第73回(2022年)NHK紅白歌合戦~その8~

白20(全体44):星野 源(8年連続8回目)

・2003年デビュー、2010年ソロデビュー 第66回(2015年)初出場
・1981年1月28日生 埼玉県川口市出身
・楽曲:「喜劇」(2022/4/8 配信)
  詞・曲:星野 源
  Gt:長岡亮介 Key:櫻田泰啓 Ba:三浦淳悟 Dr:玉田豊夢
・歌唱前テロップ:話題のアニメ『SPY×FAMILY』エンディング主題歌「喜劇」
・歌唱中テロップ:テーマは”家族”
・演奏時間:4分2秒
・会場:101スタジオ(事前収録)

 例年同様パフォーマンス前にスタジオから中継。豪華なセットと新しいアレンジとのことですが、やや押し気味なのでしょうか喋りはかなり短めです。

 スタジオのようなセットで、椅子に座りながら歌います。その後カウンターのあるオシャレなバーのようなセットに移動して1番サビ、そこを出るとバンドメンバーが演奏する自宅のような空間。テーブルには来年の干支・ウサギのオブジェが飾られています。確かにこの美術セットを組むにあたって相当な時間と労力が必要なのは間違いありません。アカペラに近いアレンジが施された紅白アレンジのCメロ後、ラストは夜空をイメージした照明も加えられます。

 2010年代後半には年末番組でもお馴染みの源さんでしたが、2022年の出演はこの紅白歌合戦のみでした。事前収録も4年連続になりますが、『おげんさんといっしょ』に『星野源のおんがくこうろん』など気がつけばテレビ出演もほぼNHK。8年連続で紅白も欠かせない存在、スタジオ収録はすなわち生演奏が担保されている証拠ですが、そろそろ久々にNHKホールで生パフォーマンスする源さんも紅白で見たいところです。最近は紅白のみならず、テレビ出演の条件がそれになっている可能性も高そうですが…(実際Mステも2019年以降はスーパーライブの事前収録以外未出演)。

ウラトーク

 ゲスト3人はここで退席。最後は櫻井さんが長友選手に「お会いしたら言いたかったんですけど、スペイン戦の後かな。吉田麻也選手と長友さんが抱き合ってる、ベテラン2人が抱き合ってる姿にメチャクチャ感動しました。それだけをどうしても伝えたくて…。お邪魔しました」。これには思わず「裏でもいけるでしょ!」「裏の裏配信!」というツッコミが入りました。

 かなり怒涛の展開で、3人とも水分補給。配信ではその姿が堂々と映っています。タオルを回してなかった場面を指してTwitterでは「不正するウラトーク」、これについては「戦術ですから」「締める所は締める」と言い訳。

 奥さんの影響で、松尾さんの子どもは2歳半で源さんのファン。ライブDVDを見て、木琴からジャーンと鳴らす部分もマネできるようになったらしいです。最近はSNSやYouTubeの普及で、「世代が、ジャンルがバラバラで来るんですよ」。長田さんの4歳になる子どもは、なんとLE SSERAFIMとスーダラ節にハマっているとか…。

 長田さんと誕生日が1年違いで同じ、さらに終盤は『星野源のおんがくこうろん』の話題もありました。

 

特別4(全体45):氷川きよし(23年連続23回目)

・2000年デビュー 第51回(2000年)初出場
・1977年9月6日生 福岡県福岡市出身
・楽曲:「限界突破×サバイバー」(2017/8/26 配信)…2年ぶり3回目
  詞:森雪之丞 曲:岩崎貴文
・歌唱前テロップ:歌手活動休養前 最後のステージ
・歌唱中テロップ:歌手活動休養前 ラストステージ
・演奏時間:2分24秒

 間を置かずにVTRで氷川さんの紅白史を振り返ります。第72回から第51回・第59回・第62回・第67回・第70回の映像が登場しました。「ということで氷川さんのステージ、しっかりと見届けましょう」。ただ会場がざわつく程度に凄いセット、明らかな異音が発生する中で櫻井さんが曲紹介。しんみりした雰囲気など起こりようがありません。

 不死鳥をイメージしたようなどでかいクレーンセットの上で歌う氷川さん、ゴールドに輝く衣装はかなり動きやすいタイツ仕様。メイクもバッチリ髪も長め、そこには22年前の初出場の面影など1ミリも存在しません。クチバシからはドライアイスが吐き出されています。氷川さんは高所恐怖症のはずですが、歌っている位置もかなり高めです。

 ヴィジュアル系バンドもオッタマゲの歌いっぷりと風貌、ど派手なパフォーマンスに審査員も大喜び。歌唱後は「また必ず帰ってきます!ありがとうございました!」と笑顔で挨拶。ただ第65回の「ちょいときまぐれ渡り鳥」で「きーよーしー!」と笑顔で声援していた黒柳徹子の表情は、カメラで抜かれた範囲だと真顔。この変身っぷりに困惑している可能性もかなりありそうです。

ウラトーク

 当然ながらステージが始まった瞬間チョコプラの2人も大驚き。天井がつきそうな高さにもビックリしています。「フェニックスが宇宙を飛んでる、すごい演出だ、これ!」「ただこのセットに全く負けてないのも凄い」

 かなり前の方に迫り出すセット、ゲスト審査員は見上げている状況。「誰か食べられたりしないかな」と少し心配?してます。「黒柳さん気をつけて!」「黒柳さん凍っちゃうよ!」。あまりの凄さに、ウラトーク席も終始大きな声が挙がっていました。歌唱後、「この鳥に、乗って帰るのかな…」「目立つ!目立つー!」

 

特別5(全体46):松任谷由実 with 荒井由実(2年ぶり6回目)

・1972年デビュー 第56回(2005年)初出場
・1954年1月19日生 東京都八王子市出身
 楽曲1:「Call me back」(2022/9/21 配信)
  詞:松任谷由実 曲:呉田軽穂
 楽曲2:「卒業写真」(1975/6/20『COBALT HOUR』)
  詞・曲:荒井由実
  演奏:SKYE(Gt:鈴木 茂、Ba:小原 礼、Dr:林 立夫、Key:松任谷正隆)、Str:阿部雅士ストリングス
・歌唱前テロップ:史上初!本人同士のコラボ
・歌唱中テロップ:時空を超えた夢の共演
・演奏時間:5分40秒
・会場:101スタジオ(楽曲1のみ、事前収録)

 デビュー50周年を迎えたVTRでは、第69回紅白やSONGSの映像、今回のステージにおける試みなどが紹介されます。環奈さんもユーミンの大ファンで、「DESTINY」「卒業写真」など具体的な曲名も挙がっています。さらにユーミンをリスペクトしているというあいみょん郷ひろみも登場、それぞれ魅力を語ります。PUMAのジャージ姿のあいみょんと半袖Tシャツ+Gパンの郷さんのファッションも気になりますが、ステージが始まる前の流れはほぼ第69回と同様に見えます。

 周囲を過去の映像で囲まれる中で黒い服の松任谷由実がまず歌唱、その後にAIの荒井由実が白い衣装で登場。そのままデュエットに入ります。都会の夜景がバックになっているのがいかにもユーミン的ですが、「Call me back」のパフォーマンスは1コーラスのみ。その後グランドピアノのCGが登場、荒井由実がアルバム『MISSLIM』のジャケットのようにピアノを弾いた後、本物の松任谷由実が同じ衣装でNHKホールのステージに登場します。

 「卒業写真」もまた、紅白歌合戦で一度も歌われていない名曲です。元々は第28回(1977年)にも出場したフォークグループ、ハイ・ファイ・セットのデビュー曲なので正確にはセルフカバーですが、平成にはもう完全にユーミンの名曲として定着していました。演出・楽曲ともに事前発表のないサプライズですが、流れとしては第69回と同様なので驚きは少なめでしょうか。

 ゲスト審査員の表情も随時映ります。坂東彌十郎芦田愛菜羽生結弦の3人が同じように「卒業写真」を口ずさんでいます。そのシーンは、楽曲とユーミンが世代を超越した存在であることを証明する映像として、後年でも紹介されそうな名場面のような気がしました。

 歌終わりにトーク、同年デビューの郷さんに話しかけます。「ねぇ、郷さん。60周年もここでお会いしたいですね」「そうですよね。是非よろしくお願いします」

ウラトーク

 「デビュー当時の荒井由実さんの歌声を、最新のAI技術によって再現して、今の松任谷由実さんとデュエットする」とこちらでもしっかり説明。チョコプラの2人も感心していますが、何年か前の自分たちがそのように再現されるのは「やだなぁ」「変だろうなぁ」「やっぱミュージシャンじゃないと」

 ユーミンの魅力について語る出場歌手2人には、やはりツッコミが入ります。「2人とも楽屋飛び出してきた感じですか?郷さんTシャツで、あいみょんさんジャージですけどね」「そういう衣装ですよ」「カジュアル」とフォローはしてますが、個人的には松尾さんの感覚が正しいと思いました。

 AIの荒井由実が出現したシーンに感心するウラトーク席。「これまたエモいですね~」と呟きますが、「帽子はあまり変わってないっていう」「合わせてる」「荒井由実時代の帽子じゃございません」とまたフォローしてますが、「ひょっとしたらそうかもしれない」とも話しています。2人が手を合わせるシーン、突然ピアノが出てくるシーンにもビックリしていますが、本人がNHKホールに登場するシーンは意外と冷静でした。

 1コーラスずっと無言で、長田さんはずっと一緒に歌っています。「いやぁ、こんなしっかり長田さんの歌聴けるとは思わなかった」「しっかり歌っちゃったねぇ。恥ずかしいなこれ」「松任谷さんと荒井由実さんと長田で」「トリプルコラボ、貴重だー」。松尾さんは世代の違うゲスト審査員がみんな歌えることにも感心しています。最終的には松尾さんも歌唱、そのまま2人デュエットする形になりました。「黒い帽子被ってるの?」「地毛でしたー!!」

 

白21(全体47):KinKi Kids(6年ぶり2回目)

・1992年結成、1997年CDデビュー 第67回(2016年)初出場
・1979年生・2人組
・タイトル:「25th Anniversary Medley」
 楽曲1:「硝子の少年」(1997/7/21 シングル)…6年ぶり2回目
  詞:松本 隆 曲:山下達郎
 楽曲2:「Amazing Love」(2022/7/27 シングル)
  詞:KinKi Kids 曲:山下達郎
・歌唱前テロップ:山下達郎作曲 デビュー曲と最新曲のメドレー
・歌唱中テロップ:デビュー25周年 ふたりの絆
・演奏時間:3分36秒

 デビュー25周年を迎えた2人にメッセージが寄せられます。その主は、今回歌う2曲を提供した山下達郎氏。

「山下達郎です。KinKi Kidsレコード・デビュー25周年、まことにおめでとうございます。まだ あどけなささえ残っていたお二人も 早いもので あのころの私の年齢に近づいてまいりました。ですが25年前に初めてお会いした時とお二人の空気が全く変わらないことが、何より一番うれしい驚きです。KinKi Kidsのデビュー曲「硝子の少年」は、私が作曲を担当させていただきました。あれから25年 今年また「Amazing Love」という一曲を今度はお二人と共作出来たことにより、四半世紀をまたぐすばらしいマイルストーンを築くことができました。今夜の紅白で、私たちの歴史と絆を確かめる幸せを味わいつつ ますますのご活躍を」

 テレビでは大変貴重な達郎さんの音声、画面では25年前と最新のレコーディングで撮られたスリーショット。2人にとってはサプライズ演出、ただ感想としては「(光一)緊張しないつもりでいたんですけど、このコメントを頂いて級に緊張感出てきました」「(剛)そうですね、サプライズに強いと思って生きてきたんですが、こんなにも弱いとは…。やっぱりちょっと緊張しますねこのメッセージ」。嬉しい反面、直後のステージに与える影響は小さくなさそうな様子です。

 事前のリハーサル報道通り、このステージも照明以外はダンサーもバンドも登場しないシンプルな2人のステージです。今回の紅白歌合戦は、こういったシンプルな舞台が久々に目立っているような印象もあります。楽曲も「硝子の少年」が1分半に対して新曲「Amazing Love」が2分台。演奏時間も含めて2曲歌唱では理想的な配分に感じます。演出はシンプルながらも”赤い”の歌詞が出た瞬間ペンライトが切り替わるなど、考えられた内容に仕上がっています。もちろん2人の歌唱も素晴らしく、25周年を飾るに相応しいパフォーマンスでした。

ウラトーク

 達郎さんのメッセージを、ウラトーク席でも聞き入っています。なお杉浦アナは達郎さんも大大大好きな模様。チョコプラもキンキ好きですが、単独ライブのエンディングで「ジェットコースター・ロマンス」を歌った時に当時のマネージャーからブチギレられたというエピソードも披露。「長田さんはいいですけど、松尾さんも歌うのはどういうことなんですか?」と理不尽な怒られ方もされたらしいです。

 そんな中で、松尾さんが画面に合わせて歌い始めます。「またマネージャーにブチギレられるから辞めとけお前」「そうですよ、嫌われちゃいますよ」と言われますが構わず続行。顔までカメラ目線で決める大熱唱でした。「いやぁ連携が取れてきましたよ」「来年が楽しみですね」とご満悦。杉浦アナがあらためて告知しますが、「減ったんじゃないですか」と言われてます。

 「達郎さんも見てるのかな」「いやあ、見てるでしょう」「絶対副音声も聴いてるはずだから」「聴いてないと思うなぁ」「いやあ、すごい恥ずかしい…」。というわけで「達郎さん、あの僕らも紅白出たいし、相方長田は歌うまいんで、是非楽曲の方をよろしくお願いします」と大きく出ます。「聴いてたとしても作ってくれないだろ!」とツッコミますが、果たして2023年はどうなるでしょうか。

 

特別6(全体48):安全地帯(37年ぶり2回目)

・1973年結成、1982年デビュー 第36回(1985年)初出場
・64歳~67歳・5人組
・楽曲1:「メロディー」(1996/5/21 シングル)
  詞・曲:玉置浩二
・楽曲2:「I Love Youからはじめよう」(1988/4/10 アルバム『安全地帯VI~月に濡れたふたり』)
  詞:松井五郎 曲:玉置浩二
  Key:トオミヨウ、川村ケン Gt:秋山浩徳 Dr:ホセ・コロン、原 治武 Perc:中北裕子 Tb:佐野 聡 Tp:佐久間勲 Sax:門田”JAW”晃介 F.Hr:ゴンドウトモヒコ Cho:AMAZONS (大滝裕子、斉藤久美、吉川智子)
・歌唱前テロップ:37年ぶりの紅白 仲間にささげるステージ
・歌唱中テロップ:最後のライブパフォーマンス
・演奏時間:5分55秒
・会場:101スタジオ(事前収録)

 VTRで振り返られる安全地帯40周年の足跡、そこではドラムの田中裕二が逝去したことも触れられています。玉置さんが安全地帯について「自分の故郷」と話したSONGS出演時の話も含めて、同じ北海道出身の大泉さんが曲紹介を担当。

 パフォーマンスは「メロディー」の弾き語りから始まります。これもまた事前発表の無いサプライズです。1996年に玉置さんのソロで発表された曲ですが、レコーディングは武沢さんを除く安全地帯のメンバーが参加したというエピソードもあります。長年歌い継がれている名曲ですが、先日の訃報と併せて聴くと亡くなった彼に向けて、あるいはあの名フレーズに関して言うと自分に向けて歌っているようにも見えます。

 「I Love Youからはじめよう」のパフォーマンスは、大勢のミュージシャンを従えた豪華仕様です。3人のメンバーは勿論サポートも多数、女性コーラスの姿も見えます。メンバー含めて17人の名前がテロップに載るステージも、紅白では滅多にないような気がします。

 玉置さんの歌唱力は日本最高峰レベルと評されていますが、このステージはさらに気持ちが入っている渾身のパフォーマンスです。”I Love You…”と歌いながら右手でポーズを作る動きがものすごく印象的でした。ラストは4人が横に並んでギター・ベース演奏。事前収録ではありますが、このレベルを見せられるとそんなことどうでも良いというのが多くの視聴者の意見ではないでしょうか。

ウラトーク

 あと5組、23時を過ぎていることにビックリ。「KinKi Kids featuring Shun Matsuo、最高だった」とTwitterのコメント、来年に期待?を持たせます。「松尾さんいい顔で歌ってる」「一緒に見てる感がメチャクチャ楽しい」「テレビも見てウラトークも見て、櫻井翔くん追っかけチーム忙しいよう」、3つほどメッセージをここで読み上げます。

 画面に見入りながら、また長田さんが口ずさむ声が聴こえますが、カメラは真顔の松尾さんを映してます。これにスタッフが大ウケ、ただ本人はさすがに「俺じゃねぇだろ悪いの」「俺マジメに聴いてただけだよ今!」「悪いのカメラマンさんだよ!」と真剣に抗議していました。

 玉置さんの声も唯一無二という話題、「なに食べてたらこんな声になるの」と話してます。松尾さんによると、喋り声の時点で心地良かったとのこと。食べる物食べない物、イカソーメンや生牡蠣がいいかもしれない?と議論しています。

 「ライブ行きたいなぁ」という一言に2人も思わず同調。ただ「玉置さんと一緒にカラオケ行けないかなあ」というのは「それは…」「歌える?」とさすがにツッコミ。「飲み物頼む係だよそうなったら」と話しますが、「万が一それで、いいねってなったら曲書いてもらえれば」「美炎歌ってさ」、ここは松尾さんのボケではなく長田さんが若干マジトーンでした。

 

紅21(全体49):石川さゆり(39年連続45回目)

・1973年デビュー、第28回(1977年)初出場
・1958年1月30日生 熊本県熊本市出身
・楽曲:「天城越え」(1986/7/2
1 シングル)…2年ぶり13回目
  詞:吉岡 治 曲:弦 哲也
  指揮:栗田博文 演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
  篠笛・能管:山田路子 尺八:小湊昭尚 箏:LEO 十七絃箏:市川 慎 琵琶:久保田晶子 小鼓:西川啓光 太鼓:望月太喜之丞
・歌唱前テロップ:「天城越え」デビュー50周年SP オーケストラと和楽器による豪華競演
・歌唱中テロップ:デビュー50周年SP
・演奏時間:3分44秒

 過去2回「ブラボー!」が発動しているさゆりさんのステージ、このタイミングで再び長友佑都選手が招待されます。「日本が世界に誇る石川さゆりさんの歌です。是非間近で聴かせてください」と話す長友さんですが、なぜかソワソワしています。当然ながら大泉さんは準備万端、もはや「ブラボータイム」と自称している状態です。

 尺八や箏、さらにフルオーケストラが入るイントロは13回の「天城越え」史上もっとも芸術的です。NHKホールというより、シンフォニーホールなどクラシック主体の会場の方がしっくり来る演奏ですが、照明はいつも通り真っ赤な色が主体です。あまりの雰囲気に1コーラス終了時点で自然に拍手、これは今回の紅白歌合戦で唯一でした。

 「天城越え」も紅白で何度も何度も歌われていますが、デビュー50周年を飾るステージはやはり一味違います。”天城越え”と歌うラストの決めポーズと表情は、凄味とか圧巻とかそういうレベルをはるかに超越する状況でした。指揮者の栗田さんが思わずジャンプするような締め、例のブラボーも大泉さん・長友さんともに大連発の合戦状態。「津軽海峡・冬景色」と2年ごとに繰り返し選曲というのは批判も当然多いですが、このレベルを見せられると現場も他の曲を選曲しにくくなるのは仕方ない所でしょう。

 ただここ何年かの紅白歌合戦は、終盤で演歌のステージを見る機会がごっそり減っています。だからこそ余計に映えている面も、もしかするとあるかもしれません。

ウラトーク

 長友選手を見て「コンコンコン言うかな」と注目する松尾さんと杉浦アナ。ただそれにはいくらなんでも「まだ自分のものにしてない」とツッコミを入れます。

 和楽器の音に圧倒される一同ですが、長田さんは「ソロリソロリ」と余計な鉄板モノマネを追加します。その後は長田さんひたすら歌唱、一方松尾さんは「凄い…」と本家に圧倒されてます。1番終わりでまた松尾さん中心のカメラワーク、これには「越えるな、お前。越えようとするな」と長田さんがツッコミ。「越えるんだったらちゃんと越えよう」「気持ち作ってね」とフリを入れます。

 かくして、2番は松尾さんの天城越え挑戦タイムと化しました。杉浦アナも冷静に「世紀の挑戦ですね」と言っています。「いけるか?来るよ!」「来ますよ!」、ただ結果は残念ながら全くの不発。「無理よ!」「越えろよ、ちゃんと!」「全然越えてない、もう~」。どさくさに紛れて純烈のリーダーがウラトーク席の前を通り過ぎる場面もありました。

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