第76回(2025年)NHK紅白歌合戦~その5~

企画(全体26):連続テレビ小説『あんぱん』スペシャルステージ

 後半開始早々、連続テレビ小説『あんぱん』の特別編が始まります。のぶ(今田美桜)の妹である蘭子(河合優実)とメイコ(原菜乃華)、夫の嵩(北村匠海)といせたくや(大森元貴)がそれぞれスマートフォンで彼女の司会を見守っています。そこにのぶを探す母・羽多子(江口のりこ)が来店、スマートフォンに驚いております。「みんな楽しそうやなぁ…歌うて笑うて」「うちも、こんなとこで歌おてみたかったなぁ」、メイコの呟きに反応するいせたくや、「メイコさん、歌いたいなら、歌えばいいじゃないですか」「みんなで、行きましょうかここの会場に」「そしてみんなで、歌いましょう!」。彼女の一言と彼の手引きで、スマートフォンの自撮りとともにカフェから消えます。スマホの画面と格闘する母は、一同が消えたことに驚いておりました。

 というわけで、ここからは現実世界ということで舞台袖から合流。このスペシャルドラマの出演者以外からは津田健次郎山寺宏一中尾隆聖戸田恵子も加わります(いずれも本編ドラマには出演)。そして劇中でNHKに就職した辛島健太郎役・高橋文哉も、ディレクターに扮する形で登場。夫役の北村さんが司会の今田さんと、劇中では母親にあたる審査員の松嶋菜々子に挨拶。というわけで、ここからスペシャルステージが始まります。

 

今田美桜・河合優実・原菜乃華「東京ブギウギ」

・楽曲:「東京ブギウギ」(1947 笠置シヅ子)…20年ぶり5回目
  詞:鈴木 勝 曲:服部良一
・演奏時間:1分22秒

 「東京ブギウギ」の本人歌唱は第4回(1953年)、その後は第40回(1989年)オープニング、第44回(1993年)の少年隊、第56回(2005年)ショーコーナーの松浦亜弥によって歌われています。軽く足を上げたり移動したりする振付あり、3人のセンターは今田さんですがソロパートは河合さんと原さんのみでした。

 

北村匠海・山寺宏一・高橋文哉「図案科の歌」

・楽曲:「図案科の歌」(東京高等工芸学校学生歌)
  詞:不詳 曲:井筒昭雄
・演奏時間:0分32秒

 山寺さんは2年前に『アラジン』の「フレンド・ライク・ミー」歌唱に参加、北村さんは4年前にDISH//のボーカルで白組から出場していますが、紅白再出演の歌唱曲がこれになるとは想像もしていなかったのではないでしょうか。大変不思議な曲ですが、こればかりは『あんぱん』視聴者でないとちょっと語るのが難しいです。

 

大森元貴「見上げてごらん夜の星を」

・楽曲:「見上げてごらん夜の星を」(1963 坂本 九)…9年ぶり6回目
  詞:永 六輔 曲:いずみたく
・演奏時間:1分42秒

 本人歌唱が第14回(1963年)と第20回(1969年)、カバーが第43回(1992年)デューク・エイセス、第54回(2003年)平井堅、第67回(2016年)ゆず(正確にはリアレンジ)。この曲も「上を向いて歩こう」同様、紅白で繰り返し歌われている名曲です。歌う大森さんが扮していたのはいずみたくがモデルになっている人物、そうなるとこの場面は必然といったところ。伸びのある歌声で聴かせるステージでした。

 

出演者全員「手のひらを太陽に」

・楽曲:「手のひらを太陽に」(1962 宮城まり子)…60年ぶり2回目
  詞:やなせたかし 曲:いずみたく
・演奏時間:1分7秒

 やなせさんの貴重な写真・映像・インタビューを交えたVTR後のステージです。「手のひらを太陽に」は1962年2月~3月の『みんなのうた』放送曲、紅白では第16回(1965年)でボニージャックスが歌って以来60年ぶり。やなせさんをモチーフとした役を演じた北村さんと、アンパンマン声優の戸田さん・山寺さん・中尾さんにソロパートが用意されています。

 

出演者全員「アンパンマンのマーチ」

・楽曲:「アンパンマンのマーチ」(1988/11/21 ドリーミング)
  詞:やなせたかし 曲:三木たかし
・演奏時間:1分31秒

 今田さんの挨拶を経てフィナーレは「アンパンマンのマーチ」、この曲のみならずアンパンマンのキャラクターが紅白に登場するのはこれが初めてです。登場したのはアンパンマン・ばいきんまん・カレーパンマン・しょくぱんまん・ドキンちゃん・ジャムおじさん。生前のやなせたかしさんのVTRをバックに、みんなで歌うステージになりました。ラストは本家戸田さんの「アーンパンチ!」で締め。審査員の松嶋さんも「喜ばせごっこがまだまだ続いてるような感じがして、とても胸にジーンと来ました」とコメントする感激の内容でした。

 

ウラトーク

 ダイアンの2人がウラトーク席に復帰。語りを担当していた林田アナが『あんぱん』について実況しています。出演者が誰を演じているかを、しっかり解説していました。なお前半は本名の西澤と呼んでいた津田さんですが、後半はユースケと呼ぶようです。

 「またマユリカ出てくるんでしょ?」「急いで着替えとったやん」「マユリカやったら嫌やなぁ」、ですのでちゃんと出演者が登場したことにはホッとしていました。林田アナは大興奮、その様子を津田さんにツッコミを入れられてます。劇中世界から現実世界へのワープ、津田さんは自らが出演する某番組になぞらえて「タイムリープしたんちゃう?」「1と2の世界が」と話していました。

 原さんの役どころ、「図案科の歌」「見上げてごらん夜の星を」のあらましを林田アナがしっかり解説。大森さんの歌声に大絶賛、津田さんはミセスのライブにも先日足を運んだのだそうです。

 アンパンマン柄の服を着てる戸田さん、更には山寺さんや中尾さんがやなせうさぎを持っていることも発見。服だけでなく声も完全にばいきんまんな中尾さんにも興奮、ユースケさんは「嬉しいなあ」「ちゃんとやってくれてはるわぁ」と演出家面していました。最後の”ほいたらね~”で挨拶する場面、右下ワイプ画面で手を振る林田アナ。出演が終わった後、「ずっと表情変えずにやってはった」「さすがプロです」と称賛されています。

 

白11(全体27):RADWIMPS(6年ぶり3回目)

・2001年結成、2003年デビュー 第67回(2016年)初出場
・メンバー全員1985年生・3人組
・タイトル:「20周年スペシャルメドレー」
 楽曲1:「賜物」(2025/4/18 配信シングル)
 楽曲2:「正解」(2018/12/12 アルバム『ANTI ANTI GENERATION』収録曲)
  詞・曲:野田洋次郎
  Dr:森 瑞希、エノマサフミ Gt:白川 詢 Str:門脇大輔ストリングス
  合唱:東京音楽大学付属高等学校、早稲田実業学校高等部音楽部
・歌唱前テロップ:「賜物」「正解」をメドレーで披露
・歌唱中テロップ1:朝ドラ「あんぱん」主題歌
・歌唱中テロップ2:卒業ソングとしても話題に
・演奏時間:5分6秒

 VTRで今回の歌唱曲をざっと紹介。引き続き舞台袖に残るラッドの大ファン・北村さんと今田さんがコメントして、そのまま2人で曲紹介。

 6年前の出演はスタジオ収録ですが、今回は9年ぶりにNHKホールで歌います。途中ではバックに『あんぱん』名場面が流れます。野田さんの白いモコモコの帽子がインパクト強めです。

 「賜物」のラストでは今田さん北村さんが銅鑼を鳴らします。カメラがそちらに行っている間に野田さんはピアノ弾き語りに切り替え、「正解」の演奏がスタート。帽子も黒を基調としたものに変えています。

 大人数の若々しい高校生の合唱団が加わり、武田祐介もベースからコントラバスの演奏に切り替わっています。2曲の間で全く異なる雰囲気、まだまだ聴きたいところでしたが”よーい はじめ”の歌詞とともに終了。後半最初のステージでしたが、早くもクライマックス感に満ちた素晴らしい内容でした。

ウラトーク

 「ほいたらね」も流行語大賞ノミネート、ライバルと話す津田さん。ここからゲストに幾田りらが合流します。

 本編でコメントを送った津田さん、「もっと伝えたい想いがあるんじゃないですか?」と林田アナがムチャブリ。「いやもう、これ以上言葉に出てこない」「それもうただただ出てへんだけ」。とは言え2人とも直接、最高のステージだったと伝えています。

 RADWIMPSを見た感想が「背が高い」、これには「なんやねんその感想」とさすがに呆れ気味。そんなユースケさんも「なんのために生まれてなんのために生きるのか」のメッセージから歌詞を作ったエピソードを踏まえて「我々の漫才みたい」と随分適当なことを話しております。

 「兵隊に行く時」「ようやく嵩が想いを伝えるところ」「アンパンマンが誕生したところ」「最後の時」、林田アナが『あんぱん』の映像について全部説明しています。幾田さんは10代の頃から大ファン、YOASOBIとして対バンライブもしたそう。「勝ちました?」「勝負はつかないですけども」「2組で大優勝で」「いつかダイアンとも…」「対バンいいですか?」と対バンから思いもよらぬ話になっています。

 「正解」のあらましについても林田アナがフォロー、名曲という言葉が何度も出てきました。ユースケさんが高校時代の漫才の思い出を話そうとしてますが、聴き入りたい津田さんに制されます。合唱の声に聴き惚れるウラトーク席、気がつけば幾田さんが「正解」を一緒に歌ってラストを迎える形になりました。

 

紅13(全体28):AKB48(6年ぶり13回目)

・2006年デビュー 第58回(2007年)初出場
・13~31歳・48人組(うち研究生8人)
・タイトル:「AKB48 20周年スーパーヒットメドレー」
 楽曲1:「フライングゲット」(2011/8/24 シングル)…10年ぶり3回目
  詞:秋元 康 曲:すみだしんや
 楽曲2:「ヘビーローテーション」(2010/8/18 シングル)…10年ぶり4回目
  詞:秋元 康 曲:山崎 耀
 楽曲3:「恋するフォーチュンクッキー」(2013/8/21 シングル)…6年ぶり5回目
  詞:秋元 康 曲:伊藤心太郎
 楽曲4:「会いたかった」(2006/10/25 シングル)…10年ぶり3回目
  詞:秋元 康 曲:BOUNCEBACK
・歌唱前テロップ:20周年スーパーヒットメドレー
・歌唱中テロップ:レジェンドメンバーが集結!

・演奏時間:3分5秒

 紅白歌合戦の映像とともに振り返る再集結のレジェンドメンバー、VTRで20年の歴史が振り返られます。登場するOGは前田敦子・大島優子・高橋みなみ・指原莉乃・小嶋陽菜・板野友美・峯岸みなみ・柏木由紀。有吉さんは『有吉AKB共和国』で長年共演していた縁もあり、「現役のメンバーは相当嫌でしょうねぇ」「(前田と大島を指して)どうもギクシャクしているようにしか見えない」「(指原のコメントに対して)ちょっと受け止めきれない」「足腰に注意してくださいね」と水を得た魚のように毒舌を連発していました。ちなみに前田さんと大島さんの共演は9年ぶりらしいです。スタンバイ後に綾瀬さんから話される報告は、「紅白に向けてエステやジムに通い調整をし続けてきた」「(峯岸みなみ談)現役メンバーとの絆と、数々のメンテナンスの成果をお見せしたい」。当時からいかにバラエティー番組で鍛えられてきたかがよく分かるコメントです。

 10年前のメドレーと同じ曲目ですが、順番は変えています。当時の演奏時間は4分46秒、全盛期の2010年代前半は毎年4分以上のステージでしたがそれらと比べると今回の演奏時間は案外短め。とは言え必ずしもOGばかりとまでは言えないカメラワーク、「恋するフォーチュンクッキー」における変顔パフォーマンスなど見どころ・名場面は決して少なくありませんでした。6年前の紅白でもメンバーだった小栗有以向井地美音倉野尾成美辺りが活躍しているのも、ファンにとっては嬉しい限りでしょうか。

 ラストの「会いたかった」では「AKB」に「20」と大人数を活用した人文字フォーメーション、これも往年のAKB48紅白歌合戦らしさを思い出させる素晴らしいパフォーマンスでした。グループはメンバーを代えてまだまだ存続すると思いますが、もしかすると25周年も30周年もこうやって同窓会ステージが組まれるのかもしれません。

ウラトーク

 AKB48を大青春と話す幾田さん。当時はユースケさんが大島優子推し、そんな話をしている間に本編へワイプ登場。皆さんでカメラに向かって手を振っています。

 「フライングゲット」から早々に歌う幾田さん。さらにユースケさんも歌唱、とんだデュエットが発生しています。「ヘビーローテーション」では津田さんも歌う始末、そして「恋するフォーチュンクッキー」ではバナナマン以来8年ぶりに「野呂ちゃん呼ばれてへんの?」と野呂佳代の名前が登場しました。「会いたかった」ではフォーメーションに感激、「数字は?数字は?大丈夫?」「もう数字のやつやってへん」とこの時間はボケも好調です。

 

白12(全体29):TUBE(27年ぶり3回目)

・1985年結成、デビュー 第44回(1993年)初出場
・59歳~60歳・4人組 神奈川県・東京都出身
・タイトル:「紅白 夏の王様メドレー」
 楽曲1:「シーズン・イン・ザ・サン」(1986/4/21 シングル)
  詞:亜蘭知子 曲:織田哲郎
 楽曲2:「恋してムーチョ」(1994/7/1 シングル)
  詞:前田亘輝 曲:春畑道哉
 楽曲3:「あー夏休み」(1990/5/21 シングル)
  詞:前田亘輝 曲:春畑道哉/前田亘輝
  振付:濱田”Peco”美和子、花柳糸之
  踊り:夏姫ダンサーズ、花柳糸之社中
・歌唱中テロップ:大みそかに夏を届ける!
・演奏時間:3分25秒

 VTRで振り返られるTUBEの足跡、第44回(1993年)初出場時の映像も含まれています。有吉さんは自分のラジオでずっと彼らの曲をかけて応援していたとのこと。前田さんが意気込みを語って曲紹介、ついでにTUBEをリスペクトする皆さん(AKB48レジェンドメンバーアルコ&ピース吉村崇とにかく明るい安村FRUITS ZIPPERCANDY TUNEM!LKBE:FIRST&TEAM)もざっと画面下部に宣材写真で紹介されます。スタンバイに多少時間がかかっているのでしょうか、ここで少しの間が発生しました。

 ヒットチャート上位にはデビュー当時から長く君臨していますが、彼らにとってはアウェイの季節ということもあって今回の歌唱曲は全て紅白初披露。ただ前田さんはこの30年近くの間で加齢と喉の病気あとは元のキーがそもそも高いということもあり、原曲より相当キーを下げての歌唱になっています。ダンサーが前田さんを隠して、「恋してムーチョ」では夏仕様の服に早替え。テンション高まる中、先ほどの”TUBEをリスペクトする皆さん”が合流して「あー夏休み」の演奏開始。芸人軍団とM!LKのメンバーは、夏祭り仕様の山車を牽いて入場します。

 いつの間にか前田さんは法被に鉢巻を巻くという夏祭り仕様、山車に乗って歌い始めます。上は脱がなかったものの例のパンツを履いている安村さんと、彼に対抗するかのように金色のふんどし姿で大暴走する吉村さんが最大のハイライトですが、それに負けじとばかりにM!LKのメンバー特に塩崎太智もかなり暴れ回っていました。出場歌手も大きな団扇やら纏やらを持ちつつ大騒ぎ、紅白はお祭りであることを体現しています。審査員の仲野太賀「最高でーす!TUBEたのしーーい!」と大好評。こういう賑やかなステージは、これからも毎年1つは組まれて欲しいと心から願います。

ウラトーク

 幾田さんはまだデビュー6年目なので、TUBEのことは大き過ぎる背中と話してます。ダイアンの2人は楽しみと話していますが、TUBEをリスペクトする皆さんについては芸人の顔ぶれを見て苦笑いしています。

 「シーズン・イン・ザ・サン」から早々に歌い始めるユースケさん。そして何を歌うかの情報が無い中でタイトルを事前に話してた「恋してムーチョ」が演奏され始めるとウラトーク席大騒ぎ。

 吉村さんと安村さんを発見してテンション爆上がりの2人。「NHK仕様や!NHK仕様の安村やで!」「パンツだけじゃない!法被着てますね!」「チューブトップだ!TUBEだからですか?」と皆さん上着を着てる安村さんに大反応しています。

 お祭り仕様のステージ、「リオのカーニバルやんけ!」「えらい吉村がもう…」、ウラトーク席は完全に大暴走する吉村さんと安村さんに爆笑モードでした。

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