【今週の総合ソング・チャート“JAPAN HOT100”】
1位 BTS
2位 米津玄師
3位 V6
4位 back number
5位 優里
6位 YOASOBI
7位 藤井風
8位 BTS
9位 Ado
10位 YOASOBIhttps://t.co/ynTVsdEtPK pic.twitter.com/9gpbArVMxY— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) June 9, 2021
相変わらずBTS「Butter」がストリーミングを中心に絶大な強さをキープしています。さすがに再生数は約3000万から約1800万に下がりましたが、それでもまだ異常な数字です。Youtubeも当然1位ですが、ラジオオンエアでも1位というのが何より強いですね。4位のダウンロードに占める割合は現在15%ほどで、ストリーミング50%とYoutube25%が強さを支えています。1つだけ強いて難を挙げるとしたら、楽曲が難しいのでカラオケランキングの伸びが期待しにくい程度でしょうか。
2位の米津玄師「Pale Blue」は5月31日配信開始、しっかり集計期間に合わせてのリリースになりました。CDは原則水曜日発売が定着して長いですが、配信も今後は集計期間初日の月曜日に合わせるパターンが多くなるかもしれないですね。ダウンロードは当然のように1位ですがストリーミングはまだ7位、おおよその比率は約84000計上のダウンロードが6割でストリーミング2割弱。まだストリーミングの方はポイント換算するとBTSの約3~4割といったところでしょうか。
3位のV6「僕らは まだ」はCD発売とツイートで1位。CD売上は約12万枚で比率は約75%、ポイントでいうと7400ほど計上された形でしょうか。参考までに、先週の日向坂46は50万枚売上・15万枚分計上で約12000pt、今週は総合14位・セールス約3万枚でポイント約2300、CDリッピングで1位でした。
YoutubeのフルPVが公開された星野源「不思議」が19位→12位、うたプリの10周年記念CDより「STAR WISH」が5万枚超売り上げたCDセールスで2位・総合13位に初登場。あとは宇多田ヒカル「PINK BLOOD」が先週水曜日配信開始で16位に初登場。ラジオオンエアは3位ですがダウンロードは5位止まり、現状は米津玄師の影に隠れている形となっています。ラルクやゆずもダウンロード開始で総合チャートに初登場していますね。
今年だけでなくもう随分前からの傾向ではありますが、総合チャート20曲中CD発売済は4曲、CDセールスが8位に入っても総合では圏外となっています。その一方、CDセールス20位以内にランクした曲は19曲までがストリーミング100位圏外となっています。個人的にはCHART INSIGHTでも、ストリーミングだけは200位まで載せて欲しいと思っているのですが、どうでしょうか。他要素特にカラオケやtwitter辺りと比べると、ポイントに占める割合が顕著に大きいので…。
2位 米津玄師「Pale Blue」
TBS系ドラマ『リコカツ』主題歌、CDも来週6月16日発売予定の新曲がダウンロード・配信開始時点で早々と上位につけています。CDは『news zero』テーマソングの「ゆめうつつ」も収録予定。「Lemon」当時はストリーミング未解禁という状況で記録ラッシュの大ヒットでしたが、今作はそれ込みでどれだけの数字が残せるかも大きな注目点として挙げられます。
楽曲は失恋をテーマにしたバラード。歌詞も良いですが、それ以上に張り裂けそうな感情を表現した弦楽器の音がものすごく印象的です。なんとなく少し聴いただけでも、人間の細かい機微を感じ取ることが出来るナンバーですね。ハチPとして初音ミクボーカルの楽曲をニコ動でアップしていた頃が遠い昔のように思えますが、メロディーや歌詞の妙は当時でも感じ取ることが出来ました。となるとやはり今の米津さんが手に入れた一番大きな物は制作環境。環境が優れれば、自然と作品のクオリティーも上がるものです。「サンタマリア」でメジャーデビューしたのは2013年ですが、進化は未だに止まっていないようです。
3位 V6「僕らは まだ」
今年11月1日をもって解散することが既に発表されているV6のニューシングル。イノッチ主演のテレ朝系ドラマ『特捜9』タイアップ、これは『警視庁捜査一課9係』から続いていて16年連続。その前が『はぐれ刑事純情派』の堀内孝雄さんがスペシャル含めて19年連続だったので、あと4年頑張って欲しかったという気持ちも若干ありますが…。ドラマのシリーズは来年以降も続けるとして、主題歌をどうするかはファンの大きな注目点ではないかと思います。
今作は25年超の歴史を噛みしめて歌うようなバラード。V6といえばダンサブルなステージも魅力ですが、「出せない手紙」「ありがとうのうた」のようなバラードの名作も多いです。それは単純な歌唱力の高さだけでなく、坂本さん筆頭に声・性格の優しさが作品によく表れているのが最大の理由だと思っているのですが。この曲は解散を控えていることを抜きに考えても、一つ一つの言葉をいつも以上に丁寧に歌っていることが非常によく分かる作品だと思います。そしていくつかのフレーズはやはり、今のタイミングだからこそ胸に刺さります。ファンにとっては、そしてラストライブで最後に歌われた日には。涙無しでは聴けない作品ではないでしょうか。
16位 宇多田ヒカル「PINK BLOOD」
前作「One Last Kiss」が大ヒット中ですが、早くも配信開始された新曲「PINK BLOOD」はアニメ『不滅のあなたへ』主題歌。
空間をつなぎ合わせたようなメロディーと編曲に、色気を混ぜたような楽曲というのが第一印象です。Aメロの不規則なリズムが聴いていてとてもクセになり、あえてカラオケで歌いたくなる位ですね。完成度が高いので一見そうは見えないですが、よく考えると相当好き勝手に作った楽曲だと思います。アニメタイアップは分かりませんが、少なくとも売れ線を意識しているようには全く見えません。それを書くこと自体が野暮というレベルです。
彼女の場合芸術性が極めて高いので、思いっきり振り切った結果は余計に素晴らしい内容で仕上がっています。実績があるからこそ自由度も高くなり、それが楽曲的にも好循環を生む大変良い例ですね。個人的にも、シン・エヴァのタイアップで大ヒットしている前作よりこちらの方が好きです。
コメント