演奏時間&構成表 2(第48回・1997年)
演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。
曲順 | 楽曲 | アーティスト | 演奏時間 構成 | フル再生時間 構成 |
14(紅7) 紅前半7 | 明日、春が来たら | 松たか子 | 3分19秒 2コーラス+サビ | 4分23秒 2コーラス半+サビ |
15(白7) 白前半7 | パワーソング | シャ乱Q | 3分9秒 1コーラス+サビ | 5分11秒 2コーラス+サビ |
16(紅8) 紅前半8 | 憂愁平野 | 伍代夏子 | 3分8秒 2コーラス | 4分47秒 3コーラス |
17(白8) 白前半8 | Go the Distance | 藤井フミヤ | 3分37秒 2コーラス半 | 4分9秒 2コーラス半 |
18(紅9) 紅前半9 | SWEET CANDY | 森高千里 | 3分3秒 冒頭+1コーラス半 | 4分55秒 冒頭+2コーラス半 |
19(白9) 白前半9 | 薔薇のオルゴール | 前川 清 | 3分0秒 1コーラス+ラスト | 4分28秒 2コーラス+ラスト |
20(紅10) 紅前半10 | たてがみ | 長山洋子 | 2分56秒 2コーラス | 4分25秒 3コーラス |
21(白10) 白前半10 | うちのお父さん | 南こうせつ | 3分4秒 3コーラス+サビ | 2分41秒 3コーラス+サビ(原曲) |
22(白11) 白後半1 | ダイナマイトセロリ! | SMAP | 3分56秒 2曲 | |
セロリ | 1分40秒 1コーラス | 4分3秒 2コーラス半 | ||
ダイナマイト | 2分16秒 1コーラス+サビ | 4分49秒 2コーラス半 | ||
23(紅11) 紅後半1 | Hate tell a lie | 華原朋美 | 4分1秒 冒頭+2コーラス | 4分49秒 冒頭+2コーラス |
24(白12) 白後半2 | HOWEVER | GLAY | 3分40秒 冒頭+1コーラス+サビ | 5分34秒 冒頭+2コーラス |
25(紅12) 紅後半2 | Give me a Shake | MAX | 3分22秒 2コーラス | 5分28秒 2コーラス半 |
26(白13) 白後半3 | お嫁サンバ ’97 | 郷ひろみ | 3分26秒 3曲 | |
お嫁サンバ | 2分34秒 冒頭+1コーラス | 4分3秒 冒頭+2コーラス+サビ | ||
マイレディー | 0分24秒 サビ | 3分39秒 冒頭+2コーラス半+サビ | ||
よろしく哀愁 | 0分28秒 サビ+Aメロ | 2分54秒 2コーラス | ||
27(紅13) 紅後半3 | ひだまりの詩 | Le Couple | 3分18秒 2コーラス半 | 4分11秒 2コーラス半+サビ |
28(企2) | ありがとう1997ナガノショー | 出場歌手全員 | 5分5秒 | |
ありがとう | 3分35秒 | 3分36秒 冒頭+2コーラス | ||
リパブリック讃歌 | 0分57秒 |
各ステージ・補足
前回紅組司会を担当した松たか子は、この年歌手デビュー1年目ながら出場歌手に選出。出場歌手→司会になるケースは過去にも多くありますが、逆のパターンは史上初でした。デビュー曲「明日、春が来たら」の2コーラス+ラストサビ、アウトロはフェイドアウトから変更になっていて比較的長く時間を取っています。
シャ乱Qはこの年も派手なステージが予想されましたが、蓋を開けてみると派手だったのははたけのギターデザイン程度。バラードの「パワーソング」1番+間奏+ラストサビを、じっくり聴かせるステージでした。アウトロがちょっとだけ短くなっています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・バンド出場歌手の歴史)
伍代夏子は前回紅組トリ前でしたが、この年はまた第1部の中途半端な曲順に戻っています。ひたすら聴かせる「憂愁平野」を、雲の上に乗っているかのようなドライアイス演出で1番+3番の2コーラス。
藤井フミヤの「Go the Distance」は映画『ヘラクレス』日本語版主題歌、ディズニーの公式ソングを日本人歌手が歌う初めての例になりました。ただ曲紹介でそれについての言及はありません。ソロ初出場の年を除くとここ3年カットされる箇所が多かったフミヤさんでしたが、この年はCメロ直後の間奏が僅かにカットされた程度でフルコーラス歌唱。フミヤさんの美声を心ゆくまで堪能できるステージでした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・藤井フミヤの軌跡)
森高千里は過ぎゆく夏を追想する「SWEET CANDY」を選曲。冒頭+1番+間奏+ラストBメロ+ラストサビの構成で歌います。
前川清はTOKIOのマジック披露をバックに「薔薇のオルゴール」。1コーラスが長いこともあって、前回と同様この年も1コーラス+間奏+ラストサビ+Cメロで2コーラスに満たない構成です。(ステージレビュー→紅白歌合戦・前川清の軌跡)
長山洋子は将棋の羽生善治夫妻をモデルにしたヒット曲「たてがみ」、その夫妻が曲紹介ゲストで登場しています。歌は1番+3番の2コーラス。演歌で”獅子”を”ライオン”と読ませる曲はおそらくこの曲くらいのものでしょう。アウトロもじっくり、この時期の紅白歌合戦はアウトロを切ってさっさと終わろうとしないのが良い部分です。
第1部大トリの南こうせつはかぐや姫の頃からライブの定番曲「うちのお父さん」、白組歌手大集合で非常に賑やかかつ豪華なステージでした。もちろんフルコーラス、本来フェイドアウトになる最後のサビは3回繰り返し。2番と3番の間では、この紅白のみ披露の白組応援の節もつけています。
第2部トップバッターはこの年もSMAP、「ダイナマイト」「セロリ」のCD売上が拮抗した結果2曲とも歌うことになりました。「セロリ」1番→「ダイナマイト」1番・2番サビの順番に披露。白組司会兼任の中居正広自らが曲紹介するステージでした。
華原朋美の歌唱曲は4月リリースの「Hate tell a lie」。リリース時点では前年の好調をキープしていて大ヒットでしたが、12月には小室哲哉との関係も微妙な時期になっていたと言われています。そんな中で小室さんがギター演奏でサプライズ出演。何とも言えない空気感ですが、歌は英語詞の一部と1回目Cメロ後半がカットされる程度でほぼフルコーラス。間奏のハーモニカ演奏もしっかり披露しています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・華原朋美の軌跡)
GLAYは前年の「グロリアス」「BELOVED」の時点で紅白出場でも不思議でない大ヒットでしたが、この年は「HOWEVER」が更に大ヒット。1990年代を代表する名バラードにまで成長しました。演奏は冒頭+1番+間奏+ラストサビ、後半のサビは高音ハモリの音程で大熱唱。5分30秒ある曲なので、2番をテレビで聴ける機会は当時ほとんどありませんでした。(ステージレビュー→紅白歌合戦・バンド出場歌手の歴史)
MAXは過去紅白で2度バックダンサー出演していますが(1回目は一部メンバーのみ)、歌手としての出演はこの年が初でした。「Give me a Shake」は最大ヒット曲、オリコンCD売上ランキングでも週間1位を獲得しています。当日の歌唱は2コーラス+アウトロ、Cメロ以降はカットですがそれより前は間奏含めてフルでした。
郷ひろみは前年同様この年も1996年発売ベストアルバム新録ベースの「お嫁サンバ」、紅白では16年ぶりの選曲です。
Le Coupleの初出場は直前に宮川大助・花子師匠と山田花子の応援が入りました。かなり騒がしい内容だったこともあったでしょうか、歌い出しで入れないミスが発生しています(ただしイントロが原曲の4小節→2小節にカットされていました)。曲はドラマ『ひとつ屋根の下2』挿入歌で大ヒットした「ひだまりの詩」。2コーラス半+サビの構成、最後の間奏~繰り返し以外はフルコーラスです。
この年の2月に、Puffy「アジアの純真」でタッグを組んだ井上陽水奥田民生が「ありがとう」をリリース。CMソングとして話題になりましたが、紅白ではこの曲を流用したショーコーナーを開催。VOICE OF JAPANがひたすら”ありがとう”と歌う中、当時の若手人気女優3名(安達祐実・菅野美穂・佐藤藍子)の進行で各競技のスポーツ選手が多数登場。さらに引退したばかりの佐ノ山親方(元大関・小錦関)がトランペット演奏を披露後、”フランスへ行こう”と連呼する「リパブリック讃歌」を経て再び「ありがとう」の歌唱。豪華は豪華ですが、何とも言えない内容でもありました。この年以降、オリンピックに関連するアスリートの登場が急増します。
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