「夢を歌おう」特別企画・安室奈美恵スペシャルステージ
「Hero」(2016/Ryusuke Imai SUNNY BOY/Ryusuke Imai SUNNY BOY/初)

 いよいよ安室奈美恵の登場。その前に、これまでの25年の軌跡をVTRで振り返ります。
・「ミスターU.S.A.」…14歳でデビュー
・「TRY ME~私を信じて~」…スマッシュヒット(1995/2/5 ポップジャム’95)
・「Body Feels EXIT」…小室哲哉と出会い(1995/10/27 ポップジャム)
・「Chase the Chance」…紅白歌合戦初出場(1995/12/31 第46回紅白歌合戦)
・「Don’t wanna cry」…チャート1位 139万枚(1996/3/25 ポップジャム)
・「a walk in the park」…チャート1位 106万枚(1996/11/30 ポップジャム)
・「SWEET 19 BLUES」…アルバム売上336万枚(1996/8/30 ポップジャム)
・1997年10月22日結婚記者会見…20歳
・「CAN YOU CELEBRATE?」…女性アーティストのシングル歴代1位(1997/12/31 第48回紅白歌合戦)
・「CAN YOU CELEBRATE?」…21歳出産後 初めてのステージも紅白だった(1998/12/31 第49回紅白歌合戦)
・「NEVER END」…九州沖縄サミットイメージソング(2000/7/22 九州・沖縄サミット歓迎レセプション)
・「Say the word」…自分自身でプロデュースを開始(2001/12/31 第52回紅白歌合戦)
・「Baby Don’t Cry」…30代 アルバム「BEST FICTION」159万枚(2007/3/17 ポップジャム最終回)
・「Chase the Chance」…20周年ツアーで女性アーティスト最多動員(namie amuro 5大ドームTour 2012~20th Anniversary Best~)
・「Hero」…シングルTOP10入り連続23年 ソロアーティスト歴代1位
・「Finally」…最新ベストアルバムは今月190万枚を突破 10代20代30代40代にわたってミリオン突破を達成した唯一のアーティスト

 今回の紅白はスタジオから中継、司会者3人と生でやり取り。1990年代後半の全盛期は当たり前のように音楽番組に出ていた彼女ですが、今回テレビの歌番組に登場するのは10年ぶりくらいではないでしょうか。ファン・視聴者へのメッセージを伝えた後にスタンバイ。表情は少し照れ気味・緊張・そして笑顔。見ているこちらも、紹介する司会者3人も心なしかドキドキしているようです。
「とにかく色々経験させて頂いて、充実した25年間になったな、と思っています」
「この歌は目標を持って、目標に向かって頑張っている方たちのために応援ソングとして作って頂いた楽曲になります。自分自身もすごくこの曲に励まされています」
「いつも応援してくださってるファンの皆さま、ありがとうございます。来年の9月に私は引退いたします。私らしく引退の日を迎えたいなと思っておりますので、皆さん是非応援よろしくお願いします」

 白を基調としたセットに、衣装も無垢をイメージしたかのような真っ白なドレス。その姿は美しいというより、神々しいという形容の方がしっくりきます。1曲だけであるとともにフルコーラスでないというのはやや意外でしたが…。見ている方としてはやはり、”ありがとう”という気持ちが瞬時に出てきます。若い時よりも確実に美しさが増しているように見えた安室さんですが、歌い終わりの笑顔はやっぱり何度となくテレビで見たあの時のまま変わりなく、かわいらしかったです。そして内村さんはラストにこうコメント。「イモト!安室ちゃんやっぱカッコ良かったよ!」(3分28秒)

 

(楽屋トーク)
 ビジョンに足を運ぶと、全アーティストがこのステージに釘付けになって見ているそう。もちろん直美さんも同様でした。

 

(ウラトーク)
 飛んできた金テープが絡まっている中でドキュメント映像を見る一同。ただこのタイミングで星野源は退席。その後に、実は塚原アナは源さんのファンであることを告白。
 どこからステージをやるかはバナナマンにも伝わってなかったそう。スタジオからの中継に少しビックリ。沖縄とか、思い入れのある場所からの中継を予想していたみたいです。
 ステージではサビで歌いつつ、しみじみと感じ入っているといったところ。光に包まれたカメラショットでは、宙に浮いていると形容していました。

 

(解説)
・安室奈美恵の紅白歌合戦出演は第54回(2003年)以来、14年ぶり10回目。第46回(1995年)「Chase the Chance」から9年連続で出場。第48回(1997年)では1990年代唯一、J-POPで紅組トリを務める形になりました。

・安室さんの真骨頂は実を言うとテレビ出演を控えた2010年以降で、海外のR&B, EDM色が強い作品は非常に高く評価されました。2000年代前半はやや低迷していましたが、その印象を打破したのが2007年「Baby Don’t Cry」と2008年『60s70s80s』の大ヒット。尺の問題もありますが、丁寧に振り返られたTK時代と比較してこの部分が映像で取り上げられなかったのは若干意外でした。

・「Hero」はNHKリオデジャネイロオリンピック中継テーマソング、前年の時点で出演交渉もあったと思われます。この年の紅白出演の前に11月23日、ドキュメンタリー番組『安室奈美恵「告白」』がNHK総合で放送、これが紅白特別出演にも大きく繋がったのではないかと推測できます。

・キャリアのラストを飾るベストアルバム『Finally』の発売はこの年11月8日、非常に多くの売上を記録しました。翌年ラストツアーを開催して引退。最後のステージは9月15日・沖縄コンベンションセンターで開催されたイベントでした。

・なおイモトアヤコは2007年から長年内村さん司会の『世界の果てまでイッテQ!』のミステリーハンターとして活躍、安室さんの大ファンとして知られていました。その後翌年、同番組で引退直前のドッキリ企画が組まれることで共演を果たしています。

「夢を歌おう」特別企画・桑田佳祐スペシャルステージ
「若い広場」(2017/桑田佳祐/桑田佳祐/初)

 内村さんは高いテンションのまま、有村さんは少し感極まったままで進行。ここで『ひよっこ』の父親役の沢村一樹と、母親役の木村佳乃が有村架純の応援に駆けつけます。沢村一樹の紅白出演はセクシー部長の縁で紅白応援隊を務めた第59回以来9年ぶり、木村佳乃はゲスト審査員を務めた第51回以来17年ぶり。『サラリーマンNEO』は、今考えるとNHKコント番組の先駆けと言って良いのかもしれません。そして木村さんと内村さんが一緒にいるのを見ると、やはり全力でロケに取り組んだイッテQを思い出してしまいます。という経歴なので、木村さんはアドリブでチューをしていた思い出を話したり、沢村さんは最初有村さんを通り過ぎてウッチャンに挨拶する小ボケをかますなど(まだ記憶喪失していて、というフォローがありました)かなり軽妙なやり取りです。
 横浜アリーナからの中継。桑田さんが待ってます。リポーターはなんと有働由美子アナ。一通り色々トーク。有村さんだけでなく、内村さんとも映画『金メダル男』の縁がある桑田さん。というわけでそちらとも「直接会いたかったよ!」などと言ったやり取りがありました。曲紹介はヒロインの有村さんが担当。

 歌うは勿論「若い広場」。『ひよっこ』のマスコット・いちこも見守ります。ビジョンには桑田さんとともに、ひよこも動いてます。会場はリストバンドがサイリウムも兼ねていて光る演出。曲の後半からはダンサーも登場。全員で肩を組んで歌うシーンでは、なぜか有働アナもステージに連れられて一緒に加わる形。面白かったです。今回に関しては全く文句なしの内容でした。
 ステージ終了後は勿論、宮本信子からコメントを頂きます。トリ前なので紅組歌手が舞台袖に集まっていますが、宮本さんにカメラを向けるシーンでは目の前にいたSHISHAMOの3人や渡辺麻友などがしっかりしゃがんでいました。(4分5秒)

 

(楽屋トーク)
 楽屋トークの配信はこのステージの間で終了。最後に締めの挨拶、直美さんは結局レディー・ガガの衣装のままエンディングに足を運ぶ形になりました。

 

(ウラトーク)
 普通に見たままを楽しんでいました。ちなみにライブ中、有村さん沢村さん木村さんは本物の親子のように談笑していたようです。

 

(解説)
・沢村一樹と木村佳乃は有村さんの両親を『ひよっこ』で演じましたが、バラエティー的にはセクシー部長とイッテQでお馴染みの人です。もちろん両者とも俳優としては1990年代後半から長年活躍されています。木村さんは20代前半の時に音楽活動もしていて、「イルカの夏」などをヒットさせています。

・桑田さんは2016年に内村さんが撮影した映画『金メダル男』に、主題歌「君への手紙」を提供しています。内村さんは元々は映画監督志望ということもあって、これまで3作の作品を手掛けています。

・有働アナは第59回(2008年)のエンヤ以来9年ぶりにリポーターとして登場。司会経験者がこの役目を引き受けるのは史上初、そしてステージに参加するのも史上初です。NHKの顔として長年親しまれましたが翌年3月に退局してフリー転向、その後は日本テレビで『news zero』キャスターを務めていることもあって紅白の現場からは離れています。

・今回のステージは『LIVE TOUR 2017「がらくた」』ファイナルに組み込まれています。セットリストはツアー当初から同一で、そこに紅白歌合戦の中継が加わる形でした。当日は21時半開演、23時20分頃に有働アナがステージに登場、このタイミングで安室さんのステージが終わって紅白との中継が開始されたようです。現場は「ヨシ子さん」で本編が終わって年越し、年が明けてアンコール最初に演奏されたのはKuwata Band時代の名曲「スキップ・ビート」でした。

・宮本さんは『あまちゃん』以来4年ぶりのゲスト審査員ですが、ドラマ特別編の出演は今回が初でした。ちなみに実際の1968年当時は俳優としてデビューしたばかり、翌年に後年監督として名を上げた伊丹十三と結婚します。知名度が高くなったのは、『お葬式』など伊丹さん監督作品に多く出演した1980年代中盤以降でした。

石川さゆり(34年連続40回目/第28回/1973/59)
「津軽海峡冬景色」(1977/阿久 悠/三木たかし/2年ぶり10回目)
~これぞ日本の名曲 北斎と時空を超えてコラボ~

 石川さゆりとのトークを経て、曲紹介に入ります。10回目の歌唱となる今回は、雪をメインにした演出は同様ですが1コーラス目はいつもと違うピアノアレンジ。さゆりさんのコメントによると、演奏は羽毛田丈史氏。クラシックにメロディーが乗っかっているかのようなアレンジで、限りなくアカペラに近いです。ここからお馴染みのイントロが演奏されて2番の歌詞、聴いていて少し不思議な感覚もあります。富嶽三十六景をバックに、海で作られたような高台で歌う姿はまさしく富士山のイメージでしょうか。なんだか津軽とはほど遠い気がしないでもないですが、歌声は間違いなくトリに相応しい素晴らしい内容でした。
 ただ「天城越え」も含めてアレンジもそろそろ難しくなりつつある印象もあります。何度も紅白で歌われるに相応しい超名曲ではあるのですが、もう次回は普通に「天城越え」「津軽海峡・冬景色」以外にした方がいいんじゃないかとも少し思います。皆さんはどうでしょうか。(3分24秒)

 

(ウラトーク)
 1番を歌い終わった後のイントロで思わず大きな声が挙がります。葛飾北斎が描くバックの美しさも含めて、「年賀状みたい」という感想も飛び出しました。「凄い!」という歌終わりのコメントに、「ゴイゴイスー」というダイアン津田篤宏の持ちネタが混ざりました。

 

(解説)
・「津軽海峡・冬景色」のトリは第44回(1993年)・第58回(2007年)・第62回(2011年)に続いて通算4回目となりました。翌年の「天城越え」で同様に並びますが、これは紅組トリ歴代最多記録でもあります。

・ピアノを演奏した羽毛田丈史氏は数多くのドキュメンタリー番組・ドラマ・J-POP作品に参加しています。例えば鬼束ちひろ「月光」の有名なピアノ演奏は彼の演奏によるものです。

・「津軽海峡・冬景色」は紅白史において数々の記録を作っています。詳しくは以前紅白名言集12~津軽海峡・冬景色の紅白史~としてまとめているので、是非ご参照ください。

ゆず(3年連続8回目/第54回/1997/40, 41)
「栄光の架橋」(2004/北川悠仁/北川悠仁/13年ぶり2回目)
~20周年で歌い納め 国民的応援ソングで夢を歌う~

 紅白で初となる大トリ、皆さんの夢を少しでも後押ししたいという意気込みの後にステージに向かいます。更に桐生祥秀選手が再登場、この曲を聴いて9秒台を叩き出したと話しています。ラストの二宮さんの曲紹介は、あえてでしょうか大変シンプルな内容でした。
 バックに流れる映像はアテネ以降の五輪名場面。13年前はピアノ演奏に松任谷正隆を迎えていましたが、今回そういったゲストミュージシャンはなくステージも2人だけ。したがって間奏後のアカペラ歌唱が非常に活きていました。北川さん渾身の”スリー、フォー!”から入るラストサビ以降はまさしく圧巻。最大限の気持ちが入ったラストの歌声と、自らのギターで締める演奏。ただただ美しい光景です。新時代の紅白を締めるに相応しい、見事な大トリのステージでした。(3分56秒)

 

(ウラトーク)
 例のごとく、バナナマンはエンディングでステージに立つためここで退席。最後のメッセージも日村さんがデビルマンになって笑い出すテンション、この声で周りの客席が一斉に振り返ったようです。果たして次回も呼ばれるのでしょうか。
 というわけで代理はまたまた友人の放送作家・オークラ氏が担当。もう何回もやっているので喋りも慣れたものです。もはや「バナナマンを楽しんでる姿を楽しんでる」状況になっているようで…。ついでに今回のサポート・『あさイチ』のリポーターでお馴染みの佐藤俊吉アナも加わります。ステージについてはほとんど喋らず、ただじっと見守っていました。

 

(解説)
・白組トリ・大トリは歴史に残る抜擢になりました。SMAPや嵐を除くアイドル・演歌以外のJ-POPが白組トリ・大トリを務めるのは史上初。2組ユニットに限定しても史上初。五輪テーマソングは第63回のいきものがかり「風が吹いている」の例がありますが、大トリになるとこちらも史上初でした。

・ゆずはこの年「タッタ」「恋、弾けました。」のリリースもありましたが、結果的に初出場以来紅白で過去曲を歌う形になっています。意外と「夏色」が第54回(2003年)以降、まだ1度も歌われていません。「いつか」「友達の唄」「嗚呼、青春の日々」など、テレビ出演のなかった初期曲も機会があれば後の紅白で歌って欲しいところでもあります。

・トリのステージは全歌手が舞台袖に揃うことが多いですが、今回は両軍とも盛り上がる楽曲ではないこともあってやや少なめ。パフォーマンス終了後に登場する歌手が、引きの絵だと少し目立っています。

・エンディング

 最終審査は、まず視聴者審査員に最後の投票を促します。直後の会場審査、掲げられた団扇の数は思いっきり白優勢。今回も麻布大学野鳥研究部が集計します。ゲスト審査員の様子も今回はしっかり、結果は4対4で拮抗していました。出場歌手ももちろん集合、渋谷のビルから中継出演したPerfumeもこの衣装のままで登場しています。
 紅白全ステージを映像で振り返った後にいよいよ結果発表。今回は1432371vs2237644、圧倒的大差で白組が3年ぶりの勝利宮本信子が優勝旗を渡します。高々と優勝旗を掲げる二宮さんは、「初めて持ちました!重たい!」とコメント。

 そのまま蛍の光にいくかと思いきや、少し待ったがかかりました。おかげで今回初めて指揮を務める都倉俊一はかなりおいしくない形に…。有村さんのコメントを一旦挟んで、演奏に入ります。今回は少しゆったりとしたテンポで弦楽器の音が強いアレンジ、これは都倉さんが直々に編曲をしたからなのだそう。
 皆さん良い顔で映っています。椎名林檎が横で歌っている松たか子を見つめてます。ゲスト審査員横でくまモンがひょっこり映るカメラワーク。上手側はバナナマンを筆頭にDJ KOO葵わかなイカ大王などのゲスト陣。義足ダンサーの大前光市登美丘高校ダンス部ず~まだんけの2人の顔も見えます。
 「2018年も元気に、前を向いて進みましょう!」と二宮和也が挨拶して締め。そのままゆく年くる年に移ります。

 

(ウラトーク)
 「楽しかったです」「本当にこんな自由なんだとあらためて思いました」「今回携わってみて本当に自由だということがよく分かりました」ちなみに佐藤アナは過去2年ラジオのお手伝いをしていたそうです。
 オークラさんは「ライブ感が強かった」「シンプルな演出が多かった気がします」と振り返ってます。だからこそバナナマンのテンション上昇も感じたそう。ウラトーク席に手を振るバナナマンの2人は、喋れやらデビル笑いやらの指示を出しています。塚原アナだけでなく、佐藤アナも結構積極的に場を進行しています。
 ラスト、今回の蛍の光は都倉俊一が直々に編曲をしてくださったという情報が最後に入ります。楽しかったという塚原アナの感想を残してみんなで挨拶。「良いお年を!」。

 

(解説)
・ジャニーズ勢は例のごとく東京ドームなので今回も不参加、のメンバーのみが残る形になりました。例年参加できなかった三代目J Soul Brothersはこの年参加。紅白出演組だとみやぞん平野ノラがこの年CDTVスペシャルに午前1時までのMCで登場しています。

・この年は後方特に紅組側ショットが非常に少なかったので、AKB48乃木坂46は主要メンバー以外の参加がほとんど分かりません。欅坂46はゲスト審査員席の前、後ろの隠れているメンバーもいそうですが9人ほどが参加しています。背の高い土生瑞穂がカメラに一番近い位置で、かなり目立っていました。登美丘高校ダンス部は上手側一番端で引きでしか映っていませんが、服装が服装なので遠景でもしっかり目立っています。

・今回は第65回以来、3年ぶりに合唱団がエンディングに参加しました。その分特に女性大人数グループで登場できなかったメンバーが目立ってそうです。

・この年から指揮を担当するのは都倉俊一。1970年代の歌謡曲隆盛に大きく貢献した作曲家で、当時は『スター誕生』審査員や『レッツゴーヤング』司会なども担当しました。1977年という早い段階で日本音楽著作権協会評議員に就任、その後も数多くの要職を務め、今年4月からは文化庁長官に就任しています。

・ウラトークのサポートを担当した佐藤俊吉アナは見事な仕切りでしたが、翌年新潟放送局に異動。ただ今年は東京アナウンス室に復帰。報道メインで起用されているようですが、もしかするとラジオ中継を任される可能性もあるかもしれません。