ゲスト審査員の紹介。今回は審査員席上手側にいるこども司会の加藤清史郎大橋のぞみが名前を読み上げて、業績を下手側の中居正広仲間由紀恵が紹介する形。

白鵬 翔(相撲力士)
 第69代横綱。3度の優勝と年間最多勝。目線がこども司会の方向に向いています。

草刈民代(女優)
 バレリーナを引退、『龍馬伝』で龍馬の母親役。

阿部 寛(俳優)
 スペシャル大河『坂の上の雲』で主人公の兄・秋山好古役。

深田恭子(女優)
 『天地人』で淀役。ピンクを基調とした着物姿。

原 辰徳(野球監督)
 WBCの日本代表監督、日本一になったジャイアンツの監督。

勝間和代(経済評論家)
 著書がベストセラーなど広い支持を集めています。

城田 優(俳優)
 『天地人』で真田幸村役。

杉山 愛(テニスプレイヤー)
 今年惜しまれつつ引退。

西田敏行(俳優)
 『釣りバカ日誌』シリーズが完結、第41回白組司会。和服姿。映った瞬間両手でVサイン。観客席から起こる「浜ちゃーーん」の声に反応。

森 光子(女優)
 国民栄誉賞。「放浪記」公演2000回。紅組司会を3回。

 阿部アナウンサーが審査方法を紹介後、草彅剛とマスコットキャラクター地デジ力が登場。2011年7月24日にアナログ放送終了・デジタル放送への移行をお知らせします。バックの音楽は「地デジで元気!音頭」。なおこの年は草彅さんが泥酔して公園で全裸になって逮捕され、一時メインキャラクターから外れるというハプニングがあったもののほどなく復帰。時期が4月だったから紅白には影響なかったものの、これが12月だったらどうなっていたことやら…。

(解説)
・草彅さんが地デジ普及促進キャンペーンのメインキャラクターに就任したのは2006年。以降2011年までその活動は続きました。なおこの年は上記にも書いた理由で4月に1ヶ月の活動自粛もありましたが、幸いスポンサー離れなどもなく復帰。SMAP解散後も現在まで長く活躍しています。

・審査員紹介を2人で行う年はこれ以前にもありましたが、4人で行った事例および子役も参加した事例はこの年が唯一です。

NYC boys(初出場/第60回/2009/14~16)
「紅白60回記念NYCスペシャル」
 「NYC」(2009/ma-saya/馬飼野康二/初)
 「青い山脈」(1949/西條八十/服部良一/20年ぶり3回目)
 「勇気100%」(1993/松井五郎/馬飼野康二/16年ぶり2回目)
~フレッシュ7人組の紅白60回記念メドレー~

 歌唱前に登場するメンバー7名を代表して喋るのは中山優馬。60回の歴史を彩ったメドレーを披露すると話します。「紅白ならではの「歌の力」のバトンタッチです」という曲紹介、ステージは暗転状態からスタート、白いベストの衣装には電飾が施されています。電飾を使った衣装でジャニーズ、といえばもしかすると第41回(1990年)に初出場した忍者の衣装を思い浮かべた人もいるかもしれませんが、技術は当然それより相当進んでいます。
 代表曲「NYC」の後、「第1回の紅白で白組リーダーを務めた藤山一郎さんの代表曲」という山田涼介のMCに続く形で「青い山脈」。まさかの曲目だと思う人が大半だと思いますが、この曲を作曲したのは服部良一。かつては彼の曾孫がジャニーズJr.に在籍していたこともあるので繋がりはあります。もしかするとジュニアのコンサートでも歌ったことがある曲目なのではないでしょうか。なお紅白で「青い山脈」が披露されたのは第40回(1989年)で本人が歌唱して以来20年ぶり。
 その後は「子どもたちに大人気、忍たま乱太郎のテーマソング」という中山優馬の紹介で「勇気100%」。これは光GENJIのヒット曲で、第44回(1993年)の紅白でも歌われた楽曲。なお当時メンバーだった赤坂晃は2日前に覚せい剤所持で逮捕されていて、そういう意味ではタイムリーな選曲です。
 赤、緑、オレンジの衣装を着たジャニーズJr.がダンス&コーラス。ラストはメンバーともども上着を脱いで星の飾りをつけたTシャツ姿に(ただしフロントメンバーでない4人はそのまま)なって「NYC」。ジュニアの人数はこれまた50人以上でかなりの規模。おそらく彼らのコンサートの雰囲気をそのまま再現できたステージだったのではなかったかと思います。なおジャニーズJr.の登場は第51回(2000年)のTOKIOのステージ以来9年ぶり。
 ちなみにもともとは2009年限定のユニットだったのですが、2010年以降は晴れて正式グループとして活動するとのこと。どうやら例年2枠だった事務所枠も撤廃する意向らしいですが、ジャニーズ事務所から6組も7組も出るとファンの歓迎以上に他の出演歌手や視聴者からの抗議が殺到することが容易に想像できますので、歌手の選出に関してはくれぐれも慎重に行ってほしいところ。
 なおEXILEの時同様、中居さんは「君、良かったよ」と目の前のダンサーにエール。「君が一番輝いていたよ」という一言まで加わりました。(2分28秒)

(解説)
・NYC boysのメンバーは中山優馬山田涼介知念侑李中島健人菊池風磨松村北斗高地健吾の7名。山田くんと知念くんは当時からHey! Say! JUMPと兼任で、ヘイセイでは第68回(2017年)に初出場。中島くんと菊池くんはSexy Zoneで第64回(2013年)、松村くんも高地くんもSixTONESで第71回(2020年)にあらためて初出場を果たしています。

・全く予想外だった「青い山脈」ですが、実は本家・藤山一郎氏も紅白で歌ったのは第30回(1979年)の特別出演と第40回(1989年)のみで、意外と少なめ。1949年発売の名曲で、1989年に放送されたNHK『昭和の歌・心に残る200』でも1位に輝いた不滅の名曲です。

・「勇気100%」はこの年Hey! Say! JUMP版がアニメ『忍たま乱太郎』主題歌として起用されています。翌年はNYC版が起用されてシングルでもあらためてリリース、しばらく紅白では常連曲となりました。なおNYC boysとして、中島くん他4名の出場はこの年のみでした。

・本文に書いた通り、赤坂さんは紅白放送の2日前に2回目の覚せい剤所持で逮捕されています。現在は芸能界に復帰、ソロで歌手活動も展開。その後再び薬物に手を出したという報道はなく、無事そこから逃れることが出来たということだと思います。

・この年は長年2枠に限定されていたジャニーズ枠が4組に増加。以降少しずつ増えていって、第71回(2020年)では白組21組中7組を占める形に。したがってネット上の反発は大きいですが、データなどを見ると決して不当とまでは言えないのがまた難しい所です。

いきものがかり(2年連続2回目/第59回/2003/25~27/神奈川県出身)
「YELL」(2009/水野良樹/水野良樹/初)
~中学生と「YELL」を感動合唱!~
合唱:松戸市立第一中学校合唱部、春日部市立豊春中学校混声合唱団

 NHK全国音楽学校コンクール・中学校の部のために書き下ろされた曲ということで、メンバー3人が各地の中学校を回った時の映像が流れます。歌前トークの後で、今回バックコーラスを務める、関東地区で金賞を受賞した2つの合唱団との合同練習の様子のVTRが流れます。そこには学生たちのコメントも含まれています。
 吉岡聖恵のボーカルとメンバーの演奏、そして合唱団の声がまさに一体となった素晴らしいステージでした。中学生たちにとっては、間違いなく一生の思い出になるでしょう。それはいきものがかりの3人にとっても同じことが言えます。3人の活動内容や実力を考えると今後まだまだ紅白に出場、常連になることは間違いありません。後半の終盤でもう一度この曲が紅白で歌われる可能性も、もしかしたらあるかもしれません。(3分30秒)

(解説)
・Nコン課題曲で紅白で歌われたのは前年の「手紙~拝啓 十五の君へ~」がありますが、コンクールで入賞した中学生と紅白のステージで共演するのはこの時が初めてでした。

・「YELL」と両A面で収録された楽曲は、ライブの定番曲でもある「じょいふる」。多くある両A面シングルの中で、もっとも対照的な楽曲の組み合わせではないかと思っています。その「じょいふる」は第69回(2018年)、活動休止からの復帰ステージとして紅白で初披露されました。

・1コーラスが長く、6分超の曲なので歌番組の構成には少し苦労する曲でもあります。この紅白では1コーラス+Cメロ+ラストサビで3分半という構成でした。初めて聴いた時に思わず感動したほどに素晴らしい名曲なのですが、翌年以降も更に代表曲が出てきたこともあって、今の所紅白での披露はこの時のみとなっています。

~こども紅白歌合戦~

 子どもが活躍した一年ということで、ここから「こども紅白歌合戦」のコーナーに入ります。こども店長、いやこども司会を務めるのは先ほども登場した加藤清史郎大橋のぞみ。出場歌手はこの2人に、さくらまやスノープリンス合唱団が加わります。さくらまやは「ひいおばあちゃんのために歌います」と抱負を述べ、スノープリンス合唱団は森本龍太郎を中心とした平均年齢10.6歳のグループと清史郎くんが説明します。なお特別審査員は、葛飾区亀有公園前派出所巡査長の両津勘吉(香取慎吾)。ちなみにTBSで放送された『こちら葛飾区亀有公園前派出所』テレビドラマ版の主演を務めたのは彼ですが、相当な不評で視聴率も散々という結果でした。白鵬関の彼に対する冷たい目線が、何とも言えません。

加藤清史郎(初出場/第60回/2009/8/神奈川県出身)
「かつおぶしだよ人生は」(2009/高田ひろお/佐瀬寿一/初)
~話題独占!「こども店長」~
振付:近藤大介 踊り:劇団ひまわり

 この曲の作詞作曲は「およげ!たいやきくん」コンビ。CD売上的には大したことありませんが、話題にはなりました。『みんなのうた』テーマソングにもなっています。
 ハチマキを締めた和服姿で、楽曲には台詞もついています。お世辞にも歌がうまいとは言えないですが、かわいいことは間違いなく確か。後ろのダンサーは、海女さんの格好にハッピを着た格好などの港町スタイル。(1分18秒)

さくらまや(初出場/第60回/2008/11/北海道出身)
「大漁まつり」(2008/水木れいじ/岡 千秋/初)
~驚異の少女演歌歌手~

 このコーナーはマイクスタンドを置くアシスタントも子どもです。両手でマイクを持ちながら歌う清史郎くんに対して、彼女は両手のアクションを交えて体全体を駆使して歌う歌唱スタイル。
 楽曲は作詞作曲クレジットでも分かる通りの大人扱い。歌も大人顔負けでコブシもよく回っていて、年齢を考えると有り得ないくらいうまいですが、子どもっぽくないと言われれば返す言葉はありません。でもそういう声が多い理由の8割くらいはマスコミにあるような気がしますが。
 ドサクサに紛れてバックにさかなクンが大漁旗を持って登場。会場からは笑い声が漏れます。微妙に歌詞を間違えた原因の1割くらいは彼にあるのかもしれません。(1分2秒)

 対戦の半分が終わって両津勘吉にコメント。「わしも演歌が大好きだ!さかなクンが良かったな、さかなクンです!」…彼のさかなクンに似せた声色はややウケと言ったところでしょうか。。

スノープリンス合唱団(初出場/第60回/2009/9~14/北海道出身)
「スノープリンス」(2009/野島伸司/藤澤ノリマサ/クロード・ドビュッシー/初)
~平均年齢10.6歳!天使の歌声~

 脚本家で「らいおんハート」も手がけた野島伸司が作詞。
 メインボーカルの森本くんはリップシンクです。手話を使った振付が特徴的ですが、ある意味さくらまやよりも子どもらしさがありません。11人のメンバーは全員間違いなくかわいいとは思うのですが。(1分12秒)

大橋のぞみ(2年連続2回目/第59回/2007/10/東京都出身)
「ノンちゃん雲に乗る」(2009/阿川佐和子/藤岡孝章/初)
「崖の上のポニョ」(2007/近藤勝也、宮崎 駿/久石 譲/2年連続2回目)
~待ってました”歌う”のぞみちゃん~
振付:濵田”Peco”美和子 踊り:セントラル子供タレント

 「ノンちゃん雲に乗る」は前年までユニットを組んでいた藤岡孝章が作曲。ほぼオープニングナンバーという趣で、メインはやはり「崖の上のポニョ」のようですね。
 やはりここまでの3組と比較すると立ったステージの数と経験が全然違うので、安心して見ることができました。「崖の上のポニョ」では30人の合唱も加わります。それにしてものぞみちゃんは前年と比べると随分背が伸びたな、と感じました。子どもの成長はやはり、大人よりずっと速いです。

 ということで最後は両津勘吉の判定。「難しいー、こんな難しいことーー…、どっちも勝ちー!」という何とも言えない展開。感想を一言叫ばせた後も変に前に出てくるので、中居さんから「ちょっと後ろに下がってください」とチクリ。「緊張したけどすごい楽しかったです」と優等生的なのぞみちゃんに対して清史郎くんは「わしはこんなとこ…、来てよかったー!」。うーん。なお司会ぶりは詰まる場面が多かった大橋のぞみよりも加藤清史郎の方が上手、ステージは紅組の方が良かった、というのが個人的な印象です。

(解説)
・加藤清史郎くんの大活躍と、(おそらくは)スノープリンス合唱団の事務所側からの出演依頼に合わせて紅組側も2人呼んだような、そんなコーナーでした。いずれにしても、うまいこと2組ずつ揃ったものだと思います。なお清史郎くんとさくらさんは成人した現在も芸能活動継続中。俳優・歌手としてそれぞれ頑張っています。

・スノープリンス合唱団のメイン・森本慎太郎はこれまた後にSixTONESのメンバー。したがってこの年SixTONESからは既に3人が紅白出場済なわけです。他には橋本涼井上瑞稀HiHi Jetsのメンバー、彼らもいずれは紅白に再び出場する形になるかもしれません。

・時折変装のような役を演じることもある香取さんは、2006年・第57回でも『西遊記』の孫悟空役で登場するシーンがありました。ちなみに慎吾ママが紅白に登場した事例はありません。