歌には人を勇気づけ、心と心を繋げる力があります。東北に、そして日本全国に歌の力を届けるため、全身全霊で歌って頂きます。”あしたを歌おう。”第62回NHK紅白歌合戦、紅組最後の歌です。石川さゆりさん、「津軽海峡冬景色」。(第62回・井上真央)
— 平成の紅白名言集 (@kouhakumeigen2) January 30, 2021
とりあえず今回取り上げたツイートは、2011年紅白歌合戦で紅組トリを飾った時の曲紹介。
今年も紅白歌合戦で歌われる可能性が高い「津軽海峡・冬景色」。先日ふと気付いたのですが、この曲には今後絶対破られそうにない記録があります。まずは、これまでの「津軽海峡・冬景色」を表で振り返ってみましょう。
年度 | 該当回 | 年齢 | 曲順 | 内容 |
1977年 | 第28回 | 19 | 19/24 | 初出場、白いドレス |
1982年 | 第33回 | 24 | 19/22 | 名曲紅白による選曲、ドレス姿 |
1993年 | 第44回 | 35 | 26/26 | 紅組トリ、デビュー20周年による選曲 |
2000年 | 第51回 | 42 | 25/28 | |
2007年 | 第58回 | 49 | 27/27 | 紅組トリ(2/5)、阿久悠追悼 |
2009年 | 第60回 | 51 | 23/25 | |
2011年 | 第62回 | 53 | 25/25 | 紅組トリ(3/6) |
2013年 | 第64回 | 55 | 21/26 | 島倉千代子追悼 |
2015年 | 第66回 | 57 | 20/26 | 歌い出しでアカペラサビ&2コーラス |
2017年 | 第68回 | 59 | 23/23 | 紅組トリ(4/8)、富嶽三十六景バック |
2019年 | 第70回 | 61 | 17/21 | オーケストラアレンジ、2コーラス |
現時点での記録は以下の通りです。
・同じ歌手の同じ曲による歌唱数歴代2位(1位は「天城越え」の12回)
・同じ歌手の同じ曲によるトリ回数紅組歴代1位タイ(「天城越え」と同数の4回)
・昭和・平成・令和全ての年代で歌われた楽曲(これも「天城越え」が同様)
・1970年代~2010年代まで5つの年代の紅白で歌唱(紅組唯一、5つの年代歌唱は他に「帰ろかな」があり)
・10代~60代全ての年代で同じ曲を歌唱(今回のテーマ。これがおそらくもう破られないであろう唯一の記録です)
ちなみに2021年の紅白でもこの曲が歌唱されると、歌唱回数歴代1位タイ、史上初となる6つの年代での歌唱という記録が達成されます。恐ろしい話です。
それにしても10代~60代全ての年代での歌唱、2019年の選曲時点で気がついた人は既に気がついていると思いますが、考えてみるとこれまであまり言及されていないような気がします。1982年はたまたま名曲紅白をテーマにしたために「津軽海峡・冬景色」を唄う形になりましたが、おそらくこの企画がなければその年発売の「漁火挽歌」辺りを歌っていたはず。まさか40年近く経ってこれだけ重要な意味をもたらすとは、当時誰も考えていなかったのではないでしょうか。
そして初出場が19歳、演歌に限らず10代のうちにソロで紅白初出場すること自体が大変難しいこと。特に今の演歌ではほとんど不可能と言って良いかもしれません。そもそも10代で初出場して10年以上連続出場が大変難しく、そこでコンスタントに選曲するということは一般的にみてまず考えられないこと。今後出る可能性はゼロとまではいいませんが限りなくそれに近く、おそらく私が生きているうちに見ることは出来ない記録ですね。紅白歌合戦の記録は本当に様々ありますが、おそらくこれが一番達成不可能ではないかと、思っているところです。
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