今週のビルボードチャート~2/16(米津玄師、OCTPATH、Da-iCE他)

今週のチャート総評

 Aimer「残響散歌」が先週より5000ptも増加、5週連続1位になりました。テレビ番組の披露とTHE FIRST TAKEでの歌唱が、ポイントを大きく伸ばす要因になっています。同時に「カタオモイ」が29位、『鬼滅の刃』EDテーマの「朝が来る」も30位で順位アップ&ポイント増加。

 そのため、11000pt近く稼いだ米津玄師「POP SONG」が運悪く首位獲得ならずの2位でした。ダウンロード・ラジオで1位、動画再生2位。先週火曜日に再生数ランキング記事を作成した時点で400万近い数字になっていますが、もう既に1000万超を記録する大ヒットになっています。Play StationのCMソングということで、配信初日から大きな話題になっていました。ただストリーミング17位止まり、特にSpotifyの出足が悪いのは若干気になります。

 3位にOCTPATH「IT’S A BOP」がランクイン。CDセールス売上1位で10.5万枚の売上、約5700pt稼いでます。1/26に89位で総合チャート初登場、その時は動画指標で81位でした。よみうりテレビ制作深夜ドラマ『ケイ×ヤク-あぶない相棒-』主題歌、MVの再生数は100万超となっています。

 ロングセラーは優里が着々とストリーミングを伸ばしています。「ベテルギウス」は2位から4位にダウンしてますがポイントは150近く増加、「レオ」が12位にまでアップ。「シャッター」も17位で、「ドライフラワー」含めてTOP20に4曲がランクイン。

 20位にめいちゃん「ズルい幻」が初登場。ストリーミング7位ですがSpotify再生数はまだ5.8万、一方LINE MUSICでは総合3位にランクイン。キャンペーンはApple Music含め3箇所でやってるようですが、525回以上再生がプレゼント応募要件になっているLINE MUSICだけが突出している状況です。川谷絵音の楽曲提供、既に「小悪魔だってかまわない!」がYoutube2000万再生を達成済。注目のアーティストですが、今の所MVはまだアップされていないようです。

 その他、SEKAI NO OWARI「Diary」がCDリリースのタイミングで39位にランクアップ。CD売上は5位ですが、他の要素が伸びていないのは気になります。あとはTani Yuuki「W / X / Y」が34位までアップ、少しずつですが確実に上昇カーブに乗っています。

 他の初登場は32位が12ヶ月連続リリース2作目のBiSH「ぴょ」、43位がRing.A.Bell「Aisle, be with you」、44位がJung Kook「Stay Alive (Prod. by SUGA of BTS)」、51位がDa-iCE「DOSE」。67位がSiM「The Rumbling」で、68位が風男塾「BLESS」です。あとは冬季五輪テーマソングのmilet「Fly High」もここにきてようやく81位に初登場。

今週のピックアップ曲

米津玄師「POP SONG」

 冒頭数秒見ただけでも非常に力が入っていることがよく分かるMV。米津さんがこういうメイクをするとは想像もしなかったわけですが。今作はいかにも彼らしいカルナバル風音階が随所に出ていて、映像の凝り具合とは裏腹にハチ時代の原点を思い出させる出来になっています。近年のドラマ主題歌も良いですが、やはりこれくらい自由度が上がった方が面白いと心から感じさせる名作。

OCTPATH「IT’S A BOP」

 グループ名が示すとおりの8人組、この曲でメジャーデビューとなりました。PRODUCE 101 JAPAN SEASON 2、いわゆる日プ2からのデビューなので、視聴者にとっては既にお馴染みの存在です。

 楽曲はBTSを筆頭にここ最近のボーイズグループの流れを汲んでいる内容です。カッコ良いことは間違いないですが、ワイルドさがもう少しあればより迫力が出るような楽曲だとも思いました。ジャニーズ・LDH・スタダ・日プ勢などボーイズグループのデビューは多くなりましたが、正直そろそろ供給過剰気味になり始めている印象もあります。ファンだけ盛り上がってもそれ以外に広がらないので、やはりここは楽曲でもキャラクターでも何か分かりやすく突き抜けた物が必要ではないかと感じるところです。

 

SEKAI NO OWARI「Diary」

 歌い出しのFukaseさんの美しい声が何より印象的なバラードです。ここまで綺麗な声という印象が意外と今までなかったので、そこが大きな聴きどころになっています。Saoriさんが弾く、クラシックをインスパイアしたピアノ演奏も見事。キャリアも十分なのでハズレもなし、安心して楽しめるナンバーですが、今作はそれ以上に完成度の高い楽曲のような気がしました。

Da-iCE「DOCE」


 メンバーが作詞・作曲したダンスナンバー。昨年「CITRUS」で日本レコード大賞を受賞しましたが、レコ大を通して名前を知った人が多いのも間違いなく事実なので、彼らに向けてアピールするという意味も含まれる楽曲という印象もあります。

 全体的に洗練された雰囲気で、歌声も全体的に言葉をはっきり伝えるという意識が強いように聴こえます。そのためこの手の楽曲にありがちなとっつきにくさはありません。2分40秒という短さも、聴きやすさという点ではプラスです。YouTubeは10日間で33万再生、正直申し上げると少なすぎるような印象もあります。来週この曲が収録されるEP『REVERSi』がリリースされますが、9曲入りならばアルバム扱いにした方がいいような気も…。

 

風男塾「BLESS」

 CD2万枚売上で総合68位、それ以外のポイント加算はありません。とは言えメンバー入れ替えを繰り返しながら今年9月で結成15周年、モーニング娘。やでんぱ組.incなどと同様このグループも長い歴史になっています。男装グループは2022年現在も唯一無二、今後も独自のポジションを築いたまま長く活動が続きそうな雰囲気です。

 風男塾はダンサブルに見えて、実は迫力ある歌唱力で聴かせるイメージがあります。ただ個人的に数年ぶりに聴いた今回の楽曲は普通にダンサブルでとてもクール。歌詞の表現は相変わらずでブレはありませんが、音楽性はしばらく見ない間に少し変わったのかもしれないという印象も持ちました。

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました