歴代紅白歌合戦歌唱曲・演奏時間&構成表(第54回・2003年その3)

演奏時間&構成表 3(第54回・2003年)

 演奏時間・構成は紅白歌合戦で実際に披露したステージを指しています。フル再生時間はSpotifyの音源基準、オリジナル未配信曲は手持ちのCDからインポートしたiTunes音源を基準としています。

曲順楽曲アーティスト演奏時間
構成
フル再生時間
構成
30(白16)
白後半1
さくら(独唱)森山直太朗3分15秒
1コーラス+サビ
4分16秒
2コーラス+サビ
31(紅16)
紅後半1
No way to say浜崎あゆみ3分12秒
1コーラス+サビ2
4分45秒
2コーラス+サビ2
32(白17)
白後半2
夏色など…ゆず3分43秒
3曲
夏色1分16秒
1コーラス
3分21秒
2コーラス半
0分20秒
サビ
3分24秒
2コーラス+サビ
またあえる日まで2分4秒
1コーラス
3分19秒
2コーラス
33(紅17)
紅後半2
もらい泣き一青 窈2分57秒
冒頭+1コーラス+サビ2
4分41秒
冒頭+2コーラス+サビ3
34(白18)
白後半3
AMBITIOUS JAPAN!TOKIO2分41秒
1コーラス+サビ2
4分0秒
2コーラス+サビ2
35(紅18)
紅後半3
えりあしaiko2分48秒
冒頭+1コーラス+ラスト
4分2秒
2コーラス+ラスト
36(白19)
白後半4
佐賀県なんでだろうはなわ
テツandトモ
3分33秒
2曲
佐賀県はなわ1分22秒
1コーラス
5分10秒
2コーラス
なんでだろうテツandトモ2分10秒
4ネタ+ラスト
3分48秒
37(紅19)
紅後半4
また あしたEvery Little
Thing
2分55秒
1コーラス半
4分56秒
2コーラス半
38(白20)
白後半5
YOUR NAME NEVER GONECHEMISTRY3分6秒
冒頭+1コーラス半
4分42秒
冒頭+2コーラス半
39(紅20)
紅後半5
元気を出して島谷ひとみ3分7秒
2コーラス半
3分35秒
2コーラス半
40(白21)
白後半6
さそり座の女2003美川憲一2分51秒
2コーラス
3分15秒
2コーラス半
41(紅21)
紅後半6
孔雀小林幸子3分5秒
1コーラス+サビ
5分16秒
2コーラス+サビ
42(白22)
白後半7
見上げてごらん夜の星を平井 堅3分19秒
1コーラス
3分56秒
1コーラス
43(紅22)
紅後半7
曼珠沙華藤あや子2分48秒
1コーラス半
4分59秒
2コーラス+サビ

各ステージ・補足

 後半戦トップはミリオンセラーを記録した森山直太朗「さくら(独唱)」。イントロ無しのアカペラから、ステージが始まります。1コーラスとラストサビの歌唱、バックの演奏はピアノのみ。アウトロの歌唱にも時間を多く割く、2003年を代表するヒット曲に相応しい内容でした。

 浜崎あゆみはこの年もバラード、史上初の3年連続日本レコード大賞受賞曲となった「No way to say」を歌います。ストリングスが目立っていたここ2年でしたが、この年はサポートのバンドメンバーによる事前録音メインの演奏。歌は1コーラス+間奏+ラストサビ繰り返しありのTVサイズ、至ってノーマルな内容でした。

 ゆずはホームグラウンドである伊勢佐木町の横浜松坂屋前から中継。地元の人々やファンが多く集まる、ストリートライブ形式のステージでした。現在は歌番組出演も多く、紅白歌合戦も常連アーティストになった彼らですが、当時は原則地上波テレビに出演しないスタイル。したがってこの紅白歌合戦が、テレビでの初パフォーマンスとなります。「夏色」「濃」「またあえる日まで」の3曲メドレー、「濃」はNHKでもオンエアされたことのあるAC公共広告機構のCMソングでした。

 後半も非常にタイトな番組構成、会場では中継のギター演奏がまだ終わっていないのに一青窈「もらい泣き」のイントロが流れ始めます。冒頭+1コーラス+ラストサビ2回(1回目+3回目)の演奏、構成は他の音楽番組と大きく変化はありませんでした。

 TOKIOは東海道新幹線キャンペーンソングとしてリリースされた「AMBITIOUS JAPAN!」、この曲はグループが音楽活動休止してからも車内チャイムとして使用されました。10回目の出場ですが、彼らの曲ではおそらく現時点でもっとも高い知名度の曲ではないでしょうか。構成は1コーラス+ラストサビ、歌番組における標準サイズです。

 aikoは3年ぶりの紅白出場、というよりその前の2回でなぜ不出場だったのかという疑問もあります。曲はバラードの「えりあし」、原曲とは異なるイントロ無しサビから入る構成でした。Cメロで締める珍しい構成の曲はステージにも反映、声質音程長さともに文句つけようのないロングトーンは紅白史上でも確実に上位に入る素晴らしさです。

 はなわテツandトモは『爆笑オンエアバトル』の面々が応援で大量参加、アンジャッシュ・アンタッチャブル・エレキコミック・陣内智則・スピードワゴン・タカアンドトシ・ますだおかだなど現在でも活躍中の面々が多く混じっています。構成ははにわの格好をしたはなわ「佐賀県」がAメロ前半~Bメロ冒頭+終盤~サビ(松雪泰子と江頭)、その編曲のままテツandトモは4ネタ披露、終盤は「佐賀県」「なんでだろう」をマッシュアップ気味にして大騒ぎ。しまいには当時MCの藤崎弘士アナもラジオ実況席から飛び入り参加、前MCの高山哲哉アナとともに”あなたたちです!”の決め台詞で締めました。

 会場は非常にカオスな雰囲気になりましたが、ここはEvery Little Thingがしっかり空気を変えます。曲はこの年11月リリースのバラード「また あした」、Cメロも含む1コーラス半歌唱。ラストのサビは後半のみに省略されています。おそらく前のステージで相当押したのでしょう、音が鳴り終わらないうちに次の曲紹介で阿部渉アナが喋り始めています。(ステージレビュー→紅白歌合戦・Every Little Thingの軌跡

 CHEMISTRYはハーモニーで聴かせる「YOUR NAME NEVER GONE」を歌唱。こちらもCメロ含めた1コーラス半でした。おそらく前の前のステージで相当押したのでしょう、音が鳴り終わらないうちに次の曲紹介で膳場貴子アナが喋り始めています。

 島谷ひとみ竹内まりや、正確には薬師丸ひろ子のカバーである「元気を出して」を歌唱、これはこの年シングル曲として発売されています。押尾コータローのギターあり、間奏の演奏はやや主張強めな印象でした。構成は最後のラララ…が短くなった程度でフルコーラス歌唱。ちなみにテンポの遅い竹内まりやver.はこれより1分長い収録時間になっています。

 新曲でのハデハデ衣装が続いていた美川憲一はついに過去曲送り、「さそり座の女」に年号をつけて歌い直します。イントロから全く原曲と異なるアレンジ、完全に別の曲とマッシュアップしているような状況でした。間奏の後半ではなぜかアダムス・ファミリーのメロディーが降臨しています。2コーラス、2番に入ってから急にテンポまで速くなる演奏。何が何だか分からない状況ですが、後年のことを考えるとこれは完全なる序章に過ぎません。

 小林幸子の「孔雀」、曲紹介は初出場の歌手をガイドが案内するという10年前そっくりの演出でした。曲は1コーラスがかなり長いので、構成はサビを加えただけの1コーラス半。原曲と全く異なるアレンジの間奏ですが、そこで電飾がつかないハプニングが11年ぶりに発生しています。

 平井堅は『Ken’s Bar』でカバーした「見上げてごらん夜の星を」を歌唱。坂本九の歌声とデュエットする編曲が話題になりましたが、紅白でも映像込みでそれを反映。2階ステージの平井さんが、映像の九さんに向かって歌うという構図でした。間奏は全カットですが歌詞はフルコーラス、パート分けやハモリはカバー音源に準じた内容です。

 藤あや子山口百恵の名曲「曼珠沙華」、こちらもCDシングルとしてこの年発売されました。和服姿に藤原道山による尺八の演奏つき、原曲より和の雰囲気が強調されています。構成は間奏無しの1コーラス半、ラストサビは1回のみで1番と同じ歌詞の歌唱でした。

 

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