歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間＆構成表（第67回・2016年その5）

演奏時間＆構成表 5（第67回・2016年）

　演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

各ステージ・補足

　4月の地震で大きな被害を受けた熊本城から、氷川きよしは中継出演。「白雲の城」の1番・3番を情感たっぷりに歌います。13年前にトリ前で歌った時はアウトロが大仰にアレンジされていましたが、この回はほぼ原曲通りの終わり方でした。（本編レビュー）

　宇多田ヒカルはロンドンのレコーディングスタジオから生歌唱、パフォーマンス後に主題歌になった朝ドラ『とと姉ちゃん』主演・高畑充希とのやり取りがありました。言うまでもなくフルコーラス歌唱ですが、1分近くあるアウトロはさすがに大半カットになっています。（本編レビュー）

　石川さゆりの「天城越え」は紅白史上初の同じ曲10回目の歌唱、トリで歌うのは3回目でした。この年は日本文楽のアレンジのままアカペラに近い状態で歌に突入、Bメロから本来の演奏になるアレンジでした。2コーラスはいつも通り、20秒近い日本文楽が含まれる分演奏時間は例年より長めになっています。（本編レビュー）

　大トリは嵐が初めての担当。まずは「A・RA・SHI」の冒頭サクラップからサビ、続いては「Happiness」の冒頭～サビ。この2曲はほぼ前座という位置づけで、メインはパイプオルガンの演奏から入る「One Love」。1番からノーカット間奏を経てラストサビ、非常に綺麗な締めになりました。アレンジは原曲と若干異なっていて、特にアウトロのメロディーは音源と全く別の大トリ仕様になっています。（本編レビュー）

第67回（2016年）・まとめ

演奏時間ランキング（企画コーナーは除外）

　ステージ数は51から46に減りましたが、4分以上のステージは前回の方が多いです。全ステージ平均は前半が2分30秒（13秒増加）、後半が3分30秒（13秒減少）。前半は椎名林檎の影響が大きめ、ステージ数は1組ずつ減りましたが企画に割いた時間も減りました。一方後半のステージ数は27→24にも関わらず平均演奏時間は大幅減少、その原因は曲紹介やVTRの長尺化がやはり大きかったものと思われます。46ステージの平均は3分1秒（2秒減少）でした。

複数曲歌唱のステージ

　複数曲歌唱は6組、さすがに前回の10組よりは減らしました。前半と後半で3組ずつというのは、過去になかった傾向です。香西かおりは2曲演奏ですが1曲はヴァイオリン演奏のみなので、ここには含めていません。

NHKホール以外のステージ

　この年は特別に都庁前の都民広場を使用、2組が生でパフォーマンスを行います。TOKIOはオープニング、椎名林檎はエンディングでNHKホールに合流していました。

過去曲/カバー曲のステージ（新曲が含まれるメドレー除外）

　46ステージ中過去曲オンリーは21、前回ほどではありませんが今回もその割合は高いです。終盤に過去曲だらけなのは前回とほぼ同様、松田聖子と宇多田ヒカルがいなければもっと酷い状況で、白組に至ってはトリ5つ前の星野源「恋」がその年発表曲ラストでした。

フルコーラス歌唱（間奏・アウトロ・フェイドアウトは除く）

　フルコーラスのステージ数は5から7で増加。うち2016年発表の曲が4、全てが紅白初歌唱というのは他の年だとあまり見られない部分でした。