この紅白歌合戦名言集で、ツイートされるたびに毎回非常に大きな反応を頂くのが西城秀樹さん絡みの内容。1970年代後半のヒデキは歌謡界で様々な新しい歴史を作り上げたアーティストですが、こと紅白についても同様。毎年毎年何らかの新しい演出を、必ず1つはステージに盛り込んでいました。

 今回紹介する第30回(1979年)は、「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」を大ヒットさせた年。中間投票というインターバルを経た後に、上記の曲紹介で勢い良く登場して始まったステージは、原曲の倍くらいあるのではないかという速いテンポ。お茶の間でもあんなスピードで一緒にYMCAを踊ったのは、この時の紅白くらいではないかと思います。ただ歌う方も見る方も気持ちが昂ぶりやすい紅白歌合戦の舞台だと、その速すぎるスピードがかえって臨場感があって、よりカッコ良く見える部分もあったりします。

 さて、このステージはNHKの番組でもよく取り上げられます。それはヒデキの勇姿もそうなんですが、もう一つは歌中に大がかりな舞台転換が行われた初めてのステージであるということ。この年の舞台は中央後方にドーム状のセットがあるのですが、それが回転する仕組みになっていました。21時の番組開始以降ずっと動いていなかったのですが、このヒデキのステージで初めて動く姿が披露されたという形になります。宙吊りのセットが動くパターンは過去の紅白にもあったようですが、地面に設置されるセットとなるとこの回が初めてになります。

 セット転換以外にも、当時の教育テレビで人気を博していた『ブンブンたいむ』のキャラクター登場、「白」「V」とポンポンで文字を作るスクールメイツ(これもそれ以前の紅白では見かけないですね)、白組歌手総立ち全員登場で一緒に踊るYMCA…。1979年を代表する大ヒット曲・当時の紅白歌合戦でトップクラスに楽しみにされたステージということを差し引いても、力の入れ具合が半端なく伝わる内容でした。この1979年紅白は昭和全体を見渡しても後世まで語り継ぐべき名ステージが極めて多く、今後取り上げる機会もまだまだ出てくるかと思います。