記事を設けて書く予定にしています。収録曲7曲だけでなく特典映像についても全て確認して、数記事に分けて書く予定です。

 

3位 back number「怪盗」


 集計方法の変更についてだけでかなりの長文になってしまいましたが、今週のダウンロード1位はBTSでも日向坂46でもなくback numberの新曲です。これだけは声を大にして、しっかり伝える必要があります。しかも2位のBTS約35000に対して約53000なので、結構な差になっています。Youtubeでも10日間で350万再生、このヒットを無視してはいけません。もっとも彼らの場合Youtubeやストリーミングの本格解禁がかなり遅かったので、ここ数年の機会損失は相当大きそうな印象もありますが…。

 今作はNTV系ドラマ『恋はDeepに』主題歌。ピアノメインの演奏がインパクトあって、軽快です。メロディーや楽曲構成については従来のback number印ラブソングのイメージ通りで安定していますが、編曲の妙もあってこれまでとひと味違う印象に仕上がっています。あとは3分10秒台の2コーラス、随分短めに抑えたことにビックリしました。Youtubeで最初見た時は思わずショートバージョンかと思ったのですが、Spotifyでも3分16秒なのでしっかりフルコーラスです。もしかするとアルバムでラストサビを加えるのではないかとか、そんな含みも残した終わり方のようにも聴こえました。

 

19位 星野 源「不思議」


 順位変動で今週特筆すべき事項は見られませんが、一昨日フルPVがアップされたのであらためて書いていきます。TBS系ドラマ『聞かざる恋に理由があって』主題歌、3週後の6月23日に「創造」との両A面シングルでも発売される予定になっています。またこのCDでは、昨年の紅白で歌われた「うちで歌おう(大晦日)」も収録。初回限定版には昨年7月の配信ライブとそのドキュメント他特典映像多数、おそらくファンはその映像目当てでCD購入になると思われます(曲は配信で早くから何度でも聴けますからね…)

 打ち込み音メインのサウンドですが、曲調的には「SUN」以前の2010年代前半、「くだらないの中に」「知らない」辺りに近い雰囲気も感じました。逆に言うと「SUN」以降シングルではあまり聴けなかった、ボーカルをメインに聴かせる楽曲とも言えます。勿論細部まで拘って構成したと思われる編曲も聴きどころではあるのですが、歌声よりも前に出過ぎないことを相当意識して作っているようにも感じました。いずれにしても、プロ意識とセンスの高さを強く想像できる作品であることはこれまでと同様。サウンドワークが光る若手アーティストも近年多くなりましたが、それだけに星野源の存在感が余計に増している状況とも言えそうです。

 

37位 B’z「きみとなら」


 祝・ストリーミング解禁。というわけで今回ダウンロード4位にランクインしたのはB’z「きみとなら」をピックアップ。このタイミングで初めて音源化された曲ではありますが、発表は2019年。ドラマ『べしゃり暮らし』主題歌として起用され、ライブでの披露も既にあったようです。Spotifyでも一斉解禁と同時に配信開始しましたが、計上されたのはほぼ全てダウンロードの数値のみ。ちなみにSpotifyでの再生回数は現在まで27万ほどとなっています。

 ミディアムテンポの聴かせる楽曲。B’zらしさの王道をいくような印象でサビのキャッチさーも程よく強め。目新しさはありませんが、軽快なリズムで聴きやすい楽曲に仕上がっています。間奏のTAK MATSUMOTO氏のギターソロも相変わらずの味があって素晴らしいです。B’zとしてのリリースは2019年5月のアルバム『NEW LOVE』以来、久々ではありますが今作はアルバムの延長線上。新しい作品の発表が待たれますが、B’zの一番の凄さは圧倒的なやはりライブパフォーマンス。それが叶う状況にならない限り新曲と言ってもなかなか…というのが現状なので、難しいところです。