今週のビルボードチャート~4/28(SEVENTEEN、TWICE、マカロニえんぴつ)


 SEVENTEENの新曲「ひとりじゃない」が1位獲得。要因はやはりCD売上にあるようで、全体の8割近くを占めています。枚数にして37万枚ほど、Twitterも1位でファンの熱量の高さがうかがえます(CD6種発売に、オンラインファンミーティングの特典があるみたいですね)。その一方でCD読取り数は4位。なんだかジャニーズや坂道系以上に、ファンとそれ以外に溝があるようにも思いつつも、実はストリーミングも24位で結構な再生数になっています。ジャニーズは未解禁なので測定不能ですが、坂道系は100位にも入らないこのストリーミング指標。もちろん細かく調べていないので断言は出来ず、SEVENTEENは当然日本以上に韓国のファンも多いはずなので単純比較は出来ないのですが…。今後のことを含めたビルボードチャート対策は、ファン・制作者側どちらの立場で考えても、おそらく日本の女性アイドルよりこちらの方が上手なのかなという印象は持てます。なお先週1位の櫻坂46「BAN」は13位。フィジカルはセールス・読取数ともに3位でダウンロードもSEVENTEENをまだ上回っていますが、ストリーミングの伸び悩みが大きなランクダウンに繋がっているのは否めないところ。

 ONE OK ROCK「Renegades」は2週連続でダウンロード1位。ストリーミングが今週から7日間集計になっているので、ポイントもその分伸びて8位から4位にランクアップ。あとは17位にTWICE「Kura Kura」初登場、マカロニえんぴつ「はしりがき」が21位にランクアップ辺りが注目ポイントでしょうか。

 

1位 SEVENTEEN「ひとりじゃない」


 SEVENTEENの曲は普段聴きつけていないのですが、数字だけでなく作品やアーティスト像も見ておく必要はやはりあると思いますので、書いていきます。聴きつけてない故に、特にファンから見るとおかしいと思われる点はあるかもしれないですが、ご了承ください。

 楽曲は今作書き下ろし(カップリングは韓国で発表された曲の日本語版)。K-POPの男性グループとなると激しい振り付けと筋骨隆々の…というイメージも若干ありますが、このグループは女性から見ると”かわいい!”という感じのメンバーが多いような。少なくとも武闘派っぽい印象ではありません。ミディアムテンポのメロディアスな切ない楽曲は、新鮮味はあまりないですが、その分メンバーの声に聴き惚れるにはバッチリといった所でしょうか。洗練されたスタイリッシュな編曲も、それに拍車をかけているような気がします。

 

17位 TWICE「Kura Kura」


 17位初登場のTWICE「Kura Kura」は5月12日にCD発売。おそらくその時に総合でも1位か2位くらいにはなると思いますが、配信同様こちらも一足先に、ということで。4月21日配信開始、ダウンロードは17位止まりですがYoutubeで早くも6位。1週間で約1300万回再生。これはやっぱり音楽以上に映像が求められているということで、ダンスを主体としている人たち全てに共通している事項です。だからこそストリーミングで伸ばせるアーティストが、より強いと言えるわけでもありますが。

 「TT」ブームが4年前ということを考えると、TWICEの人気もひと昔前の女性K-POPグループ以上に長くなってきています。それだけの歴史と実力になっているので、サビのキャッチーさが以前と比べて薄まっていますね(曲中のTWICE! コールを健在ですが)。ただ指先の先までこだわっているような振付は相変わらず完成度高く、真似するのは容易ではありません。リズムを取るのが難しいAメロ、ラストサビ前のロングトーンなど音楽的な聴きどころもしっかり兼ね備えています。

 ダンスを主体としたグループだと、日本ではPerfumeが10年以上長く人気を保ち続けていますが、TWICEもそれくらいは長く第一線にいそうな雰囲気がありますね。いずれは日本語で歌う曲を発表しなくなるかもしれませんが、今はストリーミング普及で以前と比べると聴くハードルが低くなっている時代。勿論メンバー個人の恋愛~結婚~出産のイベントもあるはずなので先のことは分からないですが…。

 

21位 マカロニえんぴつ「はしりがき」


 金曜日の新曲レビューにアクセスの伸びが見られないので、今週から当面中止します。その代わりに、こちらの新曲レビューを1曲増やすことにしました。というわけで今回もう1曲選んだのはマカロニえんぴつ「はしりがき」。恒例のクレヨンしんちゃん映画版の主題歌となっています。

 全体的に歌い上げるロックですが、途中テンポをガラリと変える場面もあって面白い展開になっています。パートごとにそれぞれ別個で作って、それらを1つにまとめた楽曲という印象もありますね。それゆえに、予想もつかないドラマティックな展開を見せるナンバーとも言えそうです。演奏はピアノが大きなアクセントになっているような気がします。それ以外のパートも一つ一つしっかり見せ場を作っているように思いました。大型タイアップですが、それ故に力を入れまくったという印象ではなく、いつも通りの自分らしさを見せている楽曲のようにも感じます。

 PVは男性が疾走する姿がテーマ。白黒でマンションの階段を走る姿は、槇原敬之さんの「どうしようもない僕に天使が降りてきた」を思い出してしまいましたが…。

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