歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間＆構成表（第69回・2018年その5）

演奏時間＆構成表 5（第69回・2018年）

　演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

各ステージ・補足

　MISIAの「アイノカタチ」は間奏短縮・最後はワンフレーズのみカットの1コーラス半。3分近いとは言え短いステージと思いきや、サプライズでなんと「つつみ込むように…」も歌唱。1コーラスでサビはラストの歌詞、アウトロは完全生音ライブアレンジ。歌い終わりのロングトーン16秒はもちろん原曲超え、人間業ではありません。（本編レビュー）

　ゆずの「うたエール」は完全弾き語り、歌詞テロップもこの紅白のために作られた特別仕様。1コーラス半、ラストサビ1回目はギター演奏どころかマイクからも距離を置いて声を直に届けるステージでした。ラララを合唱する最後の部分は、この紅白のために書き下ろされたオリジナル歌詞に差し替えられています。（本編レビュー）

　石川さゆりの「天城越え」は、布袋寅泰のギターと尺八・鼓など和楽器のアンサンブルで始まるオープニング。そこから間を置いて直接歌唱開始、1番は和楽器・ギター・謡声で構成される演奏。間奏も布袋さんのギターで原曲と全く異なるメロディー、後半の尺八でようやく本来の旋律が聴ける形。2コーラス構成はいつも通りですが、編曲は過去10回と比べても全く異なる内容でした。（本編レビュー）

　一旦の大トリは嵐、3分にわたる被災地を訪問したVTRと5人のメッセージ後にステージが始まります。「君のうた」1コーラス半歌唱後、二宮さんのMCとともに「Happiness」1コーラスで締める構成でした。（本編レビュー）

　この年最大のハイライトは、35年ぶりにNHKホールの紅白に登場したサザンオールスターズ。「希望の轍」「勝手にシンドバッド」を完全生演奏のフルコーラス、「希望の轍」は原曲よりテンポが速いのでその分演奏時間は短めです。一方「勝手にシンドバッド」はライブ仕様のアレンジ強め、したがって原曲より相当長い演奏時間になりました。もちろん、松任谷由実と絡むラストの大団円は原曲には存在していません。（本編レビュー）

第69回（2018年）・まとめ

演奏時間ランキング（企画コーナーは除外）

　5分台が3、4分台が4。前半に煽りが食った傾向もありますが、後半はかなり長いステージが目立つ回でした。全ステージ平均は前半が2分25秒（4秒増加）、後半が3分27秒（2秒増加）、45ステージの平均は3分2秒（8秒増加）。

複数曲歌唱のステージ

　複数曲歌唱は5組から9組に増加。1ステージですが北島ファミリーは一応1歌手1曲なのでリストから外しました。概ね22時以降に集中、割かれている時間も長めです。

NHKホール以外のステージ

　松任谷由実は1曲目がスタジオ収録・2曲目がホールライブ。こういった試みは初めてでしたが、以降増えていきます。米津玄師による美術館からの中継も当時史上初でした。

過去曲/カバー曲のステージ（新曲が含まれるメドレー除外）

　45ステージ中過去曲オンリーは13、紅組白組に関しては16から減少。ただ過去曲が含まれるメドレー4、過去曲メインの特別出演もあります。

フルコーラス歌唱（間奏・アウトロ・フェイドアウトは除く）

　フルコーラスのステージ数は前回の8より減少していますが、4ステージ連続フルコーラスは過去にない充実ぶり。この年の紅白歌合戦の充実度が、それによく表れている結果となっています。