歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第51回・2000年その4)

演奏時間&構成表 4(第51回・2000年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
43(紅20)
紅後半6
なみだ恋八代亜紀2分56秒
3コーラス
3分9秒
3コーラス
44(白20)
白後半6
長崎は今日も雨だった前川 清2分21秒
2コーラス
4分5秒
3コーラス
45(紅21)
紅後半7
スペシャルメドレー
ピンク・レディー2000
ピンク・レディー4分41秒
3曲
ペッパー警部1分14秒
冒頭+1コーラス
3分13秒
2コーラス
UFO1分0秒
冒頭+1コーラス
3分11秒
2コーラス
サウスポー2分6秒
1コーラス
3分35秒
2コーラス
46(白21)
白後半7
アリス・ミレニアム・
スペシャル
アリス5分53秒
3曲
冬の稲妻1分55秒
2コーラス
3分5秒
2コーラス半
ジョニーの子守唄1分8秒
1コーラス
3分21秒
2コーラス半
チャンピオン2分48秒
1コーラス半
4分10秒
2コーラス半
47(紅22)
紅後半8
なにわの女川中美幸3分20秒
2コーラス
4分52秒
3コーラス
48(白22)
白後半8
終列車森 進一3分5秒
2コーラス
4分47秒
3コーラス
49(企5)日本の祭り
スーパーパレード
4分28秒
よさこい鳴子踊り紅組出場歌手0分41秒
1コーラス
ソーラン節白組出場歌手0分28秒
1コーラス
津軽じょんがら節
(掛け合い曲弾き)
吉田兄弟0分30秒
1コーラス
唐船ドーイ0分55秒
2コーラス
50(紅23)
紅後半9
泣かせ雨小林幸子3分13秒
2コーラス
4分27秒
3コーラス
51(白23)
白後半9
なかったコトにして郷ひろみ2分56秒
1コーラス+サビ
4分59秒
冒頭+2コーラス+サビ2
52(紅24)
紅後半10
赤とんぼ~どこかへ帰ろう由紀さおり・
安田祥子
3分42秒
4コーラス+ラスト
2分52秒
4コーラス+ラスト
53(白24)
白後半10
荒城の月錦織 健3分4秒
2コーラス
3分41秒
4コーラス
54(紅25)
紅後半11
津軽海峡・冬景色石川さゆり3分11秒
2コーラス+サビ
3分45秒
2コーラス+サビ
55(白25)
白後半11
望郷じょんから細川たかし4分37秒
2コーラス
4分15秒
2コーラス

各ステージ・補足

 八代亜紀は1973年・第24回の初出場以来27年ぶりに紅白で「なみだ恋」を歌います。声質やキーは変わりましたが、八代節は当時も勿論健在。当時歌えなかった2番も含むフルコーラスですが、2回目の間奏は若干カットありでした。

 前川清内山田洋とクール・ファイブとして初出場した第20回・1969年以来31年ぶりの「長崎は今日も雨だった」。コーラスは白組歌手8名が担当。こちらはフルではなく、1番と3番の2コーラス歌唱です。(ステージレビュー→紅白歌合戦・前川清の軌跡

 ピンク・レディーは3曲メドレーですが、登場曲では「ウォンテッド」「カメレオン・アーミー」のメロディーも含まれていました。パフォーマンスは「ペッパー警部」冒頭~1コーラス(Aメロ2回目カット)→「UFO」冒頭~1コーラス(Aメロ2回目カット)→「サウスポー」イントロ~1コーラス。曲目は11年前のステージと同様ですが、「ペッパー警部」が大幅に長くなっているので演奏時間は30秒増加。「サウスポー」はイントロカット無しの1コーラスでしたが、「UFO」は11年前より少し短くなっています。

 アリスはついに紅白初出場、この年の目玉的存在と言って良いステージでした。サポートメンバーも加わった完全生演奏で、「冬の稲妻」2コーラス→「ジョニーの子守唄」1コーラス→「チャンピオン」1コーラス半という贅沢な構成。「チャンピオン」は1曲だけでも紅白のステージとして成立する演奏時間で、最後の”ライラライ…”は1曲谷村さんがフルコーラスで歌い切った2年前より長いです。(ステージレビュー→紅白歌合戦・バンド出場歌手の歴史

 川中美幸は自身の出身地・大阪を舞台にした「なにわの女」を歌唱。女性演歌では十分過ぎるほどヒットしていましたが、夫が薬物で逮捕された影響で出場が危ぶまれていました。1番と3番の歌唱ですが、3番の歌詞には”夫婦善哉””あんたひとすじ”という言葉があります。この背景でこの歌詞は残酷とも言える状況で、涙を流さずにはいられないというステージでした。

 森進一はこの年発表の「終列車」、1番と3番の歌唱。1990年代の紅白では終盤で新しい演歌を歌うステージがノーマルな風景でしたが、この頃になるとやや珍しい光景になります。

 この年は歌を基調とした企画コーナーが多く、22時半過ぎにも民謡をテーマにしたステージが設けられました。この時点で北海道ではYOSAKOIソーラン祭りが恒例になっていましたが、紅白でも紅組の「よさこい鳴子踊り」と白組の「ソーラン節」で対抗モード。吉田兄弟の「津軽じょんがら節」三味線演奏、MAXDA PUMPのショットが目立つ沖縄の「唐船ドーイ」を経て以降はダンサーも大勢登場してお祭り騒ぎ。最後は青森のねぶた山車まで登場して、大変賑やかな形で締めるコーナーになりました。

 小林幸子の「泣かせ雨」はマイナー調の演歌、冒頭は久々にステージで歩く幸子さんが見られました。ただ中盤の間奏以降は大きくアレンジ、橋のセットまでもが衣装と一体化する大掛かりなステージになりました。1番と2番の2コーラス。なお豪華衣装の演出はこの年が最後と予告していましたが、2年経てばもうすっかりなかったコトにされています。

 郷ひろみの「なかったコトにして」は前年ほどで無いもののこの年もヒット。コラボした女性グループのHYPER GO号の出演は無かったですが、代わりにダンス☆マン率いるバンドメンバー&ダンサーがステージを盛り上げます。誰がどう見ても生演奏でないのは、ご愛嬌でしょうか。冒頭+1コーラス+ラストサビ2回目の構成、大変賑やかなステージでした。

 由紀さおり・安田祥子はお馴染み「赤とんぼ~どこかへ帰ろう」、第38回以降この回まで5回も紅白で披露しています。この年の演奏は冒頭と「どこかへ帰ろう」のみ、「赤とんぼ」の本編は髪の毛にマイクを仕込んで歌うアカペラステージでした。

 オペラだけでなく歌以外でも多方面に活動していた錦織健は、由紀姉妹の対抗馬として童謡「荒城の月」を朝川朋之のハープに乗せて歌唱。意外にも紅白で歌われたことはそれ以前にありませんでした。1番と4番の2コーラスを、美しい歌声で厳かに聴かせています。

 石川さゆりは紅白で4回目になる「津軽海峡・冬景色」、7年前の紅組トリ以来です。例のごとく2回目の間奏のみカットのフルコーラスですが、アウトロがかなりリアレンジされていました。演奏時間は前回より10秒短くなっています。

 細川たかしの「望郷じょんから」は3回目、前回は5年前の大トリでした。構成そのものは前回と同様、さすがに歌以外の尺や伸ばしは当時ほど長くないですが、この年もフルコーラスでないに関わらず演奏時間が原曲超え。

 

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