歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第53回・2002年その5)

演奏時間&構成表 5(第53回・2002年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

曲順 楽曲 アーティスト 演奏時間
構成
フル再生時間
構成
49(紅24)
紅後半11
津軽じょんがら節 香西かおり 3分7秒
2コーラス
録音によって異なる
50(白24)
白後半11
津軽山唄 細川たかし 3分58秒
1コーラス
3分31秒
1コーラス
51(紅25)
紅後半12
抱擁 和田アキ子 3分32秒
2コーラス半
3分51秒
2コーラス半
52(白25)
白後半12
精霊流し さだまさし 4分53秒
2コーラス
4分48秒
2コーラス(原曲)
53(紅26)
紅後半13
あんたの花道 天童よしみ 3分12秒
2コーラス
4分49秒
3コーラス
54(白26)
白後半13
帰ろかな 北島三郎 3分0秒
2コーラス
3分29秒
3コーラス
55(紅27)
紅後半14
天城越え 石川さゆり 3分35秒
2コーラス
4分48秒
2コーラス半
56(白27)
白後半14
おふくろの子守歌 五木ひろし 4分41秒
1コーラス+サビ
4分37秒
冒頭+2コーラス

各ステージ・補足

 昭和の紅白では多くあった民謡の歌唱ですが、21世紀に入ると選曲される機会はほとんど無くなりました。「津軽じょんから節」もこれ以前に3度それぞれ別の歌手で歌唱されていますが、現在はこの年の香西かおりが最後です。元々は香西香という民謡歌手だったので、流石のパフォーマンスでした。2コーラス、1コーラス目の歌詞は第30回で金沢明子が歌った時と同じ内容です。

 三橋美智也の弟子としての顔も持つ細川たかしですが、紅白のステージで民謡を選曲したのはこの時が唯一(ハーフタイムショーでは歌唱あり)。20名を超える尺八の演奏をバックに歌う「津軽山唄」は、声量もマイクを口から離す距離もロングトーンも完全にあり得ない領域に達している凄まじい内容です。なお歌詞サイトで比較すると、4コーラスのうち3コーラス目がカットになっています。

 和田アキ子は初めて紅組司会・トリを担当した第38回以来、15年ぶりに「抱擁」を歌唱。亀渕友香率いる大人数のゴスペル合唱隊バックに大迫力のステージ、15年前には実現しなかったフルコーラスです。ただ歌唱部分以外はコーラスを中心とするオリジナルのアレンジでした。

 さだまさしは当時小説化されたことで話題になった「精霊流し」を、7年ぶりに紅白で歌唱。本人のヴァイオリン演奏を含むフルコーラス、グレープ時代の原曲より演奏時間は長いです。ただソロ音源は更に長い5分47秒、さすがにその時間は超えなかった様子です。

 天童よしみは近年の紅白で歌う機会の多い「あんたの花道」、2002年の演歌を代表するヒット曲でした。冒頭から腕立て伏せ、しまいにはTシャツを脱いで踊り出す男性ダンサーの癖の強さが凄まじかったです。歌は1番と3番、持ち前の声量を活かしたパワフルなステージです。

 北島三郎は2年前に歌ったばかりですが「帰ろかな」、この年は「七つの子」が間奏に入る2コーラス(1番・3番)でした。キーは1965年どころか1992年と比べても相当下がっていますが、声量は66歳になったこの時点でも十分キープされています。

 石川さゆりはこの時点で既にカラオケ人気絶大の「天城越え」、トリでの歌唱は第37回以来16年ぶりでした。ドライアイス演出が終始入る2コーラス、アウトロは大仰な編曲になること無く通常通りの終わり方です。

 五木ひろしは母の逝去のため封印していた曲を紅白で解禁、つんく提供で前年にリリースされた「おふくろの子守歌」を涙ながらに熱唱。童謡「ふるさと」の合唱から1番、合唱&本人歌唱の「五木の子守唄」一節を経てラストサビ、最後にまた「ふるさと」のメロディーに回帰する構成でした。歌詞も1番Aメロ→2番Aメロ→2番Bメロ→1番サビ→間奏(五木の子守唄)→2番サビ&ラストという展開で、原曲とかなり変えています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・五木ひろしの軌跡

第53回(2002年)・まとめ

演奏時間ランキング(企画コーナーは除外)

順位 曲順 楽曲 アーティスト 演奏時間
1 52(白25)
白後半12
精霊流し さだまさし 4分53秒
2 56(白27)
白後半14
おふくろの子守歌 五木ひろし 4分41秒
3 47(白23)
白後半10
昴-すばる- 谷村新司 4分31秒
4 48(紅23)
紅後半10
地上の星 中島みゆき 4分22秒
5 20(紅10)
紅前半10
ここにいるぜぇ!
そうだ!We’re ALIVE 2002 Ver.
モーニング娘。 4分19秒
6 41(白20)
白後半7
大きな古時計 平井 堅 4分12秒
7 34(白17)
白後半4
島唄 アルフレド・カセーロ
THE BOOM
4分5秒
8 45(白22)
白後半9
freebird ’02 SMAP 4分3秒
9 50(白24)
白後半11
津軽山唄 細川たかし 3分58秒
10 55(紅27)
紅後半14
天城越え 石川さゆり 3分35秒
45 9(白5)
白前半5
かくれんぼ 堀内孝雄 2分50秒
46 39(白19)
白後半6
湯沢の女 美川憲一 2分49秒
47 13(紅6)
紅前半6
Yeah! めっちゃホリディ 松浦亜弥 2分48秒
48 18(紅9)
紅前半9
わたしのおとうさん 鈴木慶江 2分47秒
49 1(紅1)
紅前半1
ロマンティック浮かれモード 藤本美貴 2分46秒
50 7(白4)
白前半4
おまえと生きる 山本譲二 2分44秒
50 15(紅7)
紅前半7
あきらめましょう 華原朋美 2分44秒
52 26(紅13)
紅前半13
河内おとこ節 中村美律子 2分43秒
53 27(白13)
白前半13
運河 森 進一 2分42秒
54 4(白2)
白前半2
恋のマイレージ RAG FAIR 2分28秒

 4分以上のステージが3組から8組に大幅増加。短い方はRAG FAIR以外2分40秒超え、上下の差は比較的少ないかつ長めというバランスの良さです。全ステージ平均は第1部が3分1秒(1秒増加)、第2部が3分29秒(6秒増加)、全54ステージの平均は3分16秒(4秒増加)

複数曲歌唱のステージ

曲順 楽曲 アーティスト 演奏時間
曲数
20(紅10)
紅前半10
・ここにいるぜぇ!
・そうだ!We’re ALIVE
モーニング娘。 4分19秒
2曲
39(白19)
白後半6
・夜空ノムコウ
・freebird
SMAP 4分3秒
2曲

 SMAPが7年ぶりに複数曲歌唱のステージを展開しています。

過去曲/カバー曲のステージ(新曲が含まれるメドレー除外)

曲順 楽曲 アーティスト 発表年 演奏時間
構成
26(紅13)
紅前半13
河内おとこ節 中村美律子 1989年
4年ぶり4回目
2分43秒
2コーラス
34(白17)
白後半4
島唄 アルフレド・カセーロ
THE BOOM
1992年
9年ぶり2回目
4分5秒
1コーラス半
43(紅20)
紅後半7
飾りじゃないのよ涙は 中森明菜 1984年 3分22秒
2コーラス
47(白23)
白後半10
昴-すばる- 谷村新司 1980年
3年ぶり5回目
4分31秒
2コーラス半
51(紅25)
紅後半12
抱擁 和田アキ子 1987年
15年ぶり2回目
3分32秒
2コーラス半
52(白25)
白後半12
精霊流し さだまさし 1974年
7年ぶり2回目
4分53秒
2コーラス
54(白26)
白後半13
帰ろかな 北島三郎 1965年
2年ぶり5回目
3分0秒
2コーラス
55(紅27)
紅後半14
天城越え 石川さゆり 1986年
3年ぶり4回目
3分35秒
2コーラス

 54ステージ中過去曲オンリーは8、前回より5ステージ減少。オペラ・民謡の2曲と、カバーですがアレンジが大幅に変わっている「亜麻色の髪の乙女」「大きな古時計」は表から除外していますが、これらを含めると14ステージで前回と同じくらいになります。

フルコーラス歌唱(間奏・アウトロ・フェイドアウトは除く)

曲順 楽曲 アーティスト 演奏時間
構成
フル再生時間
構成
18(紅9)
紅前半9
わたしのおとうさん 鈴木慶江 2分47秒
2コーラス半
2分30秒
2コーラス半
19(白9)
白前半9
マリア ジョン・健・ヌッツォ 3分14秒
1コーラス半
2分58秒
1コーラス半
47(白23)
白後半10
昴-すばる- 谷村新司 4分31秒
2コーラス半
4分32秒
2コーラス半
48(紅23)
紅後半10
地上の星 中島みゆき 4分22秒
3コーラス
5分11秒
3コーラス
51(紅25)
紅後半12
抱擁 和田アキ子 3分32秒
2コーラス半
3分51秒
2コーラス半
52(白25)
白後半12
精霊流し さだまさし 4分53秒
2コーラス
4分48秒
2コーラス(原曲)

 フルコーラスは6ステージで前回より2つ増。オペラの2つは歌詞と照らし合わせる限りフルコーラスと判断します。この年はフルコーラス対決が3つ組まれるという結果になりました。

 

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