歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第58回・2007年その3)

演奏時間&構成表 3(第58回・2007年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
33(紅16)
紅後半1
恋桜小林幸子2分50秒
1コーラス半
4分44秒
2コーラス+サビ
34(白16)
白後半1
RETURNER ~闇の終焉~
~消え逝く武士への鎮魂歌~
Gackt3分7秒
1コーラス+サビ2
4分21秒
1コーラス+サビ2
35(紅17)
紅後半2
CHU-LIP大塚 愛2分48秒
1コーラス+サビ
3分55秒
2コーラス+サビ
36(白17)
白後半2
青春(SEI SYuN)TOKIO3分6秒
1コーラス半
5分0秒
2コーラス半
37(白18)
白後半3
GREEN DAYS槇原敬之3分58秒
2コーラス
4分45秒
2コーラス+サビ
38(紅18)
紅後半3
Together When…浜崎あゆみ3分20秒
1コーラス+サビ
5分12秒
2コーラス+サビ
39(白19)
白後半4
きよしのソーラン節
YOSAKOIソーラン紅白スペシャル
氷川きよし3分14秒
2コーラス+サビ
4分14秒
3コーラス
40(紅19)
紅後半4
シアワセaiko2分43秒
1コーラス
5分25秒
2コーラス
41(紅20)
紅後半5
愛のうた倖田來未2分35秒
1コーラス+サビ2
4分51秒
2コーラス+サビ2
42(白20)
白後半5
恋におちて -Fall in Love-德永英明2分26秒
1コーラス+サビ
5分31秒
2コーラス+サビ2
43(紅21)
紅後半6
友達の詩中村 中2分59秒
冒頭+1コーラス+サビ
5分47秒
2コーラス半
44(白21)
白後半6
哀歌(エレジー)平井 堅3分41秒
1コーラス+サビ
5分33秒
2コーラス+サビ
45(特3)愛燦燦小椋 佳
美空ひばり
4分54秒
3コーラス+サビ
5分6秒
3コーラス+サビ

各ステージ・補足

 衣装が装置化して15年近く経った小林幸子ですが、後半1番手で登場するのはさすがに初めてでした。1コーラスでサビを2回繰り返す構成ですが、1番のサビは2回目のみ。2番はAメロも省略でサビ1回のみ、そこからラストサビに繋がる形になっています。衣装は例年通り、巨大さと美しさを兼ね備えた内容でした。

 Gacktはこの年NHK大河ドラマ『風林火山』で上杉謙信を好演、役をイメージして作られた「RETURNER ~闇の終焉~」を紅白アレンジで歌います。芝居から歌に入る演出でエキストラ多数、これが紅白歌合戦史上始めて自局スタジオをメインにしたステージです。演出も演奏時間もかなり力が入っていましたが、2回繰り返すAメロは2回目がカットされています。演奏時間は音が終了した時点でカウント、勝ち名乗りからの雄叫びは含めないこととしました。

 この時期の紅白は南流石が複数のステージでダンス振り付けを担当してましたが、大塚愛の「CHU-LIP」はそもそもが彼女の振付。そのため歴代の紅白でも特に流石組ワールド全開のステージになっています。イントロ・間奏短めの1コーラス半ですが、”なぞ 遺伝子”を連呼するラストはカット無しでした。なお天井まで届く特大ビジョンの使用も、この時の紅白が初めてです。

 TOKIOは長渕剛提供の「青春(SEI SYuN)」、当時は中島みゆき・甲斐よしひろなど大物ミュージシャンの楽曲提供が多い時期でした。テレビサイズの1コーラス半で演奏時間3分台、貫禄のステージを展開しています。

 槇原敬之はドラマ主題歌「GREEN DAYS」のヒットで、なんと16年ぶりの紅白。1990年代は「どんなときも。」以外出場辞退だったので、嬉しい出場でした。イントロや間奏など演奏の一部カットはあったものの、フルコーラスで歌ってくれたのも非常に素晴らしかったです。

 浜崎あゆみの「Together When…」は配信シングル曲、ただこの当時は配信シングルがまだそこまで一般的ではなかったのでアルバム曲扱いとする場面もありました。バンドメンバーだけでなくストリングスも多数参加するアレンジ、1コーラス+ラストサビの歌唱です。

 氷川きよしの「きよしのソーラン節」は元々が動き多めの楽曲ですが、紅白ではさらに間奏でYOSAKOIソーランの踊りと「ソーラン節」の歌唱が付加されました。1番と3番の歌唱ですが、3番は後半から少しずつテンポが速くなります。最後は再び「ソーラン節」ときよし!の連呼でダンス後、本来のアウトロに戻る形になりました。

 aikoは現在でも人気の高い「シアワセ」を歌唱。イントロから美しい声を聴かせますが、ステージはなんと1コーラス構成。サビ後のAメロが2番の歌詞に変更となっています。もっとも演奏時間は決して不当な短さではなく、歌唱後に笑福亭鶴瓶とのフリートークもあり。全体的に見れば扱いは決して悪くなく、むしろ良い方でもありました。

 倖田來未は聴かせるバラード「愛のうた」を1コーラス半歌唱。前年ほどではありませんが、この年も演奏時間はやや短めでした。

 德永英明は『VOCALIST』シリーズが大ヒット中、22年前にヒットした「恋におちて -Fall in Love-」のカバーを歌います。オリジナルの小林明子は当時紅白に出場していないので、この曲自体が紅白初歌唱でした。英語詞が特徴的な曲ですが、ステージはほぼ日本語詞のみの1コーラス半。最後の英語詞繰り返しありましたがアウトロはカット、演奏時間は相当短いです。

 中村中の紅白歌合戦出場は、番組の歴史上非常に大きな出来事でした。もっとも本人にとっては、必ずしも自分の人生にとってプラスばかりでなかったことを後のインタビューで告白しています。ラストサビ前の歌詞を一節歌った後に、1番の歌詞を歌い始めます。サビは2回同じメロディーを繰り返すラストサビの歌詞、若干変則的な構成のステージでした。

 平井堅は1月リリースのバラード「哀歌(エレジー)」を歌唱。1コーラス半の構成です。3年ぶり復帰・トリ前経験者ということもあってでしょうか、演奏時間は比較的長めでした。

 この年はショーコーナー無し、後半の折り返し地点に特別ステージが組まれます。美空ひばりの生前の映像に、「愛燦燦」を作曲者の小椋佳とデュエットさせるステージでした。ひばりさんの映像はテレビから見ると、CGを用いてあたかも舞台に立っているかのようなカメラワーク。会場から実際どう見えていたのかは、現場にいた人だけが知る特権ではないかと思われます。歌は完全フルコーラス、2番はキーを下げて小椋さんのみのソロ歌唱でした。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました