第73回(2022年)NHK紅白歌合戦~その5~

紅13(全体24):ウタ(初出場)

・2022年デビュー
・楽曲:「新時代」(2022/6/
8 配信)
  詞・曲:中田ヤスタカ 声:名塚佳織 歌:Ado 振付:MIKIKO
  踊り:JO1、乃木坂46、BE:FIRST、LE SSERAFIM
・歌唱中テロップ:『ONE PIECE FILM RED』主題歌
・演奏時間:2分52秒

 後半戦スタート、櫻井翔から橋本環奈、さらに森保一監督から長友佑都選手に大泉洋までセリフが繋がるオープニング。そのままVTRのルフィにバトンが渡ります。

 「おう!任せとけ!」「いよいよウタがNHKホールのステージに立つぞ!アイツ、歌でみんなに幸せを届けたいって言ってたから、楽しみにしててくれ。みんな、準備はいいか?ウタが歌うぞ!「新時代」!。『ONE PIECE FILM RED』の映像とともに、ルフィがウタを紹介します。1997年から連載、1999年から長くアニメ放送されていますが、紅白歌合戦で主題歌・劇中歌が披露されるのは今回が初めてです(キャラクターは第68回・倉木麻衣のステージ紹介VTRで一度登場)。

 第70回のAI美空ひばり、第71回のGReeeeNという具合でここ数年こういった形の紅白出演も出るようになりましたが、正式な歌手としての出演は今回が初。数十年前の「未来の紅白」が、ある意味では実現したと考えて良いステージなのかもしれません。「こんばんは、ウタだよ!さあ、みんな、飛ばしていくよー!」「みんなー!歌を歌わせてくれて、本当に、本当に、ありがとうー!」。間奏でオリジナルのセリフも盛り込まれています。実際のメインステージがどうなっているのかは会場の人ぞ知るのみですが、両サイドには多くの出場歌手が集まってステージを盛り上げています。少し袖がブカブカな衣装もそこからの早替えも、紅白歌合戦のために用意された物でした。

 NHKホールから、所々で様々な場所にワープするような演出です。1番ではスタジオのような空間のみでしたが、後半はNHKホールの外、それを見るウラトークスタジオ(Snow Man佐久間大介がヲタ芸を炸裂)、スマートフォンの画面(日向坂46の5名・3時のヒロイン松丸亮吾が登場)にまで登場します。ラストサビは出場歌手(乃木坂46の12名・JO1BE:FIRSTLE SSERAFIM)も加わって一緒にダンス。大泉さんの所に麦わら帽子が飛んでくるという演出まで加わりました。

 歌唱後は姿が消えて、スクリーンにONE PIECE FILM REDのキャラクターが全員集合。「じゃあ、良いお年を!またねー!」。作品のファンにとって、特に嬉しいステージだったのは間違いありません。

 なお櫻井さんによると、このイラストは作者の尾田栄一郎が紅白歌合戦のために描き下ろしたということ。出場歌手発表から大晦日に至るまで紅白オリジナルストーリーなどの描き下ろしやメッセージ制作もあり、ONE PIECE陣営全体で今回の紅白歌合戦を盛り上げていました。

ウラトーク

 ゲストで登場するのはなかやまきんに君Snow Man佐久間大介Kis-My-Ft2宮田俊哉と同等レベルでアニメ好きな佐久間さんは、開始早々尋常ではないハイテンション。どうなってるの?という声にも、「ウタがいるんですよステージ上に!」と大きな声でしっかりアピール。ちなみに会場は、「会場の方もですね、見えるモニターで見えてます」と杉浦アナが説明。

 「一緒に踊りてぇ!」と話す佐久間さん、中継が繋がったタイミングでヲタ芸発動、一同拍手。その後も佐久間さんの興奮止まらず、現場はかなりカオスな状況になっていました。

 

白11(全体25):King Gnu(3年ぶり2回目)

・2013年結成、デビュー 2019年メジャーデビュー 第70回(2019年)初出場
・29歳~30歳・4人組
・楽曲:「Stardom」(2022/11/17 配信)
  詞・曲:常田大希
・歌唱前テロップ:2022NHKサッカーテーマ「Stardom」
・歌唱中テロップ:2022NHKサッカーテーマ
・演奏時間:3分45秒
・会場:101スタジオ(事前収録)

 VTRで振り返るのはもちろんFIFAサッカーワールドカップ。「新時代を見せてくれたと思います」と興奮気味に話していた森保監督のインタビューもまた、奇跡的に前のステージと繋がる結果になりました。目標のベスト8には惜しくも届かずでしたが、強豪のドイツ・スペインを撃破したのは日本のサッカー史にとって大変大きな出来事。というわけであらためて森保一監督と長友佑都選手を紹介(テロップが逆になるハプニングあり)。森保監督が応援してくれた日本のサポーターにあらためて感謝の念を述べます。長友選手も聴いていた曲という話も経て、櫻井さんが曲紹介。

 ステージは暗転状態に近い中、スタジオで直に演奏する事前収録(LIVEの文字無しでした)。ワールドカップの映像は2番以降に盛り込まれています。歴代のNHKサッカー中継ソングは名曲揃いですが、この曲もまさに名曲。力の入ったパフォーマンス、フルコーラスの演奏も素晴らしい内容です。NHKホールでは長友選手の「ブラボー」、ただマイクから遠すぎたせいでやや控えめの発動でした。

 「白日」以来3年ぶりの出演で今回事前収録となると、次回以降の紅白に出場してくれるかどうかはやや心配でもあります。もう完全に国民的バンドと言って差し支えないアーティストなので、それこそ事前収録でも出て欲しいクラスではあるのですが…。Twitterでもどちらかと言うと、前後の日本レコード大賞・CDTVライブライブ年越しSP(特別演出あり)の方が扱いも大きいように見えました。

ウラトーク

 「三次元も二次元もないみたいな」「壁が無くなりましたね!」「ウタのパワーが凄いですね!」と単語が出てきた瞬間に「パワー!」と反応するなかやまきんに君はようやく目立ったような形。ディズニー企画出演のため佐久間さん退席、きんに君もほぼ目立たないまま同様に退席。

 テロップが逆になっていることを松尾さんが発見、「失礼しました」と杉浦アナがNHKの職員として反応。続いては「手拍子ゆっくりでお馴染みのKing Gnuさん」、番組序盤での動きがまだ頭に残っているようです。

 スタジオの照明がどうなるかを予想。明るくなるかもっと真っ暗になるかどういう色になるかを、実況しながら話しています。「後半森保監督が歌って、乱入」「最後、長友選手がブラボーで締め」「合いの手でブラボー」、かなり好き勝手なことを喋っていました。終盤ではスタジオの奥行きにも驚いてます。

 なおTwitterでの反応は上々、このタイミングで閲覧数4万を超えています。「絶対にトレンドに入りたいので」「絶対に入りたいトレンドがあります」、こちらの営業活動にも余念ありません。

 

白12(全体26):三山ひろし(8年連続8回目)

・2009年デビュー 第66回(2015年)初出場
・1980年9月17日生 高知県南国市出身
・タイトル:「夢追い人 ~第6回 けん玉世界記録への道~」
・楽曲:「夢追い人」(2022/6/8 シングル)
  詞・曲:原 譲二
  けん玉:けん玉ヒーローズ2022、けん玉ちばちゃん、ず~まだんけ
・歌唱前テロップ:けん玉ギネス世界記録に挑む
・歌唱中テロップ:127人連続成功に挑戦!
・演奏時間:2分26秒(けん玉終了まで2分41秒)

 お馴染みけん玉ギネス世界記録への挑戦、「サッカーに続いてはけん玉で世界に挑むわけですね」。今回はJO1豆原一成(1番)BE:FIRSTSOTA(2番)、さらにテツandトモテツ(8番)が参加。勿論呼ばわりされるDJ KOO(7番)は、けん玉だけで7年連続ゲスト出演。これを受けて森保監督は「個性豊かで世界と戦えるメンバーですね~」。さすがにこれには大泉さんも「適当なこと言ってませんかホントに?」とツッコミ。長友選手も「みんな、気合い入れていこう!」と発破をかけます。3年前のラグビー代表もそうですが、最近の日本代表はノリの良い人が多くて安心します(?)

 桑子アナがいつも通り企画内容を説明、公式認定員もお馴染みの顔になりました。後ろには鳥取から来た中学生・久保地弘馬(ロバート秋山)君も応援準備万端、大泉さんの指摘後「がんばってください!」と若干抑え気味に叫んでいます。

 けん玉のフォーメーションは前回横一列でしたが、今回はステージ5列から通路と審査員席前を経てラストの三山さんに戻る形。右下のワイプで中継するのはいつもと同じ。ただ今回は三山さんの後ろ右側にテツさんがちょうど映っていて、けん玉後に三山さんの歌を感情豊かに楽しむ様子が目立っていました。曲は演歌らしい演歌とは一味違う、北島三郎が提供した歌謡曲調の楽曲。ちなみに衣装も北島さんがこのステージのために用意した物だったそうです。

 115人目で演奏終了、この時点で12人が残っているので尺は余り気味です。今回はリハーサルの時点で成功を確信していたようですが、本番も難なくクリア。無事ギネス記録更新で会場の皆さん大喜び。長友選手も驚きながらブラボー、森保監督まで「ブラボーです!」と思わず。三山さんも「新しい景色でございます!」としっかり返していました。ついでにコメントを求められた坂東彌十郎も、「ブラボー!」と絶叫。やはりキャッチーで短い流行語は、汎用性が高くて便利です。

ウラトーク

 ゲストにJO1與那城奨白岩瑠姫川尻蓮河野純喜が登場。けん玉には豆原さんが参加、「大丈夫?」と声を揃えていますが腕前は「JO1の中では一番うまいです」「緊張しすぎて、パフォーマンス前にずっとけん玉触っていました」「ダンスの確認しないで」という本末転倒な状況でしたが、一応「一発で決めるって本人言ってました」と頼もしい宣言もあったようです。後ろの久保地くんを発見、応援後明らかに目を逸らしているのを見て笑っています。

 緊張している豆原さんに大笑いしてますが、結果は無事成功でメンバー4人とも大喜び。以降もけん玉チャレンジの様子を話しながら見守ります。

 三山さんの持つけん玉が純金2kgと聞いて、4人揃って「えー!」と大きなリアクション。その様子に、「皆さんのえーが合ってる、声が」「凄いチームワーク」と感心する杉浦アナ。その後も4人、全体的にかなり大きな声でリアクションしています。

 三山さんが玉を乗せた瞬間、ウラトーク席の皆さんも大拍手。「トップバッターのマメ飾ってくれました。ただもうカメラ一切見てませんでしたね」「ずっとこうやってやってたから」「後でメチャクチャ褒めたいと思います」と、仲間の4人も大喜びでした。

 

紅14(全体27):TWICE(3年ぶり4回目)

・2015年結成、デビュー 第68回(2017年)初出場
・23歳~27歳・9人組
・楽曲:「Celebrate」(2022/7/15 配信)
  詞:J.Y. Park ”The Asiansoul” / NAYEON / JEONGYEON / MOMO / SANA / JIHYO / MINA / DAHYUN / CHAEYOUNG / TZUYU / Co-sho
  曲:Woo Min Lee “collapsedone” / Justin Reinstein / MRCH / JJean
・歌唱前テロップ:日本デビュー5周年 3年ぶりの紅白
・歌唱中テロップ:日本デビュー5周年 感謝を込めて
・演奏時間:3分4秒

 「けん玉ギネス世界記録への挑戦に続いては、こちらも世界を舞台に活躍するガールズグループ・TWICEの皆さんです」。彼女たちの活躍とけん玉ギネスは明らかに同列に語るべき話題ではありませんが、これも流れでしょうか。ステージは階段上から登場、踊りながらステージに降りてそのままパフォーマンスするというフォーメーションです。

 途中サナが歌詞を間違えるハプニングあり、ナヨンのイヤモニが外れたりモモのマイクが外れそうになったりで、じっくり見るとステージはかなり大変な状況でした。ただざっと見ているとマイクの雑音以外は実に違和感なくパフォーマンスしていて、笑顔で歌う表情はいつも通り。この辺りに結成7年のキャリア・実力・チームワークの凄さを感じた次第です。

 ただ、メンバーによってセクシー度に差があり過ぎる衣装は若干気になります。ジヒョが胸の谷間まで露わにしている一方、ジョンヨンは脚を除いてほとんど露出無し。デザインを少しずつ変えること自体は何も珍しくないですが、さすがにここまで差があるとどういうコンセプトに基づいて決定されたのかという気にもあります。

ウラトーク

 けん玉チャレンジの皆さんはウラトーク席の目の前を通るようで、こちらからも拍手と祝福の声をかけます。その間にTWICEのパフォーマンスが始まりました。「終わった瞬間、こんな感じなんですね」と、初出場ながらの感想もあります。自身のステージについては「あっという間で」「思い出そうとするんですけど、思い出せない」「若干(緊張は)ありましたね」「僕(白岩)は意外とあまり緊張しなくて。最後の感想が掃ける時に、楽しかったなぁって。楽しんでやろうと決めてたんで、それが伝われば良かったなぁと」。これには長田さんも「伝わってきましたよやっぱ。楽しんでやるってパフォーマンスが一番良いパフォーマンスですから」と優しくコメントします。

 JO1はお揃いのバングルを手作りで作った模様。大事なステージということで、グループの合言葉・”GO TO THE TOP”を1文字ずつ織ってくれたらしいです。川尻さんは「ONE PIECEがメチャクチャ大好きで、ウタさんのステージに出れたのが感激でした」ともコメント。

 

企画2(全体28):ディズニースペシャルメドレー

・楽曲1:「星に願いを」…2年ぶり7回目
  詞:Ned Washington 日本語詞:島村葉二
  曲:Leigh Harline
・楽曲2:「ジャンボリミッキー!」
  詞・曲:Marco Marinangeli
・楽曲3:「君の願いが世界を輝かす」
  詞・曲:Emily Bear / Toby Gad / Lindy Robbins / Ruth Anne Cunningham 訳詞:MISIA
・歌唱前テロップ1:大泉洋&橋本環奈が歌う「星に願いを」
・歌唱前テロップ2:みんなで踊ろう「ジャンボリミッキー!」
・歌唱前テロップ3:MISIA 東京ディズニーシーから壮大なショー
・歌唱中テロップ:ディズニースペシャルメドレー
・演奏時間:6分50秒

 紅白歌合戦ではもうお馴染み、ミッキーマウスが登場。櫻井さんの案内で早々にスタート、まずは大泉洋橋本環奈が歌う「星に願いを」から。

 2人とも歌手としての実績もある俳優ですが、キーが合っていないのかこちらに練習時間を割けなかったのか、音程がどうも合っていないように聴こえました。大泉さんに至っては終盤でオクターブを変えています。環奈さんは音楽活動に関して言うとソロでは「セーラー服と機関銃」のカバーのみ、それ以降完全に俳優活動に切り替えている理由が何となく見えたような気もしないではありません。

 その後は櫻井翔ミッキーマウスのツーショットから始まる「ジャンボリミッキー!」をダンスパフォーマンス。ミニーマウスドナルドダック、さらに司会者2人とSnow Manの9人がズンズンズンズンと踊ります。内包されている楽曲はお馴染み「ミッキーマウス・マーチ」、これは第63回(2012年)のショーでの5人と踊って以来10年ぶり4回目で意外と久々です。さらに途中からBE:FIRSTの7人とグーフィーIVEの3人(レイリズイソが参加)とデイジーダックも加わります。さらに日向坂46の6人もチップとデールと一緒に登場、こちらは以下のメンバーが参加となっています。

 紙吹雪噴射の演出で賑やかに終了後、東京ディズニーシーからの映像に移行。船に乗り、電飾入りの衣装を着たMISIA「君の願いが世界を輝かす」を歌唱。幻想的な夜景と美しい花火が印象的な映像は、東京ディズニーシーの宣伝映像として未来永劫使用できそうな美しさでした。登場したキャラクターはざっと見る限り30以上、オリエンタルランドの紅白歌合戦に対する協力体制は回を増すごとに強固になっている様子です。

 ディズニーシーのパフォーマンスは約4分、その間に司会者3名も進行に復帰。ただジャンボリミッキーの振付はかなり激しいため、来年50歳を迎える大泉さんはやはり「死にそうになった」と話していました。

ウラトーク

 ミッキーマウスのテロップを見て、「確かに初めて見たかもしれない、テロップで」。白岩瑠姫がディズニー大好きなようでその話、彼の一番好きなキャラクターはダッフィーだそうです。「こんなんやりたいんじゃない?」という問いかけには「これはそうですね、緊張しちゃう」「畏れ多い、見てるだけで幸せ」。ただ一応「言っといた方がいいよ」という松尾さんのアドバイスには、「よろしくお願いします」と挨拶。

 ジャンボリミッキーのダンスは松尾さんのお子さんもハマっているそう。「リハの時に、櫻井さんとミッキーマウスさんが念入りに振付を一緒に」「ミニーマウスさんが大泉さんに、ちょっと振付を教えるシーンも」、杉浦アナの裏情報には一同感心していました。映像を見てダンスに入りたいと話すウラトーク席の面々、そこから河野さんを乱入させたいという話の流れにもなっています。

 ディズニーシーの映像には一同ビックリ、「ナウシー?」のフレーズに皆さん大笑い。船にはディズニーファミリーしか乗れない、だからMISIAさんはディズニーファミリーもしくは勝手に乗っている?という話の流れになりました。大がかりな演出に一同ビックリ、八丁堀乗り換えで今すぐ現場に行きたいという話にまでなっています。

 「幕張に住んでて花火見えたよ、って。舞浜辺りに住んでて」「あとMISIAさんが京葉線乗ってるの見たら」。JO1の4人はこのショーが終わった後に退席。「僕たち元気を伝えられたかと思います。今日はありがとうございました」「メチャメチャ楽しかったです。最後まで2022年楽しみましょう」「最高の2023年を送れるように、今から助走をつけましょう」「本当に短い時間ですがありがとうございました、最高の歌い納めになりました、また会いましょうバイバ~イ」とそれぞれ挨拶もありました。

 

白13(全体29):Vaundy(初出場)

・2019年デビュー
・2000年6月6日生 東京都出身
・楽曲:「怪獣の花唄」(2020/5/11 配信)
  詞・曲:Vaundy
  Dr:BOBO Ba:Merlyn Kelly Gt:hanna
・歌唱前テロップ:ライブの人気曲「怪獣の花唄」
・歌唱中テロップ:大注目の次世代アーティスト
・演奏時間:3分40秒

 VTRでMVやライブの様子が映ります。ストリーミング再生1億回超え7曲は男性ソロアーティスト歴代1位、今回の紅白歌合戦は映像でこういった実績を明示する場面が多いです。環奈さんも好きだという櫻井さんのアナウンスですが、その言葉通り「踊り子」ではワイプで映像に合わせて一緒に口ずさんでいる場面が確認できました。それに対抗するように?「おもかげ」は櫻井さんがワイプで一緒に歌っています。「一人で歌われてると思えないくらいの歌声がすごく多彩で、曲も本当に何度も聴きたくなる楽曲ばっかりなんです」と彼の魅力を語る環奈さん、芦田愛菜「独特の雰囲気とかテンポ感がすごく好きで、夜中によく聴いて浸らせて頂いてます」とコメントしています。

 テレビの出演が少ないアーティストで尚且つリハ記事なし。そのため事前収録・別スタジオも考えられましたが、パフォーマンスは思いっきりNHKホールからの生演奏。Tシャツにオレンジのパーカーという動きやすさ重視のラフな衣装ですが、体全体を使って歌うパフォーマンスは極めてエモーショナル。ソングライターとしての引き出しの多さはこれまでの楽曲で十分過ぎるくらいに証明されていますが、思い切りの良い歌いっぷりとそもそもの声量の大きさ・何より自分の空間に場を持っていく牽引力。ライブをするために、あるいは音楽をやっていくために生まれた「天才」という言葉が完全にしっくり来るパフォーマンスです。

 「そんなもんかい?紅白?」「イケるよな?イクぞニッポン!」、間奏での煽りもまた非常に鮮烈。サブスクやMVだけでは伝わらないVaundyの魅力が詰まった、紅白歌合戦史上に残る初出場ステージです。末恐ろしいという言葉がまさにピッタリですが、同時に「天才」と呼ぶべきアーティストがここ何年かで本当に増えたことも実感します。更に言うと、彼らがテレビ出演に際して他の番組ではなくこの番組を選ぶ部分もまた、紅白歌合戦の凄さではないかとも感じる次第です。

ウラトーク

 あらためて副音声・ライブ配信を案内しますが、Vaundyのステージが始まるとすぐに反応。杉浦アナも大好きなアーティストだそうです。「メッチャ良い声だもんなぁ」「いいなぁ、歌上手い人は」。それぞれサビを小さな声で口ずさんでいます。

 チョコプラもVaundyの曲は聴いているようで、1曲ごとに違う世界観などについて話しています。「ここまでドラムの音聴こえますね、ドンドンって」「俺らもなんか、こういう感じの甘い声でコントやるってのもアリかも」「声も甘いからなぁ長田さんは。何でもイケるんでやっぱり」。そこから甘い声で2人にショートコントを展開。杉浦アナは笑っていますが、やってみた感想は「全然ウケねぇだろうな」

 

紅15(全体30):milet×Aimer×幾田りら×Vaundy(初出場)

・楽曲:「おもかげ」(2021/12/17 配信)
・詞・曲:Vaundy
・歌唱前テロップ:Vaundyプロデュース「おもかげ」SPコラボ
・歌唱中テロップ:テレビ初!奇跡のコラボ
・演奏時間:3分14秒

 THE FIRST TAKEでの共演も豪華でしたが、これはmiletAimer幾田りら3人での歌唱でした。「おもかげ」はVaundyソロでセルフカバーもしていますが、4人での共演はテレビどころかライブでもおそらく実現しなかった組み合わせ。今後も共演は難しいはずで、それこそ第69回でサザンオールスターズ松任谷由実が共演した時に近い、夢を見ているような感覚のステージでした。4人とも極めて歌唱力高い上に声質もそれぞれ全く違う組み合わせ、これを奇跡と呼ばずして何と言えば良いのでしょうか。同時に、この4人が揃うソニーレーベルの凄さも感じずにはいられない場面でした。本番後のスリーショットもまた至高、この2ステージは第73回NHK紅白歌合戦を語る上で一番外せない名シーンです。

ウラトーク

 顔がなかなか見えないVaundyのパフォーマンスでしたが、ここではパーカーを被っている姿がはっきり見えます。それに大きく反応するチョコプラの2人。豪華共演ですが、一番注目していたのは彼がパーカーを被るかどうかという点でした。一方杉浦アナは映像を見て「現実じゃないみたいです」「圧倒される」、この共演の凄さを普通に堪能しています。

コメント

  1. 確かに、King Gnuは、今後がちょっと心配ですね。
    あの番組OPのやる気のない手拍子は、
    97年トップバッターのTMRのパフォーマンス中、バックで他の出演者が白いタオルを振って応援する中、反町隆史だけ、明らかに嫌そうにやっていたのを、思い出しました。
    あういうことをやらされる状況/番組が嫌なのかもしれませんね。
    無理にやってもらう必要はないのですが。

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