第62回(2011年)NHK紅白歌合戦~まとめ~

最後に全体の感想とか、項目ごとに感じた雑感を例年通り色々と書いていきます。

・全体の感想

 いやもう今回の紅白は凄かったです。映像であらためて見ても凄いと思わせるシーンがいっぱい。今回の紅白で62回の歴史を数える紅白歌合戦ですが、もしかしたら過去62回の中で考えても一番凄かった紅白ではないでしょうか。各歌手のこの日のステージに対する思いがここまで前面に表れてる紅白歌合戦は、初めて見たかもしれません。文句なしに最高の紅白でした。スタッフと出場歌手、そして全ての出演者に向けて今は大きな拍手を贈りたい、そんな気分です。

…とまあこれで終わってもいいんですが、項目ごとの感想も一応書いていきます。




・ステージ演出

 今回は本当にどのステージも凝っていました。特にバックのLEDの映像は相当作り込まれている印象です。カメラショットも本当に工夫が見えましたね。あと今回は後ろだけでなく舞台の上に三角形を作ったのも良かったです。平成になってから舞台上の床面はあまり凝っていた印象がないのですが、今回はそこからもこだわりを感じました。美術面に関しては本当に紅白史上最高の出来だったと思います。
 ただテロップに関してだけは少し課題が残りました。ラストで失敗したのが象徴的ですが、Lady GaGaの訳詞も批判がかなり多かったです。この辺りは改善してほしいところ。まあラストで2年連続失敗することはないと思いますが…。

 

・演奏時間、出場者数、放送時間

 J-POPで1コーラス、2分弱で終わるステージが今年も若干ありました。仕方のないことだと思いますが、もう少し長く見たいというステージもいくつかありました。ただもっと短くしてほしいというステージは一つたりとも存在しなかったので、この辺りは難しいところ。
 今回は7時15分からの放送でしたが、やはり本来なら7時30分からの放送がベストではないかな、と思いました。本当は8時くらいの方がいいかもしれませんが、それだと子役の方あたりが厳しくなりますからね…。




・司会

 井上真央の司会は初めてとは全く思えない内容でした。特に後半以降はの5人以上に存在感がありました。そもそも紅白司会が決まってから本番までの取り組み方が、今までのどの司会者よりも素晴らしかったです。被災地を訪れるだけならまだしも、自分の着る衣装を応募して、選ばれた方に直筆のメッセージを送る所に彼女の人柄の良さを感じました。本番でもステージが終わるごとに「○○さん、ありがとうごさいました!」という声を送ったりするのも好感持てます(これはここ数年の台本の傾向でもあるのですが)。次回どうなるのかはわかりませんが、例えば大河ドラマで彼女が主演に抜擢されるようなことがあったら迷わず紅組司会として再起用して欲しいです。いや何もなくても2年連続司会でいいんじゃないかとも思いますね。少なくとも個人的に、紅白の司会で女優さんを好きになったのは彼女が初めてです。前回の松下奈緒も良かったですが、さすがにここまでの気持ちにはならなかったですからね。

 の司会も各個人の頑張りが見えていて、非常に良かったです。ただ疑問もありまして、特に曲紹介の部分でわざわざ台本でセリフを分ける必要があるのかな、とも。誰がメインかを決める必要はないと思いますが、定型の曲紹介は一人でまとめて欲しかったかな、という気持ちはあります。これは阿部渉アナが見事に千昌夫の曲紹介をしたから余計に感じた部分でもあります。次回もが続投することに、個人的には反対しませんがわざわざ5人を画面に揃えなくても、例えばこのシーンは2人、このシーンは1人、なんていう風にしてもいいかもしれません。

 

・曲目、曲順

 流れを重視した曲順、テーマにあった曲目。それ自体は別にいいんですがそれなら紅組・白組歌手の選出はもうちょっとバランス取った方がいいんじゃないかなと思いました。さすがに猪苗代湖ズ伍代夏子L’Arc~en~Cielの流れは見ていてちょっとどうかと感じた人は多かったのではないでしょうか。

 

・審査方法

 どう考えてもデジタルTVの比率が高すぎます。ただ投票総数はケータイ、ワンセグ、デジタルTV含めて前回より減っているようです。視聴率は関東地区だと微減、東北地方では当然アップという状況らしいですが。
 次回以降も大きくは変わらないと思いますが、会場審査の割合はもう少し上げてもいいんじゃないかな、とも感じています。




・NHKホール周りの様子、スーパーハイビジョンで見た紅白歌合戦の感想など

 今回の大晦日はふれあいホール内のスタジオで、スーパーハイビジョンの紅白を見て参りました。なお3Dで紅白を見られるコーナーもあったそうですがそちらは割愛。
 18時45分入場でした。240人くらい収容でしたがギッシリ満員というほどではなかったです。20分くらい前までに並べばまず間違いなく入ると思いますね。
 外の様子は今回、韓流歌手出場反対デモがあったおかげで、おそらく今までになくものものしい雰囲気ではなかったかと思います。昼ぐらいからその手の集会をやっていたそうです。大晦日にデモを起こした所でNHKが動くはずもないのですが、K-POP歌手が次回の出場歌手の顔ぶれに名前がなかった場合、もしかしたらデモが動かしたということになるかもしれません。もっともそれは2012年の動向の方が明らかにポイントになるはずですが。
 スーパーハイビジョンの方ではテレビと違う映像で、カメラマンの動きがはっきり見えました。クレーンカメラによって歌手の顔が隠されることもしばしばありましたが、全体の映像はテレビだとなかなか分からないことも多くあるはずなので非常に参考になりました。さすがに舞台転換の時は司会者が喋ってるシーンを回していたのでなかなか見られなかったですが、紙吹雪を掃除する様子などもしっかり見られました。スタッフの皆さんはとにかく慌ただしい動きで、毎回ゲスト審査員が賞賛するのもあらためて納得できます。もっとも中継シーンは右上に小さなスクリーンのテレビ画面という状態で、その点は難しい所でしたが…。とは言えこの試みは次回以降も間違いなくあるはずなので、興味ある人は直接足を運ぶのも良い経験になるのではないかと思います。
 またスタジオパークなどでは紅白をテーマにした展示もありました。出場歌手のサインもしっかり見て来ました(さすがに撮影は禁止でしたが)。芦田愛菜ちゃんと鈴木福くんのサインの初々しさが印象に残りました。

 

・最後に

 これ以上言うことはありません。次回の紅白歌合戦も楽しみにしています。そしてここまで読んで下さった方々、そして当日番組に関わった多くの出演者・スタッフの皆様、本当にありがとうございました。




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