紅白名言集解説・7~ハナモゲラ芸の元祖~

 紅白歌合戦といえば豪華なタレントの応援も名物。最近はその年ブームになった人が登場することが多数ですが、まだ今と比べて芸能人の数が多くない昭和40年代は、当時トップクラスの喜劇人が当たり前のように出場していました。クレイジーキャッツ、ザ・ドリフターズ、コント55号、三波伸介辺りは、ほぼ毎年のようにこの時期の紅白に登場して、軽いコントを交えた応援(紅組・白組どちらかはその年によります)で盛り上げています。

 さて今回取り上げたのは藤村有弘。1934年生まれ、1982年に48歳の若さで亡くなっています。NHKでは『ひょっこりひょうたん島』のドン・ガバチョの声を担当した人でお馴染み。紅白歌合戦の出演は1965年と1973年の2回。多くはありませんが、インパクトは抜群でした。

 彼が得意としていたのはインチキ外国語。上のツイートは、中国の周恩来首相からの電報として藤村さんが読み上げた文章です。放送ではなにげなく紹介されていましたが、当時は前年に日中共同声明が発表されたばかりの頃。1973年の空気感が自分では直接分からないので、何とも言えない面もありますが…。その他読み上げられたのは、ソ連・コスイギン首相、フランスの首相、イタリアの首相から。原文そのまま読み上げるとの紹介ですが、当然日本語混じりまくりの適当な内容です。なお1980年代以降この手の芸を得意としているのはタモリ。藤村さんが亡くなる前に、日本テレビで1度だけ共演を果たしているそうです。この様子はYoutubeでもアップされていますね(非公式なので直接紹介はしません)。

 

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