今週のビルボードチャート~4/3(ILLIT、ME:I、Creepy Nuts)

今週の初登場曲&注目曲

・5位 Knight A -騎士A-「EDEN」
 →CDセールス1位

・8位 ILLIT「Magnetic」
 →ストリーミング7位 動画再生12位

・19位 ME:I「Click」
 →ストリーミング31位 動画再生2位

・27位 星街すいせい「ビビデバ」
 →ストリーミング76位 動画再生3位 ダウンロード5位

・47位 日向坂46「君はハニーデュー」
 →ストリーミング55位 動画再生20位

・49位 みらくらぱーく!「以心☆電信」
 →CDセールス3位

・50位 ポルノグラフィティ「解放区」
 →CDセールス4位 ラジオ11位

・57位 NCT DREAM「Smoothie」
 →ストリーミング47位

・72位 JO1「HAPPY BIRTHDAY」
 →ダウンロード6位

・96位 緑黄色社会「ナイスアイディア!」
 →ラジオ5位

 

 大幅ランクアップなど、注目のチャートアクションを見せたのは以下の曲です。

・1位 Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」(10週連続1位)
 →ストリーミング・動画再生・ダウンロード・カラオケ1位 ラジオ6位

・2位 Omoinotake「幾億光年」(先週4位)
 →ストリーミング2位 ダウンロード3位 動画再生7位

 

今週のピックアップ曲

ILLIT「Magnetic」

 オーディション番組から誕生した日韓5人グループ、韓国だけでも日本でもAbemaで放送されました。デビュー曲ですが番組を通じて馴染みのある視聴者も多いはずで、実際ストリーミング・動画ともに最初からかなりの再生数を記録しています。デビュー曲はダイナミックな振り付けと浮遊感のある雰囲気が両立している、いわゆるカジュアルなNewJeans系。MVはファッショナブルな印象もあり、男性以上に女性支持を強く意識した作品のように聴こえます。

 継続した高い人気を得られるグループになりそうな予感は非常にしますが、果たしてどうなるでしょうか。

 

ME:I「Click」


 こちらは「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」からの11人組。ここからデビューしたJO1やINIなどが既に高い人気を誇っていますが、女性グループにおいても新たな勢力になるかどうか注目の存在です。メンバー11人、リーダーの笠原桃奈は天下のハロプロ・アンジュルムの元メンバー。動画は10日間で早くも1300万再生を記録、「サイレントマジョリティー」でデビューした8年前の欅坂46を彷彿とさせるハイペースです。

 楽曲は知らない人が見ればK-POPと見紛うような作品で、言うまでもなくアーティスティックです。2番冒頭のリリックやラストサビの裏パートはまさにそれっぽい雰囲気ですが、初心者にもClick, Click ,Clickで始まるサビ冒頭がインパクト抜群で憶えやすさ満点。自己紹介がわりのダンスパートもMVでしっかり魅せてくれています。グループと異なり楽曲は総じて新鮮とは言いがたいですが、それ故の親しみやすさを重視したと言ったところでしょうか。

 彼女たちだけでなく、番組発のユニットは概ね多くストリーミング再生されて昨年末は次々にビルボードHot100にもランクインしました。この勢いならば早くも今年の紅白歌合戦出場は射程圏内といったところですが、どうなるでしょうか。少なくとも2024年もっとも注目されるグループになるのは間違いありません。

 

Creepy Nuts「二度寝」


 「Bling-Bang-Bang-Born」が10週連続1位という記録的なヒットを叩き出していますが、本来今年の彼らにとってメインになる曲はこちらの方でした。ドラマ『不適切にもほどがある!』主題歌、この作品もまた今期もっともネット中心に話題になっている状況です。流れと言いますか、今年の幸運が全て彼らに集約されていると言っても過言ではないかもしれません。

 考えてみれば現在における日本の音楽シーンでもっとも風刺の強いジャンルはヒップホップではないかと思うのですが、多くのグループは厳つさとトゲの強さで一般には敬遠されがちとなっています。Creepy Nutsが世間に受けたのはDJ松永・R-指定双方のパフォーマンスの凄さも当然あるのですが(自分が見た昨年VIVA LA ROCKのステージは間違いなく圧巻でした)、ライブ・楽曲双方において興味のない人が見ても楽しめる空間を作り出していることが一番大きいように感じます。

 「二度寝」はドラマの世界観ともしっくりくる歌詞、よく聴くと若干のトゲはあるのですが、全体的にはしっかり共感できる内容に仕上がっています。トラックで粗が削ぎ落とされて綺麗に聴こえ、更に言うとこの手のグループではほぼありえないメロディーの美しさ。大ヒットしたからこう書いているような形にはなってしまいましたが、少し聴いただけでもこれだけの考察・深みを感じられるのがCreepy Nutsの凄さ。ロックで言う矢沢永吉みたいな存在と昨年ライブを見た時に強く感じましたが、これをもって将来のレジェンドアーティストになったのは完全確定と言って間違いありません。

 

 

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