絢香(2年ぶり9回目/第57回/2006/29)
「三日月」(2006/絢香/西尾芳彦 絢香/10年ぶり2回目)
~10周年 母となって紅白復帰 名曲「三日月」を新たな気持ちで~

 ベストアルバム『THIS IS ME~絢香 10th anniversary BEST~』に収録されている新録バージョンでの演奏。三日月を形どったバックのステージが大変美しいです。10年前に歌った紅白は曲中での移動など、歌以外の演出も色々ありましたが、今回はドライアイスと後光が刺すくらいで大変シンプル。素晴らしい歌唱と名曲に余計な演出はいらないという、そのお手本のような名ステージでした。(2分58秒)

 

(ウラトーク)
 来て早々ではありましたが、KinKi Kidsの2人はここで退席。
 「絢香やで~」と言いながら熱唱を堪能する放送席でした。その歌声は「声量モンスター」と形容するほど。ドライアイス演出には「足元浮いてない?」と錯覚。またセットが動いているのにも注目。

 

(解説)
・この年はデビュー10周年、リリースは『THIS IS ME~絢香 10th anniversary BEST~』に注力した年でした。「三日月」と「I believe」はこれを機に再レコーディングされています。

・第62回以降はほぼ飛び飛びの出演で、第63回・第65回・第67回と1年おきの出場になりました。なお前年2015年に第1子出産しています。

・結婚前と比べて数字が落ち着いたこともあり、2017年以降の紅白出場は今のところありません。ただ何かの機会があって今後紅白に再出場する可能性は十分ありそうです。

郷ひろみ(7年連続29回目/第24回/1972/61)
「言えないよ」(1994/康 珍化/都志見隆/22年ぶり2回目)
~30時間かけて完成させた太鳳 入魂の踊り 最後にドラマが~
振付:辻本知彦 踊り:土屋太鳳

 歌う前、郷さんの横に立っている白いドレスを着た美しい女性は土屋太鳳。裸足とは言え、意外と背が低い印象もあります。仲の良い有村さんも応援、そういえば前回の紅白では長澤まさみと一緒に3人で西野カナ「トリセツ」の歌前に登場していました。前回はゲスト審査員、前々回は『花子とアン』キャストで出演しているので3年連続の紅白。隠れた常連になりつつあります。今回はダンスでの出演、テーマは「大切な人への想いを、大切であるがゆえに伝えられない、切ない物語」とのこと。
 これからステージというところで突如携帯電話の音が鳴り響きます。どうやらその主は1階席通路にいる平野ノラの模様。トランシーバーのような携帯で「しもしも~」「ウーパールーパーに、エサあげといて」「ケツカッチン~」などと喋ってから退場します。なおこの後歌う曲が発表されたのは1994年、バブル崩壊後のヒット曲です。

 冒頭の太鳳ちゃんのダンスは、フィギュアスケート選手のような大回転。少しずつスピードを増して回り終わったその数は14、早々に度肝を抜かれました。歌詞に合わせた表情とメリハリのある動き、繰り広げられるダンスに込められる気合は相当なもの。引き続き見せる回転技にステップなど、全身を使って表現する振付を担当したのは辻本知彦。間奏では郷さんも動いて、ラストサビは太鳳ちゃんと向かい合わせで歌う形。ミュージカルのように愛を求め合う演出を繰り広げて、ラストは二人抱きついて結ばれるというストーリーでした。郷さんが太鳳ちゃんに再度ハグするシーンには笑いも起こりましたが。というわけで、明確なコンセプトの中にちょっとしたオチもあるという、文句なしの名ステージでした。なお土屋さんは今年で21歳、郷さんとは40歳差。親子どころか、一歩間違えると祖父と孫の関係になりそうな年齢差です。(2分20秒)

 

(ウラトーク)
 平野ノラについては、「あいつ、あいついたのか!」「隙がないね、紅白は」とコメント。
 「言えないよ」は日村さんが普段カラオケで熱唱する楽曲。というわけでステージにいる郷さんと一緒にモノマネで歌います。ラストは演出の凄さに思わず大声をあげる2人。そして抱きつくシーン、「あの間に入りたいね」

 

(解説)
・土屋太鳳は現在も大活躍の女優ですが、当時は日本女子体育大学体育学部運動科学科舞踊学専攻という状況でもあります。したがって運動能力は非常に高く、番宣目的で出演したTBSの『オールスター感謝祭』では例のミニマラソンで8位、女子1位という走りを見せています。

・土屋太鳳×辻本知彦のコラボは2016年3月、Sia「Alive」のMVでYoutube公開されました。このダンスが紅白にも取り入れられた形です。

・辻本さんは2015年から振付師としての活動が本格化、特に米津玄師ワークに欠かせない存在となります。「Loser」の振付で初めて関わったのもこの年でした。

・平野ノラのブレイクはこの年下半期でした。バブル時代をイメージしたネタが大きな話題になります。このバブリーブームは翌年も少し違った形で継続しますが、これは翌年の紅白本編レビューで触れる予定です。

・郷さんはバラードのヒット曲も多々ありますが、紅白の過去曲として選曲されたのはこの時のみです。「ハリウッド・スキャンダル」「哀しみの黒い瞳」「僕がどんなに君を好きか、君は知らない」など、紅白で歌われていない曲もいくつかあります。

V6(3年連続3回目/第65回/1995/36~45)
「Smile! メドレー」
「WAになっておどろう」(1997/長万部太郎/長万部太郎/2年ぶり4回目)
「HONEY BEAT」(2007/近藤 薫/近藤 薫/初)
~「WAになっておどろう」「HONEY BEAT」メドレー~

 今回のV6はおめでたいニュースがあったというトークテーマ。どんな内容なのでしょうか。
坂本昌行「僕自身初のソロコンサート、させて頂きました!」
三宅健「人生初ですね今年骨折しまして、なんとか無事に今、完治しました!」
長野博「大変恐縮ですけれども、ワタクシ長野博、今年無事に…食べ歩き1000件達成しました!」
 どうやら相葉さんは違うことを言おうとしていたようです。有村さんに振っても、健さんに快気祝いを言うだけで埒が明きません。というわけで最終的には、曲紹介終わりに自らブッコむという形になりました。「長野くん、結婚おめでとう!」

 「WAになっておどろう」でサビ冒頭を坂本さんが熱唱した後すぐに移動して、ルーフステージ到着後「HONEY BEAT」を歌うという流れ。どちらかと言うと紅白ではなく、Mステスーパーライブの方でありそうな演出です。「HONEY BEAT」は2007年、3回目の出場でようやく21世紀の持ち歌を紅白初歌唱。果たして新曲を紅白で歌える日は来るのでしょうか。
 安定して盛り上がったステージですが、その源泉には非常に高い歌唱力があることを再確認。特にトニセンの3人は本当に素晴らしく、表情含めて聴く人全てをハッピーにしてくれる歌声です。やはりジャニーズの1990年代デビュー組は、歌唱の基礎がしっかりしています。若いジュニア達や既にデビューしてるメンバーも、是非お手本にしてほしいと思いました。(2分33秒)

 

(ウラトーク)
 V6がボケまくる曲紹介には、ウラトーク席でもやや苦笑気味。ステージは、目の前に来た瞬間大声を挙げる2人。ちょうど目前に登場した長野さんに「結婚おめでとう!」とこちらでも直接お祝いします。
 「イノッチが来た!」「坂本くん!」と叫ぶ姿はもはやただのファンです。ルーフステージのパフォーマンスは2階席の目の前、1階席はモニター見るもよし振り返るもよし、3階席は手を伸ばして見ているという様子のようです。

 

(解説)
・長野さんの結婚相手は女優の白石美帆。この当時は女優のイメージですが、20代の時は『スーパーサッカー』『ワンダフル』など、TBS番組で多く司会を務めていました。

・V6は井ノ原さんが2007年に結婚、メンバー2人目の既婚者となりました。その後岡田さん、森田さんも続いて結婚します。偶然にも、結婚相手は4人とも女優でした。

・「TAKE ME HIGHER」「Darling」など紅白で歌って欲しい曲はまだまだありましが、翌年は後輩を枠を譲る形になります。2021年11月1日に解散予定、過去の先輩方と比較すると非常にスッキリとした形で活動を終えることになりそうです。

水森かおり(14年連続14回目/第54回/1995/43)
「越後水原~白鳥飛翔~」(2016/伊藤 薫/弦 哲也/初)
~今年は「変化」する巨大衣装 テーマは”白鳥飛翔”~

 ご当地ソングといえば方言。ということで再び有村さんに振ります。彼女は兵庫県出身なので、「ばーか、好きに決まってんじゃん」を関西弁で「あほ、好きに決まってるやん」と言ってもらいました。なんだか相葉くんがただの方言フェチに見えてきました。そのまま「いい歌やからちゃんと聴いてや~」と曲紹介もしてもらいます。なお今回歌うのは新潟の曲です。

 白鳥が舞う映像から登場する水森さんはいつも通りの巨大衣装。ですがスカートに施されるプロジェクションマッピングは実に鮮やか。これは8K映像だとより綺麗に鮮明に映し出されていました。衣装とセットが一体になっているステージは、過去に小林幸子が何度もやっていますが、映像の美しさは歴代最高級と言い切って良いです。ただ曲後半で明るくなり、白く大きな羽根が広がるシーンは、なんだか第45回(1994年)の松田聖子の超巨大バージョンみたいな印象もありました。(2分18秒)

 歌終わりに映像が切り替わります。タモさんとマツコさんが辿り着いた場所は、どうやら舞台裏ステージ袖の模様。ちょうど巨大セットが動く場面に遭遇、人もいるようです。
マツコ「あれお父さん、サッちゃんじゃないの?」
タモリ「小林幸子出てないよ。違う違う違うよ、よく見て」

(セットに乗りながら移動する水森かおりが手を振って2人に挨拶)
マツコ「お父さんほら、誰だった?お父さん」
タモリ「水森亜土」
マツコ「水森亜土!?」

 舞台裏の動きには、マツコさんも喋りつつ素で驚いているようにも見えます。そのまま適当に係員を見つけて案内してもらえれば、スムーズに審査員席に座れるような気もするのですが…。果たしてどうなることやら。

 

(ウラトーク)
 今回のウラトークは2階席、メインステージからは遠くなったものの花道があることで、歌手との距離は近づいたという話。「紅白も大胆なセットにしましたね」「ここまで大きいのは初めてですから」と話しています。
 歌唱前からセットの凄さに思わず笑ってしまう2人。高さ10mなので、3階席の目線に近い模様。「富士山?」「滝?」水をイメージした?といった感じで、どうやら具体的にはっきりと事前に聞かされてはいないようです。曲中盤の衣装の動きは「巨大スカートめくり」と形容。次々と移り変わる映像を楽しんでいます。
 ラストサビは「神様だ!」「白鳥になっちゃったんだ」「自分がなっちゃうんだ、最後」「審査員の人も、もう固まって見てるもん」なおこの曲が発売された後、「瓢湖に飛来する白鳥の数が例年の6000羽から10000羽に増えた」らしいです。
 舞台裏の中継は、「森田夫妻?」「ステージ出ちゃうんじゃないの?」「究極のブラタモリみたいな」という具合。ウラトーク席の3人もこの演出には完全に戸惑っているご様子。

 

(解説)
・「越後水原」は新潟県阿賀野市・白鳥の飛来地である瓢湖を舞台にしています。水森さんが新潟のご当地ソングを紅白で歌うのは初。ただ先輩の幸子さんは出身地ということもあって、「雪椿」「越後情話」「越後絶唱」「天命燃ゆ」と4曲紅白で越後地域をテーマにした楽曲を歌っています。

・例えに挙げた第45回(1994年)の松田聖子は「輝いた季節へ旅立とう」を歌った時で、真っ白なドレスに天使をイメージした羽根を加えた衣装が当時話題になりました。ちなみにその年は「愛が生まれた日」の藤谷美和子も似たようなイメージの衣装で歌っています。

・タモさんが名前を挙げた水森亜土はイラストレーター・歌手・女優・画家・作家という多彩な肩書を持つ有名人です。『Dr. スランプ アラレちゃん』の主題歌を歌っている人、というのが世間的に一番分かりやすいイメージでしょうか。

いきものがかり(9年連続9回目/第59回/2003/32~34)
「SAKURA」(2006/水野良樹/水野良樹/8年ぶり2回目)
~デビュー10周年 夢をのせて路上で届けた歌~

 この曲のあらましについて歌前に述べます。デビュー前に路上ライブを開催した時の若き日の写真も。日付は2000-09-17とあります。17年前、月日が流れるのは早いものです。
 8年前に紅白初出場した時の桜は液晶ビジョンでしたが、今回の桜は本物かと思わせるような、このステージのために作られたセット。ビジョンはバックに登場せず、3人が立つ舞台の床に桜吹雪が映し出される形。曲中に舞う本物のような桜吹雪も雰囲気タップリ、バックの2人も生演奏。そして歌う聖恵ちゃんのボーカルは、初めてMステで見た時以上に素晴らしいと感じさせる歌声。最高音の裏声も全くよどみなく大変綺麗で、10年前のことを思い出しながら聴くと尚更感慨深いものがありました。文句なしの名ステージ、まさに前半の紅組トリに相応しい内容です。(2分58秒)

 

(ウラトーク)
 「受け取る時のMCはどういうことなの?これなかったようにしてるよね」「むしろメチャクチャすぐそばにいますよ」この対応にも戸惑いつつ、いきものがかりモードにこちらも切り替えます。「いきもの?」「全部いきもの」「日村さんをはじめみんないきもの」
 「白鳥の季節から春になりました」「桜っていう歌は数あれど、いきものがかりのSAKURAはナンバーワンだね。ごめんね直太朗くん」「直太朗くんとは友達だけど、今はそう言わせて」。橋本アナはデビュー当時、聖恵さんが2人にCDにサインしてもらった際、水野さんが「10年後にもCD出しましょう」と書いたそうですが、その10年後本当にアルバムを出したというエピソードを話します。良い話です。
 歌終わりは水野さんが警備員に止められる話。今年は大丈夫だったようです。

 

(解説)
・例年以上に感じ入る部分が多かった吉岡さんの歌声ですが、年が明けてすぐの1月5日に放牧宣言という名の活動休止を発表します。それぞれソロ活動を展開後、2018年11月3日に集牧宣言として活動再開しました。

・LED演出が全盛になる中で、このステージのような美術セットの登場は当時非常に少なくなりました。第34回(1983年)~第57回(2006年)くらいまでは、特に演歌ステージでよく見られる光景でした。桜のセット使用は第63回(2012年)に、天井から吊るした枝垂れ桜が登場した時以来です。

ゆず(2年連続7回目/第54回/1997/39~40)
「見上げてごらん夜の星を~ぼくらのうた~」(2006/永 六輔、北川悠仁/いずみたく、北川悠仁/初)
~「歌があれば ひとりじゃない」 永六輔の思いを未来へ~

 今年亡くなった永六輔氏を追悼。生前の永さんの写真が映し出されます。生前親交が深かった黒柳徹子ゆずの2人が訪ねた映像、直前に坂本九が紅白で「見上げてごらん夜の星を」を歌った映像も挿入されました。ただこれは正確に言うと第14回(1963年)、テロップでは第20回になっていますが間違いです。なおこれに関する訂正は放送中ありませんでした。
「誰の心の中にも 今も消えない唄がある」
「悲しいときは そっと口ずさむ唄があった」

 徹子さんとゆずの2人が待ち合わせたのは、生前永さんと毎年初詣に来ていた豊川稲荷東京別院。上の2フレーズは「永さんが言いそうな言葉だと思います」とコメント、ゆずの2人は徹子印がもらえたと大喜び。徹子さんの話は以下の通り。
”誰でもこの曲を聴いて、胸にぐっと迫るものがあるような”
”どなたにでもこういう瞬間があるんだと思うんですよ”
”「上を向いて歩けば涙がこぼれてこない」「なにかあったなら とにかく見上げてごらん」”
”そういうところはすごく永さんの中にあったんでしょうね”

 メインステージには生前の永さんの写真、ゆずの2人はルーフステージでギターを弾きながら歌唱。もちろん客席は星をイメージしたペンライト演出です。名曲は永遠であることを、あらためて再確認できたステージでした。ただ演奏時間はやや短め、個人的には”手を繋ごう ボクと”のくだりも含めてもっと長くしても良かったような気がします。(2分32秒)

 

(ウラトーク)
 永さんと徹子さんの話、歌前は映像を含めてほとんど喋らずにじっくり見る形。永さんが作った歌詞の良さについても、マジメに語ってます。
 プラネタリウムみたいなペンライト。「会場がきれい」「俺ら貰ってないな…」「そうですね」永さんの写真を見ながら、ステージを聴き入る形。基本サビは熱唱、一部分ではハモってました。

 

(解説)
・紅白歌合戦で歌われた永六輔作品は20曲。そのうち「上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜の星を」「こんにちは赤ちゃん」「帰ろかな」「いい湯だな」「筑波山麓合唱団」の6曲が紅白で複数回歌われています。本人も第14回(1963年)と第43回(1992年)のゲストで紅白に登場、双方とも「こんにちは赤ちゃん」に関わる演出でした。

・永さんは作詞家としてよりもむしろ放送作家として著名で、1960年代の『夢であいましょう』は彼が作・構成を手掛けていました。またラジオパーソナリティーとしての側面も強く、TBSラジオのレギュラー番組『永六輔の誰かとどこかで』は1967年~2013年まで46年間、12000回以上に渡って放送される長寿番組となりました。

・「見上げてごらん夜の星を」は第14回・第20回で坂本九、第43回(1992年)でデューク・エイセス、第54回(2003年)で平井堅がそれぞれ歌っています。九さんは1985年に44歳の若さで亡くなりましたが、存命ならばおそらく平成の紅白で複数回歌われていたものと思われます。

・徹子さんと永さんは同い年の親友です。徹子さんが亡くなった時に葬儀委員長をやると生前話していたそうですが、実際は永さんのお別れの会で徹子さんがメッセージを述べる形になりました。この年2月『徹子の部屋』に大橋巨泉と出演しましたが、巨泉さんもこの年7月12日に逝去されています。

・ゆずの「見上げてごらん夜の星を~ぼくらのうた~」は2016年7月25日、永さんが亡くなってから約2週間後に配信シングルとしてリリースされました。ただ最初に披露されたのは2006年のコンサートで、ライブ音源が当時着うたフルで配信リリースされています。

・第54回(2003年)で平井堅が披露した際は2階ステージでの歌唱で、坂本九の映像とデュエットする形の演出でした。このステージは永さんの映像ですが、演出方法は13年前に近いものがあります。なお第43回(1992年)でデューク・エイセスが歌った時は、当時紅白史上初めて客席ペンライト演出が入るステージでした。

・紅白HALFTIME SHOW

 前半戦終了時点、視聴者投票の途中結果は922066vs1435170。不自然なくらいに白組の投票数が伸びています。10組終了時と比較すると、紅組は2倍ちょっとで自然な増加数ですが白組は4倍近い数字に。一体何があったのでしょうか。
 ここでニュース、というところで急にラスベガススタイルの二宮和也が登場。紅白恒例?のHALFTIME SHOWの司会を務めます。「今までやってないです」と返す相葉くんですが、一応ハーフタイムショーは過去の紅白にもあります(内容は全く違いますが)。いまや世界的な番組になった紅白で、世界的なアーティストを招いて繰り広げる豪華なショー、「司会はワタクシ世界の監督が一度は仕事してみたいよ~でお馴染みの二宮がやらせて頂きます、どうぞよろしくお願い致します。是非仕事をくださいよろしくお願い致します」と自分で言います。だったらハーフタイムショーじゃなく本編の白組司会も彼で良かったのではないでしょうか、というツッコミは抜きにしてすぐにステージに移ります。時間がありません。
 まずはビヨンセが登場。すごいボリュームです。楽曲は「Crazy Love」、むろん踊るのは本人ではなく渡辺直美。司会者の方々と比べると横幅は軽く2人分あります。ただ両司会はともかく、審査員の大谷選手やガッキーに絡むのは良いのでしょうか。大谷選手とはグータッチまでしています。
 間髪入れず流れるのは「PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)」。こちらは本当に世界的ヒットになったピコ太郎が登場。ものすごく楽しそうです。途中から司会者と偽ビヨンセも一緒に踊ります。それとは別にダンサーまで従えてます。わざわざMVと同じ字体のテロップまで表示されます。本編に登場する回数も含めて、まさに破格の扱いです。
 時間は全くないのですが、そのまま「ポンポコリンポンペン」も披露。ただメロディーは「PPAP」と全く同じです。それをバックに相葉さんが無理矢理後半戦に続きますと挨拶、披露している間にニュースに入ってしまいました。なお今回武田アナに代わって担当するのは高瀬耕造アナ。やはり、何とも言えない表情を浮かべていました。
 なお8Kシアターの方ではニュースに切り替わることなくそのまま続行。ADの指示で司会の2人は急いで退場しますが、ピコ太郎は最後まで歌い切りました。会場としては特に問題なく、ニュースに切り替わるという点では芸人としてはおいしく、おそらく演出としても想定の範囲内。この演出も賛否両論あるようですが、個人的にはそんなに否定されるべき内容とは思いませんでした。

 

(ウラトーク)
 視聴者投票の途中結果は白の伸びに驚き。組織票については一切言及していません(当たり前ですが)。
 ハーフタイムショーの内容については、ウラトーク席の面々も少々戸惑い。ですが渡辺直美が登場した瞬間こちらも盛り上がります。ピコ太郎のPPAPは2人とも一緒に歌ってます。残り15秒、橋本アナはこちらでも大慌てで後半戦もウラトークお願いしますと挨拶。

 

(解説)
・従来の紅白歌合戦が指していたハーフタイムショーは、紅組・白組の歌手によるパフォーマンス対決のことを指します。紅白対決を意識した企画コーナーは、今のところ第55回(2004年)の紅白ハタ合戦が最後になっています。

・二宮和也の設定のモチーフにあるのは、当然2006年に出演したハリウッド映画『硫黄島からの手紙』。その演技は海外からも評価されましたが、国内での活動の忙しさのためその後出演出来る状況にないのは惜しいところ。

・ビヨンセの「Crazy In Love」は2003年にリリースされて大ヒットしました。元々は1990年代後半に活躍したDestiny’s Childのメンバーです。2010年にはグラミー賞を6部門で受賞、現在も国際的に広く知られているアーティストです。この年はアルバム『Lemonade』がリリースされた年でした。

・元々ビヨンセのファンである渡辺直美は、彼女のモノマネで大ブレイク。紅白初出演はこの年ですが、テレビ番組出演が多くなったのは2008年、年始の『さんまのまんま』スペシャルがきっかけでした。

・ピコ太郎はこの年「PPAP」で突如大ブレイクします。8月にYoutubeへ動画投稿して以降、日本どころか海外で大ウケして社会現象になります。本来の姿はタレントかつ音楽プロデューサーの古坂大魔王で、2003年まではボキャブラ世代のお笑いグループ・底ぬけAIR-LINEのメンバーでした。