第74回(2023年)NHK紅白歌合戦~その2~

白4(全体6):すとぷり(初出場)

・2016年結成、2019年デビュー(動画MV配信は2017年から)
・25歳~30歳・6人組(現在4名で活動)
・楽曲:「スキスキ星人」(2020/6/22 配信)
  詞・曲:ナユタン星人
・歌手テロップ:初出場 ネット発のアイドルユニット
・歌唱前/歌唱中テロップ:驚きのCG演出に注目!
・演奏時間:2分0秒

 VTRでまずは実績を紹介(ナレーション:高橋李依)。「10代に爆発的人気」「総再生数70億超え」「今年のアリーナツアー35万人動員」、今回も具体的な数字で説明しています。歌前トークからバーチャル対応、これについては「NHKの別スタジオにいる僕たちの映像をリアルタイムでCGにしているんです」と説明。そのため何でも対応可能、試しに首振りダンスをリクエストすると確かにすんなり。そんな有吉さんの総評は「凄い透明感ですね」。見事な言葉で形容している部分に、数々の芸能人にあだ名をつけて再ブレイクした頃を思い出させます。

 「初出場すとぷりです!」「みんな一緒に楽しもうね!」と歌い出し後の間奏で挨拶。ハートの歌詞で大きいハートを司会者に飛ばしてリアクションさせ、1番歌唱後の間奏では宝箱を登場させてCG型の紙テープ・紙吹雪を飛ばします。最後は虹のCGまで登場。盛りだくさんの演出になっています。

 歌唱後の総評は「会場もざわついてます!新感覚!」。思いのほか楽しさ全開のステージで良かったです。ここから新しくファンになる人も多いのではないでしょうか。

ウラトーク

 引き続き新しい学校のリーダーズのメンバーとゲストトーク。向井さんMCの他局深夜番組で、歌と踊りで食レポをするロケに行ってもらっていたそうですが、ブレイク後一気に出て貰えなくなったとか。環境の変化については「伝わってる状態で見て頂くって機会が本当に不思議で、それが意外と楽しいなと思いますね(SUZUKA)」「ちょっと制服で出るとワーとかなって、それが嬉しいですね(KANON)」「オトナブルーだけじゃない姿まで好きで楽しんでくださってる姿が見れるっていうのが嬉しいですね(MIZYU)」「世界も日本もどちらも充実した一年を送らせて頂いて、来年はもっともっとこれが広がっていくといいなぁっていうふうに思っております(RIN)」。海外から注目されることについては「日本人であることってこんなにも誇らしいんだなって。今の日本を私たちを通じて世界に伝えていきたいなって、ツアーで本当に思ったんですね(SUZUKA)」。アーティストとしての頼もしさが終始伝わるトークでした。

 

紅3(全体7):天童よしみ(27年連続28回目)

・1970年デビュー 第44回(1993年)初出場
・1954年9月26日生 大阪府八尾市出身
・楽曲:「道頓堀人情」(1985/12/16
シングル)…6年ぶり4回目
  詞:若山かほる 曲:山田年秋
・歌唱中テロップ:大阪”通天閣”から生歌唱
・演奏時間:2分9秒

 今回の紅白歌合戦は日本各地の年越し風景を各地から中継する演出になっています。大阪の道頓堀・通天閣が見える新世界の商店街から近田雄一アナがリポーターとして登場。野次馬らしき方が多く集まっている様子です。38年ぶりの日本一になった阪神タイガースからトラッキー・ラッキー・キー太、さらに著名人ファン代表として遠藤章造オール阪神・巨人師匠も登場。「今年は笑顔でもね私はお尻叩かれませんので」と少し前まで長年出演していた裏番組を意識したトークの遠藤さん、かつての弟子である有吉さんを激励した後に「ありがとさん~」と先日逝去された坂田利夫師匠のギャグで落とす巨人師匠。テンポ良いしゃべくりの後に演奏開始、なんだか紅白というより、『ザ・ベストテン』の中継に近い雰囲気です。なお遠藤さんは歌唱後ひそかにホホホイの動きもしていました。

 黄緑色の衣装を着る天童さんは、かなり派手です。お立ち台に乗って歌う「道頓堀人情」は大変絵になっていました。過去3回は1番+3番の歌唱ですが、今回は”通天閣”が歌詞に入る2番を初めて紅白で歌う形になっています。もっとも1コーラス半でないのは第68回と同様、それどころか2分34秒から2分9秒にまで短縮。近年における急速な演歌の退潮が、かなり分かりやすい形で現れているステージでもありました。

ウラトーク

 来年については、まず1月9日の日本武道館ワンマンを告知。したがって年始はリハーサルから始まるそうです(1日だけ休むそうですが)。向井さんはRINさんに個人的な話として、NHKの食堂で見た時に何を食べていたかなぜ見てないんだと怒られたことを伝えます。ちなみにその時は昼1時にサワラの定食・納豆・生卵を食べたそうでした。なおライブ前に食べる時は1時間以上前、ハンバーグとサバはライブ中に胃から匂いが脳の中を駆け巡って集中しないので絶対ダメと話しています。

 YouTubeの視聴者はこの時点で25,000人。#ウラトークを告知してます。なおKANONさんはチキンカツ(A定食)を食べた模様。そんな中SUZUKAさんは尾形さんを見てニヤニヤ。「青春をしている目だなぁと思って」「何も腐らず真っ直ぐに生きてきたんだなと」

 会えて嬉しかった出場歌手は星野源。パフォーマンスで真後ろにいて、自己紹介の際ちょうど目が合ってお辞儀させてもらって「この紅白は忘れられないという気持ちになりましたね」と話してます。

 

白5(全体8):キタニタツヤ(初出場)

・2011年デビュー、2017年ソロデビュー
・1996年2月28日生 東京都杉並区
・楽曲:「青のすみか」(2023/7/7 配信)
  詞・曲:Tatsuya Kitani
・歌手テロップ:初出場
・歌唱中テロップ:人気アニメ「呪術廻戦」とSPコラボ
・演奏時間:2分3秒

 『呪術廻戦』のVTRが流れます。ナレーションの榎木淳弥は、同作で主人公・虎杖悠仁の声を担当。ストリーミング総再生数2億突破という実績を紹介した後、トーク無しで直接ステージに入ります。パフォーマンスは大画面の映像をバックにサポートのギター・ベース・ドラムを従える形。初々しさと爽やかさを備えた会心の内容でしたが、ラストサビ一部カットの1コーラス半・トーク無しで2分3秒はやはり持ち時間として短すぎる印象は否めませんでした。

 

ウラトーク

 セーラー服の衣装は何着ありますか?という質問。通常カラーは2着のみであとは洗濯ごとに交換、ただ2着になったのも今年の夏になってからだとか。あとはパンサーにも何を食べましたか?の質問。「絶対こんな時間使わない方がいい」、ラーメンを食べたようですがこのタイミングで残念ながら退席のお時間。4人全員がそれぞれ視聴者に向けてメッセージ・抱負を話して終了します。尾形さんの「よいしょー!」がやたらうるさく、青春代表としての役割を全うしてます。

 

紅4(全体9):緑黄色社会(2年連続2回目)

・2012年結成、2017年デビュー 第73回(2022年)初出場
・25~28歳・4人組 愛知県出身
・楽曲:「キャラクター」(2022/1/
21 配信)
  詞:長屋晴子 / 小林壱誓 曲:穴見真吾 / peppe
  演奏:東京高等学校吹奏楽部、東京実業高等学校マーチングバンド部
  ダンス:東京高等学校チアリーディング部
・歌唱前/歌唱中テロップ:77名の高校生とコラボレーション
・演奏時間:2分0秒

 特徴のあるSEが鳴り、高瀬アナが102スタジオからリポート。今回の102スタジオはドミノ部屋と化しています。有吉さんはドミノが好きなようですが…。ここで監修の中田実(ドミノのプロフェッショナル)にインタビュー。「今回は音楽とドミノのコラボレーションで曲の世界観を表現するという試みなんですけれども、私も25年ぐらいやってるんですけどちょっと今回初めてのことなので本当どうなるか分からないのでちょっと緊張してます」。早口で高瀬アナに応える中田さん、そんな緊張の本番は50分後に行われるそうです。

 2曲続けてのパフォーマンス、緑黄色社会は早々にチアリーディング部の派手なジャンプアクションが目をひきます。吹奏楽部の演奏もバンドの演奏・歌唱も曲自体の良さも素晴らしいですが、初見で一番目立っていたのはやはりチアリーディング部という印象でした。紅白では日本チアリーディング協会が特に平成初期~中期は毎年のように出演、そういう意味では若干の懐かしさを感じます。

 歌は2分0秒、今年の実績やアーティストとしての凄さを考えると不当なレベルで短め。おそらく3回目の出場もあるはずなので、今度は企画抜きで正当にヒット曲をパフォーマンスするステージを見たいです。

ウラトーク

 再び本番の映像を見て楽しむモードに入りますが、すぐにゲストとして鈴木雅之が登場。予告全く無かったので一同おおいに驚き。パンサーとは初対面のようです。

 モノマネをしているという菅さんが丁寧にご挨拶。サングラスをかけて本物とツーショットを披露。菅さんだけでなく他の2人も大感激しています。「本当に並んで分かりました。小物過ぎます!」「オーラが全然違う!俺も並んだらもう、こんなに…」

 

紅5(全体10):櫻坂46(2年ぶり3回目)

・2020年欅坂46から改名 第71回(2020年)初出場
・17~26歳・28人組
・楽曲:「Start over!」(2023/6/21 配信)
  詞:秋元 康 曲:ナスカ
・歌唱前テロップ:迫力のダンスパフォーマンス
・歌唱中テロップ:迫力のダンス!紅白だけのSPステージ
・演奏時間:2分13秒

 櫻坂46は101スタジオからのパフォーマンス、参加メンバーは15名。3期生は来年にとっておくという形で不参加、他は活動休止中の小池美波と2期の遠藤光莉が不参加のようです。紅白のために準備された衣装と、個性と激しさを両立したようなこの曲ならではのダンスとフォーメーション。パフォーマンス後の息遣いの激しさに、このステージの凄さが証明されていました。

 

ウラトーク

 尾形さんが飼う豆柴のワンちゃんについて話す鈴木さん。自分も以前飼っていて、食べ過ぎて柴犬になったとか。まだ元気と言うことで、「よろしくお伝えください」。自身のステージについては「いわゆる年齢を超越した形で」「そこでとても元気というパワーをね、みんなに届けられたんじゃないかな」「みんなでやってくれたのが嬉しかった」

 「ラブソングの王様」「アニソン界永遠の大型新人」と自ら話す鈴木さんですが、40年前の曲で一緒にポーズしてくれるのは「ボーカリスト冥利に尽きる」と話しています。

 

白6(全体11):純烈(6年連続6回目)

・2010年デビュー 第69回(2018年)初出場
・37歳~48歳・4人組
・タイトル:「だってめぐり逢えたんだ ~NHKプラスver.~」
 楽曲:「だってめぐり逢えたんだ」(2023/2/8 シングル)
  詞:松井五郎 曲:幸 耕平
・歌唱前テロップ:QRコードを読み取りNHKプラスを再生してね!
・歌唱中テロップ:QRコードを読み取り再生ボタンを押してね!
・演奏時間:2分14秒

 ひたすらQRコードが描かれた衣装で登場するメンバー4人。NHKプラスの親善大使に任命されたらしく、宣伝する姿はまるで職員。「すごいサービスマンみたいな…」と有吉さん、リーダーの酒井さんまで「平たく言うと回し者かもしれない」と自らコメント。なおNHKホールは番組として使用される関係で電波は圏外、「ここにいる方はまだ、ちょっと出来ないかもしれないですけど」と橋本さんが観客席の皆さんにフォローしています。

 スクリーンで降りてくるQRコードの映像に、観客・司会者ともに大爆笑。岩永さんの腕に名刺に指輪に団扇にQRコードを散りばめて、司会陣や堺雅人寺島しのぶ果ては観客の1人にまで協力してもらってます。しまいにはQRコードの大きな布を1階観客席に広げる演出、そこまで加入者に困っているのかとも思えるほどの大々的な宣伝ステージでした。

 なおパフォーマンス時に試しにNHKプラスにアクセスした結果、一時的にアクセス過多の現象が発生。一定以上の効果はあった模様ですが、サーバは増強しても良さそうです。すっかり紅白の実験枠と化している彼ら(もっとも前回はお休み)ですが、果たして次回の紅白はどうなるでしょうか。

 

ウラトーク

 菅さんについて話す鈴木さん。サングラスのモノマネとヒゲは昔から、「来年は髪型も同じにしようかな」という言葉には周りから笑い声。「コージー冨田をはじめとして、本当みんなやってくれるでしょ。意外にほら誇張してやってくれるじゃん。そうすると、私マイソウルお姉ちゃん鈴木聖美というソウルシスターがいるんですけども、お姉ちゃんと一緒に歌う時も誇張してみんながやってくれるから、「ロンリー・チャップリン」とか。」「大体みんなね、猫背ですね。あのね、歌う時って意外と背中を使うんですよ。だからどうしても前屈みになるというか。そうするとそれが誇張されて」「でも一回も、こうはしたことない(笑い)」。自身のモノマネについて話しています。「指をちょっと立ててる所も、結構マニアックです」とも。

 ツーショットについては「待受にしよう」。ちなみに気に食わないマネはないとのこと。ただダイアンの津田さんは「…まあいいかな」。とは言えしっかり親交はありそうな雰囲気。この場を持って、菅さんは本人から公認を頂きました。

 今年の紅白の空気は「コール&レスポンスっていうものを一緒に大きな声でね、「めッ!」ってやってくれたのはとてもありがった」「まだまだ苦しんでる人たちだってさ沢山いるわけで、そういう人たちの背中もね、今日集まって一緒になってやってくれた人たちのあの雰囲気が伝わってくれたらね。よりみんなに元気が届けられたんじゃないかなって思いますね」

 

 

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