Superfly(2年ぶり2回目/第66回/2007/33)
「愛をこめて花束を」(2008/越智志帆 多保孝一 いしわたり淳治/多保孝一/初)
~今夜紅白のステージに復帰 名曲「愛をこめて花束を」~

 再び黒柳徹子登場。「あなたが何かおっしゃるとね、安心できるっていうね、良さがあります」と内村さんの司会を誉めた後に59年前、当時最年少の25歳の時に務めた第9回紅白のエピソードを話します。次に出てくる歌手が会場に到着しない、「女来ました!」「男来ました!」とスタッフが叫ぶ声が聴こえる中やってのけたエピソードと、1980年代の紅白で手話を取り入れた時のエピソードを披露します。
 次に登場するのはSuperfly。彼女の大ファンである村田諒太は、2011年頃に国際大会で勝てなかった時に彼女の曲を聴いてオリンピックに繋がったとコメント。テレビ番組復帰のステージとなる今回、2年前紅白に初出場した時の総合司会も黒柳徹子だったことも桑子アナが紹介、というわけで曲紹介は徹子さんが担当。
 トレードマークのロングヘアーをショートにしてイメージチェンジ。Superflyの代表曲、ゴージャスな生演奏に乗せられる歌声は、圧倒的な声量であるとともに、一つひとつのフレーズを大切に歌うという想いが込められています。歌詞そのものも、聴く人全てを元気づけるかのような素晴らしい言葉が数々散りばめられています。演出のテーマは花、後ろにはステージを埋めるほどの大きな美しい映像もありますが、特にラストサビの花吹雪は半端ないクライマックス感でした。今回の紅組で一番素晴らしかったステージだったと思います。次回の紅白は是非トリで歌って欲しいです。何もかも全てが圧倒的な存在感でした。(4分23秒)

 

(楽屋トーク)
 欅坂46長濱ねる渡辺梨加渡邉理佐織田奈那が登場。「不協和音」を一緒に踊ったウッチャンへの感謝、長濱ねるや渡辺梨加の写真集の話、デビュー当時と比べて随分大人になったという話、織田奈那のモノボケ、ねるさんの「唐揚げの歌」披露などかなり内容の濃い時間帯でした。

 

(ウラトーク)
 源さんのステージの余韻から、2017年ももう少しという雰囲気のトーク。本番から随分長い時間経って2人とも妙なテンション、日村さんはなぜかデビルマンになってしまいます。
 「歌がスーパーうまい」とうまいこと言う設楽さん。3人ともイヤホンを外して、生の歌声を堪能します。ベリーベリーショートに切った髪型は日村さんより短いという話題も。映像を見てステージが広く見えるとも話していて、塚原アナがスーパーハイビジョンを採用していると情報を入れてます。歌声もそうですが、後半は会場に舞う花びらにも大興奮。「死んだ時に見る景色みたい」「優勝かもしれない!」と設楽さんが話しています。

 

(解説)
・徹子さんが初めて曲紹介に手話を取り入れたのは第31回(1980年)。「防人の詩」を歌ったさだまさしの直後、「恋人よ」を歌った五輪真弓の曲紹介の直前でした。この年以降、4年連続紅組司会を務めた際は放送内で必ず1回手話パートを作っています。

・曲紹介にもあった通り、Superflyはこのステージが活動休止後初のテレビ出演でした。この年はデビュー10周年のベストアルバムをリリース、「愛をこめて花束を」はその際に行なわれたファン投票2位の曲でした。

・2008年に発売された「愛をこめて花束を」はTBS系ドラマ『エジソンの母』の主題歌でした。CDセールスだけで見ると年間154位で大ヒットではありませんが、配信ではミリオンを突破しています。YoutubeのMV再生数も彼女の中で一番多く1.3億、「Beautiful」の3倍以上の数字を記録。アイドル系を除くと、2007年以降はCDセールスのみで測れないヒットが多数あることを証明している1曲でもあります。

・紅組司会特別企画:『ひよっこ 紅白特別編』

 勝手に入ってきたメガネ姿のおじさん。ついでに言うと、「だれ!?」と叫ぶ富さん(白石加代子)も今入ってきたみたいで周りの人が驚いていました。おじさん曰く、たまたま通りかかったら楽しそうだからついフラフラと入って来たのだそうです。そんな騒ぎの中でも出された料理を食べて「うんめー!」と叫ぶ澄子(松本穂香)はブレません。豊子(藤野涼子)や幸子(小島藤子)も呆れるくらいですが、みんなはその一言に癒やされたようです。なんだかよく分かりませんが、悪い人には見えないです。というわけで合流。おじさんも「日本も捨てたもんじゃないねぇ」とか言ってます。
 鈴子にとって今年一番嬉しかったのは、何と言っても娘のみね子がヒデと結婚したこと。というわけで一曲、早速柏木堂の一人息子(古舘佑太郎)がギター片手に演奏しようとしますが、弾くのはそのおじさん。実は彼の正体は佐々木蔵之介、ではなくて昭和のヒットメーカー・浜口庫之助(桑田佳祐)。そんな有名な人がなぜこんな所をうろついているのか、そもそもなぜここまで誰ひとり気づいていないのかという素朴な疑問がありますが、まあそれはそれ。この当時は一番ヒット曲を量産していた頃で、実際はこんなことやってる暇はなかったはずです。ですので劇中の皆さんはおおいに驚くわけです。地味にうんめー!で羊の泣きマネをしたり、佐々木蔵之介ではないと言うくだりはアドリブにも見えます。
 実は白組歌手としても3度出ているハマクラさん。というわけで「涙くんさよなら」を弾き語り。ちなみにこの曲、意外にも紅白歌合戦の本編では一度も歌われたことがなかったりします。ハマクラさんをリードボーカルに、皆さん大合唱。
 ラストはお世話になったすずぶり亭の皆さんに挨拶して帰ります。「いい歌が出来たらまた聴いて頂けますか?」というのがラストの台詞。ただ昭和50年代以降はヒットという面で考えると活動は少し落ち着きます。ただ晩年「人生いろいろ」に至るまで作曲家としては生涯現役でした。一応テロップには「つづく」とありますが、どうなるでしょうか。

 

(楽屋トーク)
 欅坂46のメンバーとのトーク中。ボードにサインを書いてます。

 

(ウラトーク)
 一同ドラマに見入ってます。視聴者の日村さんがところどころ解説、ちなみにドラマの本編も「涙くんさよなら」の合唱で終わったのだとか。最後の「つづく」のテロップにまたビックリ。その間に星野源が、こちらも3年連続でウラトーク席に登場。

 

(解説)
・浜口庫之助は作曲家として著名ですが、第4回(1953年)~第6回(1955年)までは白組歌手として紅白に出場していました。当時は「浜口庫之助とアフロ・クバーノ」というハワイアンバンドを結成、歌唱曲もオリジナルではなくアメリカの楽曲のカバーでした。

・作曲家に転向したのは1950年代末、初ヒットは「黄色いさくらんぼ」「僕は泣いちっち」。数多くの楽曲を量産しますが、作曲だけでなく作詞もこなせるのは当時の歌謡界において非常に貴重な存在でした。

・「涙くんさよなら」は1965年に坂本九やジャニーズなどが歌った競作シングルで大ヒットしましたが、意外なことに当時の紅白歌合戦では歌われていませんでした。ちなみに『ひよっこ』本編では、この曲に限らず1960年代のヒット曲がたびたび劇中歌として歌われています。

・桑田佳祐は1990年、『稲村ジェーン』のサントラで原由子と「愛して愛して愛しちゃったのよ」をカバーしています。この曲を作詞作曲したのがまさに浜口庫之助、更に言うと『稲村ジェーン』の舞台は1965年。ここでの「涙くんさよなら」選曲と桑田さんの出演、さらにそもそもこの主題歌を引き受けたこと自体、こういった背景ももしかすると含まれていたのかもしれません。

・ドラマの舞台は1968年、この時期も浜口氏は「夜霧よ今夜も有難う」などをヒットさせています。その年の紅白では島倉千代子に提供した「愛のさざなみ」が歌われていますが、一旦連続出場を辞退した後大ヒットして紅白に復帰した理由が、当時病身にあった浜口氏に元気になって貰いたいとのことでした。その曲が1988年・第39回で歌われた「人生いろいろ」です。

・歌謡界への楽曲提供は概ね1970年代前半までで、その後ヒットは少なくなりました。1990年に73歳で亡くなっています。

嵐(9年連続9回目/第60回/1999/34~37)
「嵐×紅白スペシャルメドレー」
 「GUTS!」(2014/eltvo, s-Tnk/SAKRA/3年ぶり2回目)
 「Doors~勇気の軌跡~」(2017/RUCCA/Simon Janlov Saw Arrow/初)
~日本中を元気にする!応援ソングスペシャルメドレー~
振付:梨本威温 踊り:パネルダンサー

 「この勢いのまま毎年やってほしいです」(大野)「楽しい!ゆっくり見てました」(相葉)というのが、メンバーによる二宮さんの司会の感想。本人がステージに向けて意気込みを語ったところでスタンバイ。今回の曲紹介は内村さんが担当。
 3年前初めて紅白トリを務めた「GUTS!」が1曲目。やはりニノと言えばこの曲というイメージが強いので、予想通りの選曲でした。赤青黄白のマスゲーム風のバックの演出。踊り:パネルダンサーという紅白史上一番捻りのないネーミングが気になります。
 嵐の紅白ステージではお馴染みのCG演出は、「GUTS!」のパネルが浮かび上がりCG化してドアの形に変化するという内容。拡張現実を使った演出なのだそうです。というわけで、今回は2017年の新曲「Doors~勇気の軌跡~」が2曲目として選ばれました。当然ダンスはありますが、楽曲としてはどちらかとメロディアスに聴かせる内容。意外とこれまでの紅白ではあまり歌ってないタイプのナンバーにも感じます。(5分26秒)

 

(楽屋トーク)
 TWICEのメンバーが9人全員揃って登場。日本人メンバーの3人が他メンバーの通訳も兼ねています。世界で最も美しい顔100人にランクインしていたサナがトークの中心。前列メンバーで一人日本語で喋っていたのはダヒョンでしょうか。観客席で多くの人がTTポーズをしてくれたのに感動した、という話などをしていました。

 

(ウラトーク)
 松本潤のことをJと呼ぶ源さん。ステージからはやはりウラトーク席が見えていたそう。歌のノリと若干違った動きだったのでそれが面白かった、声援はイヤモニを超えて届いたとも話してます。
 「この歌はなんですか?」「ゲッツ!」。ダンサーの人数と演出に驚いています。「アナログな、こういうのもいいね」と話す設楽さん。
 最新鋭の拡張現実な演出には一同ビックリ。ドアを見て「開けたらお風呂に行くのかと思った」とドラえもんな話も。ちなみにステージ演出、源さんの場合は最初から最後まで自分で考えて作っているのだそう。今回のイメージは「40~50年代くらいのアメリカの中にあるアジアタウン」「映像は使わない」「なるべくマンパワーで頑張る」というのがあったようです。ラストサビでは櫻井さんがこちらに手を振ってくれたようで、バナナマンだけでなく源さんも興奮していました。

 

(解説)
・「GUTS!」の振付担当は左という名前のユニットでしたが、2016年に梨本威温が独立。紅白だけでなくMVやライブでも振付を担当してたことを含めて考えると、当時この曲に関しては梨本氏が中心だったのではないかと思われます。ちなみに1990年代はジャニーズJr.のメンバーだったようです。

・「I’ll be there」「つなぐ」「Doors~勇気の軌跡~」がこの年のシングルでした。いずれもメンバー主演のドラマもしくは映画主題歌で、今回歌われた曲のドラマは櫻井さん主演の『先に生まれただけの僕』でした。

・嵐がトリ2つ前の曲順で歌ったのはこの年が唯一です。この曲順はSMAPが務めることが多く、第49回(1998年)を筆頭に計5回担当しています。その年の楽曲のみで考えるとトリ、という事例も3度ありましたが、今回の嵐もまさしくそれに当てはまる形です。

髙橋真梨子(3年連続6回目(ソロ4回目)/第25回(ソロ第35回)/1973/68)
「for you…」(1982/大津あきら/鈴木キサブロー/4年ぶり2回目)
~1年の終わりに いとしい人に思いを寄せて~

 「テレビで見てたら号泣している」と思いますと話す鈴木亮平「贅沢させてもらってます」と話す村上茉愛のコメントを経て曲紹介。ワイプでは星野源がゲスト出演しているウラトーク席の様子が映っています。
 今回もホールのコンサートさながらのステージ。質感の伝わる演奏と円熟味のある歌声はまさしく珠玉のステージ。もうかなりの年齢になっていますが、歌声はまだまだ健在。むしろ前年やその前より声量が上がっている印象もあります。素晴らしいステージでした。次回も期待したいです。(4分14秒)

 

(楽屋トーク)
 直美さんまさかのトイレ休憩。というわけで代わりにこのセクションを手掛けている放送作家・寺坂直毅氏が繋ぎます。この人は知る人ぞ知る紅白博士で、毎年紅白のセットのミニチュアを作ってたり全ての大トリの曲紹介を記憶している方。今回のセットについては第48回以来の珍しいもの、ミニチュア作りは自由研究みたいな感じで皆さんにも薦めていました。ちなみに源さんのオールナイトニッポンでもお馴染み、出場歌手にはほとんど会えなかったそうですが、源さんとは挨拶を交わしていた模様。

 

(ウラトーク)
 源くんは年始すぐラジオ番組があるようですが、その後は少し休めるそう。人間ドックに行く予定だそうです。日村さんは旅行に行く予定。3人とも「スーパー忙しい」ので、貴重な休みになりそうです。
 スペシャルがあるとは言えあと3組、もう終盤モード。今回はウラトーク席が近くなり、もっと言うと「審査員の方々よりも良い席」とはっきり話す源さん。
 サビは勿論歌います。バナナマンの2人だけでなく、源さんも一緒に。

 

(解説)
・翌年1月5日から始まる大河ドラマ『西郷どん』の主演を務める鈴木亮平は初審査員ですが、『花子とアン』で第65回に出演しているので紅白は3年ぶり2回目です。西郷隆盛メインの大河ドラマは『翔ぶが如く』以来28年ぶり、当時主演の西田敏行も前年の紅白でゲスト審査員でした。

・村上茉愛は女子体操選手で初の紅白審査員になりました。世界選手権での金メダル獲得はなんと女子体操63年ぶりの快挙だったようです。東京五輪でも床運動で銅メダル、こちらも日本女子体操界初の快挙になりました。

・68歳での出場は今のところ紅組最年長記録です。今後和田アキ子八代亜紀中島みゆきなどが復帰出場すればその時点で記録更新になります。なお現在出場中の歌手に関して言うと、来年68歳を迎えるのが天童よしみ松任谷由実石川さゆりは1958年生まれなので2026年までその年齢には到達しません。

・髙橋さんの紅白出場は今のところこの年が最後です。翌年入れ替わるように松任谷由実が復帰しました。『SONGS』は2020年まで毎年欠かさず出演、ただ2021年の出演はまだのようです。

・70歳を超えた現在も現役ですが、全国ツアーは来年2022年がラストになるようです。コロナ禍でここ2年は中止になりましたが、1979年~2019年までは41年連続全国ツアーを開催。生涯の公演数は既に3000回を超えています。

氷川きよし(18年連続18回目/第51回/2000/40)
「きよしのズンドコ節」(2002/松井由利夫/水森英夫/9年ぶり3回目)
~40歳 新たな決意で届けるド迫力の「ズンドコ節」~
振付:振付稼業air:man、踊り:チームズンドコ節100

 林真理子のコメントを経て、氷川さんとのトーク後に曲紹介。不惑を迎えた氷川きよしですが、内村さんはまだ惑いっぱなしと話しています。スタンバイ後吉岡里帆にコメントを振り、少し準備に時間がかかっているので再び鈴木亮平にコメントを振ります。司会者3人がうまく場を繋げて、本番のステージに入ります。
 宝船をイメージしたようなステージで歌います。きよし!コールは鈴木亮平も星野源も観客もみんなノリノリ。周りを囲むダンサーは、ブルゾンちえみが混じっていてもあまり違和感のない濃いメイクの人が目立ちます。本人の衣装も間奏での早替え以降は思いっきり金色、とにかく何から何まで派手です。
 2コーラスなので時間にするとかなり短め、やっぱりもっと長く多くきよし!とみんな言いたいのではないかと思います。というわけで次に紅白で歌う機会があれば、大トリ辺りでフルコーラスを期待したいです。(2分29秒)

 

(楽屋トーク)
 年越しそばが運ばれてきて、もうすっかり仕事納めモード。ちなみに蕎麦を運んできたのは制作会社クレイジーティービーの方らしいです。

 

(ウラトーク)
 セットとダンサーの豪勢さに大興奮。もちろん「きよし!」はみんなで大合唱でした。

 

(解説)
・林真理子は『西郷どん』原作者としてゲスト審査員。前回審査員を務めた第34回(1983年)は『ルンルンを買っておうちに帰ろう』、コピーライターの肩書でした。なお翌年には紫綬褒章も受賞しています。

・吉岡里帆はこの時期から女優として頭角を表します。上京したのは2015年、その時に出演したNHKのドラマが『美女と男子』、そこから『あさが来た』出演に至ります。2018年には映画の役の一環で歌手にも挑戦、阿部サダヲとの「体の芯からまだ燃えているんだ」が話題になりました。

・このステージを振付した振付稼業air:manは久々の担当で、テロップ掲載は第58回(2007年)の坂本冬美以来10年ぶりでした。その間に数多くのMV・CMの振付を手掛けています。第61回(2010年)の紅組トリ・DREAMS COME TRUEの「生きていくのです」はMVの振付担当で、その年の紅白にも関わっている可能性が高そうです。

・氷川さんが演歌というジャンルに拘らなくなったのもこの時期からで、「限界突破×サバイバー」が『ドラゴンボール超』OPテーマに起用されたのはこの年です。楽曲だけでなくメイクやファッションにも大きな衝撃を与えましたが、その傾向は2021年現在さらにエスカレートしています。不惑を迎えたというのがトークテーマでしたが、40代になった今の氷川さんには「不惑」という言葉が文字通りしっくり来る状況です。