演奏時間&構成表 2(第51回・2000年)
演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。
曲順 | 楽曲 | アーティスト | 演奏時間 構成 |
フル再生時間 構成 |
16(白8) 白前半8 |
花も嵐も | 山本譲二 | 2分48秒 2コーラス |
4分49秒 3コーラス |
17(紅8) 紅前半8 |
ふたり花 | 藤あや子 | 3分0秒 2コーラス |
4分37秒 3コーラス |
18(白9) 白前半9 |
無縁坂 | さだまさし | 3分44秒 2コーラス |
3分54秒 2コーラス(原曲) |
19(紅9) 紅前半9 |
紅い雪 | 長山洋子 | 2分40秒 1コーラス+サビ |
4分33秒 2コーラス+サビ |
20(白10) 白前半10 |
ブルースカイブルー | 西城秀樹 | 3分23秒 1コーラス+ラスト |
5分13秒 2コーラス+ラスト |
21(紅10) 紅前半10 |
愛のカケラ | Every Little Thing |
2分55秒 1コーラス半 |
4分55秒 2コーラス半+サビ |
22(白11) 白前半11 |
兄弟船 | 鳥羽一郎 | 2分19秒 2コーラス |
3分38秒 3コーラス |
23(紅11) 紅前半11 |
夢ひとすじ | 原田悠里 | 2分23秒 2コーラス |
3分45秒 3コーラス |
24(企2) | サークル・オブ・ライフ | 劇団四季 | 2分43秒 冒頭+1コーラス |
4分57秒 冒頭+1コーラス半 |
25(紅12) 紅前半12 |
ハッピーサマーウェディング 大晦日スペシャル |
モーニング娘。 | 4分8秒 3曲 |
|
ハッピーサマーウェディング | 1分51秒 1コーラス+台詞 |
4分49秒 2コーラス+サビ2+台詞 |
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LOVEマシーン | 0分48秒 サビ2 |
5分1秒 2コーラス+サビ2 |
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I WISH | 1分16秒 サビ2 |
4分45秒 2コーラス半+サビ |
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26(白12) 白前半12 |
楽園 | 平井 堅 | 3分27秒 1コーラス半+ラスト |
5分35秒 2コーラス半+ラスト |
27(紅13) 紅前半13 |
風鈴 | 坂本冬美 | 2分52秒 2コーラス |
4分4秒 2コーラス半 |
28(白13) 白前半13 |
津軽平野 | 吉 幾三 | 2分46秒 2コーラス |
4分8秒 3コーラス |
29(紅14) 紅前半14 |
無言坂 | 香西かおり | 2分28秒 1コーラス+サビ |
4分30秒 2コーラス+サビ |
30(白14) 白前半14 |
海 その愛 | 加山雄三 | 2分49秒 1コーラス+サビ2 |
7分50秒 2コーラス半 |
31(企3) | 上を向いて歩こう | 出場歌手全員 | 3分29秒 1コーラス半 |
3分8秒 1コーラス半(原曲) |
各ステージ・補足
山本譲二はまたまた2年ぶりの紅白出場、ただ「花も嵐も」はカラオケ・有線・CDともにヒット。平成に発表したソロ曲では一番のCD売上を記録しています。歌は1番と3番披露・間奏短め。決めポーズもバッチリでした。
藤あや子はいつも通りのしあわせ演歌、この年の歌唱曲は「ふたり花」でした。CDセールスが低下傾向に入ったと同時に、紅白も早い出番が多くなります。こちらも1番と3番の歌唱。
さだまさしはグレープ時代の名曲、紅白では初歌唱の「無縁坂」。母親を題材にした楽曲は、母想いで知られるシドニー五輪男子柔道金メダリスト、ゲスト審査員を務めた井上康生選手の涙を誘いました。前回まででは想像出来なかったくらいの早い曲順ですが、ステージは間奏が短くなってるもののフルコーラス歌唱で配慮はされています。
長山洋子はムードたっぷりに「紅い雪」を歌唱、相変わらず動きが大きめです。先ほどの伍代夏子と同様こちらも1コーラス+サビで2コーラス歌えず、中堅どころの演歌歌手の扱いが少し悪くなっています。なお2回目のサビは1番繰り返しのラストではなく2番の歌詞でした。
西城秀樹は紅白で22年ぶりの「ブルースカイブルー」、パイプオルガン演奏発動でかなりゴージャスになっています。たださすがに20代から40代になっているため、キーはかなり下げていました。歌唱スタイルも相当変わっていますが、ドライアイスが盛りたてる名ステージであることは同じです。構成は第29回歌唱時と大きく変わりませんが、テンポはゆったりになってアウトロも長くなっています。当然ですが、ラララ…と歌う最中に急激に速くなるようなことはありません。(ステージレビュー→紅白歌合戦・西城秀樹の軌跡)
Every Little Thingは過去曲と演歌ばかりの中で1組だけ交じるヒットJ-POPというポジション。後半ならまだしも前半なので、ちょっと損な役回りにも見えます。歌はバラードの「愛のカケラ」。TVサイズの1コーラス半、2回繰り返すラストサビは後半の1回のみでした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・Every Little Thingの軌跡)
鳥羽一郎は弟の山川豊と、なぜかウルトラ兄弟の応援が歌う前に入りました。歌唱曲は紅白で4回目となる「兄弟船」、いつも通り1番と3番の歌唱ですが、歌うたびに後ろがワラワラと騒がしくなっている様子です。(ステージレビュー→紅白歌合戦・鳥羽一郎の軌跡)
原田悠里は2年連続出場、小気味良いテンポの「夢ひとすじ」を歌います。当時中村美律子のバックが多かった花柳糸之社中の踊りですが、この年は彼女のバックダンサーとしての出演でした。1番と3番の歌唱。
平成初期を最後にミュージカルは紅白から縁が薄くなりましたが、この年は劇団四季の『ライオンキング』が紅白で開演。「サークル・オブ・ライフ」の名場面が再現されます。コーラスに演歌を中心とした出場歌手、さらにMAXなど一部の出場歌手がゲスト参加しています。歌は全編日本語詞、歌の途中ではカット無く1コーラスひと通り歌った所で演奏が止まる形になっています。
モーニング娘。はこの年まさにテレビで見ない日が全く無いレベルの忙しさ、紅白も中学生メンバーがギリギリ出演できる21時前に3曲メドレーという破格の扱いでした。「ハッピーサマーウェディング」歌い出しから1番AメロBメロ→2番サビ→台詞、「LOVEマシーン」叫び含むイントロ→ラストサビ、繋ぎで「恋愛レボリューション21」コール約10秒、ラスト間奏から「I WISH」最後までという構成です。なお当時のアナログ放送は丁度の時間になるたび左上に時刻表示テロップあり、「I WISH」歌唱中に21:00という数字が入りました。結果としては約1分押しという形になっています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・モーニング娘。の軌跡)
この年はJ-POPで長く活躍するアーティストの初出場が特に多い年でしたが、「楽園」でブレイクした平井堅もその一人でした。1コーラス半の構成ですが、この曲もサビ(正確にはその直前にある休符)から2番の歌詞に飛びます。イントロやラストサビ前の間奏でカットされた部分はありましたが、初出場としては演奏時間長め。その後の活躍を予期しているかのような結果になっています。
終盤で歌うことが多い坂本冬美も、この年は21時台とは言え第1部に回る形になりました。母親を題材にした「風鈴」を2コーラス歌唱。アウトロが相当短くなっています。
吉幾三は3年前の紅白でも歌った「津軽平野」ですが、津軽三味線もなくかなりあっさりの演出でした。シンプルと言えば聞こえはいいですが…。ただ演奏時間は大きく変化ありません。この年は暴力団組員との関係がクローズアップされ、出場自体が危ぶまれたという背景があります。
香西かおりは「無言坂」、9回目の出場でついに過去曲送りになりました。7年前の日本レコード大賞受賞曲で当時は2コーラス歌唱でしたが、今回はイントロがしっかり演奏される代わりに1コーラスのみ。1コーラス半と言っても”半”の部分は間奏無しでサビを繰り返すだけなので、他の演歌よりも短さが際立っているようにも聴こえます。アウトロもカット部分多め、曲順以外は相当扱いの悪さを感じさせるステージでした。
加山雄三は13年前と同じく自身のピアノ演奏と同時に歌が始まるステージ、歌い出しの音が外れたのも同様でした。歌割り構成・演出も当時と大きく変わりません。ただ演奏時間は12秒短くなっています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・加山雄三の軌跡)
ラストは全員合唱で「上を向いて歩こう」、紅白オリジナルソングとは異なる過去の名曲を前半ラストで歌うのは初めてでした。マイクの前で一緒に歌うショットはそれぞれの歌手に用意されていますが、ソロパートは無し。なお演奏はイントロがややジャズの色が強いアレンジでした。なお間奏でオリジナル歌手・坂本九の名場面が映りますが、第40回前半のコーナー以外で過去映像が紅白のステージで使用されたのはこれが初めてです。
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