2017.1.3 新春特別公演「私立恵比寿中学×Negicco~当日までには仲良くなろうね~」 in 大宮ソニックシティ 大ホール

 新年あけましておめでとうございます。今年も見に行ったライブはこちらで全てレポする予定にしていますので、是非よろしくお願いします。

 さて、新年一発目の現場は埼玉・大宮ソニックシティで行われた私立恵比寿中学とNegiccoのコラボライブです。サブタイトルは”当日までには仲良くなろうね”。同じアイドルとは言え普段あまり顔合わせのない、歌っている楽曲やグループの特性も全く違う、しかもお互い人見知りという2組がどういった化学反応を見せたのでしょうか。早速レポしていきます。

 大宮ソニックシティは、毎年正月にテレ玉で放送される埼玉政財界人チャリティ歌謡祭が行われる会場として一部ではお馴染み。今回そこが選ばれた理由は、新潟から恵比寿に向かうときの乗り換え地点だからとのこと。駅から至近距離という極めて便利なアクセスは、関西だと神戸国際会館こくさいホールと共通しています。音響の評判が良いという部分も同様のようです。

 今回入手できた席は、なんと1階席最前列。真ん中ではなく下手側から2つめではありましたが、とんでもないほどの良席です。その最前列は、横を見る限りエビ中ファミリーの方が多いようでした。普段ライブをしている会場規模を考えると自然ではありますが、Negiccoファンとしては少し複雑なところ。もっともエビ中にも昨年足を運んでいて、その時に購入したサイリウムも持参してはいますが…。

 今回11人それぞれの抱負が描かれた書き初めもロビー、ステージに掲げられていました。せっかくなので、こちらでも掲載します。

 ライブは17時過ぎに開演、スクリーンに映画テイストのムービーが流れます。ぁぃぁぃとぽーちゃんが雑煮を作ったり、豆で顔を作ったり、エビとネギを焼いてたり、りったんが未だに寝てたり。そんな家に、Negiccoの3人がおせちを持参して到着。お雑煮とおせち完成で、11人でご挨拶。賑やかなお正月の始まりです。

 「一月一日」でオープニング。下手側にNegiccoの3人、エビ中の8人は出席番号順に1列。一節歌った後に”新年、あけましておめでとうございます”。間髪入れず最初に投入されるのはNegiccoの新曲「愛、かましたいの」。後ろにはこたつが置いてあるサブステージと言いますか応援席と言いますか、そこでエビ中の8人も一緒に踊ります。”なかよし”と書かれてる掛け軸が良いです。エビ中のトップは「仮契約のシンデレラ」、それぞれが違う形で会場を思いっきり温めます。こちらも後ろでNegicco3人が踊っています。

 両方の持ち歌を1曲ずつ披露した後に自己紹介。どんどん2組との距離が縮まったと話すNao☆ちゃん、本来はそっち側・職権濫用という形のぽんちゃ(Megu)、最初のネギネギならぬエビネギを緊張で噛んでしまうかえぽ(Kaede)。エビ中はショートバージョンでまずはりかちゃん(真山りか)、早速こんばんエビネギ!をパクるあやか(安本彩花)、ネギライトを黄緑と間違ってレスしちゃうかもとぁぃぁぃ(廣田あいか)、自己紹介通りグルッと回るみれい(星名美怜)、一瞬ロングバージョンの自己紹介をしそうになったと言うりななん(松野莉奈)、若干盛り上げが空回りで思わず謝るひなた(柏木ひなた)、みんなでおいしかったと言ってもらえるライブにしたいとうまくまとめるぽーちゃん(小林歌穂)、最後は無難にまとめるりったん(中山莉子)。11人の面々がそれぞれの形で挨拶します。

 流れとしてはNegiccoの時間帯・エビ中の時間帯の繰り返しのようです。まずはNegicco、「トリプル!WONDERLAND」。会場一体のコールと随所にあるハモリ、鮮やかなダンスで盛り上げます。エビ中のメンバーは後ろのこたつでくつろぎながら盛り上げます。「SNSをぶっとばせ」はゴーゴーのリズムが入りつつも、意外とハモリで聴かせるナンバー。ラストは次のステージでメインになるエビ中も一緒にステージに立ってダンスします。

 エビ中の楽曲は超ロックテイストの「ちちんぷい」。こちらも冒頭Negiccoがダンスに参加します。踊りも声もものすごい熱量で、会場を一気に温めます。デビュー当時から長く人気曲の「ザ・ティッシュ~とまらない青春~」も同様、会場全体にMIXとコールが響きわたる超ホーム的雰囲気。一気に動きまくった後は、こたつに戻って11人揃ってのんびりMCの時間に入ります。

 後ろの方にあるこたつのセットは客席から少し遠いということで、トーク時は前方に動く仕様のようです。まずはお互いどうやって呼び合うという話題。Negiccoは”エビ中ちゃん”とあっさり、エビ中は”ネギネギ姉さん”。明らかに普通に呼んだ方が短いという指摘がありつつも、とりあえず決定。安本さんが進行してると言いつつも相変わらずまとまりないMC、でもこれは彼女たちの特性でファンも優しいから許してくれるとのことで。Negiccoの方は昔ネギを持ってライブしていた話と、かえぽがぽーちゃんに嵌っているという話。ぽんちゃも含めて、この3人はチーム「ぽ」として仲良くなっているようでした。

 新潟の魅力をアピールして披露される「サンシャイン日本海」。田島貴男が楽曲提供したナンバーはとても落ち着いたメロディアス。3人の美しい声とハーモニーを堪能する時間帯、後ろのエビ中の方々もみかんをむいてリラックス。「ライフ・イズ・キャンディ・トラベル」では歌い出しぽんちゃが”エビとネギが合わさり”と歌詞を変えて歌います。上品なアレンジとメロディーの良さが光るこの曲もNegiccoを代表する名曲ですが、意外と現場で聴くのは久しぶりのような気がしました。昨年のアルバム『ティー・フォー・スリー』収録の「恋のシャナナナ」は早くも盛り上げ曲として作用、ネギファンだけでなくエビ中ファミリーも随所で一緒にコール。盛り上げ役のぽんちゃに効果的なハモリを入れるかえぽ、そして更に声の美しさが増しているNao☆ちゃん。本当に良いグループだとあらためて実感する時間帯になっています。

 3曲Negiccoが歌った後にエビ中、まずは「売れたいエモーション!」。売れたい欲望丸出しの楽曲はおそらくNegiccoが絶対歌うことないであろう歌詞、だからこそ全く違う魅力を感じられるステージになっています。間奏ではファミリーとネギファンが一緒にウエーブする場面もありました。続いては「Lon de Don」、定番の手の振りはひそかに後ろでぽんちゃも一緒にやっていました。”ネギネギ姉さんおはよう!”とラストに挨拶するりったんも良い味出してます。もう1曲は「中人DANCE MUSIC」。アゲアゲの曲とはまた違う良質のメロディーは石井竜也の作曲。激しい盛り上げ曲でない楽曲になると、メンバーの高い歌唱力がより際立ちます。鮮やかという言葉がまさにピッタリで、非常に絵になるステージを展開しています。

 ネギネギ姉さんが待つこたつに戻るエビ中メンバー。今度はぽんちゃメインの進行、さすがの安定感でした。置いてあるみかんは自由に食べていいようで、味は普通のみかん以上に美味しい模様。マイペースにみかんを食べるりななんと、皮を上手くむけなかった美怜ちゃんがいじられていました。シャッフルコーナー突入の予告、そして準備に入ります。

 1曲目はNegiccoの代表曲「アイドルばかり聴かないで」。一緒に踊るのはNao☆ちゃんと、エビ中からは5人(真山・安本・廣田・柏木・中山)。バランスの比率はともかく、特に歌唱力が高いメンバーが揃った組み合わせになっています。もちろんラストは”エビネギにしてね”と少し歌詞を変えます。もう1曲はネギ2人・エビ中3人の「フユコイ」。かなり難度の高いバラードは、コラボ曲としては相当な冒険だと思いますが、だからこその面白さも感じる瞬間だとも感じました。シャッフルと言いつつも、本来の持ち歌でない側の要素を強くした内容だったと言えるかもしれません。

 ”コタツいつ動くの?””今でしょ!”。やはりNao☆ちゃんといえばこれです。シャッフルの感想をお互い聞くMCを経て、MとJの番組の楽屋で偶然初めて両グループが会った時に歌われた曲「光のシュプール」。ネギファンとしてはPerfumeとの再会が有名なエピソードですが、エビ中とも実は会っていたみたいです。3人とも歌唱力高いのもNegiccoの長所ですが、今日はNao☆ちゃんの歌声が特に美しくて絶好調。そこから演奏される「土曜の夜へ」は、2016年の楽曲全体でも最上位レベルに入る上質ポップス。1980年代のナイアガラサウンドを正統に受け継ぐ楽曲は、ハモリ・メロディー・歌唱何もかも圧巻。ネギファンは勿論、エビ中ファミリーも思わず聴き惚れる空間を作り上げていました。

 一方エビ中も「アンコールの恋」で、揃った振りつけを見せつつ美しいメロディーと歌詞で聴かせます。カップリング曲ということで、個人的にはかなり久々に耳にしましたがものすごい名曲です。Cメロのソロパートは圧巻そのものですが、更に素晴らしかったのが直近の新曲「まっすぐ」。歌詞の感情のつけ方と何よりも声量がものすごく優れている真山さん、発声以上に一つ一つの発音がボーカリストとしてトップクラスのひなた、ラストサビの本気に心を動かされる安本さん、そして何より最後を完璧な発声で見事に締めるぁぃぁぃ。曲名通りの”まっすぐ”さが最高レベルに表現されているこの曲もまた、2016年の楽曲で最上位レベル。「土曜の夜へ」と甲乙つけがたいとは、まさにこれを指すと言わんばかり。

 美怜ちゃんのMCでラストスパートを予告。上品なイントロから繰り広げられる楽曲は新曲シングルのカップリング「私をネギーに連れてって」。80’s~90’sのバブル期を思わせる雰囲気はNegiccoの魅力。そして「さよならMusic」、この曲が演奏されるとライブもいよいよ終盤戦。何度見てもこの曲をライブで見ると、盛り上がるとともにどこかしんみりした気分になってしまいます。いつの間にタオル回し曲になった「ときめきのヘッドライナー」も大盛り上がり。完全にNegiccoホームの雰囲気になった中でエビ中も「MISSION SURVIVOR」でタオル回し。「ラブリースマイリーベイビー」もダイナミックな振り付けと熱唱で大盛り上がり。「ポップコーントーン」も含め、シングル曲ではない3曲が終盤に入る辺りに楽曲の層の厚さを非常に感じさせます。「ポップコーン~」もラストのぁぃぁぃと安本さんの伸ばしが特に圧巻でした。

 3曲ずつ演奏された後で、次に流れたイントロは「頑張ってる途中」。エビ中の楽曲ですが、ステージで歌うのはNegicco。勿論エビ中が歌うのも良いのですが、10年以上アイドルをやっているからこそ余計に説得力を増しているように思えるNegiccoバージョンも大変素晴らしいものがありました。こたつで座っていたエビ中メンバーも、いつの間にか総立ちで一緒に歌います。大変美しい光景です。この曲を作ったのはレキシの池田貴史、ということはエビ中が歌うNegiccoの曲も自然に「ねぇ バーディア」と決まります。両曲ともファンのコールが完璧に決まっている部分が、このコラボの神っぷりを証明しています。間違いなく日本で一番多幸感で満ち溢れた空間が、この大宮に作り上げられていました。

 お互いの池ちゃん曲が歌えて嬉しいというトークの後に、11人揃って一旦ラストの挨拶。アンコールではメンバーそれぞれの顔が描かれたグッズTシャツで再登場。今回のライブでメンバー同士お互い仲良くなることが出来たと話す面々、11人で食事に行きたいという話など。ファン同士も仲良くなったということで、それを証明するような曲をやろうというMC。流れるイントロはNegiccoのライブで欠かせないあの曲。「圧倒的なスタイル」。メンバー同士、ファン同士が一緒に肩を組んでラインダンスする光景もまた、このライブの名場面。エビ中のラストは「永遠に中学生」、こちらでも何度も肩を組んで一緒に歌うパートが複数回。下校の時に流れる音楽をイメージした歌詞は、明るいながらもライブの終わりを完全に感じさせるもの。大変美しい光景であるとともに、あと1時間も2時間も続いてほしいという気持ちにもさせられる空間でもありました。

 ラストはこのイベントのために作られたコラボ曲「エビネギ・オーライ!」で大団円。お互いライブの感想と今年の抱負を言い合って、こたつに戻ってスクリーンが降りて夢のようなライブが終了しました。なお今年のエビ中の抱負は”日本で一番有名な中学生になって、歴史に名を残す”、美怜ちゃんが高らかに宣言しますが具体性はありません。Negiccoの目標は”Live Local, Live Nice.”、Nao☆ちゃんが彼女らしい語り口で宣言していました。

 2017年は始まったばかりですが、もう今年のベストアクト確定でいいのではないでしょうか。それくらい多幸感に満ち溢れた素晴らしいライブでした。このライブの最前列は、10万円以上の価値があったのではないでしょうか。本当に来て良かったです。もう毎年新春恒例にしてほしいです。今年はNegiccoも私立恵比寿中学も、ワンマンライブを筆頭に見る機会をかなり多く作ることになりそうです…。

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