第76回(2025年)NHK紅白歌合戦~その1~

 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 第59回(2008年)以来、紅白歌合戦の予想~本編レビューまで手掛けるのは今回で18回目。もう年始は紅白歌合戦を見返して内容を書くのがライフワークと化していますが、今回も全9記事+まとめという形で振り返ります。

 というわけで、年始に大晦日放送されたばかりの紅白歌合戦本編をレビューします。NHK ONEで1月7日まで見ることが出来るので、そちらを見ながら、8日以降はアーカイブスとして当記事を是非楽しんでご覧ください。

 

オープニング

 有吉弘行綾瀬はるか今田美桜のスリーショットは今回ホール内からスタート。後ろには無数のテレビ(ほぼアナログ)、懐かしい映像が一様に映っています。紅白歌合戦のオープニングがダイジェストで映るテレビは令和以降の回が順々に、それ以外は昭和の映像が多め。綾瀬さんが丁寧に台本を進めますが、3人揃って喋るところで早くも今田さんがセリフを間違えるミス。ちょっと心配な幕開けです。

 「バラエティー 夢であいましょう」の暖簾が映る映像から実写にスイッチ、若井滉斗藤澤涼架がそれを開いて大森元貴歌唱による「夢であいましょう」。作詞作曲のテロップもしっかり表示されています。Mrs. GREEN APPLEは今回の紅白でも大トリ、全体の最後とはいきませんでしたが番組内でも大活躍を予感させるオープニングです。なおこの曲が紅白歌合戦で披露されるのは、非常に意外なことに76回にして初のこと。

 お馴染みひょっこりひょうたん島の人形キャラクターがアナログテレビから登場、「ひょっこりひょうたん島」を歌うは郷ひろみですが、若干歌詞をミスっております。それに続くはKing & PrinceHANA、なかなか異色な組み合わせ。

 「春一番」、大きなアナログセットの映像に映るは第27回(1976年)キャンディーズが歌った時の映像。歌唱はアイナ・ジ・エンド前田敦子(AKB48 OG)と今田さん、立ち位置は司会者センターですがマイクの音量もしくは声量について言えば明らかにアイナさんが一番大きめ。

 CANDY TUNEFRUITS ZIPPERが案内役~ダンサーの役割で、審査員席前のスタンドマイク使用「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」歌唱は有吉さんと前田亘輝(TUBE)。2人の年齢は51と60、申し訳ありませんが全くもってヤングではありません。とは言えそれを感じさせないパフォーマンス後は、1階席でPerfume幾田りらの4人による「春よ、来い」。客席に向かって歌う形、その向こうには次の歌手がスタンバイ。綾瀬さんと石川さゆり坂本冬美MISIA氷川きよし「花は咲く」を歌います。

 ウェイキーの持つスマホ映像から広角になる形で「パプリカ」開始、Number_iは今回も平野紫耀がオーバーな動き。ILLITの5人、&TEAMの9人、BE:FIRSTの6人から審査員席の松嶋菜々子にカメラがリレー、3人の司会者が映るメインステージの後ろには数々の貴重映像とそれを映すテレビ。歴代の紅白からは第32回(1981年)の西田敏行、第69回(2018年)の北島三郎、第17回(1966年)の加山雄三がピックアップされています。西城秀樹の映像もありますが、これはおそらくレッツゴーヤングの方です。

 このタイミングで全出演歌手が舞台上に集まります。曲は「上を向いて歩こう」、1961年の発表以来60年以上日本のみならず世界でも愛されているナンバーです。全員ペンライトを持ちながら手拍子、キンプリの2人はそれをマイクに見立てる姿がバッチリ映っております。音楽は村松崇継、振付・ステージングはSota (GANMI)のテロップ。後者は令和以降の紅白で、必ず見られる名前の振付師になっています。

綾瀬「さぁ、有吉さん、お願いします!」
有吉「はい。第76回、」
全員「NHK、紅白歌合戦!!」

 タイトルバックとそれ用の音楽が流れ、舞台袖から鈴木奈穂子アナも登場。なお今回もFASHIONSNAPのXアカウントで出演者の衣装情報実況あり、つい先ほどだけでなく後年あらためて調べるにあたっても非常にありがたい資料になっています。

 台本に忠実にややゆっくりと、有吉さん以外司会慣れをしていないので丁寧に進めます。一通り挨拶と話を終えたところで番組開始から6分経過、トップバッターの2組が舞台中央に向かいます。

 

ウラトーク

 今回MCを担当するのはダイアンユースケ津田篤宏)の2人。「実況してくれるの?」「全部するよ」。有吉さんの凄さに感心する中、林田理沙アナウンサーとともに自己紹介。

 ステージを見て早速実況。「俺らも?俺らも?」「来えへんの?」と早々に舞い上がる津田さん、「来えへんよ」といなすユースケさんですが、林田アナも「さあどうでしょう」となかなかノリが良さそうな雰囲気。

 見たままの様子を連呼、早くも津田さん乱入しようとテンションアゲアゲモード。ヤングマンは「さっき練習したダンスやりましょう」ということで勝手に一緒に参加。期待通りめちゃくちゃうるさい津田さん、幾田りらを見て「天使の歌声!」「ユースケも歌ってた!」。ユースケさんは歌いつつ津田さんにツッコミを入れてます。

 「花は咲く」の後ろにあるLEDに驚く津田さん。冬美さんの楽屋が隣で、練習していた声がずっと聴こえていたのだそう。綾瀬さんと一緒に歌うユースケさんに「お前は歌うな!」、本当にただただ感じたまま声を出す津田さんです。

 「もうエンディング級の…」「終わるのかなと思うくらい」、あまりのオープニングの豪華さに思わず口走る2人。「いつ漫才するか考えとけよ!」「漫才やらんねんこんなんで」、津田さん乱入漫才を本気で?言っている模様、これには林田アナも「責任取れませんよ」「有吉さんからマイク奪って、俺らが司会や言うんや」「そういう所ちゃうねん。全員見てんねんぞ」、逆にこれが実現したら津田さんだと何も出来ずあたふたしそうで、それはそれで見てみたい気もしますが…。

 有吉さんに貫禄を感じると話す2人。10年くらいやっているように見えるとも話してます。林田アナがウラトークについてあらためて説明。これが終わるタイミングで、トップバッター登場の場面に移ります。

 

紅1(全体1):CANDY TUNE(初出場)

・2023年結成・デビュー
・22歳~28歳・7人組
・楽曲:「倍倍FIGHT!」(2024/4/24 配信シングル)
  詞曲:玉屋2060%
・歌唱中テロップ:原宿から世界へ届ける応援ソング
・演奏時間:1分28秒

 まずはKAWAII LAB.所属の2組が舞台中央に登場。CANDY TUNEは代表して村川緋杏が挨拶、「紅白の出場そしてトップバッターでの出場というのが本当に夢だったので嬉しいです!今日は倍の倍に頑張りたいと思いまーーす!」FRUITS ZIPPERからは鎮西寿々歌「私たちFRUITS ZIPPERも結成当初からこの紅白歌合戦に出るのが本当に夢で今日その夢が叶うということで、全ての皆さんに感謝を込めて、「原宿から世界へ」、みんなにNEW KAWAIIを届けたいと思いまーーす!」。盛り上がる中、画面右下にはなんと4ステージ分のアーティスト名・出場回数・曲目が同時表示。ここ数年オープニングは3曲連続が恒例になっていますが、4曲連続は初めてのことです。

 SNSでバズった歌い出しはライブ仕様ということもあるでしょうか、若干いつもより音程を上げています。1番を歌った後にどう繋ぐかがポイントになると予想しましたが、なんと開始1分で早々にクライマックス突入。確かにTikTokで繰り返し再生されたのはサビだと思いますが、後半もカット多過ぎで終わってみればなんと演奏時間1分28秒。これはニコイチ状態だった第65回(2014年)のSKE48NMB48、さらに完全OP尺の第66回(2015年)μ’sよりも短めで昭和30年代でもおそらくほぼない記録的な短さです。

 いくら紅白出場が夢だという立ち位置だとしてもこれはちょっとガッカリの一言、これでは倍の倍というより半の半といった状況です。時間を取りそうなオープニングメドレーのしわ寄せが早々に訪れたといったところで、懸念していた部分が見事に当たってしまいました。

ウラトーク

 最初に登場する2組を見て「お花が咲いてるみたいやな」「俺らの単独ライブみたい」「どこがや!」「出来るわけないやろこんなもん、たった2人でやってるのに」。見事な漫才が繰り広げられていました。

 ユースケさんが凄さに感心、津田さんは一緒にノって林田アナが2組について説明。サビでは津田さんがバイバイバイと歌うわレスポンスするわでテンション上がりまくっています。ちなみに林田アナによると、出場歌手の皆さんはこのために集まって練習していたのだそうです。「今日は湯切りやらへんかった、湯切りのやつ」と津田さんはしっかりこの曲をチェックしているようです。


 

紅2(全体2):FRUITS ZIPPER(初出場)

・2022年結成・デビュー
・22歳~28歳・7人組
・楽曲:「わたしの一番かわいいところ」(2022/4/29 配信シングル)
  詞曲:ヤマモトショウ
・歌唱中テロップ:KAWAII旋風で大ブレイク
・演奏時間:1分30秒

 キャンチューのステージ終了後すぐの演奏開始、スタンバイの際は曲に合わせて手を動かしています。こちらのステージが始まるとマイクを渡してハイタッチ、2組の絆が伝わる良い演出です。引き続き全員集合バックの中で歌うステージ、”ねぇねぇねぇ?”の3連発は出場歌手と一緒に参加ショットありで紅白歌合戦らしさを見せていました。多くが手拍子の中でPerfumeMrs. GREEN APPLEあたりはサビもしっかりフリコピしている様子、それだけこの曲が広く伝わっていることを実感します。

 さすがに後輩よりもキャリア長く実績も残しているふるっぱーはもう少し長い時間やるだろうと思っていましたが、結局こちらも不当に短い時間のステージになりました。結果的にはKAWAII LAB.勢で2組1枠という形、思わず歌い終わりの”ありえない!”がしっくり来てしまうような状況。特にふるっぱーは余程のスキャンダルが起きない限り2回目も確実にあるはずなので次回はせめて2分~2分半、状況次第では後半トップバッターに抜擢して欲しいです。そりゃ出場できなかった前回よりは確実にいいのでしょうけど…。新進気鋭のこの2組、もしかすると扱いが悪いというより方法を見いだせていないという方が正確なのかもしれません。

ウラトーク

 ”あれ気づいちゃいましたか?”の歌い出しに「気づいてるよ!」、津田さんがお手本のように綺麗なレスポンスを見せています。「かわいすぎて見とれてしまうわ」「入れてくれへんかな」「絶対入れるって!」、早くもウラトークの方はエンジンがかかってまいりました。ただの保護者と化している2人に、林田アナはしっかりTikTokバズリを狙って制作されたという裏話もしっかり入れています。総再生数は30億回だとか。津田さんはこれを娘がめちゃ聴いていたとのこと、一緒に聴いていたのだとか。ラスト、「あの白い人かわいい。あ、マチャアキさんやった」

 

白1(全体3):新浜レオン(2年連続2回目)

・2019年デビュー 第75回(2024年)初出場
・1996年5月11日生 千葉県白井市出身
・楽曲:「Fun! Fun! Fun!」(2025/4/13 配信先行シングル)
  詞:後藤康二(ck510) / S-H-Y 曲:後藤康二(ck510)
・歌唱中テロップ:一緒に!WAKI WAKIダンス
・演奏時間:1分59秒

 オープニングの引きの絵の時点から舞台上手側やや後方で手を挙げ明るくアピールしているレオン。その時点でもう完全に準備万端、前2組パフォーマンス中に階段中央後方へスタンバイ。演奏が始まると最初から元気いっぱい、歌いながら色々な歌手や司会と絡んで大騒ぎ。ここ数年だとJO1SixTONESが担っていた盛り上げ役を、見事にソロで成立させています。WAKI WAKIダンスもレオン語も世間での浸透はまだまだ時間かかりそうですが、この明るさは日本の財産であり希望だと思います。

 後半は審査員席前になだれ込み、前回最後だった膝スライディングは今回2回も披露。この人のジャンルは演歌だったような気がするのですが、そんなことは一切関係ありません。しばらくはトップバッターあるいは序盤の盛り上げ役が、紅白における定位置になりそうなことを予感させる見事なアクトでした。現状の彼だと国民的大ヒットという数字では無いので、割と調整しやすいことが案外大きい面もありますが…。

ウラトーク

 「Fun! Fun! Fun! さっき練習したやつ!」「頑張レオン」。見たままを実況する2人と、しっかりフォローを入れて進行する林田アナ、良い感じに茶の間の雰囲気になっていました。最後の膝スライディングには「熱い熱い!テカテカになるぞ!」

 

白2(全体4):ORANGE RANGE(19年ぶり3回目)

・2001年結成、2002年デビュー 第55回(2004年)初出場
・40~42歳・5人組 沖縄県出身
・楽曲:「イケナイ太陽」(2007/7/18 CDシングル)
  詞曲:ORANGE RANGE
  振付:西田一生 萩野谷栞
  踊り:平成ギャルダンサーズ
・歌唱中テロップ:’平成’を詰め込んだステージに注目
・演奏時間:2分24秒

 レオンさんが審査員席で膝スラとかしている間に舞台上は大急ぎでバンドセットの準備、「盛り上がレオ~ン!」の決め台詞の後すぐに演奏が始まります。「さあNHKホール、アゲていきましょうか!歌える人からでっかい声で!」RYOがオープニングMC、しばらくぶりの紅白ではありますがライブバンドとしては20年近くずっと現役であることをしっかり示しています。

 平成ギャルを思い出させるダンサーに多数の出場歌手が後ろで盛り上げるフォーメーション、非常に盛り上がるステージです。ダンサーの手にガラケー、まだこの当時はスマートフォンなど存在せずガラケーではなくちゃんと「携帯電話」と言われておりました。使い捨てカメラはどちらかと言うと平成前期、さすがに「イケナイ太陽」が実際にヒットした頃にはデジカメも普及しております。ルーズソックスはまさに平成のイメージ、昭和にも令和にも当てはまらないアイテムです。2回ほど映るAKB48 OGの面々、彼女たちの席巻はちょうど彼らの人気が落ち着いた頃でいわば入れ替わりとも言えます。

 大評判を呼んだ令和バージョンのMV、マユリカの2人がまさにその格好でサプライズ出演します。振付は西田一生、彼もまた平成紅白特に後期でインパクトを放つステージを連発した腕の持ち主です。当サイトで紅白本編レビューを始めたのは2008年で和暦で言うと平成20年、いわばリアルタイムなのでこういう演出を見せられると自然と書きたくなる量も多くなります。というわけで最後のMC、「さあ2025年もしっかり締めていきましょう、今年本当にありがとうORANGE RANGEでした最後まで楽しんでって~!」。尺余り一切無しの完璧な締めにもベテランの匠を感じさせる素晴らしいアクトでした。

ウラトーク

 思わず歌い出す津田さん、レンジについてはイベントで歌っていたと話すユースケさん。2人ともところどころ一緒に歌っていますが、マユリカの2人が登場するとやはり彼らに注目「ウケろ!ウケろ!頑張れ!」「ちゃんとせい!」、ただ必死過ぎる津田さんの応援にはさすがに「ウケるとか無いねん」とツッコミを入れておりました。ナチュラルに歌ってるユースケさん、こちらは「西澤がほとんど歌ってますよ!」「フル尺で歌いやがった西澤が!」と全力ツッコミを入れておりました。


 

審査員紹介など

 鈴木アナがざっと審査員を紹介。話を振られたのは三浦知良(今年 プロ40周年)「楽しいですね!来て良かったです」仲野太賀(大河ドラマ「豊臣兄弟!」主演)「本当に贅沢で、この皆さんの音楽のパワーを全身で感じたいと思います」松嶋菜々子(連続テレビ小説「あんぱん」出演)「最初は始まるのはドキドキだったんですけれども、今のオープニングでもうワクワクに変わりました」。なお綾瀬さん、太賀さんを”たいま”さんと言い間違える結構なレベルのミスで本人思わず大笑いの一幕がありました。

 審査方法を綾瀬さんが案内した後、今回も「有吉さーん!」と呼びかけてウラトーク紹介。林田アナが白いどーもくん人形を持っています。「津田くん、今年の紅白どうですか?」「今年の紅白はゴイゴイスーです!!!」、息をきらしながらの全力で渾身の台詞を放つ津田さんでした。

 

ウラトーク

 「絶対ウケるぞ!」と主音声登場を前に変なギアがかかっている津田さん。ユースケさんも「絶対噛まへん」と気合いを入れています。水分補給後に意気込みを噛んでしまう津田さんですが幸い本番前、「噛みおさめ」ということで…。

 戦略を練った後いざ本番、手応えは「いま世界一ウケたんちゃう?」「厳密に言うとちょっと噛んでたぞ」「紅白の歴史に残るくらいウケたぞ」「どこがやねん」「俺喋る前にイヤホン取れてん。でも何とか乗り切った。普通できへんで」とのことでした。

 

 

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