首相官邸地下通路の映像が流れます。大河内清次内閣総理大臣(大杉漣を先頭に急ぎ足の一隊。ゴジラが現れるという切迫した状況、首相官邸からの撤退を進言するのは郡山内閣危機管理監(渡辺哲。都民を置いて逃げ出すことは出来ないと言いつつも、最終的には撤退を決断します。
 ゴジラを目の前にして無力に佇む矢口官房副長官・巨大不明生物特設災害対策本部事務局長兼務(長谷川博己。その前に現れたのは巨大不明生物特設災害対策本部(巨災対)一同。

泉修一保守第一党政調副会長(松尾諭)「面白い意見がある」
間国立城北大学大学院生物圏科学研究科准教授(塚本晋也)「これは一つの可能性ですが、ゴジラの体内ではある一定の声量と良質なメロディー、そして人々の感動により生まれる振動エネルギーの周波数に共鳴すると。化学反応が起こります!」
森厚生労働省医政局研究開発振興課長(医系技官)(津田寛治)「その過程で体内で原子が崩壊し、急速な冷却が起こり血液が凝固する可能性が考えられます。結果、ゴジラの生態活動凍結も可能です」
矢口「つまり必要なのは良質な歌か…。チャレンジする価値はあるか?」
泉「しかし、問題はどうやってゴジラに歌を聴かせるかだ」
間「(手を叩く)そうか…紅白。ゴジラが進む先の渋谷では、NHKホールで紅白歌合戦をやってる!」
町田経済産業省製造産業局長(吉田ウーロン太)「確かにそれなら、良質な歌を大量に響かせて、ゴジラに浴びせられます」
袖原防衛省統合幕僚監部防衛計画部防衛課長(谷口翔太)「我々がゴジラを、NHKホールに足止めします」
森「これを巨災対プランとして、総理に進言してください」

 作戦名は「渋谷紅白迎撃作戦」。なんだかよく分かりませんが、ゴジラを倒すには良質な歌が必要なのだそうです。泉のパイプで、NHKホールにいる両司会に緊急の連絡が入ります。現場の方にも、ここから歌とゴジラが戦う流れになります。イマイチ状況が把握できない相葉さんですが、「日本のために戦いましょう」と前向きな有村さん。とりあえず先輩が来てるので先に進めるようです。

 

(ウラトーク)
 新しく撮影されていることに感心しようとするも、一応目の前で起こっているという設定に戸惑ってます。ただここは日村さんの意見で、この演出に乗っかることに決定。屋上のシーンはどこから眺めているのかという話題になります。そして歌でゴジラを倒す、紅白にゴジラを呼び寄せるという進行に「え?」「何?」「は?」連発。会場に画面が切り替わり、そのまま進行する場面には「さあ、じゃないよ」とツッコミ。

 

(解説)
・今回の『シン・ゴジラ』に登場する俳優は大半が紅白初出演です。大杉漣のみ、第61回(2010年)に『ゲゲゲの女房』の父親役で出演しているので6年ぶり2回目です。翌年の『バイプレイヤーズ』シリーズが大当たりしてますますの活躍が期待されましたが、それだけに2018年2月に急逝したのが大変に惜しまれます。

・ちなみに劇中で大河内氏と郡山氏は、乗っていたヘリがゴジラの熱線が直撃して死亡しています。したがってある意味では、紅白歌合戦の為に生き返ったと言って良いのかもしれません。

KinKi Kids(初出場/第67回/1997/37)
「硝子の少年」(1997/松本 隆/山下達郎/初)
~今の2人の魅力で届けるデビュー曲「硝子の少年」~

 そんな中で本番を迎える紅白初出場のKinKi Kids。光一さんの「この曲は山下達郎さんにデビュー曲で頂いたんですけども、20年経っても30年経っても変わらず歌える曲だから、というふうに頂いたんですよね。ですからそれが、この20周年で、紅白で歌えることが、このことだなぁって」というコメントに、剛さんは「もう一語一句間違えることなく同じですね」。紅白出場もデビュー年も2年先輩であるV6の面々も登場。「ゴジラをよろしくお願いします」と岡田さんから託されます。「ゴジラに硝子の少年時代を思い出してもらいます」と光一さん。そして前年初司会のイノッチは「全然大丈夫だよ、トゥギャザーしてるじゃん!」と相葉さんにエール。やはり前の年と比べて、ものすごくリラックスしています。
 考えてみれば19年前にこの曲がヒットした当時の2人はまだ10代。最近は20代になってからデビューするジャニーズのグループも多々いますが、彼らはデビュー前から「Kissから始まるミステリー」などで歌の上手さ・楽曲の良さが広く知られていました。”ようやく””待望の”というフレーズがかなり使われたものです。昔と比べると、特に光一さんは声がかなり変わっている印象もありますが、名曲であるという事実は全く変わりありません。光一さん、いや正確には達郎さんが言った通り、20年経っても全く色褪せることはありませんでした。それどころかバックダンサーも含めて大人な雰囲気を演出しているとともに、当時とは違うアレンジでの生演奏。本当に素晴らしいステージでした。ただ欲を言うと折角の名曲、特にイントロや間奏などでカットされた部分が多かったので、もう少し長く聴きたかったという気持ちは正直あります。次回以降も紅白に出場するとしたらおそらくまた近いうちに歌われると思われるので、その時に期待。(2分47秒)

 ステージ終了後にゲスト審査員に話をうかがいます。キンキと同年代の村田沙耶香は、「20年経って目の前で見れることになるとは思わなかったのでとても嬉しかったです」とコメント。春風亭昇太師匠は「普段僕の職場はですね、おじいさんとおじさんしかいないので圧倒されてます。今日の出場歌手の皆さんに、座布団三枚です!」と綺麗にまとめました。自身が今川義元として演じる来年の大河ドラマ『おんな城主 直虎』も宣伝します。そして視聴者投票の途中経過は、1694069vs2544745で相変わらず白組優勢。差は広がるばかりです。

 

(ウラトーク)
 橋本アナが最初に「硝子の少年」を聴いた時は高校生なので、感慨深いと3人でトーク。キンキの年齢は2人とも37、光一さんは明日誕生日なので38。何歳の時に歌ったという話にしようとしますが、橋本アナも後ろにいる雨宮アナも引き算が全然うまくいかないご様子。そして剛さんがウラトーク席に向かって手を振るシーンに、嬉しそうに反応していました。

 

(解説)
・KinKi Kidsは歌手としてようやくの初出場ですが、それ以前に複数回紅白出演しています。KANZAI BOYA名義でSMAPのバックに登場したのは第43回(1992年)、近藤真彦の応援で「ミッドナイト・シャッフル」を一節披露したのが第47回(1996年)。第50回(1999年)には伝説のスポーツヒーローショーという企画で「フラワー」のサビを歌っています。

TOKIOV6・KinKi Kidsの3組は阪神淡路大震災チャリティーを目的としたJ-FRIENDSでの活動も恒例でした。1997年のカウントダウンライブから2003年3月にわたって活動します。毎年恒例のジャニーズカウントダウンライブも、原点はJ-FRIENDS主催のカウントダウンです(一番最初は1996年に神戸ワールド記念ホールで行われたV6ワンマンでした)。

・「硝子の少年」はデビュー曲ながら、1997年オリコン年間シングル売上2位を記録する大ヒット。オリコンでは2021年まで25年間43枚、全てのシングルが週間1位を記録しています。

・基本的に彼らの年末年始はライブ中心のスケジュールで、大晦日はほとんどがコンサート出演でした。この時も年が明けた1日・2日に京セラドーム大阪での公演が組まれています。

 

Perfume(9年連続9回目/第59回/2002/27~28)
「FLASH」(2016/中田ヤスタカ/中田ヤスタカ/初)
~世界が驚く最新技術 ダイナミックVR~

 ダイナミックVRを使ったステージとのことですが、浮かび上がること以外まるで説明ができない有村さん。そんな本編は、テレビだとまさしく宇宙に浮かぶような感覚の映像が繰り広げられています。
 毎回毎回最新技術を施したステージを紅白で見せているPerfumeですが、今回も例外ではありません。ダンスするメンバーの後ろのパネルと舞台上の映像を一体にして、2つの空間を大変うまく使ったステージを展開していました。ステージ後にあった相葉さんの説明は「CGではなくLEDの映像で見る人に錯覚を起こして浮かんでいるように見せている」。いずれにしても、先進的な発想と技術をいち早く取り入れるPerfumeのステージもまた、紅白歌合戦には欠かせない一大イベントとして欠かせない名物になっています。メリハリの効いた振り付けも、この演出でよりダイナミックに見えました。パフォーマンスが素晴らしくてこの演出なのですから、もはや無敵です。次回紅白歌合戦出場だとついに10年連続、今から楽しみになってきました。
 ただ8Kスクリーンの方では基本かなり遠くからの引きのショットだったので、映像が浮かび上がっているという感覚は全く分からなかったです。テレビでも引きだとタネは比較的分かりやすく見えている状況で、このステージに限らずですがカメラの動きが全体的に多いので、撮り方が少し上手くなかった印象もあります。むしろ正面でカメラを固定させた方が良かったくらいかもしれません(ただそうするとメンバーごとのショットが撮れなくなるという別の難点が発生します)。おそらく会場にいる人も、映像そのものは凄く綺麗として実際何がそんなに凄いのかは理解しにくかったのではないでしょうか。ただ何度も繰り返して見ると、この映像が本当に細部にこだわって作られたことがよく分かります。映像・セット・ダンスの3つのうち1つが一瞬でもズレると、上記のようにピンと来ない部分も発生するので、まさに紅白の歴史上トップクラスに難しい試みだったとも言えそうです。(2分40秒)

 

(ウラトーク)
 浮いているように見える映像に興奮する2人、設楽さんは「ねらわれた学園」のワンシーンを見ているようだとも話しています。終始演出に驚きを見せていて、見入ってしまいます。

 

(解説)
・「FLASH」は映画『ちはやふる』の主題歌として大ヒット、2010年代後半のPerfumeを代表する曲になりました。1ヶ月後にアルバム『COSMIC EXPLORER』リリースが控えていることもあって、CDシングルではなく配信限定という形になっています。

・この年の活動はアルバム『COSMIC EXPLORER』とそれを受けたコンサート中心でした。日本ではアリーナツアー・ドームツアー、海外では北米ツアーの他にニューヨーク・ロンドンでもライブを行っています。

・ダイナミックVRの技術は当時話題になり、実際完成された映像・振付・ステージは素晴らしい内容でした。ただこのフレーズで検索した結果は現在もほぼこの時の紅白のみで、その後広く実用化されたというわけではなさそうです。課題の多さは、地上波放送よりも8Kで見た時により感じた部分でもありました。

 ところでタモリマツコ・デラックスはまだNHKホール内を彷徨っています。随分狭い通路からドアを開けた先は、なんとパイプオルガンがある所。したがって会場特に1階席上手側だと目の前にタモさんとマツコが見える形になります。場内大歓声。というわけで、ここで見させてもらおうという形で席に座ります。
 後ろにある鍵盤、マツコさんが指で押すと音が鳴ります。タモさん、マツコさん2人して勝手に弾きまくります。足からも音を出しています。その音を聴いて警備員が駆けつけます。「何やってるんですか!危ないから出てください!」。ただ2人は粘ったままで、タモさんが見事な演奏を披露します。下手側で待機してる司会者3人と星野源、呆然する3人の横で大笑いする源さん。後ろには駆け足のスタッフも映り込んだりして、色々と忙しないです。「フリージャズでしたね」と呟く源さんは明らかに状況を把握している様子ですが、3人は台本上「音は鳴っているけど誰が弾いているのかは分かってない」という状況のもと進行。さすがにタモさんとマツコで気づかないという進行は設定上無茶が過ぎるような気もしますが、とりあえず次に進みます。

 

(ウラトーク)
 「紅白見に来ててここ通ってたら焦るよ」と話す設楽さん、ドアを見た瞬間橋本アナは「これって…!」。ホール内に表れる2人に、一同も驚き。パイプオルガンを弾く場面には更に驚き(特に橋本アナ)。「前代未聞だよ」と指したのは、パイプオルガンを弾く場面とスタッフが映り込む場面。

 

(解説)
・NHKホール自慢の設備と言えばパイプオルガン。音楽番組でも時折用いられますが、紅白歌合戦では第58回(2007年)に平原綾香のステージで使用して以来かなり久々でした。当然こういった形での使用は誰も想定していません。

・タモさんは第34回(1983年)の全員参加企画「ビギン・ザ・ビギン」でトランペットを披露しています。1980年代には『今夜は最高!』で披露する機会が多く、Mステでも極稀に演奏する機会はありました。なお芸人がパイプオルガン演奏は、第52回(2001年)でコロッケが一度だけやってみます(ザ・ドリフターズ主導の紅白少年少女聖歌隊のオープニング)。

星野 源(2年連続2回目/第66回/2002/35)
「恋」(2016/星野 源/星野 源/初)
~社会現象のドラマ主題歌 みんなで「恋ダンス」を~

 「恋」ダンスが大ブームになった2016年、当然ながらここで新垣結衣に振らないわけにはいきません。「久しぶり」「結構すぐ再会しましたね」という2人のやり取りが微笑ましいです。
 イントロの「皆さんこんばんは!星野源でーす!紅白!」の喋りがライブそのもの。歌中に何度も観客席に手を振る姿が何よりも素晴らしいです。1番Bメロから早速女性ダンサー・ELEVENPLAYの4人も加わって、瞬く間に恋ダンスのパートに移ります。相葉さんはやはりダンスが本職でもあるので、早々に手足を使って一緒に踊ります。
 「日本の皆さん!踊ってますかー!」と高らかに宣言して2番に入ります。前回初出場時は1コーラス半だったので格段の進歩、まさに国民的ヒット曲に相応しい扱いです。ダンサーも途中から8人、倍に増えました。観客席で一緒に恋ダンスをしている2階席を映すカメラワークも秀逸。
 「そういう、そういう踊りもするんですね」と後ろのダンサーに話しかけた直後のダンスも見事。難度は先ほどのPerfumeと比べると高くはないのですが、表情や細かい動きなど総合して考えるとそこまで単純な動きでもありません。手拍子に「ありがとう!」と応えた後はいよいよラストスパート。カメラワークはステージから下手側に切り替わります。
 相葉さんが踊ってます。有村さんも踊ってます。カメラが向かう先はやはりガッキー。その彼女は座っている状況で戸惑いつつも、照れながら踊っている状態。その瞬間、日本中の「かわいい」が彼女ひとりに集中したと言い切って良いでしょう。普通に踊るよりもかえって貴重でかわいいと感じさせる部分に、ガッキーの偉大さが証明されています。もし次の紅白で司会でもしようものなら、それだけで紅組に入れる視聴者が多発するのではないでしょうか。
 歌以外でカットされる演奏はありましたが、歌詞について言うと2回目にしてフルコーラス。破格の扱いと言って良いですが、まさしくそれに相応しい素晴らしい内容で文句のつけようがありません。そのうち紅白では白組司会も務めるでしょうか、あるいはトリのステージでしょうか。今後の紅白、しばらく彼のステージが目を離せない素晴らしい内容になることは間違いなさそうです。(3分42秒)

 

(ウラトーク)
 バナナマンにとっては乃木坂同様、源さんも身内のようなものなので大声援。テンション高いです。実のところカメラに映ってるシーン以外、1番サビでもガッキーは恋ダンスを踊っていた模様。一緒に歌ってる中で、日村さんはメロディーに♪星野源~と入れたりしてかなり自由な雰囲気。ラストはほとんどひたすら名前連呼してました。

 

(解説)
・この年大ヒットしたドラマと言えば『逃げるは恥だが役に立つ』。TBSの秋ドラマとして火曜22時からの放送でした。源さんは主題歌の他に津崎平匡役として、森山みくり役の新垣結衣とW主演。回を重ねるごとに視聴率が上がるという、近年のドラマでは極めて珍しい右肩上がりの推移でした。

・赤いシリーズの三浦友和と山口百恵、『GTO』の反町隆史と松嶋菜々子など人気ドラマでの共演から結婚に至ったビッグカップルは過去にも何例かあります。このドラマも例外ではなく、今年1月のSP版放送終了後の5月に結婚を発表しました。したがってこの年の紅白は出場歌手とゲスト審査員が後に結婚する例が2組発生するという、極めて珍しいケースになっています。

・ドラマのヒットとともに主題歌の「恋」も大ヒット、一気に源さんの代表曲になりました。現在のYoutube再生回数は2.3億を記録しています。MVや出演者が踊るドラマのエンディング映像をきっかけに、恋ダンスも社会現象になりました。

・テロップにはありませんが、ダンサーはELEVENPLAYで振付はMIKIKOが担当しています。PerfumeBABYMETALだけでなくこの時期は椎名林檎星野源も担当、そのたびに尋常ではないほど高クオリティーのダンスを手掛けていました。またこの年はリオ五輪閉会式の五輪旗引き継ぎ式の芸術パートも担当。この頃には既に国際的にもトップクラスの振付師と認知されている存在になっていました。

大竹しのぶ(初出場/第67回/1976/59)
「愛の讃歌」(1950/Edith Piaf、松永祐子/Marguerite Monnot/初)
~自らを救った歌 女優の鬼気迫る歌声を~

 舞台『ピアフ』で、女優としてエディット・ピアフを演じる大竹さん。25歳で最初の結婚をして5年後に最愛の夫を亡くした時に、救いを求めて何度も歌ったのがこの「愛の讃歌」だったそうです。
”泣きながら「愛の讃歌」を歌って 力をもらってた”
”私が救われた歌を歌って 見た人が救われたらうれしい”

 ここで曲前に登場するのは松本潤。大竹さんの人となりをコメントした後に歌詞の一節を朗読。そのまま曲紹介も担当。

 黒いドレスを身に着けて、薔薇をイメージしたセットをバックにして歌われる声は、女優やタレントとして喋る声とは全く違うもの。迫力ある低音、非常に伸びのある高音。この舞台と楽曲、エディット・ピアフへの敬意を体全身で表していました。歌い切った後に起こる拍手がその凄さを証明しています。文句なしの名ステージです。ここ4年美輪明宏が紅白でこういうポジションを確立していましたが、もしかすると次回以降も紅白で彼女の姿を見ることが出来るでしょうか。あるいは彼女でなくとも、俳優枠・ミュージカル枠は紅白に必要不可欠な要素なのかもしれません。
 歌唱後マツジュンとハイタッチ。「とても緊張しましたけど、年の最後にピアフの想いを伝えたられたらいいなと、気持ちを込めて歌いました。ありがとう。」と、初めての紅白について話す声は普段のおっとりした口調でしたが、ステージで見せた熱意が残っている状況という点ではいつもと違いました。(3分33秒)

 

(ウラトーク)
 歌前の映像が流れてるシーンで、舞台ではセット転換。モップ隊が10人ほどいるという話題で、「昔はっぱ隊ってあったけどね」となぜか唐突に話す設楽さん。
 ステージは、シンプルなセットと素晴らしい歌声に酔いしれる状況。「凄い」という言葉を連発していました。

 

(解説)
・大竹さんの紅白出演は4回目。第26回(1975年)と第62回(2011年)のゲスト審査員、第50回(1999年)は友人の中村勘九郎が白組司会を担当したことによるサプライズ出演でした。

・明石家さんまとの結婚・離婚・共演のイメージが強いですが、映像でも紹介された通りそれ以前にも結婚されています。TBSのディレクターでしたが1987年に逝去、その1年後にさんまさんと結婚しました。

・舞台でピアフを演じたのは2011年が最初で、その後2013年・2016年・2018年にも再演されます。映画やドラマの出演も多い大竹さんですが、舞台も年に複数回出演する常連俳優になっています。

・「愛の讃歌」は松永祐子訳詞で、岩谷時子・美輪明宏とはまた異なる内容となっています。同じ曲が異なる3つの歌詞で歌われる例も、他にありません。

・歌手としての実績も確かで、1970年代後半に4枚シングルレコードをリリース。その後2010年代に入ってカバーアルバムの発売が多くなります。前年の時点でSONGSに出演、歌謡コンサート~うたコンにも複数回出演がありました。

坂本冬美(14年連続28回目/第39回/1987/49)
「夜桜お七」(1994/林あまり/三木たかし/4年ぶり6回目)
~蜷川実花×菅原小春 世界に届ける 日本の美~
踊り:菅原小春

 演出を担当した蜷川実花からのメッセージを読み上げた後に曲紹介。踊りで菅原小春が参加することもアナウンス、右下にワイプ画面の紹介も入りました。セット転換が間に合わなかったのか、直前で有村さんが一旦フライング。武田アナがサポートします。間違えたと言えば、作詞作曲のテロップが「天城越え」になってます。確かにこの曲も「天城越え」のように、何度歌われても名ステージと感じさせる紅白に欠かせない楽曲になっていますが。
 桜の映像はバックだけでなく床面にも次々に映し出されます。本物の桜以上かと言わんばかりに綺麗に咲き誇っています。夜をイメージした証明、そこで繰り広げられる真っ赤な衣装の菅原小春のダンス。歌う冬美さんだけでなく、踊る小春さんもしなやかな色気・迫力が満載で大変凄まじい内容。生音演奏もギターが非常に良い味を出していて、いつも以上に素晴らしい編曲に仕上げています。迫力満点、ラストの決めポーズもバッチリ。もう毎年この曲で出場でもいいのではないでしょうか。そしていつか紅白で、大トリフルコーラスで歌える日が来ることを楽しみにしたいです。(3分20秒)

 

(ウラトーク)
 坂本冬美と菅原小春、冬と春の共演というトピックは日村さんが最初に言ったらしいです。舞台はスタンバイ中。「今ちょっとお菓子食べてるの?」「この状況では食べません」
 「お七が、乗り移ってるのよ」と形容する小春さんのダンス。「ぶつかっちゃわないのかな」「蹴っ飛ばしたりしないのかな」という余計な心配も。「坂本冬美さんの心の中の、ちっちゃい人が踊ってるみたい」という設楽さんの一言がまさにしっくりきます。
 ステージ終了後、冬美さんと小春さんが手を繋いで舞台袖にはけます。「小春さんもうフラフラだった今」、まさしく全身全霊のステージだったようです。

 

(解説)
・菅原小春はこの時が紅白初出演。既にダンサーや振付師としての実績は高かったですが、翌年以降さらに活動を広げます。NHKでは『いだてん』『おかえりモネ』といったドラマにも出演しています。

・作詞作曲テロップの漢字間違いや誤記はこれ以前にもありますが、作者を完全に間違えるケースは過去にありません。おそらく「天城越え」からコピペし忘れた形だと思われます。なお8K映像では誤表記なく、正しい作詞作曲がクレジットされていました。

・冬美さんのこの年のシングルは「北の海峡」「女は抱かれて鮎になる」。「女は抱かれて鮎になる」は異例の民放ドラマタイアップでした。また同シングルに収録された「片想いでいい」はゴールデンボンバーの鬼龍院翔が楽曲提供しています。

TOKIO(23年連続23回目/第45回/1994/38~46)
「宙船」(2006/中島みゆき/中島みゆき/10年ぶり2回目)
~オリンピック名シーンと共にスーパーハイビジョン映像も~

 毎週火曜日に『グッと!スポーツ』を担当している相葉さんが2人を訪ねる映像が入ります。まずは1964年の東京オリンピックで金メダル第1号になった三宅義信さん。
”やっぱり一番大事っていうのは食堂”
”日本がとにかく復旧復興っていう時代でしょ”
”どんなことをしても やっぱり勝たなきゃならない”
”だから大事なのは選手を作る食べ物ですよ”
”きょうは炭水化物食べたい 一番好きな卵食べたいっていう”
”それに全部対応してくれてるんだ”
”そういうことで 食堂にも「ありがとうございました おかげさまでメダルをとることが出来た」って”
”これ持って見せたんですよ”
”三宅さんにとっては みんなでとった”
”そりゃそうです みんなでとったものですよ このメダルっていうのは”

 続いて、横浜で洋食店を営む鈴木勇さん。1964年当時は選手村食堂のシェフで働いていました。
”「君たちは食べ物を作る選手なんだ」ということを言われて”
”そのつもりで やってましたけど”
”たまたま 僕が仕事している後ろから”
”「三宅義信です おかげさまで金メダルとれました」って言って”
”きちんど90度に頭下げまして”
”こんなに作ることが プラスになってるんだっていう”
”ものすごい励みになりました”
三宅さんが好きでよく作っていたオムレツを食べます。”トロトロでおいしい”

 日本中を沸かせた1964年の東京オリンピック、支えたのは”ひとりひとりが選手”として戦ったみんなの想い。というわけで東京都庁から、東京オリパラフラッグツアースペシャルアンバサダー・TOKIOが中継で登場。国分太一がリオ五輪卓球メダリスト・水谷隼選手、パラリンピック陸上メダリスト・山本篤選手を紹介します。スタンバイ中に相葉さんが2人にコメントを求めます。まず水谷選手が「家族が出来てより強くなりました!」と力強くコメントしますが、ここで相葉さんが山本選手に振らずに進行しようとする大失敗。スタッフがなんとか声をかけて、どうにか事なきを得ました。山本選手は選手村の食事が大切ということをあらためて話します。

 TOKIOの紅白出場は23回目、常連中の常連ですが中継は勿論のこと完全生演奏も紅白初。バックには1964年以降の各オリンピックの名場面がバックに流れます。ただし日本代表が不参加だった1980・モスクワはスルーでした。CGで作られた聖火台などもあって、映像面での演出が相当凝った作りに仕上がっています。歴代オリパラの映像はやがて2016年リオ五輪のシーンになり、ラストサビで2020 TOKYOという字が浮かび上がります。
 ラストは花火が上がる中、宙船が都庁に入っていくシーンで締めくくられます。ストーリー性のある映像演出も素晴らしかったですが、やはり一番意義あることは、紅白でバンド・TOKIOの素晴らしさを見せられたことではないでしょうか。素晴らしい名演でした。都庁からの中継は本当に必要なのかという声もありましたが、終わってみれば両方とも非常に細部まで作り込まれた内容で、良かったのではないでしょうか。(2分39秒)

 

(ウラトーク)
 映像を見て色々と感心する3人。ただオムレツが登場したシーンは2人とも「うまそうだなぁ」と。もう22時半。オムレツが出てくる場面では「今、何食べたい?」「チャーハン」と日村さんがまさかの回答。メダリストが登場する場面では、水谷選手を見て「波田陽区?」と口走る設楽さん。勿論2人してツッコミを入れます。
 TOKIOのステージが始まる直前に、通路で少しコケながら星野源が登場。「今年は星野源の年だったね」「ヒゲダンスが良くてさ」と早速ボケます。なお今回ウラトーク席は端っこになったことで、ステージでは「全然目に入らなかった」「逆に気が散らなくて良かった」そうです。ガッキーだけでなく『LIFE!』のスタッフもいっぱいいるので、源さんにとってはアットホームな雰囲気だったよう。忙しくて充実した一年、だた紅白終わってからはゆっくりできるみたいです。先ほどの話を踏まえて「源くんが日本の芸能界回してるからね」「源くんとアンガールズ田中が回してる」ただ源さんにとっては嬉しいセットの模様、田中さんとは裏で挨拶したみたいです。
 今回の紅白の目標は「リラックスしてやる」、それは達成できた模様。前回は審査員席で大泉洋さんが異様に喜んでいたことだけしか憶えてなかったみたいです。

 

(解説)
・1964年に開催された東京五輪は29枚のメダルを獲得、金メダル16枚は世界3位でした。三宅選手はウエイトリフティング男子フェザー級で金メダルを獲得、1968年メキシコシティでも連覇を果たしています。

・鈴木勇さんは横浜の「センターグリル洋光台店」のシェフですが、80歳を迎えた2020年に閉店。ちなみに2021年7月にはTHE ANSWERの取材も受けています。選手村食堂で働いていた時の写真は、2021年の10月10日まで渋谷区の白根記念渋谷区郷土博物館・文学館で展示されています。

・TOKIOはこの年東京オリパラフラッグツアーのスペシャルアンバサダーに就任。フラッグツアーは2016年から2019年3月にかけて行われました。2018年に大きなトラブルはありましたが、一応アンバサダーは最後まで務めあげた形になっています。

・水谷隼選手はリオ五輪で男子団体銀メダル、男子シングルス銅メダルを獲得。その後東京では伊藤美誠選手との混合ダブルスで日本卓球初の金メダル獲得になりました。その後すぐに選手引退を表明、したがって今回の紅白では最も出演可能性が高い東京五輪メダリストではないかと思われます。

・山本篤選手はリオパラリンピックの走り幅跳びで銀メダル、400mリレーで銅メダルを獲得。陸上の他に、スノーボード代表として2018年の平昌パラリンピックにも出場しています。

・オリンピックモードがいよいよ高まりを見せ始めた紅白歌合戦ですが、五輪選手の紅白出演は第35回(1984年)のゲスト審査員・江上由美(バレーボール)が最初で意外と遅め。これは1970年代までのアマチュアリズムによる部分が大きいです。開催前年の第14回(1963年)もエンディングで「東京五輪音頭」を全員で歌う盛り上げモードですが、関連する出演者は審査員を務めた女子選手村責任者の貞閑晴のみでした。

・TOKIOは23回目の出場で初の中継出演です。ジャニーズ事務所所属アーティストの紅白中継出演も史上初でした。