最近はすっかり女性アイドルグループやガールズバンドのワンマンライブに足を運ぶ回数が増加しましたが、元々一番力を入れていたのは間違いなくPerfume。2016年はアルバム『COSMIC EXPLORER』ツアー4箇所、2014年『ぐるんぐるん』ツアーは大阪名古屋福岡の3箇所、2013年『LEVEL3』ツアーに至ってはドーム4公演4箇所全てに足を運んでいます。ただ昨年は単体でのツアーがなかったので行ったのは大阪メトロック・星野源とのコラボライブの2箇所のみ。例年以上に行った現場が少なかったせいか、特に昨年はPerfumeよりも別のアーティストに力を入れることが自然に多くなっていきましたが…。
ワンマンライブのPerfumeは2016年11月のナゴヤドーム以来1年半ぶり。またこれまでフェスも含めて30回近くステージを見ていますが、「P.T.A.」と名付けられたファンクラブツアーに行くのは初めて。それが開催されたのは8年ぶり、当時まだファンクラブ未加入でワンマンライブも行っていない段階でした。さらに今回の会場はフェスティバルホール、2013年新装以来なかなか縁のなかった会場ですがようやくの初来訪。ついでに言うと2009年以来ホールでワンマンライブをしていないので、今回初めてアリーナ・フェス以外でPerfumeを見る形。長いこと見ていても、初めてのことは案外多いものです。
2月の幕張メッセイベントホール3日公演から、5月はこのフェスティバルホールから全8県10箇所を短期間で回るツアーとなっています。おおよそのセットリスト・演出は共通しているようでやはりネタバレはお控えくださいとのアナウンス有り、ただそれがなくてもネタバレは自粛したくなるほどの内容でした。したがって記事のアップが5月24日静岡公演終演後になったことを、ご了承ください。それではどうぞ。
開場前~グッズ
フェスティバルホールに着いてまず注目したのは、グッズ販売の列。結構長いようにも見えましたが、その分レジカウンターも多め。というわけで並んでいくつか購入。
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各アーティスト、ライブに行ってグッズを買うかどうかは基本その場の判断ですが、Perfumeに関して言うと確実に他と比べて購入する比率が高いです。これは最初にファンクラブに入ったから・ライブを見る時期が早かったからというのもありますが、グッズのデザインや毎回のラインナップを見ても大変センスの良い商品が多いというのが大きな理由になっています。Tシャツやタオルもさることながら、リュックやトートバッグ、アイマスク辺りはすっかり旅の必需品と化しています。
さらに今回は、ロビーにコーナーを設けて衣装や私物なども展示しています。そういえば3年前の結成15周年時にはタワレコ渋谷店でPerfume展も開催されていました。遠い将来、広島のどこかでPerfume記念館が作られるのも現実的に十分考えられる領域に入っていますね。過去の衣装やグッズなどをこうやって大切にとっているのは、非常に素晴らしいことだとあらためて感じます。
今回当たったのは上手側2階端のテラスにあたる席。近年ホールに足を運ぶ機会も増えていますが、そういえば2Fの突き出た部分の席に当たるのも記憶にありません。ただどちらにしても、普段Perfumeをワンマンで見る際の席はアリーナのスタンド席が大半。一部の例外もありますが、今までよりも確実に近い距離で見られる席でした。むろん1階前方はステージ目の前、アリーナだとステージが高い位置になるので確実に客席との距離は普段のワンマンより近いです。会場は勿論満員、開演時間になると手拍子が始まるのも相変わらず。ただ今回は、いつもいるコスプレ猛者をあまり見掛けなかったような…。以前と比べると、心なしか客席の平均年齢は若干上がっているような気もしました。
ライブ開始
本番はまず映像からスタート。2007年秋、ファンクラブを作るにあたって名前を決める会議の様子が流れます。11年前、あ~ちゃんものっちもあらためて見ると非常に若いです。タイトルバックが流れて3人が登場、最初に演奏されたのはなんとビックリ、「Take me Take me」。2008年のアルバム『GAME』に収録されている楽曲、2012年JPNツアーのメドレーに組み込まれていましたが、フルでの披露はその年のアルバムツアーと初武道館以来10年ぶり。極めてレア曲ということもあって、P.T.A.会員からの見たいという声も多かったようです。椅子を使ってのダンスは官能的とまでは言わないですが、どことなく大人な雰囲気が発売当時よりもしっくりくるパフォーマンスに見えました。この曲で始まった時点で早くも、今日来て本当に良かったと確信したのは言うまでもありません。
続いで演奏された曲も過去のライブで見た記憶がない「Hurly Burly」。それもそのはず、シングル「Spending all my time」カップリングに収録されたこの曲は2013年のソニックマニアで一度やったっきり。レア曲もレア曲、ファンクラブツアーだからこそ出来るセットリストであることは間違いありません。かくいう私も、存在をすっかり忘れていました。そういえばあったなぁ…という位の。ただファンからのリクエストはこれも多かったようです。実際ディスコティックに盛り上がる楽曲で、これをきっかけに普段のライブツアーにも入れて良いのではないかと感じるパフォーマンスでした。
その次は昨年夏のシングル曲「If you wanna」。フェスティバルホール中の重低音が思いっきり響き渡ります。このホールは数多くのベテランミュージシャンが贔屓にしている会場ですが、あらためて聴くとやはり流石の音響。一つ一つの音・特に低音が非常にハッキリと響いていて、間違えても音割れするなんてことは一切ありませんでした。その次に演奏されたのは、これまた2008年の『GAME』に収録されている「シークレットシークレット」。
もう10年前でしょうか、私はこの曲を聴いてPerfumeの凄さを確信してファンになった経緯があります。そういえば偶然梅田に出掛けた時に、タワレコの大阪マルビル店で公開録音があったのを知って見に行きました。更に言うと、家を出る直前にPerfumeとはいかなるグループなのかをYouTubeで色々見た記憶。帰宅後にこのミュージックビデオを見て、鳥肌が立ったのを今でも憶えています。あれから10年経ちますが、個人的には間違いなく特別な存在の一曲です。もしかするとこの曲がなければPerfumeのライブ、それどころかフェスやライブに足を運んだり今このようにライブの記録をブログで書くこともなかったかもしれません。それくらいに思い入れの強い曲ですが、ワンマンに行き始めたのが2012年という関係上、実は今までフルコーラスのステージに遭遇したことはありませんでした。というわけで個人的には、この曲を選んでくれたことについては感無量の一言。それに尽きます。
アウトロから先日のNHKホールで披露された「Reframe」のミックスを経て、昨年のNHK紅白歌合戦において渋谷の超高層ビルから披露する形になった「TOKYO GIRL」のパフォーマンス。非常に贅沢な内容のパフォーマンスを経て、MCに入ります。
1回目のMC
長い会釈の挨拶を経て、”のっちです!””かしゆかです!””あ~ちゃんです!””3人揃って、Perfumeです!”。勿論締めの手のフリは会場全員が一体となっています。まずは3人でフリートーク。1曲目の選曲について触れます。
”Take me, Take meだって、29歳にもなってw”と自虐トークをするあ~ちゃんは普段にもまして絶好調。オーディエンス全員がP.T.A.会員、すなわちPerfumeのファンなので3人とも話が止まりません。普段は一旦水分補給のため暗転→のっち・かしゆか・あ~ちゃんの順に再登場→MCとチーム分けという流れですが、今回はチーム分けを先に。”にんじん!””たまねぎ!””じゃがいも!””おーにく!”。初めてチーム分けをした2010年東京ドーム公演の再現という内容でした。
今回はP.T.A.会員からの質問に答えるという形でMCが進みます。30分くらいはあったでしょうか。情報量が多すぎて記憶が追いつかないですが、MCに関しては非公式ですがbotがあります。というわけで、この日のトークを一部抜粋。ちなみに冒頭今日初めてPerfumeのライブに来た人との質問には、10人ほどの手が上がりました。8年前のツアーに来た人もやはりいたようです。
緊張してんのか武者震いかわかんないけどめっちゃ手震えてるんだけど。見て?薬指だけ揺れてる(笑)(のっち)
— Perfume bot (@prfmwords) 2018年5月7日
の「Perfume生で初めて見たって人!」 客「はーい」 の「いたー!ありがとう〜!こんな感じだけど大丈夫ですか?」 か「(横から出てきて)初めての人見そびれた!ちょっともう1回見せて?」 の「ゆか様に」 か「見せなさいよ!初めての顔を!」
— Perfume bot (@prfmwords) 2018年5月8日
(最近買ったもの)か「PS4買いました」 あ「なに?」 の「ハード機ね。ソフトじゃなくて」 か「それで、モンスターハンター:ワールドにハマってます」 の「おぉ!私ちょっとやったけどやめちゃった」 あ「なんでやめたん」 の「モンハンやる時間よりYouTube見てる時間の方が長くなっちゃって」
— Perfume bot (@prfmwords) 2018年5月7日
か「こないだハンターランク100になりました!」 客「武器は?」 か「武器?天天の太刀を使ってます」 あ「わかんねー!」 か「(太刀で戦う動き)」 の・客「おぉー!」 あ「上からいくのね!」 か「(シュバババ)」 あ「すごい!ゆかちゃんのこんな動き珍しいよ!いつもダンスしかしとらんのに」
— Perfume bot (@prfmwords) 2018年5月7日
あ「じゃあのっちは?最近買ったもの」 の「ヴゥ…!」 あ「なんかないの?」 の「最近は、捨ててばっかり」 あ「やばいよ〜下手なものプレゼントできんね」
— Perfume bot (@prfmwords) 2018年5月7日
の「今家に椅子ないですから」 あ「どこに座ってんの?」 の「地べた。ヨガマット」 あ・か「www」 の「いいソファー買おうと思って」 あ「ソファーくる前に椅子捨てちゃったの?」 の「家そんなに広くないんで」 あ「同時には入らんから先に出したのかw」
— Perfume bot (@prfmwords) 2018年5月8日
その他、ファンになったきっかけの曲は「ポリリズム」の投票が多かったこと、イントロであがる曲は「FAKE IT」、恋人との仲が深まる曲は「マカロニ」、それを受けて”恥ずかしいわ””なんつー質問じゃ”と話すメンバー、ライブで一番思い出深いハプニングはブレイク前にかしゆかがステージから落ちた武蔵野美術大学の学園祭(Youtubeに動画ありました)、新婚旅行にこのライブを組み込んだ夫婦が会場にいる、けど一番好きな「Spending all my time」はやらんのよと早々に回答…などなど。普段のMCでは見せないドスの効いた声を出すのっち、外向きとは違ってはしゃぎまくるかしゆか(特にモンハンのくだり)、年々引き笑いが増しているような気がするあ~ちゃん。大変楽しい時間を堪能出来ました。
ライブ再開
ライブに戻ります。続いて演奏されたのは「The best thing」。2009年のアルバム『⊿』収録曲、P.T.A.アンケートでライブで見たい曲1位に選ばれた楽曲だったとのこと。ライブでやった実績は8年前のファンクラブツアーとCDJ10/11のみ、私を含めて多くの人が初見のパフォーマンスだったのではないかと思います。続く「宝石の雨」は昨年の「TOKYO GIRL」c/w、まだPerfume FES 2017でしか演奏されていないので大変新鮮なパフォーマンス。今回のセトリは2月幕張と重なっている楽曲も多いですが、「宝石の雨」は幕張でもやっていなかったそうです。
お馴染みP.T.A.のコーナー、最初は声出し。”男子!””女子!””そうでない人!”は勿論、”10代!””20代!”と年齢も聞きます。おそらく各会場によって変わると思いますが、この日は20代と40代がメインでした。60歳以上はさすがに少なく、該当する人には拍手。外向けのライブだと年々長くなくなっているような気がするP.T.A.のコーナーですが、今回は新旧歯磨きの歌~TRFとB’zを歌うというお馴染みの流れ。意外と早く次の曲のパフォーマンスに移行しました。
「edge」の⊿-mix、カッコ良いアレンジで普段から演奏されていても良さそうですが、これもライブで披露されるのはかなり久々。このツアーのための映像演出も用意されていて、振り付けもそれに合わせて用意されていました。最後に手書きの振り付けで「P」「T」「A」と表示されて締める部分は鳥肌が立ちました。今更ながら、Perfumeのダンスにおける表現力は日本どころか世界にも類を見ないレベルに達しています。
新曲「無限未来」もフルコーラスはもしかしたらこの日が初披露だったかもしれません。最後の挨拶で、Perfumeは常に更新していきますとあ~ちゃんは話していましたが、この曲はまさしくそれを体現するような1曲ではないかと感じます。ラストは「STAR TRAIN」。2年前のCOSMIC EXPLORERツアー同様、ビジョンには歌詞が載せられています。今の彼女たちにとっては、まさに特別な存在の一曲ではないかとあらためて感じるわけでありますが、どうでしょうか。
アンコール、おわりに
アンコール。そういえばここ最近のPerfumeはアンコール無しのライブが多かったので、かえって新鮮・声を頂けて嬉しいという話。直後に披露されたのは「ポリリズム」。言うまでもない代表曲ですが、そういえばここ最近ライブで見る機会が減っていました。フェスなどでは昨年もセトリに入っていますが国内のワンマンだと選曲されなくなりつつあり、個人的には3年前のメトロック以来。ラストは「Puppy love」。皆さんP.T.A.会員なので、特にあ~ちゃんの指示もなく上下上上下上下下の動きも揃っていました。ラストはそのあ~ちゃんの挨拶で締め。来てくれた人に深い深い感謝の気持ちを話す姿は、初めてロッキンで見て以来10年いやおそらくは結成されてから15年以上ずっと変わりありません。常にPerfumeを更新していきます、未知の世界をずっと歩んでますと話していましたが、応援してくれる人を大事に思う姿勢はきっと今後もそのままなのでしょう。それがある限り、個人としてもずっと応援していきたいと心から思える最後の挨拶でした。
見る側としては、ホールのPerfume、ファンクラブ限定のPerfumeを見たことでほとんどあらゆる形のPerfumeを見た計算になります。あとはライブハウス、北海道もしくは東北あるいは海外で見るくらいでしょうか。いやいや、まだ30代・40代・50代のPerfumeも残っています。3人が母親になってから、というのもあるでしょう。もっとも3人でどこまで活動を続けるかというのもありますし、おそらく近い内にどこかのタイミングで活動休止の期間も出てくるのではないかとも予想はできますが…。
Perfumeのライブを見るたびに、今日見たライブが最高のPerfumeという感想に大体は落ち着きますが、今回もまさしくそうでした。おそらく次に全国ツアーで見るであろうPerfumeもそうなることでしょう。これまた何度も書きますが、本当にPerfumeのファンで良かったとあらためて感じます。ただ以前と比べてライブの数は確実に減っているので、次に見られるのはいつになるのかまだ分かりません。ただ出来る限り、早いうちにまた必ず足を運ぶようにしたいですね。
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