演奏時間&構成表 5(第51回・2000年)
演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。
曲順 | 楽曲 | アーティスト | 演奏時間 構成 | フル再生時間 構成 |
56(紅26) 紅後半12 | NEVER END | 安室奈美恵 | 3分32秒 1コーラス+サビ | 6分25秒 2コーラス+サビ |
57(白26) 白後半12 | らいおんハート | SMAP | 3分33秒 冒頭+2コーラス | 4分22秒 2コーラス半 |
58(紅27) 紅後半13 | もう一度ふたりで歌いたい | 和田アキ子 | 3分55秒 2コーラス+サビ | 4分55秒 2コーラス+サビ |
59(白27) 白後半13 | 帰ろかな | 北島三郎 | 4分3秒 3コーラス | 3分29秒 3コーラス |
60(紅28) 紅後半14 | 道頓堀人情 | 天童よしみ | 3分12秒 2コーラス | 4分36秒 3コーラス |
61(白28) 白後半14 | 山河 | 五木ひろし | 4分54秒 2コーラス | 6分28秒 2コーラス+サビ |
各ステージ・補足
安室奈美恵は沖縄サミットのイメージソングというかつてない規模のタイアップになった「NEVER END」を歌唱。小室哲哉のピアノ演奏、コーラス隊も一緒でした。1コーラス+サビ、2回目のサビ歌唱は1番と同じ歌詞です。終盤は観客席にマイクを向けましたが、歌っている人はほぼいない様子でした。
SMAPは10年連続出場、いわゆるアイドルと呼ばれるグループとしては史上初の記録でした。歌は大ヒットした「らいおんハート」、イントロ演奏前にサビのアカペラ歌唱からスタート。2コーラス、2番Bメロ後は同じメロディーを2回繰り返すラストサビへ移行する構成です。
和田アキ子の「もう一度ふたりで歌いたい」は5年ぶり3回目、この年は第46回トリ双方の曲が歌われる結果になりました。今回は2番Aメロ1回目の歌詞がカットされています。ラストは”Let’s sing a song!”と歯切れ良く締めるアレンジでした。
北島三郎は8年ぶり4回目の「帰ろかな」、今回は1965年発表の原曲に近いアレンジです。「七つの子」のメロディーが入らない「帰ろかな」は紅白だと珍しいですが(この回以外では初歌唱の第16回のみ)、本来の音源にはそもそも収録されていません。ただ3番ラストフレーズの鐘の音が入る繰り返し歌唱、これはこの紅白のみのオリジナルです。テンポも原曲に近いとは言えやや遅め、そのため歌唱時間は第43回大トリフルコーラスを上回る結果になりました。
「珍島物語」で紅白に復帰して3年、キャリア的には十分ですが想定以上に早く天童よしみが紅組トリを射止めたのが2000年紅白です。1985年12月リリースの「道頓堀人情」は当時ヒットした曲でもありますが、この紅白を通して歌を知った視聴者も多かったのではないでしょうか。1番と3番の2コーラスを、万感の思いを込めて力強く歌唱。アウトロがトリ仕様でかなりスケール大きな演奏、ここだけで25秒近く時間を使っています。
20世紀最後の紅白歌合戦、世紀のラストを飾った曲は五木ひろしの「山河」でした。フルコーラスで6分以上になる日本の歌謡曲史上でもトップクラスにスケールの大きい曲、人選も含めて最後に相応しいステージです。さすがにフルコーラスとはいかないものの、1コーラス半ではなく2番もAメロ後半は残しています。2番以降は原曲よりも半音高い音程で歌唱、アウトロは原曲の20秒よりも7秒長い大規模な編曲。演奏時間も5分台までもう少し、もちろん今回の紅白では屈指の長さです。(ステージレビュー→紅白歌合戦・五木ひろしの軌跡)
第51回(2000年)・まとめ
演奏時間ランキング(企画コーナーは除外)
順位 | 曲順 | 楽曲 | アーティスト | 演奏時間 |
1 | 46(白21) 白後半7 | アリス・ミレニアム・ スペシャル | アリス | 5分53秒 |
2 | 61(白28) 白後半14 | 山河 | 五木ひろし | 4分54秒 |
3 | 45(紅21) 紅後半7 | スペシャルメドレー ピンク・レディー2000 | ピンク・レディー | 4分41秒 |
4 | 55(白25) 白後半11 | 望郷じょんから | 細川たかし | 4分37秒 |
5 | 25(紅12) 紅前半12 | ハッピーサマーウェディング 大晦日スペシャル | モーニング娘。 | 4分8秒 |
6 | 59(白27) 白後半13 | 帰ろかな | 北島三郎 | 4分3秒 |
7 | 58(紅27) 紅後半13 | もう一度ふたりで歌いたい | 和田アキ子 | 3分55秒 |
8 | 18(白9) 白前半9 | 無縁坂 | さだまさし | 3分44秒 |
9 | 52(紅24) 紅後半10 | 赤とんぼ~どこかへ帰ろう | 由紀さおり・ 安田祥子 | 3分42秒 |
10 | 32(紅15) 紅後半1 | SEASONS | 浜崎あゆみ | 3分36秒 |
47 | 19(紅9) 紅前半9 | 紅い雪 | 長山洋子 | 2分40秒 |
48 | 6(紅3) 紅前半3 | みれん酒 | 石原詢子 | 2分39秒 |
49 | 12(白6) 白前半6 | 孫 | 大泉逸郎 | 2分37秒 |
50 | 13(紅6) 紅前半6 | 満月 | 伍代夏子 | 2分34秒 |
51 | 2(紅1) 紅前半1 | 夏祭り | Whiteberry | 2分29秒 |
51 | 8(紅4) 紅前半4 | おんなの純情 | 中村美律子 | 2分29秒 |
53 | 29(紅14) 紅前半14 | 無言坂 | 香西かおり | 2分28秒 |
54 | 23(紅11) 紅前半11 | 夢ひとすじ | 原田悠里 | 2分23秒 |
55 | 44(白20) 白後半6 | 長崎は今日も雨だった | 前川 清 | 2分21秒 |
56 | 22(白11) 白前半11 | 兄弟船 | 鳥羽一郎 | 2分19秒 |
アリスの3曲メドレーは約6分にわたる長さ、ピンク・レディーも5分近い演奏時間でした。その中で大トリの五木ひろしはやはり流石の長さというべきでしょうか。短い方は「兄弟船」が完全に常連曲と化し、それ以外も前半の演歌が中心です。全ステージ平均は第1部が2分56秒(2秒減少)、第2部が3分31秒(1秒増加)、全56ステージの平均は3分13秒(2秒減少)。前半と後半の差が少しずつ大きくなり始めています。
複数曲歌唱のステージ
曲順 | 楽曲 | アーティスト | 演奏時間 曲数 |
25(紅12) 紅前半12 | ・ハッピーサマーウェディング ・LOVEマシーン ・I WISH | モーニング娘。 | 4分8秒 3曲 |
45(紅21) 紅後半7 | ・ペッパー警部 ・UFO ・サウスポー | ピンク・レディー | 4分41秒 3曲 |
46(白21) 白後半7 | ・冬の稲妻 ・ジョニーの子守唄 ・チャンピオン | アリス | 5分53秒 3曲 |
前回はメドレーゼロでしたが、この回は復活。モーニング娘。はこの年以降、第54回を除いてメドレーが恒例になりました。
過去曲/カバー曲のステージ(新曲が含まれるメドレー除外)
曲順 | 楽曲 | アーティスト | 発表年 | 演奏時間 構成 |
18(白9) 白前半9 | 無縁坂 | さだまさし | 1975年 (グレープ) | 3分44秒 2コーラス |
20(白10) 白前半10 | ブルースカイブルー | 西城秀樹 | 1978年 22年ぶり2回目 | 3分23秒 1コーラス+ラスト |
22(白11) 白前半11 | 兄弟船 | 鳥羽一郎 | 1982年 5年ぶり4回目 | 2分19秒 2コーラス |
28(白13) 白前半13 | 津軽平野 | 吉 幾三 | 1984年 3年ぶり3回目 | 2分46秒 2コーラス |
29(紅14) 紅前半14 | 無言坂 | 香西かおり | 1993年 7年ぶり2回目 | 2分28秒 1コーラス+サビ |
30(白14) 白前半14 | 海 その愛 | 加山雄三 | 1976年 13年ぶり3回目 | 2分49秒 1コーラス+サビ2 |
41(紅19) 紅後半5 | あなたに逢いたくて ~Missing You~ | 松田聖子 | 1996年 4年ぶり2回目 | 3分32秒 1コーラス半 |
42(白19) 白後半5 | シクラメンのかほり | 布施 明 | 1975年 10年ぶり3回目 | 3分32秒 1コーラス+サビ |
43(紅20) 紅後半6 | なみだ恋 | 八代亜紀 | 1973年 27年ぶり2回目 | 2分56秒 3コーラス |
44(白20) 白後半6 | 長崎は今日も雨だった | 前川 清 | 1969年 31年ぶり2回目 | 2分21秒 2コーラス |
45(紅21) 紅後半7 | スペシャルメドレー ピンク・レディー2000 | ピンク・レディー | 1976年~1978年 11年ぶり2回目 | 4分41秒 3曲 |
46(白21) 白後半7 | アリス・ミレニアム・ スペシャル | アリス | 1977年~1978年 | 5分53秒 3曲 |
52(紅24) 紅後半10 | 赤とんぼ~どこかへ帰ろう | 由紀さおり・ 安田祥子 | 1927年 6年ぶり5回目 | 3分42秒 4コーラス+ラスト |
53(白24) 白後半10 | 荒城の月 | 錦織 健 | 1901年 | 3分4秒 2コーラス |
54(紅25) 紅後半11 | 津軽海峡・冬景色 | 石川さゆり | 1976年 7年ぶり4回目 | 3分11秒 2コーラス+サビ |
55(白25) 白後半11 | 望郷じょんから | 細川たかし | 1985年 5年ぶり3回目 | 4分37秒 2コーラス |
58(紅27) 紅後半13 | もう一度ふたりで歌いたい | 和田アキ子 | 1986年 5年ぶり3回目 | 3分55秒 2コーラス+サビ |
59(白27) 白後半13 | 帰ろかな | 北島三郎 | 1965年 8年ぶり4回目 | 4分3秒 3コーラス |
60(紅28) 紅後半14 | 道頓堀人情 | 天童よしみ | 1985年 | 3分12秒 2コーラス |
56ステージ中過去曲オンリーは19、前回より更に3ステージ増加。かなり高い割合になってきました。
フルコーラス歌唱(間奏・アウトロ・フェイドアウトは除く)
曲順 | 楽曲 | アーティスト | 演奏時間 構成 | フル再生時間 構成 |
1(白1) 白前半1 | ナンダカンダ | 藤井 隆 | 3分8秒 2コーラス半+サビ | 3分28秒 2コーラス半+サビ |
10(紅5) 紅前半5 | あ~よかった | 花*花 | 3分1秒 2コーラス+サビ | 3分45秒 2コーラス+サビ |
18(白9) 白前半9 | 無縁坂 | さだまさし | 3分44秒 2コーラス | 3分54秒 2コーラス(原曲) |
32(紅15) 紅後半1 | SEASONS | 浜崎あゆみ | 3分36秒 2コーラス+サビ | 4分21秒 2コーラス+サビ |
43(紅20) 紅後半6 | なみだ恋 | 八代亜紀 | 2分56秒 3コーラス | 3分9秒 3コーラス |
52(紅24) 紅後半10 | 赤とんぼ~どこかへ帰ろう | 由紀さおり・ 安田祥子 | 3分42秒 4コーラス+ラスト | 2分52秒 4コーラス+ラスト |
54(紅25) 紅後半11 | 津軽海峡・冬景色 | 石川さゆり | 3分11秒 2コーラス+サビ | 3分45秒 2コーラス+サビ |
59(白27) 白後半13 | 帰ろかな | 北島三郎 | 4分3秒 3コーラス | 3分29秒 3コーラス |
フルコーラスは9ステージ、前回より2つ減りました。この年ヒットのJ-POPからは3組がフル、こちらは1組増加しています。
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