Superfly(初出場/第66回/2007/31)
「Beautiful」(2015/越智志帆/越智志帆、蔦谷好位置/初)

 イントロから繰り広げられるスケールの大きい演奏、そして歌い手から促されて発生する手拍子。そして第一声から明らかに他の歌手とは次元が違うと分かる歌のうまさ。声量・音程・音域・そして一つ一つの歌詞の表現力。全てにおいて群を抜いています。楽曲も多くある過去の名曲でなくあくまで今年リリースの楽曲。前半はステージ後ろ中央から放たれる青い光の演出、そして後半のビジョン演出はアルバム『WHITE』やその収録曲「White Light」のMVでもあったようなカラフルな色の競演。王道の演出で普通に歌うだけで名ステージになるという、まさに選ばれた中で更に選ばれた歌手だけが紅白で実現できるような内容。今回だけでなく、少なくともあと10年は紅白に出続けて欲しいです。(3分1秒)

 

(ウラトーク)
 小さい体で凄い声量というトークで、153cmの身長という紹介。「160cmくらいに見えるよね」という微妙な数字を挙げる設楽さんに、西川さんちょっと驚き。サビではSuperflyとタメを張るように西川さん熱唱。その後は歌手の技術論を語ります。最後の声援は色々迷った上、志帆さんで合致。こちらにも手を振って応えたようです。

 

(解説)
・Superflyのメジャーデビューは2007年。「愛をこめて花束を」が大ヒットしたのは2008年なので、かなり時間が経ってからの紅白初出場になりました。

・NHKのタイアップは2010年サッカー中継テーマソングの「タマシイレボリューション」が著名ですが、その時の紅白には出場していません。FIFAワールドカップ独自とは違う、サッカー中継全体を包括する主題歌のスタイルはこの曲から始まりました。

・この年はアルバム『WHITE』を発売、「Beautiful」はリード曲でMVも制作されています。ドラマ『マザー・ゲーム~彼女たちの階級~』主題歌でダウンロードも非常に多かったですが、実はシングル曲でもなかったりします。

・圧倒的なパフォーマンスで連続出演も期待されましたが、翌年は喉の不調による休養のため紅白も不出場。2年後に復帰以降は、あらためて連続出場中という形になっています。

ゴールデンボンバー(4年連続4回目/第63回/2006/30~35)
「女々しくて」(2009/鬼龍院翔/鬼龍院翔/4年連続4回目)

 今回は和服姿で登場する4人。紋付袴の3人に対してなぜか樽美酒研二は花魁姿。テーマに合わせて日本らしくしてきましたと語るキリショーさん。「あと何年くらいこの曲でいかれるんでしょうかね、アハハハ」「5年連続だと新記録になるみたいですよ」「そうですか、じゃあ頑張ってもらいましょうか」もう曲紹介からして色々おかしなことになってます。
 いつもの入りから、間奏で「女々しくて以外も歌わせてくださ~い!」と高らかにアピールするキリショーさん。一応バンドセットは用意されてますが、もう見る人は全員分かってます。メンバーも最初のうちは一応アテブリくらいやっていた気がするのですが、4年連続になるともはや演奏する素振りさえも見せません。サビのいつもの踊りは会場の客席も一緒。そして樽美酒研二は「あ~れ~!」と帯が解かれてなぜかまわし姿に。鬼龍院翔が実況を始めます。
 舞台上では急に土俵が登場。大相撲紅白場所が始まります。対戦相手はルーレットで決定。なぜかAKB48やふなっしーの顔もある中、決まった相手は美輪明宏、でもなく和田アキ子でもなく黒柳徹子でもなく又吉直樹に決定。無理やり力士に担がれてステージ上に連れられます。イヤイヤながらも和服を脱がしてみれば緑のまわし姿、準備万端。対戦は野球経験もある樽美酒さんが圧勝。勝った樽美酒さんは胴上げされて、しまいには除夜の鐘の棒として鳴らされます。ラストは又吉さんが「火花」と書かれた巻物を広げ、樽美酒さんは歌舞伎ポーズで〆。というわけで2016年も是非よろしくお願いします。なお参考までに4年連続「涙そうそう」で紅白出場した夏川りみは次の年「花」で出場しています。(2分19秒)

 

(ウラトーク)
 面接の時に西川さんが来たらというトークで「ハモってください」と答えたメンバー。「ハモるなんて…僕がメインですからね。あいつらがハモればいいんですよ!」樽美酒研二の姿を見て「小梅太夫さんかな?」
 当然ながら西川貴教立ち上がっての大熱唱。例のごとく、「全然本物聴こえないw」ほどの声量。あとはまあ視聴者目線で色々といったところ。

 

(解説)
・この年も「死 ん だ 妻 に 似 て い る」が話題になりましたが、紅白で選曲されたのは「女々しくて」でした。こういった選曲はNHKだけでなく、例えばMステだとスーパーライブで8年連続・ウルトラフェスも同様に連続して披露している状態になっています。

又吉直樹はこの年『火花』で芥川賞を受賞しました。ゲスト審査員が舞台に上がって司会者とトーク、あるいはステージに立つ機会も2000年代以降増えましたが、上半身裸になって出場歌手と相撲をとる例は今後もおそらく出てこないと思われます。なおこのステージに出た関係でしょうか、近年のゲスト審査員としては珍しく司会者と話す機会がありませんでした。

・この調子で史上初の5年連続「女々しくて」も期待されましたが、残念ながら翌年は出場歌手に選ばれず落選。なお楽曲はこの後も、「#CDが売れないこんな世の中じゃ」「ガガガガガガガ」「令和」などがたびたび話題になっています。

西野カナ(6年連続6回目/第61回/2008/26)
「トリセツ」(2015/西野カナ/DJ Mass(VIVID Neon*), Shoko Mochiyama, etsuco/初)

 こんなステージの直後ですが、ステージ脇では長澤まさみ有村架純土屋太鳳と美女勢揃い。紅組司会が女優というのが定着している昨今、有村さんは「憧れはあります」と回答。そして次の曲が「トリセツ」ということで、映画で共演した長澤さんが綾瀬さんのトリセツを説明。「おいしい食べ物をあげるとなんでも多分やれるし頑張れる」本人笑いながら全肯定。とても単純です。そして司会に興味ある有村さんが曲紹介。したがってここでの土屋さんは全くコメント無しで、お飾り以外の何者でもない状態でした。ただし事務所は西野カナの後輩、というわけでブログではツーショット写真が掲載されています。
 「関白宣言」かというツッコミが入るほど大きな話題になった2015年を代表するヒット曲。ピンクの色をふんだんに使った映像演出も彼女らしいです。白いドレスの胸に書かれた文字は”Instruction manual”。スカートにも新聞記事のようにこの曲の英語の歌詞が描かれています。底面積の広いスカートは昔から続く女性の特権ですね。ただ36年前の紅白では”カットできないわね”という美空ひばりの鶴の一声で異例の全歌詞フルコーラスでしたが、今回は残念ながらそうもいかず1コーラス(一応冒頭にイントロ無しのサビはありましたが)。ただ歌唱順などの扱いは確実に良くなりました。歌唱力に関してはこの人も折り紙つき、そろそろトリ付近で歌う西野カナも見たくなってきました。(2分20秒)

 

(ウラトークチャンネル)
 警備員がまた登場して西川さんが連行されます。2回目なのでメンバーのリアクションも穏やかなものです。「ウラトークファンがきっと喜ばれたと思います」と、久保田アナは普通に感謝。
 「関白宣言のアンサーソングと言われてるんでしょ?」のトークに一同笑い。衣装を久保田アナが解説します。そしていちいち歌詞に対して色々答える設楽さん。サビを歌う日村さん。「これってさだまさしさんでも歌えるの?」のフリに答えて、ラストはさださんのように歌っていました。

 

(解説)
・紅白の司会に興味があると話していた有村さんは、次の年本当に紅組司会を務めることになりました。なおこの年の有村さんは映画『ビリギャル』『ストロボ・エッジ』などが評価されて翌年のブルーリボン賞主演女優賞受賞、それに伴い2017年の授賞式では大泉洋とコンビを組んで司会をする形になっています。

・この年は「もしも運命の人がいるのなら」もヒットしていましたが、何と言っても「トリセツ」が大きな話題になりました。映画『ヒロイン失格』主題歌でしたが、映画よりもはるかに知名度の高い作品ではないかと思います。

・今回も途中1箇所で歌詞を間違えています。アップになるショットでワンフレーズ、テロップと違う単語を歌っていました。なお紅白で3年連続歌詞を間違えた歌手は私が記憶する限り、他にいません。

BUMP OF CHICKEN(初出場/第66回/1998/36)
「ray」(2014/藤原基央/藤原基央/初)

 審査員の羽生選手も大ファンのバンプと中継が繋がります。「紅白の舞台は初めてなんですけども、精一杯心を込めて演奏させて頂きたいと思いますのでどうぞよろしくお願いします!」とボーカル・藤原基央の意気込み。会場は幕張メッセのCOUNTDOWN JAPAN・EARTH STAGE。ステージ開始前にどういうイベントなのかも簡単に説明。紅白歌手だと今回はmiwaゴールデンボンバーも出演しています。紅白と同様、いやライブ愛好者やロックファンにとってはむしろこちらの方が年末恒例と言って良いほどに大きなイベントです。このCDJと紅白がコラボレーションをすることになるとは、以前どころか数年前の時点でも考えられない話でした。
 会場は4万人規模の、アリーナどころかドームクラスの大人数ステージですが、観客は後ろの方までギッシリ入っています。生演奏のライブ会場ならではの熱気と盛り上がりは、視聴者にも十二分に伝わってきました。このイベントを生中継していたWOWOWが映像提供。Superflyと同様にこちらも、楽曲の良さとパフォーマンスの素晴らしさだけで一流の空間が成立しているステージ。「天体観測」が2001年なので、第一線にいる期間も非常に長くなっています。次回以降も紅白との中継が恒例になるかどうかは分かりませんが、その第1号が彼らというのはあらためて考えなくとも最高の人選でした。なおこの紅白のステージを含めた公式ライブレポートはこちら。(4分59秒)

 

(ウラトーク)
 映像権利はWOWOWなので、このステージの間は配信が停止します。
 時刻は22時17分。日村さんの歌で笑いすぎて水を飲ましてもらう久保田アナ。そんな日村さんは鼻の薬を今探していて、「ちょっと明るくなったら見てみましょうか」ということでしたが、割とすぐに見つかったとの報告がありました。
 バンプの紅白に関しては好意的な意見が大変多いよう。ドラムの升秀夫の誕生日は4人ファミレスでずっと喋っていたという、メンバーの仲の良さも紹介。その仲の良さを、設楽さんはファミレスでネタ作りをする東京03に例えます。
 会場との中継については、以前久保田アナが松田聖子のライブ会場からの中継を担当した時に、時間まで一人で会場を繋ぐという仕事をしたというエピソードトークも披露。

 

(解説)
・COUNTDOWN JAPANは2003年にスタート。紅白歌合戦の初期と同様、このイベントも当初はなかなかブッキングが進まず3日間計49組の出演で、うち2組は2日間出演してもらうという状況でした。時が経ち2015年になると4日間178組出演、ステージも2つから5つに増加。紅白同様年末恒例のイベントに成長します。ただ2020年は開催中止、今年もまだ開催できるかどうか分からない状況です。例年通りなら8月のROCK IN JAPAN FESTIVALで開催発表になるのですが…。

・当日のバンプはEARTH STAGE出演で、22時からの出番でした。この年リリースのヒット曲「Hello, world!」披露後、中継が入るまでビジョンに紅白歌合戦の映像を流していたそうです。4万人が無音の西野カナを見守るという、なかなか前代未聞の光景が繰り広げられていました。

・「ray」は前の年に発売されたアルバム表題曲で、初音ミクとのコラボレーションも話題になりました。ニコ動裏実況やYoutuberの見切れ出演などデジタル方面での試みが目立つこの紅白ですが、バンプの選曲もこういった演出を念頭に置いた結果だったのかもしれません。

・幕張との中継は時間調整などやはり大変な部分もあったでしょうか、翌年以降は恒例とならず今の所はこの1回のみに留まります。そもそもライブ中継が毎年恒例になっているのは、パシフィコ横浜展示ホールの福山雅治の中継のみです。

石川さゆり(32年連続38回目/第28回/1973/57)
「津軽海峡・冬景色」(1977/阿久 悠/三木たかし/2年ぶり9回目)
三味線演奏:小山貢社中

 9月26日に放送された、岩手県山田町のスペシャルでSMAPの5人がゲスト出演した『のど自慢』の映像が流れます。今年は通常放送でも8月の秦野の回、12月にも柏の回でゲスト出演しています。のど自慢で使われる鐘を横に、5人がその時の感想を語ります。70年間放送されたのど自慢で最も愛された楽曲という名目のもと、次の2曲を紹介。
 冒頭、小山貢社中の三味線演奏から”♪津軽海峡冬景色~”で始まるアレンジ。紅白では何度も何度も歌われていますが、この入り方は初めてなので非常に新鮮です。紅白にこの曲で初出場したのは19歳の時ですが、57歳になるまで何度も何度も紅白で歌うことになるとは当時想像していなかったのではないでしょうか。連絡船は青函トンネルになり、来年にはそこに新幹線が走ろうとしています。上野発の夜行列車はもう無くなってしまいました。それどころか上野東京ラインが出来て上野発の列車自体が激減しています。それでもこの曲は過去に置いていかれることなく、名曲としてこうやって脈々と伝わっています。この曲の発表は38年前ですが、20代の人でも当たり前のように知っている曲です。あらためて凄いことです。
 歌ってる後ろではドライアイスに大量の紙吹雪演出。やはり絵になります。今回はラストサビの繰り返しがカットされましたが、代わりにアウトロで三味線演奏が加わります。また2017年の紅白で歌われるのを楽しみにしたいです。2016年はおそらく「天城越え」になるはずなので。(3分16秒)

 

(ウラトーク)
 μ’s新田恵海・内田彩・三森すずこ・Pileの4人がゲストに登場。「楽しすぎてあまり憶えていません」という初出場の感想の後、会場の雰囲気に合わせて超小声トーク。ドッキリの寝起き中継のノリに近いです。
 歌い出しの演出からずっと”カッコ良い!”の声が挙がります。「さゆり様~」と声援を送る声優陣。ステージを肴に?会場はお酒を飲むかどうかの話題に入ろうかというところでサビ。ステージが凄すぎて話が進まないという展開です。

 

(解説)
・SMAPの『NHKのど自慢』出演はこの年非常に大きな話題になりました。本来なら翌年以降も、この番組を通して各地域を回る予定だったと思われますが…。ちなみにのど自慢の鐘が紅白歌合戦に登場するのは、確認できる限りでは史上初です(もしかすると映像が存在していない1962年以前にあったかもしれません)。

・この時点で「津軽海峡・冬景色」は9回目ですが、アカペラのサビから歌い出す構成は史上初です。長く繰り返し歌われているので、「天城越え」も含めてこの年以降演出だけでなく曲のアレンジにも大きな変化を加えるようになりました。

・上野東京ライン開通はTOKIOのステージで触れましたが、2016年3月に北海道新幹線が新函館北斗まで延伸開業します。上野発の夜行列車は当時「北斗星」のみが残る状況でしたが、青函トンネルの工事に伴ってこの年ついに運行を終了します。なお青函連絡船が廃止されたのは1988年。青森と函館を結ぶフェリー自体は現在もありますが、そう考えるとこれだけ遠い過去になってもまだ若い人々に歌い継がれているのは驚異的な出来事ではないでしょうか。

五木ひろし(45年連続45回目/第22回/1965/67)
「千曲川」(1975/山口洋子/猪俣公章/18年ぶり3回目)
合唱:ザッツ紅白クワイア

 有働アナが曲紹介。こちらは100名近くいる混声合唱が五木さんを迎えます。18年前の大トリでは堂々のフルコーラスでしたが今回は2コーラス。演奏時間は初めてトリで歌唱した第26回よりも長め。
 さすがに67歳になるので、円熟期を迎えた18年前と比べると若干声の伸びは落ちていますが、それはあくまで若干という程度。そもそも40年前からキーが変わっていないということが驚異的です。年が近い森進一和田アキ子は声量の衰えが目立ち始め、細川たかしは声が出ていても額が怪しくなっています。ところがこの人はほとんど変化がありません。ラストで歌い上げて大仰な編曲で締めるシーンは、もう完全にトリそのものです。今回は特にベテラン陣への風当たりが強い紅白ですが、この人に限っては卒業なんてもってのほか。あと10年出続けてサブちゃんを超えて55回を目指して欲しいとあらためて思いました。(3分3秒)

 

(ウラトーク)
 歌い終わった後は「LINEが沢山来ていた」「ヘタな改行しながら(おばあちゃんから)メールくれるんですよ」と話すμ’sの面々。西川さんのラブライバーっぷりもここで報告、イベントでも一緒だったことがあるようです。
 五木ひろしのステージは「重みが違う」「石川さんと五木さんが出てくると今年終わるなぁとしみじみとする」という感想でした。

 

(解説)
・「千曲川」は第26回(1975年)で初めての白組トリ、長野五輪前年の第48回(1997年)では大トリで歌われています。五木さんが紅白で同じ曲を3度歌うケースは、今の所これが唯一の事例です。

・千曲川は日本で一番長い川で、新潟県域に入ると信濃川に呼称が変わります。佐久から飯山までは北陸新幹線に近いルートを走りますが、長野から金沢までその新幹線が延伸されたのは2015年3月でした。

・2020年に50年連続出場を果たした五木さんは、現在北島三郎と同じ出場回数になっています。2021年に記録更新が達成されるかどうか、気になるところです。なおサブちゃんはその後特別出演とリモートゲストで、出演回数は52回にまで到達しています。

V6(2年連続2回目/第65回/1995/35~44)
「ザッツ!V6メドレー」
「MUSIC FOR THE PEOPLE」(1995/秋元 康/G.S.A.J.Project/初)
「愛なんだ」(1997/松井五郎/玉置浩二/初)

 大先輩の近藤真彦が応援で登場。「僕はなかなかたまたま出させて頂いてるんですけども」という言葉に、多分きっとおそらく深い意味はないと思われます。まずは6回・V6を目指してくださいとエールを贈ります。メンバーが一人ずつ抱負を述べてステージに向かいます。
 黄緑のレーザー光線とサイリウムで彩られた、緑と青を基調としたステージに仕上がったクールなダンスナンバー「MUSIC FOR THE PEOPLE」。明るい照明にエコをイメージしたような映像で決める、みんなの気持ちが一つになる歌「愛なんだ」。往年の名曲メドレーで盛り上がるステージでした。2曲とも年代を超えた知名度のある楽曲ですが、これまた両方とも紅白初披露。今回は常連でないベテランの初出場・復帰の歌手が多いこともあって、紅白初披露になる昔の曲が例年以上に多いです。(3分52秒)

 

(ウラトーク)
 「ペンライトを自分が紅白で振る側になるなんて」と語るμ’sの面々。せっかくなので、ここでラブライブ!の高坂穂乃果、南ことり、西木野真姫、園田海未としてそれぞれ自己紹介。決め台詞の多い海未ちゃん、ここでは「鈍いのですね…」が採用されていました。
 ソロショットに合わせて「イノッチ!」「坂本くん!」「三宅くん!」といった具合にコール連発。その中で「踊るアーティストさんを見れるのはとても勉強になる」とも話しています。7割くらい「坂本くん!」と連呼した成果は、ソロパートでウラトーク席に手を振ってくれるという形で表れました。「坂本くんのレスもらった!」と興奮するウラトーク席は、もはやただのファンです。
 「愛なんだ」は小学生の頃初めて買ったCDというメンバーもいたそう。というわけでサビを全員で大合唱。ラストサビではステージ上から客席を映すショットになり、ウラトークチャンネルが映るとここぞとばかりに立ち上がってアピールしていました。

 

(解説)
・V6は1995年にデビュー。Sexy Zoneのステージでバレーボールに言及しましたが、フジテレビのワールドカップ中継からデビューした最初のグループが彼らでした。「MUSIC FOR THE PEOPLE」はその中継のテーマソングになっています。

・当時はユーロビートが流行の音楽になっていて、翌年の「MADE IN JAPAN」「BEAT YOUR HEART」「TAKE ME HIGHER」もその流れに乗ったような楽曲でした。所属レーベルがavex traxだったのも、余計にユーロビート色が強くなった原因だったかもしれません。

・その流れを変えたシングルが1997年1月リリースの「愛なんだ」で、現在でもV6のCDシングル最大売上という形になっています。玉置浩二の楽曲提供でも話題になりました。知名度は前年の紅白で歌唱・同じ年リリースの「WAになっておどろう」の方が高いと思われますが、人気曲であることはどちらも間違いありません。

・V6と言えばTBSの番組『学校へ行こう!』のイメージが強い人も多いかもしれません。この番組が始まったのも1997年でした。2005年まで続く人気番組は、特に「未成年の主張」コーナーが大きな話題となります。2015年に10年ぶりの復活放送もあり、こちらも高視聴率を記録。ラストには出演者全員が「愛なんだ」を踊る映像がV6の20周年を祝福する内容でした。

Perfume(8年連続8回目/第59回/2002/26~27)
「Pick Me Up」(2015/中田ヤスタカ(CAPSULE)/中田ヤスタカ(CAPSULE)/初)

 木村拓哉が登場して、綾瀬さんとツーマントーク。「木村さんにとってこれぞ紅白だなと思うことはどんなことでしょうか?」という質問に答えながら、明らかに隙をうかがってるように見えるキムタクの表情。話を聴いて頷いでるだけなのにどう見ても危なっかしい綾瀬はるか。「大丈夫ですか私?」「マイク持っているんで安心しました」「はい、大丈夫です。この後さんSMAPさんのステージ…」「この後さん?」。ただ振り返ると、今回綾瀬さんが大きくやらかしたのはこの場面くらいしかありませんでした。2年前のことを思うと格段の進歩です。
 今回は海外でも大きく話題になった映像演出を紅白にも取り入れています。「アミドスクリーン」とも言われる透過膜への投影と、NHKホールの3Dスキャニングによるヴァーチャル映像との融合は、まさしく現実と虚構が曖昧になるステージでした。Def Techが初出場した10年前はステージ床面にも映し出された鮮明なハイビジョン映像演出が話題になりましたが、そんな次元は完全に通り越しています。もはや映像表現の極致に達していると断言して良いですね。個人的には水森かおりのステージよりやってることは相当派手だと思いました。
 繰り返しになりますが、今回の紅白後半は完全に懐メロ主体の構成です。その中で最新の楽曲と独自の演出を取り入れることができるアーティストは、本当にものすごい実力の持ち主なわけです。そういう意味では現時点のPerfume、自分がファンであるという贔屓目を抜きにしても最強の部類に入るアーティストと言えます。(2分26秒)

 

(ウラトーク)
 設楽さんは坂本さんと他局で共演、「フジ…あのお台場方面に」と思わずはっきり言ってしまう久保田アナ。
 ステージはメンバーと演出の凄さに、ただただビックリするウラトーク席。特に後半の映像演出は大興奮でほとんどトークにならない状況でした。「ミュージックビデオみたい」「同じ空間にいるとは思えない感じでしたね」「どこ見ればいいのか全然分からなかった」というのが、パフォーマンス終了後におけるμ’sのメンバー感想。

 

(解説)
・Perfumeはこの年結成15周年。秋に東京と広島でアニバーサリーライブが行われましたが、その中で3曲分サイコロを振ってセットリストをその場で決めるという試みがなされました。曲間の立ち位置や方向を完全にその場で決める企画は、他のダンスグループには絶対マネできないと断言できる内容です(当時のナタリーによるレポもあります)。

・半透明のスクリーンを利用した演出は第64回(2013年)のでも見られましたが、ここまで大胆に映像を動かした演出は紅白どころかテレビ界でも初の試みでした。演出技術の概要はPerfume GLOBAL LABに詳しく掲載されていますので、こちらを参照してください。

・この年の選曲・曲順は非常に特殊で、残り11ステージ中その年の楽曲を歌うアーティストは3組しかいません。そのうち1組は特別出演、2組はメドレーの中の1曲です。したがってまだ紅組トリ4つ前という段階ですが、正式出場ではこれがその年歌われる楽曲のみで占められる最後のステージとなります。

ザッツ、日本!ザッツ、紅白!」特別企画
小林幸子(4年ぶり34回目/第30回/1964/62)
「千本桜」(2011/黒うさ/黒うさ/初)

 司会陣だけでなく乃木坂46(白石麻衣・西野七瀬・生田絵梨花・生駒里奈)大原櫻子ゲスの極み乙女。星野源など初出場の面々が集まります。勿論目当ては次のステージ。わざわざ”ラスボス”の意味を説明後、審査員の所ジョージ「ここは間違いなく本日の名場面になるんじゃないですか。あの方はなんか血が騒ぐんでしょうねきっと」とコメント。その間にラスボスが降臨されたようで、客席が大きくざわめきます。
 まずは銀色のドレスで登場、琴の演奏のみの準アカペラでサビを歌い上げます。この衣装の時点で既に派手です。イントロの演奏が始まってステージが明るくなり、6年前にも登場したメガ幸子が浮かび上がります。そして棒状のLEDパネルが背中から広がって出てきます。バックには桜吹雪の映像、「和」を感じさせます。この曲はボカロ界隈では極めて有名な楽曲、途中羽生選手が口ずさむショットが映りました。
 サビに入ると、なんと細いLEDにニコ動のコメントが流れ始めます。今回はニコニコ生放送とこのステージが連動している演出で、いわば視聴者もステージに参加しているという形になります。ラストサビに入るとコメントのスクロール方向が一旦反転後、なんと後ろの大きいスクリーンにコメントが流れ始めました。宇宙の映像をバックにピンクの文字。そしてしまいにはテレビ映像までニコ動のコメントが流れ始めます。演奏後、「みんなありがとう~!」と高らかに挨拶。時間にするとやや短いですが、間違いなく大きな爪あとを残しました。
 今回のテーマは”ザッツ日本!ザッツ紅白!”ですが、裏テーマは各所との綿密なコラボレーション。COUNTDOWN JAPANとのコラボとニコニコ動画とのコラボが同じ年に実現したという事実は、本当に恐ろしいことです。なお幸子さんは本番終了後に生放送で裏実況しているニコファーレに駆けつけ、新年最初に「おもいで酒」と「千本桜」を披露していました。(2分36秒)

 

(ウラトーク)
 登場した瞬間ウラトーク席にも驚きの声があがります。歌い出しからμ’sのメンバーの「すごい、ラスボス感ある~」「強そう」「鳥肌が立ちますね」といった感想が次々に出てきます。装置が動く瞬間はもう言葉にならないような叫びが連発。特にμ’sの4人は完全に叫びっぱなしです。
 久保田アナの情報によると9mの高さがあるそうです。ニコ動の言葉がステージ・映像に流れる光景を見た設楽さんは、「ネットの人たちの勝利」と話してます。

 

(解説)
・第62回(2011年)を最後に色々あって紅白歌合戦に出られなくなった幸子さんですが、この年特別出演で復活。これはかつて10回以上出場した常連歌手が特別枠で紅白に復帰する初のケースになりました。

・ラスボスとインターネット上で呼ばれるようになったのは、実は紅白に出なくなってから。2013年にニコニコ動画に初投稿・ニコ生中継初出演。2014年にコミケ初参加。さらにこの年はプロレスデビューに、自身の声モデルのボーカロイド「Sachiko」も発売。2011年までには考えられなかったような活動を次々に展開します。

・この年はニコニコ生放送で「紅白応援裏実況」を放送、番組冒頭から紅白歌合戦の様子をずっと実況していました。小林幸子の衣装がニコ生のコメントと連動する演出は、当然紅白史上初の試みです。

・初出場の歌手が幸子さんのステージに招かれてビックリする演出も久々に組み込まれました。第59回(2008年)に東方神起の5名が招かれて以来です。第44回(1993年)や第54回(2003年)ではバスガイド風に紅組初出場歌手が案内されるという演出もありました。

・ゲスト審査員の所ジョージは歌手・タレント経験も豊富ですが、紅白出演はこの年が初。コメントもこの時に席から話したのが唯一で、意外と目立たない形の出演になりました。NHKの『所さん!大変ですよ』はこの年4月のレギュラー化以降、現在まで放送時間を変えながら継続中。