歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第48回・1997年その3)

演奏時間&構成表 3(第48回・1997年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
29(紅14)
紅後半4
PEACE!DREAMS
COME TRUE
4分13秒
2コーラス半+サビ
4分40秒
2コーラス半+サビ
30(白14)
白後半4
moment西城秀樹3分17秒
1コーラス半
6分20秒
2コーラス
31(紅15)
紅後半5
珍島物語天童よしみ2分51秒
1コーラス半
4分46秒
2コーラス半
32(白15)
白後半5
慕情美川憲一3分1秒
2コーラス
3分53秒
2コーラス半
33(紅16)
紅後半6
夫婦みちオーロラ輝子
(河合美智子)
3分13秒
2コーラス+台詞
4分54秒
3コーラス+台詞
34(白16)
白後半6
Love is…河村隆一3分56秒
冒頭+2コーラス+ラスト
4分39秒
冒頭+2コーラス+ラスト
35(紅17)
紅後半7
幸せ小林幸子3分17秒
1コーラス半
4分58秒
2コーラス半
36(白17)
白後半7
Forever LoveX JAPAN4分35秒
1コーラス半
8分44秒
2コーラス半+サビ
37(紅18)
紅後半8
トルコ行進曲由紀さおり・
安田祥子
2分14秒
1コーラス
3分38秒
2コーラス
38(白18)
白後半8
秋桜 さだまさし3分38秒
2コーラス
4分18秒
2コーラス
39(紅19)
紅後半9
うたかたの恋藤あや子2分43秒
2コーラス
4分16秒
3コーラス
40(白19)
白後半9
津軽平野吉 幾三2分50秒
2コーラス
4分8秒
3コーラス
41(紅20)
紅後半10
さとうきび畑森山良子4分12秒
4コーラス半
9分41秒
10コーラス半
42(白20)
白後半10
若大将 ’97 スペシャル加山雄三3分1秒
3曲
夜空の星0分51秒
1コーラス
2分34秒
2コーラス
ブラック・サンド・ビーチ0分44秒
インスト
2分18秒
インスト
蒼い星くず1分25秒
1コーラス
2分21秒
1コーラス半

各ステージ・補足

 DREAMS COME TRUEは10月リリースの「PEACE!」を披露。いつも通りフルコーラス(冒頭直後の間奏は若干カット)ですが、国内のCDセールスは年間100位に入らなくなる程度まで下がっていました。とは言え豪華なライブ仕様のステージとパワフルなボーカルは相変わらずです。最後の歌詞は”明日”を”来年”に変えていました。

 西城秀樹は紅白では13年ぶりの新曲歌唱となる「moment」、楽曲を作ったYOSHIKIはラストコンサートを終えたばかりですがキーボード演奏に参加しています。1番フルで2番はサビのみ。また50秒+85秒近くある歌以外の部分は合わせて22秒くらいまで縮めています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・西城秀樹の軌跡

 天童よしみは「酒きずな」以降も曲はヒットしてましたが紅白には選ばれず、4年ぶり復帰は1年以上を超えるロングセラーになった「珍島物語」でした。本来なら前回出場でも全く問題無いほどのヒットでしたが、だからこそ満を持してという形とも言えます。ただ構成は2コーラスであるべきところ、間奏無しの1コーラス半(2コーラス目は2番後半の歌詞)。非常に惜しい所でしたが翌年にはトリ2つ前に抜擢、その後も20年以上現在までずっと連続出場を継続中。「珍島物語」も再度紅白で歌い直した際には2コーラスになりました。

 当初は衣装が派手なだけだった美川憲一もこの年からいよいよエスカレート、イリュージョン演出が初めて取り入れられました。間奏で一旦後ろに下がってから、ペガサスのような衣装で宙吊りになって再登場、そのまま2番を歌い切ります。その部分とアウトロは勿論原曲とは全く異なるオリジナルバージョン、最後は叫び声みたいな演出も入って「慕情」という雰囲気では全くありません。

 オーロラ輝子(河合美智子)は連続テレビ小説『ふたりっ子』の劇中歌、主題歌とは異なる朝ドラ関連曲の紅白歌合戦登場はこれが初めてでした。1番と3番の歌唱に台詞パートもあり(冒頭に音源と異なる台詞も加わりました)、3分台と十分な時間が確保されています。頭につけた通天閣の回り物がなかなか開かない状況でしたが、最後の最後で開いたのがよりドラマチックな結果になっています。

 河村隆一「Love is…」はパイプオルガン+羽田健太郎ピアノ演奏、原曲と異なる紅白オリジナルバージョンです。聖歌のような雰囲気のあるMVでしたが、紅白ではその要素を強調しているようにも見えます。歌唱構成としてはフルですが、1回目サビ中盤、2回目Bメロ前半と細かくカットされる箇所がありました。なお通算9回紅白に参加している羽田さんですが、J-POPの担当はこれが唯一かつ最後の紅白出演になっています。

 小林幸子はオープニングから怪獣映画のような激しいSEが会場に鳴り響きます。卵のような物体が開いて登場する幸子さんは、まるでモスラを見ているようでした。歌っている間にどんどん衣装が大きくなり、間奏ではパチンコのフィーバーが起こったかのような照明演出。蝶のイメージで作った衣装ですが、個人的にはやはり蛾かモスラに見えます。曲は中島みゆきが提供した「幸せ」を1コーラス半。本来素朴なテイストのイントロや間奏は、もう完全にそれと真逆の異なる内容になっています。

 X JAPANは東京ドームのラストコンサートを終えた後、現場に来られなかったファンのために送る最後のステージはこの紅白歌合戦における「Forever Love」でした。この時のToshIのボーカルは、歴代の紅白でも「絶唱」という言葉がもっともしっくり来るパフォーマンスではないかと感じます。フルで歌うと8分以上ある曲ですが、流石にラストと言えどもそこまで時間は取れず。短縮・カット無しで最後に”Oh stay with me”を”Forever Love”に歌い変え、そのままYOSHIKIのピアノ演奏で締めくくる形としています。

 由紀さおり・安田祥子はモーツァルトの「トルコ行進曲」を、塚田佳男のピアノ演奏と2人のスキャットで表現。今では”サバダバ…”と全く噛まずに歌い切るこのレパートリーも有名になりましたが、おそらくこれが広く知られる機会になったのはこの紅白だったのではないでしょうか。はっきり言わせて頂くと、驚愕のステージでした。ただ演奏時間にすると非常に短く、これもまた驚きです。クラシックのピアノ音源と比べるとかなりテンポが速く、それが演奏時間の短縮に繋がった形なのかもしれません。なお姉妹歌唱の音源はSpotifyによるとこの紅白アレンジに近い2分26秒版と、同じメロディーを繰り返す3分38秒版があるようです。

 さだまさしは5年前の紅白でも披露した「秋桜」、今回は12人いるストリングスのアレンジが強めです。フルコーラスではありますがイントロと間奏を短縮、そのため演奏時間は少し短くなりました。

 藤あや子は1997年のヒット演歌「うたかたの恋」を2コーラス、1番と2番を披露。じっくり聴かせるステージです。

 吉幾三は1984年に千昌夫へ提供、当時の紅白でも披露された「津軽平野」をセルフカバー。冒頭とラストにオリジナルの津軽三味線演奏が追加、バックに大きなねぶたが鎮座するステージでした。歌詞は1番と3番の披露、ラストフレーズはアカペラ構成です。

 森山良子は6年ぶり紅白復帰。楽曲は沖縄本土復帰25年、『みんなのうた』でも取り上げられた「さとうきび畑」。同番組では1番・2番・3番・8番・11番という構成だったようですが、紅白もこれをベースにした形となっています。由紀姉妹の「トルコ行進曲」と同じく、この「さとうきび畑」も紅白歌合戦のステージを通して日本に住む人々に広く知れ渡った楽曲になったような気がします。

 還暦を迎えた若大将こと加山雄三は、ジャンルを超えたスペシャルバンドをバックに全て紅白初披露の3曲メドレー。非常に豪華なステージですが、元々が短い曲ということもあってステージの演奏時間も驚くくらいの短さでした。ただその分より濃さを感じる内容だったのは、言うまでもありません。(ステージレビュー→紅白歌合戦・西城秀樹の軌跡

 

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